今日も今日とて冒険者ギルドが併設される酒場には多くの冒険者らで賑わっている。割の良い依頼を探す者、モンスター対策の会議を開く者、依頼を達成してビール片手に乾杯する者。皆それぞれだが共通点としてはパーティーを組み複数人で行動している事だ。
基本的に冒険者というのは最低でも4人ほどでモンスターを討伐するのが推奨されており、前線で戦うアタッカーと敵を引き付けるタンク、後衛で遠距離から攻撃する魔術師と傷を癒すヒーラーのパーティーが最もバランスに長けている。
だが、中には例外もいる。それはソロ──いわゆる単独でモンスターとの戦いに挑む者だ。事情は個人によって異なるが、腕自慢であったり連れ立っての行動を好まない冒険者がその道を歩むケースが見受けられる。
酒場の隅に座り、目立たない場所でこっそりと食事をしている狼人もそのうちの1人だった。彼の名前はルディス。生まれ育った村を離れて王都のギルドを訪ね、冒険者となってから一年以上が経つ。
我流で剣の腕を磨き、その実力はギルドの間でも一目置かれている。パーティーを組めば今よりもっと上のランクに行けると噂されているが、彼は昔からソロを貫いている。理由は明らかになっていない。
普段から口数も少なく寡黙でクールなルディスに憧れるといった冒険者の声もあるが、当の本人はこんな風に思っていた。
(……誰かとパーティーを組みたい。ただ私みたいな口下手の男がいても気を使わせてしまうし、扱いにだって困るだろう。自分から声を掛ける勇気も持ち合わせていない。はぁ、いつになったらソロを卒業できるのだろうか……)
そう、ルディスは極度の人見知りを患っていた。相手と目を合わせると緊張してしまい、無意識に表情が強張って威圧していると勘違いされてしまう。そんな場面が何度もあって周囲から近寄り難い存在となってしまっていた。
てっきり周りはルディスが好んでソロの冒険者をやっているとばかり思っているが、実際は逆でどこかのパーティーに入りたいと望みを抱く日々だ。
食事を終えたルディスは壁に貼られた依頼書の数々を確認する。パーティーで挑むのと比べ、単独での討伐は効率が悪く報酬を稼ぐのも骨が折れる。実力の高さとは見合わない質素な生活を強いられるのはルディスも例外じゃなく、いつも安宿にばかり泊まっていた。
どの依頼を選ぼうか悩んでいた最中、ルディスの背後から誰かが声を掛けてきた。
「あの、ルディスさんですよね? 今お時間よろしいでしょうか?」
その声に振り向くと、ルディスよりも背丈の高い頑丈そうな鎧を身にまとう白虎人が立っていた。更に人懐っこそうな顔つきの狐人と、狐人の影に隠れる様にしてひょこっと様子を窺う蜥蜴人が視界に入る。
「……そうだが、私に何か用か?」
「はい。突然の申し出になりますが、我々のパーティーに加入してくださりませんか? ルディスさんにアタッカーとしてご活躍して頂きたいんです」
威圧感のある見た目とは裏腹に丁寧な口調で白虎人がルディスを勧誘する。虎の後ろに立つ狐と蜥蜴の2人も期待に満ちた瞳をキラキラと輝かせ、ルディスの返答を待つ。
パーティーへの加入。それはルディスが長きに渡り待ち望んでいた誘い文句だった。内心高鳴る胸の鼓動を必死に抑え、喜びで飛び跳ねそうになるのを自制して冷静な態度を保つ。
「私は冒険者として活動を始めて以来、誰ともパーティーを組まずにソロでモンスターを相手にしてきた。つまり単独行動ばかりで人と呼吸を合わせた試しは一度もない。結論としてチームワークの心得を学んでいないが、それでも構わぬのか?」
「もちろん存じ上げています。ルディスさんは有名人ですし、我々みたいな低ランクのパーティーがおいそれと勧誘するのも恐れ多い気持ちです。しかし、実力不足なのを承知の上でルディスさんに加わってほしいと願っています。期限付きでも良いので何卒お力を貸して頂けませんか?」
「……そこまで言うのなら、仕方ない。そちらのパーティーに加入するとしようか」
「本当ですか、ありがとうございます! おっと、自己紹介がまだでした。僕の名前はライレイと言います、パーティー内ではタンクを担っております。どうぞお見知り置きを」
「俺は魔術師のリオーザってんだ、アンタが入ってくれたら百人力だぜ。よろしくな」
「お、オイラはロッシェだよ。ヒーラーで、ち、治癒が得意。な、仲良くしてね」
白虎人に続いて狐人と蜥蜴人も名前を名乗る。それに対してよろしく頼むと短く返したルディスは、初めての冒険者仲間にワクワクと胸を躍らせた。
パーティーへと加入する事が決まり、4人は壁掛けボードに貼られている依頼書から受注する依頼を選び、受付に持っていって正式な手続きを踏みギルドから委託される。
冒険へ出る前にライレイが装備屋へ行きましょうと提案し、ギルドとの距離が近い武器と防具を取り扱う店に入る。
「ルディスさん、良かったら装備を新調なされてはいかがですか? 僭越ながら着用されている防具に所々破れやほつれがあるみたいですし」
「う、うむ。だが手持ちの金があまり無くてな……」
「それだったらウチの金を使いなよ。ロッシェ、財布から何枚かルディスに渡して」
リオーザに言われたロッシェが麻袋をローブの内側から取り出し、中に入っていた金貨を数枚ルディスへと手渡す。これだけあれば防具はおろか、新しい剣も買えるほどの資金だ。
「こ、こんなに貰ってしまっても大丈夫なのか? 仮にも私は新入りなのだぞ?」
「遠慮しないでください、ルディスさんはもう我々パーティーの一員なんですから。それにアタッカーはタンクである僕と同様、前線に立ってモンスターと戦う訳ですから。優先して防具を整える必要があります」
「そうそう、俺とロッシェは後方支援組だからさ。呪文を詠唱してる間は2人に身体を張ってもらわないといけないんだよ」
「そ、その分ダメージを受けたら、ち、治癒は任せておいて。オイラ全力で治すからね」
「皆……ありがとう、心強い仲間たちだ。全員で力を合わせ、必ず依頼を達成しよう。私も持てる力の全てをぶつけると誓う」
ソロでは決して味わえなかったパーティーメンバーの温かさに触れ、ルディスは口元を緩めて穏やかな優しい笑みを浮かべる。冒険者になって良かったと心の底から感じたのだった。
──そして4人は初の連携ながらも息が合ったコンビネーションを発揮し、依頼書に手配されていたモンスターを見事倒しその一部をギルドに持ち帰り、報酬として多額の金が支払われた。
依頼達成を祝い、4人は冒険者ギルドとまた別の酒場で乾杯する。ずっと憧れていた瞬間を体験できたルディスの喜びは有頂天だった。
「いやー、強いアタッカーがいるとこうも変わるんだなぁ。ぶっちゃけ俺の魔法が当たらなくても勝ててたぜ」
「謙遜するでない。リオーザの遠距離攻撃はモンスターに有効だった、属性魔法がいかに優れているかを今回の戦いで思い知ったぞ」
「そうか? へへ、ルディスに褒められると照れちまうな」
後頭部を掻いたリオーザはジョッキをマズルに押し当ててビールを呷る。日頃は飲み過ぎを注意するライレイも、上機嫌に酒を酌み交わし白い被毛がうっすらと朱に染まる。
「ルディスさん、あなたの剣術を間近で拝見しましたが凄まじい強さでした。本来タンクの僕がお守りする側ですが、すっかり守られてしまいましたね。精進しないといけません」
「ライレイ、そなたも十分に役割を果たしていたぞ。タンクというのはパーティーの屋台骨に値する。ライレイがいれば今後も安泰だ」
「……光栄の極みです。ルディスさん含め皆の盾として、僕はタンクの道を極めていきます」
「あ、あのっ。オイラの働きっぷりは、ど、どうだったかな……?」
「ロッシェの治癒術にもかなり助けられた。傷もそうだが毒や麻痺の状態異常を治せるのも非常に役立つな。偉いぞ、ロッシェ」
「え、えへへ……嬉しいな」
頭を撫でられてロッシェは控えめに笑みをこぼす。実際の年齢は知らないが、ルディスはロッシェに弟の様な感情を抱いた。これでもし年上だと若干気まずくもあるが。
そのまま4人は宴を行い、ビールを何杯か飲み良い具合に酔いが回ったところで今夜の宿屋へと向かう。そこはいつもルディスが泊まる宿より遥かに高級なホテルだった。
些か気後れしつつも手配した部屋に足を踏み入れる。開放感のある室内にはベッドが4つ置いてあり、この人数で泊まっても問題ない広々とした寝床だ。
「この宿屋は半端じゃなく豪華だな。お主らは毎回こんな所に泊まっているのか?」
「3人の頃はもう少し狭い宿でしたが、4人で泊まるならこれくらいの広さはあった方が良いかと。睡眠環境は冒険者の活動にも影響を与えますしね」
「俺このベッドにするー!」
「じゃ、じゃあオイラはここで……」
まるで子どもの様にベッドへ身を投げ出しダイブするリオーザとロッシェの幼気な姿に、大人組のルディスとライレイは互いに顔を見合わせてやれやれと肩を竦める。
それから順番にシャワーを浴び、汗ばんだ身体をさっぱりと清めてから4人は就寝する。ルディスは久方ぶりに人の寝息を聞きながら穏やかな眠りに落ちた。
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ぐっすりと寝ていたルディスが不意に生温かい感触を覚え、んんと低い唸り声を漏らして寝ぼけ眼を開く。視線の先に飛び込んできたのは、ルディスの逸物を美味しそうにしゃぶるライレイの痴態だ。
「なっ!? ら、ライレイっ、お主は一体何をしている!?」
「あ、ルディスさん。起きましたか。見ての通り夜這いをさせて頂いています」
「よ、夜這い……? 何故その様な行為を……」
「ルディスさんはソロの冒険者だったのでご存知ないかもしれませんが、パーティーメンバーの間で絆を深める為に雄同士で身体を重ねるのは常識であり慣例なんです。なので僕も、ルディスさんとの絆を深めるべく今こうしてペニスを咥えています」
「そ、そうなのか。知らなかった」
ライレイからの説明にルディスは目を丸くする。彼自身、奥手な面もあって誰かと淫行に及んだ経験は一切ない。知識不足が故にすんなりと話を信じ込んだ。
「特にルディスさんは僕がお願いして加入くださった方なので、お礼も兼ねて精一杯ご奉仕させて頂きます。では引き続きフェラチオを行っていきますね」
マズルを大きく開いたライレイの口内にルディスの男根がグポッと咥え込まれる。亀頭のカリ首や裏筋といった敏感な箇所に舌が這わされ、ピチャピチャと卑猥な水音を奏でて舐め回される。人生初のフェラにルディスはビクビクと身悶え、苦しさではなく気持ち良さから表情を顰めた。
「ふぬっ、んおおっ、はっ、ぐうっ、おほぉっ、あううんんっ……」
戦いの場における勇ましい有り様とは正反対に、ライレイの口淫を受けるルディスは蕩けた顔つきで快感に浸り喘ぎを漏らす。
一方のライレイは艶めいた瞳でルディスを時折覗き見つつ、太い肉竿の根元まで口内に含み舌全体で愛撫する。ただ単に奉仕するのみならず、ルディスに尊敬と愛情の念を抱いている。
「グッ、ガァッ、イ、イクウウウウッ!!」
ビクンッと一際大きく腰を跳ねさせたルディスが吐精し、ライレイの口に精液を勢い良く放つ。その間もライレイはペニスにしゃぶりついて吸う仕草を止めなかった。
「ハァッ、ハァッ、フッ、オオッ、ハッ……」
性的快楽の絶頂へと達したルディスはベッドに倒れ込み荒々しい呼吸を繰り返す。迸る種汁を一滴残らず飲み干したライレイはちゅぽんっと音を鳴らして肉棒から口を離し、濡れた唇を礼儀正しくハンカチで拭いてからルディスと向かい合う。
「ルディスさんのザーメン、濃くて美味しかったですよ。ご馳走様でした」
「の、飲んだのか……? 吐き出しても良かったのだぞ」
「いいえ、吐き出すだなんて滅相もありません。僕にとってあなたは憧れの存在であり、それ以上の感情を寄せていますから」
「ふむ……? よく分からんが好意を持ってくれているという事か。私もパーティーに勧誘してくれたお主を慕っているぞ、是非とも恩義を果たさせてくれ」
遠回しな告白に微塵も勘付かない鈍感なルディスを前に、ライレイが苦笑してこくりと頷く。目論見は外れたが展開次第でまだチャンスが残っていると、彼は気を取り直しルディスに切り出す。
「あの、ルディスさん。実はもっとパーティー間の絆を深められる方法がありまして、それをやってみませんか?」
「あぁ、了解だ。今宵はライレイにこの身を委ねよう」
「きょ、恐縮です」
無自覚に相手を煽る言葉がルディスから飛び出し、ライレイの心は掻き乱される。これではどちらが主導権を握っているのやら、と。己の不甲斐なさにライレイは胸中でため息をつく。
「どうしたのだ? ライレイ」
「すみません、考え事をしていました。ひとまず服を脱いで頂けますか? 僕も裸になりますので」
分かったと返事をし、ルディスとライレイが揃って脱衣し始める。服を脱ぎ終えた2人の筋肉質な逞しい身体が露わになり、並んで立つと黒色と白色の被毛がコントラストになって美しさを演出する。
「さて、裸になったが……」
「ところでルディスさん、過去に殿方と性交なさったご経験はおありですか?」
「と、突然だな。私は、正直なところ一度たりとも無い。何せソロでの活動が長かったからな」
「そうですか。でしたら、僕にルディスさんの筆下ろしをさせてください。ルディスさんと雄交尾を致したく存じます」
「お、雄交尾だと!? し、しかしそれは本来、番として契りを交わす行為に当てはまるのでは無いのか? 私とライレイは知り合ってから日が浅く、まだ互いをよく知らぬからな……」
「……そう、ですよね。申し訳ありません。僕が勇み足を踏んでしまいました。今の発言はどうか聞き流してください」
三角耳をぺたんと伏せて明らかに残念がるライレイ。あまりの落ち込みっぷりに罪悪感が芽生えるルディスは、代替案を提示した。
「交尾は無理だが、兜合わせなら問題ないぞ。私が生まれ育った故郷でも男同士の根性比べは日常的に行っていたからな」
「兜合わせ、とは?」
「ふむ、知らぬのか。説明するよりやってみせるのが早い。こうするのだ」
正面から向かい合って身体を寄せ、ルディスが自身の逸物をライレイのペニスにくっつけて上下に動かす。その瞬間、甘い痺れが背中に走ってライレイは思わず後ずさりそうになる。
「っ、こ、これは……。自慰行為と似て非なる刺激をこの身に感じました」
「慣れないうちは反射的に腰が引けてしまうが、段々と耐性がついていって次第には兜合わせの快楽を享受したくなる。私の故郷では勝負に見立てて雄相撲とも呼んでいたな」
「確かにこれは、通常の手淫よりも中毒性が高いかもしれません。あなたと気持ち良くなりたいです……はしたない僕にどうかご慈悲を」
「相分かった。私も久々にやるから興奮が昂る、共に果てるまでしばし戯れに興じるとしよう」
ライレイの肩を掴んだルディスが腰を突き出し、男根の亀頭部分をぐにぐにと擦り合わせて勃起した二本のペニスがぶるんっと揺れる。屈強な雄2人が痴態に及ぶ光景は淫靡であり、両者の熱は否応なしに高まっていく。
「はっ、はっ、ふっ」
「んっ、あっ、んうっ、はぁっ」
ルディスのみならずライレイもカクカクと卑猥な腰つきでがむしゃらに性的快感を欲する。
すぐ横では他のパーティーメンバーが寝ており、いつ起きるか分からない状況にありながらも2人は荒っぽい息遣いで肉竿を重ね合う。
尿道口からは透明なカウパー液がじわじわと滲み出て滑りを良くする。それが行為の気持ち良さに拍車をかけ、ヌチュヌチュと卑猥な水音を鳴らして兜合わせの激しさは増すばかりだ。
「くっ、ふぅっ、いかん、も、漏れてしまいそうだ……!」
「んうっ、ぼ、僕もですっ、ルディスさん、い、一緒に、射精しましょう……っ!」
「ぬおっ、イクッ、イクウウッ! グガアアアアアアアアアアアーーーーッッッ!!」
「で、出るっ……! うはあああああぁぁぁんんんんんんんん!!」
猛々しい雄叫びと甲高い喘ぎ声が響き渡ったと同時に、ルディスとライレイのペニスから凄まじい勢いで黄色がかった濃い白濁液がビュルルルルルッと迸り、相手の汗で濡れぼそった身体を互いに汚し合う。絶頂は陰嚢に蓄えられた精液を出し尽くさん勢いで長く続き、1分後にようやく打ち止めとなった。
吐精の余韻に浸る2人は密着したまま乱れた呼吸を整え、静寂を打ち破ったのはライレイの艶めいた声だ。
「……とても、良かったです。お尻を使う雄交尾しか知らなかった僕としては、この行為自体が目から鱗でした」
「私も兜合わせでこれほどまでに心地良い気分を味わったのは初めてだ。ライレイ、きっと私たちは相性抜群なのだろうな。また次の機会もこうして情事の相手になってくれるか? お主との絆をもっともっと深めたい」
「えぇ、喜んで。戦闘面だけでなく、生活面でもあなたのパートナーになる事を目指して邁進します」
意味に若干のすれ違いはあるものの、ルディスとライレイの心は固く結ばれて通じ合った。2人が真の意味で公私共にパートナーとなる日もそう遠くない。
──翌日、ニヤケ顔をしたリオーザに「昨夜はお楽しみでしたな」とからかわれ、朝っぱらから赤面する羽目になったのはご愛嬌だ。
[newpage]
[chapter:ルディスの過去編]
つい数日前に冒険者登録をしたばかりのルディスは、逃げた討伐依頼のモンスターを追って森の中に入り迷い込んでしまっていた。王都はもちろん、周辺の土地勘もほぼ皆無なルディスにとって同じ様な景色が続く森はまさしく迷路に等しい。
せめて帰り道が分かる何かしらの痕跡を残しておけば良かったと、後悔しても時すでに遅し。このままだと野宿をする事になりそうだなんて考えも浮かび始めたルディスに、更なる災難が待ち構えていた。
「……なっ!? こいつは、スライムなのか? にしては規格外のサイズだ……」
ルディスの行く手を塞いだのは、ぶよぶよとした透明なボディを持つ巨大なスライムだった。普通スライムは低級モンスターで一番ランクが低く、倒すのは容易い。
だが特性として、何十体ものスライムが一つに集まり巨大化する事が稀にある。その完全体が現在ルディスと相対している。
「くっ……こうなれば倒すしかない。邪魔する者は全て斬り伏せるのみ。オオオオッ!」
咆哮を上げたルディスが鋭い踏み込みでスライムに斬り掛かり、横一文字に斬撃をお見舞いする。確かな手応えにルディスは勝利を確信したが、スライムにはもう一つの特性があった。
「な、何っ!? 傷が、回復しているだと!?」
ルディスが与えた斬撃のダメージは、スライムの再生能力によって瞬く間に修復され綺麗さっぱり消えていた。唖然としたルディスは足が止まり、その隙を突いたスライムはすかさずゼリー状の触手を伸ばす。
慌てて抜け出そうとするも手足を搦め捕られてしまい、ルディスは剣を落として宙吊りにさせられる。大の字の格好で拘束され、もがこうとしても手首足首に触手が巻き付いてびくともしない。
「このっ、離せぇ……っ!? 何だこれは、触手の先端から液体が分泌されてるのか……?」
まるでローションの如きぬるぬるした液体がまとわりついたかと思うと、直後にルディスの身につける装備がドロドロと溶けていく。異変に気づき止めろと叫んだのも虚しく、ルディスはスライムの粘液で素っ裸にさせられた。
股座で自重によりぶらんと垂れ下がる立派な竿と玉も露出させられ、ひやりとした外気に晒される羞恥からルディスは被毛で覆われた顔を赤らめる。
「この変態モンスターめ……! 自由になったら必ず斬り刻んでやるからな、覚悟しておけ!」
そんなルディスからの圧にもどこ吹く風でスライムはぶよんと揺れ、拘束しているのとは別の触手で無防備なルディスの肉体に触れる。
「き、気持ち悪いっ、触るなぁっ、んぐっ、はっ、も、モンスター如きが調子に……ぬふうううううんんんっ!!?」
突如、ルディスの身体に強い衝撃が走る。その原因は股間にあり、見ればスライムの一部であるグニョグニョした物体が雄根の亀頭から根元まですっぽりと包み込んでいる。
スライムから離れても物体はひとりでに動き、オナホールの如くペニスを上下に扱き上げてルディスにとてつもない悦楽を与える。
「うがあああああああっ!! んおおおっ、ひぐっううううう!! だ、ダメだっ、出……るうぅぅぅぅ!!」
ビクビクッと背中を弓なりに反らして打ち震えたルディスが、即席のスライムホールに凄まじく量の多い精を放って透明な色が白く濁る。
モンスターに弄ばれてイッてしまった……という自責の念に駆られながらも、これで解放されるだろうとルディスは安心した気持ちが芽生える。だが、その目論見は儚くも砕け散った。
「ぐうっ!? ど、どうしてだ、もう射精しただろう! もしや、まだ足りぬと言うのか!?」
スライムは触手による拘束を解かず、再度ルディスの肉棒を弄り出す。加えて尻肉をぐいっと左右に開き、ヒクヒクと蠢く秘孔の中にも触手をずるりと押し挿れ腸内へ侵入する。
「むおおおおおっ!! そ、そこはいかんっ、ケツの穴は勘弁してくれぇっ! おああっ、はうんんっ、くひいいぃぃぃぃっ!!」
滑りの良い触手でアナルの肉襞を擦られてズポズポと激しく捲り上げられる。ケツマンコを犯される未知の快感にルディスは端正で威厳がある面持ちをだらしなく蕩けさせ、歓喜の涙を流して喉仏をしゃくり淫乱に喘ぐ。
勇ましく人々から頼られる存在の冒険者にあるまじき、モンスターの苗床であり種壺と化した無様な醜態であった。
長時間に渡りスライムから嬲られたルディスの顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃになり、遂にザーメンも出なくなって空イキを繰り返すペニスは小刻みに脈動し尿道がくぱくぱと開閉する。拡がり切ったアナルからはブピッと下品な音を鳴らして空気が漏れ出ていた。
いい加減スライムも弄ぶのに飽きたのか、ルディスの手足に巻かれていた触手を解いて離す。支えを失ったルディスは地面にドサッと倒れ、餌である雄種を搾り取ったスライムは悠然と森の奥へ姿を消した。
今回の件でルディスの中にあったプライドは粉々に砕かれ、もっと強くなりたいという忸怩たる思いから過酷な鍛錬に打ち込んだ。結果、ルディスはソロでありながら高ランクの冒険者として名を馳せる事になったのだった。