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転生したらザングースでした。ネコイタチの日常生活。 第十五話

  太陽が照らし続けている頃、季節は完全に夏になっていた。

  タツヤ「・・・(プルルン。ポタポタ。)あ・・・暑い・・・」

  ハイカラ「し・・・死ぬ~~~~~。」

  タツヤとハイカラは部屋にコモって扇風機の前に寝転がっていた。

  タツヤ「家には扇風機があって助かったよー。これがなかったらマジで!!死んでましたよ!はい!うぅぅ。声を張り上げたら余計に暑くなってきた。ラジオでもかけよっと。」

  パチッ!

  ラジオ音声「現在全国的に夏の暑さが続いており外出する際には、水を用意する場合があります。熱中症の恐れがありますので皆様外出する際には気をつけてください。」

  タツヤ「夏のあるある時期だ〜(プルルン、ポタポタ)」

  ラジオ音声「さて、続いてのニュースは、いよいよ海水浴シーズンの到来です!海の家の営業再開と同時に海に遊びに来ている人が大勢来ています。サーフィンを楽しんだり砂浜で遊んだりもしています。皆様!夏の思い出に是非海で遊びませんか?」

  タツヤ「海・・・ねぇ~~。そう言えば、人間の時に行ったのはいつ以来かな~?十年も行ってない気がする。海行きたいな~。」

  などと語っていたらカメキチが帰って来た。

  カメキチ「ただいま~。おーい帰ったぞ~。」

  ハイカラ「タツヤ~。カメキチが下で待ってるぞ~。早く行けよ~。」

  タツヤ「わーってるよ。よっいしょっと。(プルルン。)」

  タツヤは立ち上がり下へ降りた。一応下のレストラン席でも扇風機はある。

  カメキチ「買い出し済んだよ。」

  タツヤ「おう~。ご苦労様。カメキチは暑くないのか?」

  カメキチ「いや?全然?」

  タツヤ「嘘〜!?ってそうか。サバンナのアフリカにいたから、こんな暑さは平気だよなー。それに比べて俺達毛皮の生き物は。」

  マイマイ「グダ~~~。」

  マイマイも暑さでだらけていた。

  タツヤ「汗だくだよ。(プルルン💦)それにしても、今日はお客さん来ないな~。一応、キンキンのスムージーも販売してんのに。やっぱ皆も外に極力出たくないのかね~。」

  ガロン「よ。一杯くれや。」

  ガロンが店にやってきた。

  タツヤ「あっ!ガロン。いらっしゃい、何にします?色々ありますが一杯6ピケからになりま~す。」

  ガロン「じゃあその6ピケので頼むわ。ほいよ6ピケ。」

  タツヤ「毎度。少々お待ちを。」

  ギュイーーーン!!

  タツヤ「はい!当店の安くて美味しいリンゴのスムージーですよ。」

  ガロン「ゴクゴク。カァー!うめー。冷てー!生き返る~。」

  タツヤ「やっぱ、ガロンもこの暑さは辛い?」

  ガロン「あぁ。夜はそうでもないが、日中はどうにもなー。だから、ほとんどの冒険者も昼間はダンジョンに出掛けね~。大体夕方か早朝に行ってささっと終わらせる位だな。」

  タツヤ「そうだよなー。」

  カメキチ「あの~。それで?タツヤに用事があって来たんじゃあ?」

  ガロン「おっと。そうだった、そうだった。タツヤお前、時間は大丈夫か?」

  タツヤ「え?御覧の通り、今、絶賛お暇ですよー。」

  ガロン「ならさ、海行かねぇか?」

  タツヤ「は?」

  第十五話「皆で海水浴だー!」

  突然ガロンが海へ行きたいと言い出してきた。

  タツヤ「急だな。一体何故?」

  ガロン「フッフッフッフ。それはな。夏の思い出を作るためさ!」

  タツヤ・カメキチ「はい?」

  ガロン「ってのは冗談で、折角海水浴が解放されたんだ。思いっきり遊びに行こうぜ!って事だ。どうだ!」

  タツヤ「それは、良いけど。」

  ガロン「だろ!そこのカメキチも一緒にどうだ?」

  カメキチ「海か~。うん!行こうよ!良いだろタツヤ。」

  タツヤ「まぁ。」

  ガロン「よーし!そうと決まれば早速。」

  タツヤ「ちょ!ちょっと待ってよ!」

  ガロン「おっ?何だ?」

  タツヤ「行くにしても、俺やカメキチは・・・水着持ってきてねぇよ。流石に裸で海に入るのはマナー違反だからせめて水着がないと。」

  ガロン「あちゃー。そうだったなー。じゃあ今から水着を買いに行こうぜ。そうしよう。ってな訳でレッツラ!ゴー!!」

  タツヤ「引っ張るな~~~アーレーーー(プルルン)。」

  カメキチ「おーい。店はどうするんだー!」

  タツヤ「カメキチ頼んだ~~~!!(プルルン)」

  カメキチ「・・・・行っちゃった。」

  という事で、タツヤとガロンはショッピング街に行く事となった。

  ガロン「ウヒャー、混んでるな~。」

  タツヤ「皆夏のファッションとか汗防止の装備品とか狙いだろうな。」

  ガロン「多分な。俺達何かファッション?何か全然興味ねぇし。」

  タツヤ「だよね~。さてと水着は何処に売ってるのかなー?」

  タツヤとガロンは店をしらみ潰しに見て回った。

  タツヤ「海パン海パン・・っと。・・・何処だ?なぁガロン・・・ガロン?」

  ガロンは水着を選ぶ女性を遠くから見ていた。

  ガロン「・・・・・・」

  タツヤ「ガロン!ガーローン!・・・(ハグっ!)」

  タツヤはガロンに抱きついた。

  ガロン「・・・・暑っ!!」

  タツヤ「やっと気づいた。」

  ガロン「なんだよ。タツヤかよ。」

  タツヤ「なんだとはなんだ!それよりも、なーに見とれてたんだよ。」

  ガロン「あっ!いや・・その・・・」

  タツヤ「ほほーん。どうせあのお姉さん方々がセクシーな水着を着たか、想像していたな。」

  ガロン「・・・・・・」

  タツヤ「イヤイヤ、黙りしたらそれこそ『ハイそうです。』って言ってるようなもんじゃん!」

  ガロン「だ、だってよ!水着だぜ!女だぜ!パラダイスだぜ!こんなのを男としたらご褒美みたいなもんだろ!」

  タツヤ「何を言ってんだお前。」

  ガロン「ハァ。タツヤのせいでパラダイスの空想が消えてしまった。まぁ。本番は当日に取っておくてして。」

  タツヤ「懲りねぇな。」

  ガロン「んで?肝心の水着は見つかったか?」

  タツヤ「それなんだけどな、カメキチのサイズのやつはいっぱいあって。とりあえずこの水色のやつにしたんだけど・・・俺やハイカラのは、全くないんだ。」

  ガロン「ふーん・・・あっ!あるじゃん!お前サイズのが。」

  ガロンが指をさしたのは大きな赤い海パンだ。でもタツヤやハイカラのサイズには大きすぎる。

  タツヤ「イヤイヤ、大きいって。結構だぼだぼじゃん。」

  ガロン「そうか?う~ん・・・あっ!良い事考えた!タツヤ、ちょっと耳を貸せ。」

  タツヤ「何か嫌な予感がするけど。何々?」

  ガロン「(ゴニョゴニョ)どうだ?」

  タツヤ「え~~~。まぁそれなら入らない事もないけどさ~。」

  ガロン「やった!じゃあ決まり!会計してくるぜ!俺の奢りだ。」

  タツヤ「なっ!ちょっと!」

  ガロンは勝手にその水着を買った。

  タツヤ「ハァー😞💨。ところでハイカラの分はどうしよう。アイツに聞いてみるか。」

  タツヤはカードを使い、家でぐったりしているハイカラに連絡した。

  タツヤ「(トゥルルルル・・・・・・・・・・ガチャ。)あっようやく出た。もしもしハイカラ。」

  ハイカラ(変身)「ぬぁーに。タツヤ~。どうしたんだよ~。要件なら速くしてくれ~、この姿でいると余計に暑い~んだよ~。」

  タツヤ「いい加減だらけるのは止めんか!こっちだって暑いんだよ!そうそう、要件なんだけどさ。今度海に行くんだけどお前水着は。」

  ハイカラ(変身)「泳がねえから要らねぇ。じゃあ。(ブツン!)」

  ハイカラは通信を切ってしまった。

  タツヤ「(プープープー)何だよアイツは!いくら水が苦手だからってあんな切り方する必要ないだろ!後でたっぷり説教してやる!まぁ、泳がないなら。せめて羽織るものでも買っていくか。う~ん・・・・意外と白が似合いそう。よし!これにしようっと!だったら俺は青でも良いか。俺の種族は色違いが青だから良いしね!カメキチは緑にしようっと。おし!これでOK!それから水中メガネとゴムボート。」

  しばらくして

  タツヤ「結構買ってしまったなー。」

  ガロン「なんだよ。タツヤだってノリノリなんじゃん。」

  タツヤ「だって、海に行くのいつ・・ゴホン!初めてだからさ~。本で見たぐらいだし。」

  ガロン「ホォー。ほぉほぉ。成る程な。お子ちゃまだな。」

  タツヤ「なっ!何を!!(プルルン)」

  ガロン「ハッハッハッ。そんな体型だからからかいがいがあるってもんさ!」

  タツヤ「あのな~(ここは我慢だ俺!いつ以来って言ってしまったら後でとやかく言われるからやめておこう。)。『備えあればうれいなし』って言うからな。万全な状態じゃないと楽しめないだろ?」

  ガロン「確かにな。言えてるぜ。」

  タツヤ「それで?俺達の他には誰を誘ってるの?」

  ガロン「メンバーは・・・それは当日までのお楽しみだ。」

  タツヤ「え~!気になる~。」

  ガロン「気にしてろ。さてと、そろそろ帰って涼もうとするか、あんまり外にいるとバテてしまうからな。」

  タツヤ「だよね。じゃあ、ここで。」

  ガロン「おう!予定が決まったら報告するぜー!じゃあなー!」

  タツヤ「あぁ。分かったよ。じゃあな。」

  ガロンは何処かへ行った。

  タツヤ「よし!帰るか。金使いすぎたな。しばらく貯金しないと。」

  タツヤは家に帰って来た。

  タツヤ「ただいま。」

  カメキチ「おっ!おかえり。どうだった?」

  タツヤ「結構買っちゃった。」

  カメキチ「うわっ!」

  カメキチはタツヤが両手に大きな荷物袋を持っていてびっくりした。

  カメキチ「どんだけ買ったんだよ!」

  タツヤ「色々とね。後で荷物の確認と水着を渡すから。ハイカラは?まだ二階?」

  カメキチ「う、うん。」

  タツヤ「そうか。ところであれから客は?」

  カメキチ「誰一人来なかったよー。」

  タツヤ「アララ、だろうと思った。ちょっと待っててね。今荷物を置いたら降りるから、後ハイカラをいい加減連れてこさせないと。」

  タツヤは荷物を持ちながら二階にたどり着いた。

  タツヤ「ただいま~。ハイカラいつまで。!!!ハイカラ!」

  タツヤが見たのは・・・ベッタリと床に倒れている変身状態のハイカラの姿だった!

  タツヤは大急ぎで荷物を置き、ハイカラを抱えて下へ。そして。

  ハイカラ(変身)「(ゴクッゴクッゴクッ)パハァー!生き返った~。」

  ハイカラはバナナスムージーを一気に飲み干し元気になった。どうやら、暑すぎて喉が乾いていただけらしい。

  タツヤ「もう!心配したじゃないか!だらけすぎたのがいけないんだから、暑い中でもシャキッとしなよ!シャキッと!」

  ハイカラ(変身)「だってさ~暑いんだぞ~。(プルン)」

  タツヤ「お前がまだ野良猫時代には、この夏をどう切り抜けて来たんだ?」

  ハイカラ(変身)「えっと・・・色々な家や日陰を利用して涼んでいた。」

  カメキチ「日陰で涼んでいたのは俺にも経験がある。」

  タツヤ「おいおい、二人とも、今は家があるんだから、今の生活習慣を変えないといけないぞ。まぁ、家と言っても居候だけどね・・・俺もそうだが・・さてさて、こうなれば!街の外に行ってスムージーの宣伝をするしかない!」

  ハイカラ(変身)「宣伝?」

  タツヤ「今の時代、口コミって言うのが必要不可欠になっている。それがなかったらいくら店の味が美味しくても、「あれ?この店の名前ってなんだっけ?」とか、「確かもっと綺麗な店だった。」とか全然知らないまま潰れてる店も多くある!そこで!徹底的に外に出て宣伝するんだよ!」

  ハイカラ(変身)「だけどさ。具体的にはどうすれば良いんだ?」

  タツヤ「スムージーを外で販売するんだよ。」

  カメキチ「外で?」

  タツヤ「この暑い中喉が渇くのも分かりきった事。そんな時キンキンに冷えたスムージーを提供する。そうすれば、売り上げも伸びるし口コミもゲット出来る!」

  ハイカラ(変身)「成る程!それで、どのスムージーを持っていくんだ?」

  タツヤ「定番のバナナと、格安のリンゴスムージーの二種類にするよ。俺はリンゴ担当。二人はバナナ担当で宜しく。」

  カメキチ「了解!」

  ハイカラ(変身)「はいよー!」

  こうしてタツヤ達はスムージーを外で売りに出した。

  タツヤ「さーさー!この暑い日には冷たいスムージーはいかがですか~!只今マイマイレストランではスムージーを販売しておりまーす!その中でも一番安いリンゴのスムージー!一杯いかがですか~!一杯6ピケで提供しておりまーす!」

  客「お兄さん。こっちに一杯頂戴。」

  タツヤ「毎度ー!はいどうぞ。」

  客「ありがとう。(ゴクッ。ゴクッ)美味しい!これで本当に6ピケ!?安くて美味しいわー。ねぇ?これを販売しているお店って何処かしら?他のママ友にも紹介したいから。」

  タツヤ「ありがとうございます!(よし!手応えあり!)」

  それからは凄かった。タツヤが外で販売した事によってお客さんがドンドン押し寄せていった。あんまり多くはなかったが、朝の閑古鳥が鳴く程のガラーンとした風景が嘘のように忙しかった。そして、夕暮れ時には外で販売した味のスムージーは見事に完売した。

  タツヤ「スゲー。完売だぞ!」

  ハイカラ(変身)「こっちも少し残ったが売れたぜ。」

  カメキチ「何か、飲んでくれた人達もどこのお店って聞いてくる人も多かったぞ。これは次はお店に来るかもしれないな。」

  タツヤ「よしよし。」

  そしてその2日後。タツヤの売り込みが上手くいったのか。一昨日はガラーンとした店内が満員ではないがお客さんがスムージー目当てで来るようになった。勿論それ意外の料理目当てでもあるけどね。

  タツヤ「いらっしゃいませ。はい。バナナ3杯お待ちどうさま。」

  ハイカラ(変身)「リンゴとレモネードお待ちどう。」

  カメキチ「リンゴ補充できました。」

  タツヤ「丁度切れかかってたんだ。買い出しご苦労。」

  そして見事に完売した。

  タツヤ「つ、疲れた~(プルルン)」

  ハイカラ(変身)「お、俺。一歩も動けねぇ~(プルン)」

  カメキチ「2000杯も売れたからね。俺もクタクタ~。」

  タツヤ「皆お疲れ様。明日は仕込みの為に休み。完売だから今日はもう店じまいにして皆自由に過ごしていいぞ。」

  ハイカラ(変身)「やったー。」

  タツヤ「2000杯か~。安い6ピケのスムージーだと2000×6だから。12000ピケっ事になるな。そこから仕入れ代で3000ピケを引いて。9000ピケだな。そこで三人で分けて一人3000ピケだ。」

  ハイカラ(変身)「オオー!!やったぜ~。」

  カメキチ「3000ピケって高いのか?」

  タツヤ「ありゃりゃ。そういえばカメキチはお金の単価とかは苦手だったね。と言うか。ハイカラちゃんと貯金はしろよ!それだけは管理出来ないからな。カメキチはギルドカード登録の立て替えの500ピケを取って2500ピケだね。はいっと。それで俺は1000ピケをこの瓶に。(チャリン)」

  タツヤは1000ピケを大きな瓶にいれた。瓶には『借金返済目指せ1000万ピケ』と書かれていた。

  タツヤ「皆もお金に余裕がある時は1ピケでも良いからこの瓶にお金を入れてね。ギルさんに頼んで「この瓶には1000万ピケ丁度入りますよ。」ってくれたから。」

  ハイカラ(変身)「ほーい。」

  ガロン「よー!スムージーくれや。」

  ガロンが突然やって来た。

  タツヤ「悪いけどもう店じまいなんだ。スムージーは完売だよ。麦茶ならあるぜ。無料だぞ。」

  ガロン「おう。悪いな。(ゴクゴック)ぷはぁー!生き返る~。」

  カメキチ「それで?ガロン何しに来たの?」

  ガロン「あっ~。そうだった。行くメンバーも決まったのと、行く日が決まったぜ。」

  タツヤ「そうか!それで何時だって?」

  ガロン「明々後日だ。朝、町から少し離れた所にバス停かま停まってるからそこに朝7時に集合だぜ。そっから10分で、駅ターミナルがあるからそこで40分かかって、徒歩10分で到着だぜ。」

  タツヤ「って事は・・・移動時間1時間!?往復で2時間かよ!って、バスも電車もあったのね。」

  ガロン「おいおい、ダンジョンに行く道筋にバス停とかあっただろ。」

  タツヤ「そこまで、見なかったもんだから・・つい。」

  ガロン「そう言う訳だから、朝7時までに集合しないと、置いていくぜ。そんじゃあな~。麦茶ごちそうさん!」

  タツヤ「毎度ありー。」

  ガロンは走って何処かへ行ってしまった。

  タツヤ「さてと!今日は店じまいにして、仕入れの為に食材を買い足さないとな。ついでに一週間の食材もね。うちは一日もしくは二日空けのレストランだからさ。」

  カメキチ「さすがに、毎日オープンはキツいぜ。それなら助かる。」

  タツヤ「あっ!それからお知らせの貼り紙をしないと。『今日から4日間は臨時休業とします。』っとこれで良し。」

  カメキチ「へっ?どうしてだ?」

  タツヤ「だって、三日後には、海に行くんだし、それにその翌日も海の思い出に浸りたいでしょ。」

  カメキチ「まぁ、分からなくもないが。」

  タツヤ「決まりだね!じゃあ、買い出し終えたら移動代とかを色々調べないとな。」

  カメキチ「おう。」

  こうして、タツヤ達は海に行く準備を進めた。そしてあっという間に海水浴当日を向かえた。早朝のバス停前に待機しているタツヤとカメキチ。

  タツヤ「ガロンの奴遅いなー。何をやってるんだよ。もうすぐ集合時間だぞ。」

  ガロン「わりぃ。わりぃ。遅くなってしまったぜ。」

  タツヤ「遅いぞ!ガロン!あれ?隣にいるのは。」

  ガロンの後ろにいたのは、リーと受付のララそれとエルフの酒場のエルフ1だった。

  リー「やっほー。タツヤはん!」

  ララ「おはようございます。」

  エルフ1「タツヤちゃん。久しぶりだわ~、あんまり通ってくれないから私心配になって今日来ちゃった。」

  タツヤ「リーにララさんにエルフのママさん。」

  ユリ「ママって呼ばないでよ。今はエルフのユリって名前があるのよ。ユリって呼んでね。」

  タツヤ「は、はぁ。それよりガロン。もしかして、誘ったメンバーって。」

  ガロン「そう!コイツらだぜー。ふふーん。良いだろー。」

  タツヤ「まぁ、知らない人と行くよりかは、知ってる人と一緒に行った方が良いしね。」

  ユリ「あら~?初めて見る方もいるわね~。」

  タツヤ「ん?あぁ。カメキチの事だね。こちら、レストランの新たな従業員のカメキチです。戦闘が出来ないので店番係を兼任しています。」

  カメキチ「カメキチ・・です。」

  ユリ「まぁ、かわいい。貴方も私のお店に来たらサービスして、あ・げ・る♥️。」

  カメキチ「ナッ!?」

  タツヤ「ユリさーん。営業トークは止めてくださーい。」

  ユリ「あーん。タツヤちゃんに止められた~。」

  タツヤ「やれやれ、ララさんも海へ行きたかったのですね。」

  ララ「はい。ギルドの依頼状況も落ち着きましたから、本日は受付は代理に任せておきました。」

  タツヤ「結構。大きいカバンですね。」

  ララ「折角の海ですから、おもいっきり羽を伸ばして帰らないと。」

  ガロン「さてと!あれ?タツヤ。今日はあの灰色はいないのか?」

  タツヤ「あっ。うん。そうなんだ。変わりに家の飼っている猫を連れてきたんだ。どうしても行きたいって。」

  リー「なんや、ハイカラはん来てへんの?残念。」

  カメキチ「(本当は、その猫がハイカラなんだけどな。結局。)」

  ~回想海に行く前日~

  ハイカラ「俺は行かねぇぞ。」

  タツヤ「そんな事言わないでさ。泳がなくて良いから、せめて一目で見るだけで良いじゃないか。な!?」

  ハイカラ「・・・・分かったよ。行ってやるよ。ただし!この姿で行く!ブーツも置いていく。あの姿だと暑苦しくてたまったもんじゃない!」

  タツヤ「OKOK。」

  ~回想終わり~

  そう言う訳で、ハイカラは猫のまま連れてこられた。因みに檻のケースに入れている。

  タツヤ「バスとか電車とかは、ペットは乗車は良いのかな?」

  ハイカラ「シャー!(なっ!俺はペットじゃねぇ!)」

  タツヤ「ありゃ。機嫌損ねた。」

  ガロン「別に良いんじゃねぇの。大人しくしてるんだろ。騒がなければ問題ないって。」

  リー「せやな。」

  ララ「ターミナルの人が言うには、ケースに入れているのならペットは乗車OKです。ただし!料金もちゃんと支払わなければなりません。バスは払わなくても良いんですが。」

  タツヤ「な、成る程。電車はペットの場合だと子供料金になるのかな?」

  ララ「さぁ?どうでしょう。実際にペットを持ち込んでの乗車は私初めてになりますのでそこは改札口の駅員に聞かなければ。」

  ガロン「ま、まぁ。もう細かい事は良いじゃねえか。」

  (ブーブー)喋っていたらバスが来た。

  ガロン「おっ!丁度来たな。乗り込むぞ。」

  タツヤ達はバスの車内に乗った。朝だが何人か客が乗っている。

  タツヤ「(へぇ。中もしっかり普通のバスじゃん。地球と全然変わりなくて助かった。変なのを想像していた。)」

  バスにすられて十分後。

  アナウンス「ご乗車ありがとうございます。終点、駅ターミナル前に到着いたします。」

  リー「皆。降りるで。」

  カメキチ「何か、俺達の前に乗っていた人達も皆ここで降りるみたいだな。」

  タツヤ「荷物から思うに、皆も海水浴に行くのかな?」

  ユリ「う~ん。それは分からないわ。」

  因みにここまでの乗車金は、一人70ピケになります。

  駅ターミナルに着いたタツヤ達はこのまま切符を買うことに。

  タツヤ「(へぇ。ここも人間の時と一緒だなー。駅のホームで人、人、人がいっぱい。まぁ、獣人なんだけどね。)切符は何処で買うの?」

  ガロン「確か。あそこだな。あの券売機で買うんだ。」

  タツヤ「(わぉ。このタッチパネル式も人間の時と同じ使用。)」えっと海への行く駅だと。」

  ララ「これですね。」

  タツヤ「全員大人だから、俺、カメキチ、ガロン、リー、ユリさん。ララさん、六枚だね。俺がまとめて買っておくから、後でお金渡してくれよ。」

  ガロン「おう!サンキュー!ところでカメキチは?」

  カメキチ「おーい。お待たせ。」

  ガロン「何処に行ってたんだよ。」

  カメキチ「ごめんごめん。改札口の駅員に聞いてきたんだ。」

  ガロン「何を?あ~、ペットは乗車して良いかって?」

  カメキチ「そうそう。それで聞いたら大人料金で乗車可能だって。」

  タツヤ「そうか。ありがとうカメキチ。じゃあ、7枚だね。これは帰ったらハイカラに払わせてやろう。行かなかった罰だ。(小声)本当はいるんだけどね。」

  ハイカラ「仕方ないな。」

  タツヤ「一枚80ピケで40分か。バスと変わらない値段だね。じゃあ一人ずつ配るよ。カメキチ。」

  カメキチ「ありがとう。」

  タツヤ「ガロン」

  ガロン「サンキュー。」

  タツヤ「リー」

  リー「おおきに。」

  タツヤ「ララさん。」

  ララ「ありがとうございます。」

  タツヤ「ユリさん。」

  ユリ「はーい。」

  タツヤ「で、俺。よし!これで全員だな。後ペット。」

  ハイカラ「だからペット言うなし!」

  タツヤ「どうどう。」

  ガロン「じゃあ行こうぜ。」

  全員改札口で切符を出し、電車のホームへと登っていった。

  ガロン「これに乗るんだ。」

  タツヤ「(こ、これは!在来線!?しかも車色は山手線じゃないか!)因みに電車ってあれだけなの?」

  ララ「いいえ。もっと速い電車もいくつかありますが料金は100ピケからになっています。」

  ガロン「結構金がかかるだろ。遠出の時にしか使わないしな。まぁ、俺達が利用するには、一日休みとか大型連休とかそんな所で使うかな?」

  などと話し込んでいたら電車のベルがジリリリリっと鳴った。

  ガロン「っと話し込んでしまったら電車が出発してしまう!」

  タツヤ「早く乗れよ!ガロン!皆もう乗ってるぞー。」

  ガロン「おーい!置いてかないでくれー!!」

  そして電車に乗ること40分。それから数分歩いてようやく海に着いたのだが。

  ガロン「到着ーー!!ってあれ?」

  海には大勢の獣人達がぎゅうぎゅうに浜辺にいた。

  タツヤ「皆・・考えてる事は一緒なのね。」

  ララ「どうしましょう。場所を取るにもいっぱいいっぱいで、時間がかかってしまいます。」

  リー「どないすんねん!ガロン!」

  ガロン「う~ん参ったなー。」

  リー「参ったなー。やないねん!」

  カメキチ「おーい!皆~。」

  ユリ「あら?カメキチちゃん。何処行ってたの?」

  カメキチ「ちょっと空いてる場所がないか全速力で見に行ったんだけど。空いてる所見つけた!」

  タツヤ「えっ!?どこどこ!?」

  カメキチ「ここから少し離れた場所に誰もいない浜辺を見つけてね。」

  タツヤ「何か怪しいなー。浜辺が汚いゴミだらけとか?」

  カメキチ「う~ん。どうだったかなー?」

  ガロン「まぁ、いいや!とにかくこの目で確かめて見た方が早いぜ。」

  ユリ「そうですわね。もし汚れていたら掃除をして綺麗にした方が良いでしょう。」

  タツヤ「とにかく行こう!カメキチ案内して。」

  カメキチ「了解。」

  カメキチに案内して着いた浜辺は、カメキチの言うとおり人が誰一人もいない浜辺であった。

  リー「へー。少しゴミがあるけど片付ければ使えん事もないな。」

  ガロン「しゃーねぇ。片付けるか。クソー!何で海まで来て掃除せないかんのだ!」

  タツヤ「まぁまぁ。終わればたっぷり遊べるんだからさ。文句は言わないの。」

  ララ「さぁ、皆様。海を綺麗にしましょう。」

  と言う事で皆で浜辺を綺麗にする事にした。

  リー「なぁ、ガロン?これも捨てるか?」

  ガロン「ん?看板か。いいよ、いいよ、全部捨てい。」

  リー「分かったで。」

  そして数分後。

  タツヤ「終わり~!綺麗になったね~。」

  カメキチ「うん。」

  ガロン「じゃあ、早速遊ぼうぜー!」

  ララ「待ってよー。その前に水着に着替えないとね~。」

  ガロン「あっ。そうだった。皆~、着替えるぞー。」

  カメキチ「また大勢の浜辺に戻るのか。」

  そして全員水着に着替え終えて海で遊ぶ事となった。

  リー「お待たせ。」

  ララ「お、お待たせいたしました。」

  ユリ「はーい。」

  ガロン「おぉ~!これこれ、これぞ海に来た!って感じだぜ。」

  カメキチ「そ、そうなの。・・・タツヤどうしたの?なんか元気がないんだけど。」

  タツヤはマシュマロボディ中状態で姿を現した。

  リー「あれ?何でタツヤはん。なんで太った身体になってんの?」

  ガロン「あぁ。こいつに似合う水着が無くてさ。大きいサイズがあったから、タツヤのスキルで着れるかって、うん!似合ってるな。やっぱり俺の見立てに狂いはないぜ。」

  タツヤ「だったら!俺の普段の姿のサイズの水着を持ってきてよ!(プルルン)ったく!」

  ユリ「まぁ。でも、その姿のタツヤちゃんも素敵。ウフッ。」

  タツヤ「あ、ありがとう。(プルルン)」

  タツヤはマシュマロボディ中状態で水着を着ていた。出発前にガロンと話していたのはこの事だった。

  カメキチ「じゃあ、全員揃ったところで!」

  ガロン「今度こそ、遊ぶぞ~!!」

  リー「それー!!」

  ガロンとリーを先頭に全員海へ。

  タツヤ「ワハッ!冷た!」

  ララ「涼しいです~。」

  カメキチ「それ!」

  ユリ「キャー!」

  カメキチはユリにウォーターガンを当てた。

  ユリ「やったわね~!反撃よー!」

  カメキチ「うわわっ!」

  仕返しにユリもウォーターガンでカメキチを砲撃!

  タツヤ「(スイー、スイー)パアッ!(スイー、スイー。)パアッ!」

  ララ「タツヤさん。泳ぐの上手ですね。」

  ガロン「だが遅いな。」

  タツヤ「あのなー!これは平泳ぎと言ってクロールよりは速くないけどそれほど体力のいらない泳ぎ方なの!長時間でも泳いでられるんだから。」

  ガロン「ほほう。なら勝負しようぜ!」

  タツヤ「勝負?」

  ガロン「あの岩があるだろ?」

  ガロンが指を指した方向には大きい岩があった。その距離およそ50メートル。

  ガロン「あの岩にタッチして浜辺に戻って来た人が勝ちだ。スタートの線は・・・ここら辺でいいな。」

  ガロンは足で砂浜に直線を書いた。

  ガロン「負けた方が売店で皆の分も買ってくる事!勝ったらそうだな。数量限定のトロピカルジュースを無料で飲める!ってのはどうだ?」

  リー「おもろそうやないか!ウチも参戦するで!」

  ガロン「どうだ?受けて立つか?」

  タツヤ「・・・やろうじゃないか。」

  ララ「なら、審判は私がやらせてもよろしいでしょうか。」

  ガロン「おう!助かるぜ。じゃあやるか!(フッフッ、この俺が女に負けるわけがない。ここで勝ってガロン素敵!って所を女の子達にアピールしてやるぜ。)」

  リー「(ウチは知ってるで!タツヤはんは、あの姿だと動きが鈍くなってしまうのを。それさえ分かれば後はガロンはんとの一騎討ちや!)」

  タツヤ「(なんか、勢いで参加しちゃったけど、この姿でどれだけ泳げるか試してみないとな。)」

  ララ「では、位置について・・・よーい・・・ドーン!!」

  三者一斉にスタートしまして、先頭はガロン、その後ろからリー、タツヤと続いています。

  ガロン「ハッハッハッ!どうだ!ガロンさんのクールな泳ぎを!」

  リー「負けへんでー!!」

  タツヤ「お、思ったより腹が邪魔しておそいーー!(プルルン)」

  さぁ!折り返しにさしかかって、ここでなんとリーがガロンをとらえた!タツヤも後に続く!

  ガロン「何!思ったよりやるな!タッチ!後は戻るだけ!」

  リー「タッチ!逃がさへんでー!!」

  タツヤ「タッチ!負けるかーー!!」

  そして三者戻ってきたー!先にゴールしたのは!

  ララ「ゴール!一着・・・リーさん。おめでとうございます。」

  リー「やったでー!!」

  ララ「二位はガロンさん。僅差でタツヤさんは最下位です。」

  ユリ「あらま?タツヤちゃん負けちゃったの!?残念。私タツヤちゃんに賭けてたのにー。」

  タツヤ「おいおい、競馬やボートレースじゃないんだぞ。」

  ララ「それにしても素晴らしかったです。リーさん。」

  ユリ「本当本当、紅一点で男子に勝っちゃうなんて。」

  リー「ふふーん。こう見えても、ウチは体力では男子と互角に闘えるんやで。」

  ガロン「お、おかしい。この俺が負けるなんて!しかも、俺よりずっと年下の女の子に負けるなんて!俺の、俺のモテモテプランがー。」

  リー「まぁ、タツヤはんには気の毒やけどもし普通の姿やったら勝負は分からへんかったな。」

  タツヤ「・・・いや、体型の問題じゃないよ。俺の実力不足だっただけだから、素直に負けを認めるよ。(プルルン)」

  リー「流石やな。タツヤはん。お腹も志も大きいで!」

  タツヤ「腹は関係ないと思うけど。」

  ララ「タツヤさん。次は頑張ってください。」

  ユリ「私も応援しちゃうわ。」

  タツヤ「二人ともありがとう。」

  ガロン「だからなんで~!?タツヤが最下位なのにこんな、こんな事になるの~!?俺のモテモテプランが~~!!」

  タツヤ「何をやってるんだか・・・まぁ、ルールはルールだしね。じゃあ、売店で買ってきます。」

  リー「ウチの優勝賞品も忘れんでなー。」

  タツヤ「分かってるよー。いってきま~す。」

  負けたタツヤは大人数の浜辺に行き、売店で飲み物や食べ物を買った。だが道中は大変だった。

  タツヤ「(プルルン)おっとっと。ごめんなさい。」

  客「気をつけろよ!デブ!」

  客「尻尾が邪魔なんだよ!」

  客「腹が邪魔なんだよ!デブが!」

  客「ガヤガヤガヤガヤ。」

  タツヤ「(ウウ・・・・海って結構大変だー。)」

  こうして数分後、タツヤはへこんだ顔をしながら戻って来た。

  タツヤ「・・・ただいまーー・・ハァ(プルルン)」

  リー「おかえり、ど、どないしたんや!?その顔!?」

  ララ「まぁ、悲しそうな顔をしてしまって。何かあったのですか?」

  タツヤ「・・・別に・・・何も・・」

  ガロン「まさか、売店でお目当ての物が買えなかった・・とか?」

  タツヤ「いや、買ってきたよ・・・ホイ。」

  タツヤはそれぞれ買ってきた物を配った。そしてリーには一位のご褒美としてトロピカルジュースが渡された。

  リー「おおきにー。ウハッー♪これが数量限定のトロピカルジュース♪フルーツがふんだんに乗っていて美味しそー♪」

  タツヤ「じゃあ・・俺は・・・ちょっと横になるわ。・・」

  ガロン「夏バテか?」

  タツヤ「そんなんじゃないよ・・・」

  タツヤはビニールシートにパラソルを設置している所に仰向けに寝転がった。

  タツヤ「(プルルン)ハァー😞💨」

  ハイカラ「どうしたんだ?ため息なんかついて。」

  タツヤ「(プルルン)わっ!ハイカラ!いたの!?」

  ハイカラ「いたのなんのって、俺はずっーとここで寝転がってたんだよ。そんで?どうしたんだ?」

  タツヤ「えっと・・・なんかさ・・・時々思うんだ・・・この体型が邪魔になっているんじゃないかって。さっきも、色んな人から睨まれた目をされたし、やれ邪魔だデブとかいっぱい言われて、ちょっと病んじゃった。」

  ハイカラ「タツヤ、俺はそうは思わねぇぞ!」

  タツヤ「(プルルン)えっ!?」

  ハイカラ「だって、俺達がお前のその姿で運ばなかったら、今頃こんなにピンピンしていなかったし、それに遠征の時だって、お前がいなかったら俺達大怪我してたかもしれないんだぞ。もっと自信持てよ。今の自分に!」

  タツヤ「ハイカラ・・・・どさくさに紛れて俺の腹に乗るのを止めてくれない。(プルルン、ボヨン)」

  ハイカラ「ありゃ。テヘッ😝」

  タツヤ「テヘッじゃねぇよ!・・・でも。」

  タツヤは立ち上がった。 ハイカラは急にタツヤが立ったので素早く降りた。

  ハイカラ「わっとと。」

  タツヤ「慰めてくれてありがとう。お蔭でスッとしたわ。皆の所に行ってくる!じゃあね!ハイカラ!ありがとう。(プルルン、ドスドスドス)」

  タツヤはガロン達の所へ走っていった。

  ハイカラ「あ~あ、行っちゃった。暑い、日陰、日陰っと。」

  ハイカラはパラソルの日陰に座り再び休んだ。

  タツヤ「(ドスドスドス、プルルン)ごめん、ごめん。お待たせ。」

  ユリ「タツヤちゃん。もう平気なの?」

  タツヤ「うん。大丈夫!問題ない。」

  リー「なら、ええんやけど。」

  カメキチ「いやー。泳いだ、泳いだ。お腹空いちゃったよ。」

  タツヤ「(プルルン)そうなんだ。カメキチ。」

  リー「カメキチはん、随分と泳いでたね。」

  カメキチ「海で泳ぐのがこんなに気持ちいいなんて産まれて初めて知ったよ。」

  タツヤ「そうか。良かったな。カメキチ。そうそう、さっき売店で色々買ってきたから食べようぜ。」

  カメキチ「おう。」

  タツヤ「はむ。(モグモグモグ)うん!美味い!(プルルン)」

  タツヤ達は、イカ焼きやら焼きそばやらを食べ終えて少し砂浜で遊んでいた。

  ララ「それにしても、変ですね。」

  ユリ「どうしたの?ララちゃん。」

  ララ「いくら荒れていたとは言え、掃除すれば快適な砂浜なのに、どうして誰もいないのかが、不思議に思っていてね。」

  ユリ「確かにね。私もそう思ったの。どうしてかしらね。」

  砂浜では、ガロン達が砂山崩しって言う遊びをしていた。

  ガロン「そりゃ!アーー!!!」

  ガロンは砂山を崩してしまい、旗が落ちた。

  タツヤ「ありゃりゃ、ガロンの負け〜。」

  リー「ガロンはん。これで3連敗やな。」

  ガロン「何でだよ!何で負けるんだ!」

  タツヤ「そりゃあ、いきなり大崩して後先の事を考えないから、自分の番が来た時、絶対不利な状況になるんだよ。」

  リー「さーて。こんだけ負けたんやから何か罰ゲームとかを受けてもらわな埋め合わせ出来へんやな。」

  タツヤ「そうですな。どうしましょうか。リー。」

  ガロン「お、おいおい、一体何する気だよ。」

  リー「それはやな・・・・」

  しばらくして、ガロンへの罰ゲームは、砂の埋もれた状態で、その上からタツヤとリーが砂アートを作るって言う、アニメでもよく見る奴だ。

  リー「にゃはっはっはっはっ〜ーー。」

  タツヤ「あっはっはっはっはっーー!」

  カメキチ「お、面白い。あっはっはっはっーー。」

  ララ「うっふっふっふっふっ。」

  ユリ「ガロンちゃん可笑しい!あっはっはっは〜。」

  ガロン「・・・・・・・・・」

  リー「あー、おもろかった。ガロンはん。これで罰ゲームは終了やで。」

  タツヤ「(プルルン、プルルン、プルルン。)わ、笑いすぎてお腹がぷるんぷるん、揺らしすぎた。」

  ユリ「もう。タツヤちゃんたら、可愛い。」

  ガロン「うがーー!!」

  ガロンは砂から這い上がった。

  ガロン「ち、チクショー!な、なんか散々な目にあってるんだけど。でも、まぁ楽しんでるなら良いか。なぁなぁ、折角だったら海の近くの宿屋に行って今晩泊まろうぜ。そうすれば明日朝一で泳げるし。」

  リー「却下。」

  ララ「仕事がありますし。」

  カメキチ「嫌だ。」

  タツヤ「右に同じく。」

  ユリ「私も皆が待ってるし。」

  ガロン「ガーン😨。何だよ、何だよ。畜生。」

  ララ「じゃあ、夕日を見て帰りましょう。」

  リー「それならええな。」

  ユリ「終電には間に合うから良いわ。」

  タツヤ「俺、夕日の海を見るのは初めて。」

  カメキチ「是非見て帰りたい。」

  ガロン「お前ら!俺の言った事には反対したくせに!」

  全員「www😂」

  しかし、海からぶくぶくぶくぶくと、水中から何かが近づいて来ている。

  リー「ほい、タツヤはんの肉球を砂で作ってみたー。」

  タツヤ「俺こんなに肉球は少なくない!これ2個しかないじゃん!実際はこんな感じだよ!」ジャーン。

  タツヤは、リーに足の肉球を見せた。

  ララ「あらまぁ。リーちゃん、自分勝手に作るんじゃないわよ。」

  リー「すんません。」

  ぶくぶくぶくぶく、どんどん近づいて来ている。

  タツヤ「そろそろもう一回海で泳ごうか。大分砂で遊んだでしょ。」

  カメキチ「うん。そうだな。」

  リー「せやな。泳ごう泳ごう。」

  ガロン「くそ〜、リー!今度は負けねぇぞ!」

  リー「フフン、望むところや!」

  タツヤ「俺だって!早く泳いでやるー!」

  カメキチ「俺も参戦しようかな?」

  ララ「私もやりましょうかな?」

  ユリ「そうね。賭けはなしでやりましょう。」

  タツヤ「ゴムボート膨らませたよ。誰か乗る人。」

  カメキチ「じゃあ、俺が乗る。」

  リー「せやったら、勝った二名が乗って、最下位の人が泳いで押すってのは?もちろん男の中で最下位の人やけど、流石にか弱い女の子におさせるのはアカンやろ。」

  ガロン「なんだと!?だったらリー!さっき一位だったからそんな特権はナシでどうだ!」

  リー「ほぉ〜、望むところやで!」

  ガロン「負けねー!!」

  カメキチ「俺も参加だね。」

  タツヤ「陸の上では、速さでは、カメキチに敵わないけど、泳ぎだったら自信がある!さっきは負けだけど今度こそ!この身体でも泳げるって事を証明してやる!(プルルン)」

  ぶくぶくぶくぶく、

  ユリ「あら?」

  ララ「どうしたのですか?ユリさん?」

  ユリ「海の方で泡が出ているけど。」

  ララ「何処に?」

  ユリ「ホラ、あそこ。」

  ぶくぶくぶくぶくぶくぶくぶく。

  ララ「まぁ!?本当だわ!何かしら一体?」

  ユリ「さぁ?」

  その時だった!

  ザバーン!!

  ?「ギョボボーーーー!!!」

  全員「うわーー!!!」

  突然、海の中から巨大なタコ見たいのが現れた!

  タツヤ「きょ、巨大なタコだーー!!!!」

  ガロン「そ、そんな!アレは、まさか!」

  タツヤ「えっ!?が、ガロン?」

  カメキチ「な、なんなんだよ。」

  ガロン「海の巨大モンスター!クラーケン!!」

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  現れたのは、海の中の暴れん坊巨大モンスターダコのクラーケンだった。

  リー「な、なんやて!噂で聞いた事あると思っておったけど、まさか実在するとはな。」

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  クラーケンは、砂浜に上がり、大きな触手で暴れ回る。

  全員「うわっー!!!!」

  ララ「でも、一体どうして!」

  ユリ「もしかして、ここが奴が出没ポイントだったりして!」

  リー「あっ!」

  ユリ「リーちゃん?どうしたの?」

  リー「そう言えば、ウチ、砂浜を掃除している時に看板が倒れてたから捨てたんやけど。」

  ララ「まさか、それって。注意事項なんかじゃ。」

  ユリ「クラーケンが出ますってそんな感じの?」

  リー「え〜と。」

  リーはうっすら思い出す。

  看板には、『キケン!巨大モンスターが出ますので、海の中には、入らないでください。』と書かれていた。

  リー「😨😨」

  タツヤ「顔から出るあたり当たりらしい。」

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  全員「うわっーー!!!」

  ララ「と、討伐の許可をします!どうか、お願いします!」

  タツヤ「ガロン!何とかしろー!!」

  ガロン「無理言うな!相手は、Aランクモンスターなんだ!俺が敵うわけねぇー!!それに武器なんか持ってきてねぇよ!!」

  ララ「ど、どうするのですか!今回は、海でしたので、流石にアイテムは持ってきてません!」

  ガロン「とりあえず!一旦退却だ!アイツは、いくら何でも砂の無い陸地には上がってこれないだろ!」

  ララ「上がって来ますよ、普通に!」

  ガロン「な、なんだってー!!」

  リー「ヒィーー!!」

  カメキチ「逃げないと!タツヤ!速く!」

  タツヤ「う、うん!あっ!そうだ!ハイカラ!!!」

  タツヤは、砂浜にハイカラを入れたカゴがクラーケンの近くにある事に気づき、急いでハイカラの元へ。

  カメキチ「タツヤー!!」

  ガロン「あっ、あの馬鹿!」

  タツヤは、何とかカゴを持って帰ろうとした。だが。

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  タツヤ「ハッ!」

  クラーケンは、タツヤの姿を見ると、その触手でタツヤを掴む。

  タツヤ「うわー!!!」

  ハイカラ「うわっー!!」

  ガロン「タツヤ!」

  リー「タツヤはん!」

  ユリ「タツヤちゃん!」

  ララ「タツヤさん!」

  クラーケンは、タツヤの身体を縛り上げる。タツヤは、力を振り絞るが、触手に付いている吸盤が身体を引っ付けていて抜け出せない。

  タツヤ「か、カメキチ!」(ビュン!!)」

  タツヤは、力一杯、ハイカラを入れたカゴを砂浜に投げた。そこへカメキチがなんとか受け止める。

  カメキチ「!ハイカラ。」

  そして、それは突然の光景だった。

  ザブーン!!

  なんと、クラーケンは、タツヤを掴んだまま、海の底へと潜ってしまった。

  タツヤ以外「!!!」

  そして、何かが海から砂浜へ流れて来た。それは、タツヤが履いていた、水着だった。

  カメキチ「あ・・・あ・・・。」

  リー「嘘・・・やろ・・・じょ冗談やろ。」

  ガロン「そ、そんな・・・こ・・こんな事って。」

  ララ「あ・・・ああ・・・・・」

  ユリ「・・・・・」

  ハイカラ「た、タツヤ・・・・」

  全員は、その場から動かなくなった。そして、全員は、悲しさのあまり、膝をついてしまう。

  全員「た・・タツヤーーーーー!!!!!」

  そして、タツヤは、

  タツヤ「ゴボゴボ、(水呼吸スキル!)ガボっ!ハァハァハァハァ。」

  クラーケン「ギョボボボボボー!」

  タツヤ「この・・タコ野郎!ガブっ!」

  タツヤは何とクラーケンの足に噛み付いた!

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  突然の噛みつきにクラーケンに絡まれた所が緩んできた。

  タツヤ「今だ!『マシュマロボディ大』!(プルルン!ムクムクムクムク・・デップルーン!)巨大腹モード!」

  タツヤは巨大な腹になった。

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  タツヤ「デカ腹アタック!(ドスーン!)」

  クラーケン「ギョボボーーーー!!!」

  クラーケンの頭にヒットした。堪らずクラーケンは逃げ出した。

  タツヤ「よし!これで・・・えっ!?(ムクムクムクムク)」

  どうした事でしょう。タツヤの腹がドンドン膨らんでいく。

  タツヤ「(ベチャン、ベチャン)しまっ!腹に海水が吸収されていく!と、ともかく浮かないと(グイ、プルルン、グイ、プルルン)手足ないから泳げない〜!こんなに膨らんでちゃあ、元に戻れんー!!(デプルン、デプルン)」

  タツヤは、ドンドンドンドン深い海へと沈んでいく。

  タツヤ「ッ!!(ま、不味い・・・意識が・・・恐らく・・水圧みたいなやつか・・・ダ・・メ・・だ・・・俺・・・死ぬのか・・な・・折角・・・転生・・ライフを満喫・・してたのに・・・)」

  タツヤの意識が無くなり、かろうじて水呼吸のスキルだけは動いていた。

  ・・・どれくらい深く沈んだのだろうか・・・タツヤは今だにデカい腹だけ状態のままだ。すると、暗い海の下から光が見えた。

  ポチャン、ドスーン!!

  タツヤは、何かの空間に落ちてしまった。その空間には空気があって、呼吸が出来るのである。だが、タツヤは以前気を失っているままだ。そして。

  タツヤ「(ピコン、ピコン、ピコン。デプルルン。シュルシュル)」

  タツヤの魔力が尽きてしまい、デカい腹状態から元のザングース に強制解除され、同時に水呼吸スキルも解除。

  タツヤ「ザ・・・・グ・・・(ガクッ。)」フワッ。

  その場で完全に気を失ったタツヤ、するとなんと、赤い模様が全部消えて体毛が完全に白一色となった。どうやら魔力をそこを尽き、気を失うと、赤い体毛が消える様だ。

  ?「確かここらで大きな物音が。!!アレはなんだ!?」

  ?「おい!おい!・・・気を失ってる様だ。まぁ良い、とにかく連行だ!」

  ?「ハッ!」

  何者かに連れ去られていくタツヤ、果たして彼の運命やいかに、そして、取り残されたハイカラ達は、タツヤを捜索し、無事に再開できることは出来るのか!?

  〜第十五話〜  〜終わり〜

  次回予告

  作者「皆様、いつも転ザンを応援してくれてありがとうございます。突然ですが、転ザンは、今回を持って終了とさせていただきます。次回より、何とセイウチになったタツヤが主役のお話です。

  次回、第十六話『セイウチタツヤの海底生活』で会いましょう。」

  そんなわけ無いです!転生したらザングース でした。略して転ザンは、まだまだ続きますよ!続くー!!!!

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