若い身は四熊の肉に挟まれる

  リオは、まだ夢の中にいるような気がしていた。

  意識の奥をまず揺り動かしてきたのは、声でも光でもなく――におい。

  ――蒸れた毛布のような、甘くて、しょっぱくて、あたたかい。

  そんな臭いが重みとなって嗅覚に圧をかけてくる。

  毛並みの奥でじっとりと汗をためた身体が、彼にまとわりついていた。

  「んふふ……おはよう、リオ……」

  ピンク色の塊。ふんわりした毛並み。

  ぬいぐるみ風の容姿ならではの、迫力。

  「いーっぱい寝て、気持ちよかったねぇ~。いい子だねぇ」

  耳元に、吐息交じりの甘い声がかかる。

  ふわり――と熱気がこもった腕がリオの腹を包み込んだ。

  すぐに腰、胸、そして脚全体が重たい柔肉とともに身体へとのしかかった。

  (……わ、重……)

  むにゅり、と沈み込む音が聞こえる錯覚。

  寝ぼけながら彼女。キテルグマを見つめ嗅いでいた。

  実際のところ、ベッドは音をあげ重量に凹みが出来た。

  リオは布団の中で、キテルグマの裸身に包み込まれていた。

  彼女の体温は高く、抱きつかれた肌がどんどん火照ってくる。

  胸。両方でリオの頭を包み込めるほど巨大な乳房が、むぎゅうと。

  圧し潰すように落ちてくる。丸っこく重たく体に、甘やかす微笑み。

  どさり。どっぷり。

  肉の毛布が熱や臭気を伴って、体に敷かれていくよう。

  柔らかく、弾力があり、そして信じられないほどの質量。

  布団を剥がれて、キテルグマがうつ伏せに近い格好で迫った。

  顔面の左右から押しつけられた乳房。湿った乳首の感触が押し当てられる。

  熟女らしいムチムチ感を肌に押しつけながら、ミルクを煮たような不思議な臭い。

  「よしよし、リオは今日もかわいいねぇ~。おふとん、まだ出たくないよねぇ~、このまま寝ちゃっていいからね、二度寝をしても、一日中を寝て過ごしても、こうやってあっためてあげるからねぇ~よしよし」

  キテルグマは笑いながら、リオの太腿に自分の脚を絡めてきた。

  毛並みが密集しているせいで、毛の中に溜まった汗の『ぬるみ』が肌に張りついてくる。

  脚の付け根。つまり股の内側から、かすかに塩気のある、熟れた発酵の匂いがしていた。

  (……な、なんで毎朝こうなんだろう……)

  乳房に顔をサンドされた状態から、つい嗅いでしまう。

  リオは抵抗しようと手を突いた。

  その指先がまず触れたのは、彼女の腹と乳の境界線だった。

  境などない。胸が下腹にまで垂れ内腿にぶつかるほど広がっている。

  「……あ~リオ、さわりたくなっちゃったかなぁ? いいよぉ、やわらかいおばちゃんの体に甘えちゃえ、蕩けちゃえ~」

  ごろん、とキテルグマが体勢を変え、乳房の間にリオの顔を埋めたまま、仰向けになった。

  口調と態度だけなら子供が枕を抱きしめたままひっくり返るようなものだが、腕力と質量が違いすぎる。

  自然とリオの顔の真上からは汗ばみ、ふっくらと垂れた乳房と、濃いピンクの乳輪と乳首が落ちてくる。

  「きもちい~? あったかいでしょ~、ちょっと臭うのは……ごめんねぇ」

  毛並みの奥に蓄えられた汗が、頬を湿らせていく。

  鼻の奥に広がるのは、まさしく寝汗と乳腺から、むわっとしたミルク臭。

  リオはたまらず体を捩る。

  「おきないと……おき、ないと……あ、あんまり甘やかさないで」

  リオは主張しなければならない、

  甘やかしに、全てを肯定してくれる最高の言葉と肉布団。

  しかしながら、本当に一日、二日と怠惰に過ごしたものだ。

  ほかのメンバーからは窘められて、大いに反省してしまった。

  「え~? リオは、もうちょっと甘えていいよ~ねぇ? おばちゃん男の子が大好きだからぁ」

  耳元でささやくようにして、キテルグマがリオの陰部に太腿を押しつける。ぬるっとした感触が伝わる。いや、伝えられている。故意に押しつけられ朝から何をしたいのかを、誘われている。そこには、彼女の性器がある。毛並みの奥に潜む、蒸れて湿った厚みのある肉のスリット。そんなものが臭いをムンムンに吐き出し、パジャマに密着し濡らされてしまう。

  「きのう、おふろ一緒に入ってないもんねぇ~? わたし、洗ってないよ~? ねえねえ、本当に、おっきするのかなぁ?」

  くすぐるように笑い。

  キテルグマはリオの髪を撫で、額にキスを落とす。

  身を強引に屈め、何ともいい知れない形状になった。

  そのときにも乳房が、たわわに変形しながら音が出そう。

  キテルグマの息や毛が触れる。それだけで蕩けそうだった。

  (僕……甘やかされすぎちゃってる)

  

  口の中まで獣の臭いが染み込んでいくようだった。

  「おっきしちゃう? それとも……もっとぴったりしとく? リオが選んでいいんだよぉ」

  リオは答えない。

  否――答えられなかった。

  目の前には、巨大な汗に濡れた乳首が揺れていた。

  それが、自分に向かって垂れ、肌をこすりつけてくる。

  選ぶのは自分であるが、キテルグマのしたいことも伝わってきていた。

  乳の谷間からしたたる汗が胸をつたって流れ、腹の下に落ちていった。

  「甘えん坊になって、おばちゃんとエッチなお遊びしちゃおうかぁ~? それとも、お利口さんになってぇ、朝の支度をしにいくかなぁ?」

  身体を離したキテルグマ。

  脚をすこし広げた状態で横たわり、発情しきった陰裂を片手で開いた。

  ぬっぱり、そんな粘つきに、たまらないミルク臭。甘えたさに勃起した。

  だが、凝視してしまう前に――ドアが開いた。

  それから、ぷんっと新たな臭い。

  次に静かな声が聞こえてくる。

  「また、朝から甘やかして。いけません。リオを立派にするのが、私たちがいる理由なのを忘れなく」

  その声は、優しいようでいて、どこかムッとした響きを帯びていた。

  リオが目を向ける。ドアを開けて立っていたのは白い巨体。ツンベアーだった。

  なで肩のシルエットから流れるように広がり、白い山脈のよう太腿へと続くライン。

  体型は柔らかな果実のようで、表現するならば洋梨と呼ぶにふさわしい見た目だった。

  短めの足。前に雪崩みたいに出た脂肪腹。その上に二つの白い山が、どっぷりと垂れる。

  白い爆乳は歳の割りに乳頭を天を向け、誇らしげに張り出していた。乳輪と乳首はシワっぽく、やはり年齢が伺えた。

  裸に白いエプロンをつけているのに、輪郭が浮かび上がっていて、ほぼ全裸と変わらない。汗が乳首周辺の色を変えていた。

  胸の毛並みも整髪されたように整えられ、下腹部にまで及ぶ淡白の毛は均一に梳かれて、陰部周りに清潔感すら漂わせている。

  「キテルグマ。ベッドメイクや衣服の担当はあなたでしょう。寝汗の処理もせず、あまつさえ……」

  腕を組んだ拍子に、エプロンは頼りなく内側に寄ってしまう。

  むちぃっとした谷間に巻き込まれても、ツンベアーは気にしない。

  「朝からセックスをねだっているなんて、いけません」

  目を逸らしながら、乳房を両腕で押さえるように隠す仕草をする。

  だが、その動きで逆に、胸のふくらみがより目立ってしまう。

  左右均等に張り出した乳房は、底が丸く、上向きに弾むような肉質。

  頂点にある乳首は、小さく濃い桃色で、しっかりと立ち上がっていた。

  

  「きちんと、朝はお身体を清めて、整えてからご挨拶をするのが、最低限の礼儀ですのに、抜け駆けをして、リオもその気になっているなんて、酷いではありませんか」

  言葉の裏にあるのは拗ねであった。

  リオがキテルグマといちゃついていた。

  「もう、キテルグマのせいで、お背中が汗でびっしょりですわ。ほら、動かないでくださいまし」

  静かに歩み寄ってきたツンベアーは、指先をリオの背にそっとあてる。

  なぞられるたびに、肌に残ったキテルグマの体液や汗が剥がれていく。

  「こんな汁を、朝からつけてはいけません」

  リオの脇腹にふれるように膝をつき――黒いつぶらな瞳が、にっこりとする。

  「リオ。ずっと口を閉ざしておりますわね。朝のご挨拶は?」

  わずかにリオを見下ろす目に、品のある微笑と、ほのかな寂しさが含まれていた。

  「……おはようございます」

  「はい。よくできました」

  ツンベアーの指先が、リオの額の汗を拭い、そのまま首筋へ。

  手首がわずかに動けば白い乳房がぶるんと弾み、乳首がリオの頬をかすめる。

  ムッとした臭いの壁が顔に迫ってくるみたいだった。甘酸っぱすぎる熟雌臭。

  「……まだ、ついてますわよ。まぁ、今日はこんなにして、指がぬるぬるですわ」

  ツンベアーはエプロンを正しもせず、膝をつき足の一部に触れた。

  「まぁ、キテルグマったらマーキングをしてはいけません」

  「ボディーガードになるからいいじゃない。わたしだってリオのこと大好きだからぁ~」

  「まぁ! 自分だけのリオみたいな言い方は、隅に置けませんわね」

  ぷんっとしている白と、ニコニコと受け流すピンク。

  会話が繰り広げらる中。リオは強い刺激に晒されている。

  眼の前にある捻じれたエプロンを挾む谷間が、少し左右に開いてる。

  乳首からは、体温でじわっとにじんだ透明な汗がにおいを放っていた。

  リオの頬に当たった滴は、淡く茶葉を煮詰めたような肌の塩味を混ぜた臭い。

  古風な香水や石鹸が混ざった、丁寧に整えているからこそ際立つ臭気であった。

  つい、無言になってしまう。興奮しているせいだと、自覚はあるのだが情けない。

  「リオ? まだ恥ずかしいですか? しばらく一緒にいるから、もう慣れたと思っていましたのに」

  ツンベアーはそう言って、わずかに腰を引く。

  くっきりと盛り上がった恥丘の中央をリオの視線に差し出すように、正座を崩して脚を開いた。

  品性を感じさせる笑みとは裏腹に、ひどく淫蕩な所作。どうしたものかと悩む前に視線が向かう。

  丁寧にブラッシングをされた体毛の奥に備わった熟女の膣。ぽってりと膨らんで、臭いはきつい。

  外陰唇はふっくらと張り出し左右へ存在を主張。中心の溝はうっすらと湿って光っていた。

  (どうして濡れてるんだろう)

  ただの興奮ではない。まだリオには感情が追いついていかない。

  朝の汗とリオへの意識が重なって生まれた。おしとやかな熱だった。

  「見られていると……少し、恥ずかしいですわね……でも……あなたならば、いいのですよ」

  リオは喉を鳴らした。

  隣のキテルグマは「えぇ?」と少し不満そうにしている。

  目の前にあるのは、決して淫らで終わらない淑女の媚肉体。

  その膣口に指を押しつけ、開けば滲む愛液が外に垂れ始めた。

  「さ、朝食の支度が整っております」

  指を汚し膣を見せつけ、こんなにも湿気ったフェロモン臭を嗅がせておきながら。

  ツンベアーはエプロンを整え何もなかったふうに着替えを促してくるのだった。

  両者が立てば、リオの身長など、本当にとるに足らず胸の位置より顔が低い。

  

  「朝からこんなに匂っていては、……本当に、いけない子ですこと」

  言いながら立ち上がるツンベアーの腰。

  股の間から胸の周辺に汗が集まり、したたり落ちそうに見えた。

  「それでは、いつもの練習が終わり次第に朝食としますので、お待ちしておりますわ」

  その言葉は微笑のままで、しっかりと芯を含んでいた。

  簡素なジャージ姿になったリオはキテルグマと別れ進む。

  正面から白黒の、これまた丸く太い雌肉が大仰に手を振る。

  「おーいリオ! いつまでふにゃけてんだよ、お日様もう登ってんぞ!」

  警戒な声をあげ、廊下の板がズン、ズンと足音で軋んでしまう。足裏の汗が床につき、仄かに湯気をあげる。

  ゴロンダだった。送られてきた『教育係?』の四人のうち、一番にガサツながら、一番につきあいやすい。

  大柄な身体を肩幅いっぱいに広げ、陽を浴びて、毛並みの隙間に汗が玉のように浮いている。

  白と黒の毛皮がはっきりと区切られた筋肉の上に、厚く柔らかな大玉の乳房が乗っている

  「まったく……キテルグマに埋もれて起きれねぇとか、甘やかされすぎなんだよ。ツンベアーに抜いてもらったのか? 臭えぞ」

  彼女は大きく一歩を踏み出し、胸を張って両腕をぐいと伸ばした。

  あんまりな言い方にリオは反論しかけ、瞬間――乳房が、ボインッと跳ねた。

  脂肪のたっぷりの乳脂肪。張った胸筋の上で重みを揺らしながら二度、三度と弾むように。

  ゴロンダ乳房。中央の乳首は暗く大きな突起があり、毛並みの中から硬さを主張していた。

  「し、してないよ! いつもみたいに迫られて、やってない!」

  言い切ったものの、あれが毎日の約束事みたいに繰り広げられている。

  最初に来るのは大体はキテルグマ。二番目に来るのもツンベアーが多い。

  しかし、ゴロンダが気まぐれに布団に入って寝ていることも、たまにある。

  白黒の身体。ツンベアーと違った白色。性の部分は気さくすぎて、無遠慮だ。

  「ったく、雌くせえ。朝の日差しに当たらねぇと、身体が腐るぞ? ふぅ、脱ぐか」

  「え? 脱ぐの?」

  ゴロンダは目をしばたかせていた。

  わかりづらいが、黒い毛並みの中に存在するのだと、最近に気がついた。

  丸みを帯びながらも強面の顰め面。黒く頑丈な手でシャツの裾を掴んでいる。

  リオ以上に朝のトレーニングに忙しい彼女は、ダラダラと滝汗を床に滴らした。

  

  「当たり前だろ、汗かきまくってんだぞ? シャツも雑巾みてぇにしぼれんだぞ? つか、しぼるまでもねえな」

  そう言ってゴロンダは腰を落とし、屈伸をはじめる。

  シャツが張り付いて、着ている方が理解が及ぶくらいだった。

  ドスン、ドスン、と音が響く。乳房が重力に合わせて跳ね下がる。

  下から見ると乳輪の端が揺れに合わせてチラチラと浮かび汗の筋が谷間を這う。

  「何だよ? やりてぇのか?」

  ニヤリと笑い、彼女は腰をくるりとひねった。

  尻が揺れていた。胸に負けないくらいに弾んだ。

  太く張った腰骨から広がる肉厚の尻肉が、だっぷん、と波を打つ。

  尾の付け根まで汗が濡れを残して光った。下は、何も履いていない。

  「おい、リオ」

  リオの視線が下に逸れていたことに気づいたのか、

  ゴロンダが踏み出してきて、腕を組み乳を見せつけるように突き出した。

  「そんなにジロジロ見んなって、朝のトレーニングの意味合いを変えるつもりはねぇからな?」

  「っ、見てない……変えてほしいなんて、おもってない!」

  「へぇ~? なら、どうして目が泳いでんだよ? わかり易すぎんだろ」

  ゴロンダの乳房は、張りと脂肪が同居した弾む重みを備えている。

  乳輪は黒ずんで広く汗で湿った乳首が勃ち上がっているのを、まるで隠そうとしない。

  上側は黒く、下側は白い。毛並みによってコントラストが明瞭で、見ていて飽きなかった。

  「悪ぃな。朝トレすると、どうしてもこっちも張ってくるんだよ、血が巡ってっからな」

  言って片手で自分の乳房を掴み、乳首の勃起を確かめるように指先で撫でる。

  じわっとシャツから汗も流れていった。かつてはピンクだったのだろう乳首が潰れる。

  リオの喉が鳴る。その反応に、ゴロンダは眉をひとつあげて、近づいてきた。

  「……お前さ、こんだけ雌に囲まれるからって、なんかスケベになっちまったんじゃねぇの?」

  ニヤニヤと顔を寄せられる。完全に、エロ話を共有する学生の笑みである。

  ゴロンダの息は熱く、そして汗と皮脂の混じった、ケモノ臭そのものだった。

  どこか青臭い。それでいて嗅ぎ慣れると離れがたい。男の本能にくるような臭い。

  「今日のメニューは、軽い柔軟と深呼吸だ。しっかり腰落とせよ。姿勢と呼吸はガッツに関わるから見くびるなよ」

  「……う、うん」

  リオが言われるままに構えると、背後から回ってきたゴロンダが両腕をつかみ、ぐいっと引き上げてきた。

  「スケベになりやがって。鍛えてやってんのに、背中が丸いじゃねぇか。腰を引きすぎんじゃねぇよ」

  ゴロンダの乳房が背中にぶつかっている。

  汗ばんだ肌とシャツが接して、濡れが広がる。

  「ゴロンダ痛いよ、なんか、変なとこ当たってない?」

  「ああん? あたしは本気でやってんだろう、乳首がついたくらいでなんだ、マンコにぶちこんでたくせにバカみてぇだな」

  「そ、そんな言い方はちょっとデリカシーが……」

  「外では言ってねえだろ。ごまかさないで背筋と腹筋を使いやがれ!」

  腕を引っ張られて、ねっとりとした熱に首筋から腰までが濡れていった。

  ゴロンダの乳首。汗に濡れ先端が硬くなっていたものが肩甲骨の内側をつつく。

  そのあと、さらに密着した状態で腰回しが始まる。

  「おい、リオ……」

  背中に、低く囁かれる。

  「お前、ちょっと立ってねぇか?」

  股間部を軽くなぞられるが、性的な意味合いはない。

  友人に悪ふざけしたり、肩に腕を回す程度の心境。

  わかっていても、リオはゾクリと跳び上がった。

  「っ、な……!」

  「ハハッ、しょーがねぇな。飯の前に鎮めとけよ?」

  パン、とリオの尻を軽く叩いた。

  ちょっと、とリオは声をあげるものの。

  「ハハハッ! さっさと済ませて飯にしちまうぞ、腹へってんだろ? あたしもだよ!」

  ゴロンダは笑って片手で持ち上げてしまう。

  そして片手を再びシャツの裾につけ、剥がすように脱ぎ捨ててしまう。

  「あぁ、めんどっちかった。やっぱり服は性に合わねぇな」

  横から観る白黒の肉。比較的スポーティーな、清潔っぽが濃すぎる汗臭。

  ぶるんとして、尻と乳のリズムをとって、残像をつくりあげるほどだった。

  [newpage]

  ゴロンダにしごかれて、へとへとになっていた。

  (うぅ、友達みたいに接してくるのに、ゴロンダがある意味で一番にエッチなんだからな)

  足をふらつかせていても、彼女が教えてくれるのは前向きになれる姿勢と肉体改造。

  育て屋は想像以上に重労働であり、将来それをやるのであれば、根気と体力が不可欠。

  甘やかしすぎず、厳しすぎず、適切な距離を保ちながら指導してくれる心地よい姉貴分。

  「はぁい、がんばったねぇ、いっぱい汗を流して、いっぱい動いて、身体を元気にしてえらかったねぇ~」

  帰宅するなり、玄関で待ち構えていたキテルグマにあれよあれよと脱がされていった。

  畳んだ着替えを用意してもらいつつ、ツンベアーの沸かしてくれた風呂に浸かっていた。

  身嗜みは大人に必要なものであり、客商売ならば尚の事だと、ツンベアーに躾けられていた。

  すべてを肯定してくれるキテルグマは、癒やしの枠ということでいてくれる。あと洗濯が達者だ。

  「本当に大丈夫なのかな?」

  両親が贈ってきてくれた相手に不満はない。

  むしろ鼻息を荒く臭いを嗅ぎまくって、セックスまでさせてもらっている。

  熟女やおばあちゃんにしか興奮できなくなっているような、そんな気がした。

  いや、そんなわけない。だって自分は若いし、戻るのもすぐだろうと思った。

  汗だくのゴロンダが浴室に入らず待機していて、めんどうくせえと入浴する。

  お湯が溢れていく盛大な音色と入れ替わりで、ツンベアーとキテルグマにタオルでワシャワシャされる。

  ふたりが、露骨に乳房や腹肉を押しつけてくるので、勃起しないよう注意するのは、困りものであった。

  着替えたリオは廊下を歩いていった。

  朝の台所は、ほのかに湯気が立ち上る。

  だがその空気を支配しているのは湯気だけではなかった。

  年季の入った脂と、発酵した乳のような甘さ、器の底に染みついた皮脂っぽいものが立ち返ってくる。

  「おはよぉ、リオや」

  ガチグマはいつもよりゆっくりと歩いてきた。茶色い土っぽい色合いが落ち着いを誘う。

  一歩一歩が、床を柔らかく沈ませるほどの体重を伴っている。しかし丁寧で、音は少ない。

  彼女の身体は豪奢で、しかし若さの張りではなく長年にわたる蓄えが、ぼってりとしていた。

  上から見れば、腹にかかる胸の影が幾重にも折り重なり、横から見れば腹の段々が波のように連なる。

  胸は一際に巨大。果実を二つ乗せたなんてものではなく、それでいて溶けたみたいに流れ垂れている。

  腹部も同じ。横から正面の腹肉が骨盤に乗っかるみたいになっているが、下に引っ張られてしまっていた。

  乳房の表面は、年輪のように薄い皺が走っている。触れるとふかふかとした柔らかさが指先に伝わり、古めかしい木材を思わせる香りも漂う。

  乳輪は広く色はやや濃く褐色がかっており、中心の乳頭は大きく扁平めだが、ふやけて赤みを帯びるときがある。おもに、刺激したときである。

  「ああ、まえより良い顔になってきたの。わしらのサポートも、役立っておるようで何よりじゃ」

  声は低く、くぐもっていて、喉を塞いだみたいだが耳の奥にやさしく広がって、安堵感が湧いた。

  ガチグマは腰を折り、リオの方に近づき、手のひらで彼の頭を優しく包んだ。掌の熱は厚く、指の腹は油のように滑らか。

  乾いた麦のような甘さに香ばしさ。さらに乳臭さが溶け込む。発酵した母乳汁と雑穀を煮詰めた後。雌臭さを潜ませたよう。

  「ごはん、すぐに持ってくるからの。今日はちょっときのみを調合したのを入れておいたから、身体が整うじゃろうて」

  リオは台所に近づきながら身体を観察してしまう自分を恥じてしまった。

  (ゴロンダに、ツンベアーに、キテルグマに、ガチグマに……僕ちょっと節操がなさすぎるよな)

  だが、目を逸らすことは難しい。

  しばらく生活を共にしていて、肉や臭いのフェチズムを得てしまった。

  ガチグマの腹は、だぷりと落ち腹部の皮膚には古い線が刻みつけられている。

  皮膚は薄く皮下に蓄えられた脂肪は刺激を受けるほどに、反応を示してくれた。

  手を滑らせると、肉はふかふかと沈み、指を離せばまたゆっくり戻る感触が好きだった

  その動きは、若いもののあらわな弾性とは違う。生きた年月が染み込んだ柔らかさなのだ。

  「ふふ、若いのう。リオや、三人の臭いを染み込ませてないで、わしの濃ゆい臭いを吸いあげてもいいのじゃぞ」

  リオの肩を手で拭いた。どちらかといえば臭いをつけるよう。

  布巾が乳の下をこすり、ふたつの大きな垂れた巨大な脂肪球が、ぶるるん、と。

  動く都度。乳首の付け根がくすぐるように擦れ、そこからにじむ汗が臭いを濃くする。

  ガチグマは家の全体的な掃除を任されているものの、台所の手伝いをするのも多かった。

  

  「なんじゃ、リオや。こんな年寄の、股に目をやって……朝から元気とはのう」

  ガチグマの陰部は、年の重みをそのまま反映しているようだった。

  外陰唇はふくよかで厚く、中心の割れ目はやや広めに開いて見える。肉は形状を保ちきれず、蝋を炙ったようにどろりとした。

  毛は密で粗い。丁寧に刈り揃えられている部分もあり、毛の根元に付着した白っぽい泡と分泌物が光っているのが視界に入った。

  「ん? リオ、顔、赤うなっとるのう」

  あたかも、先程まで、指で弄られていたふうに思える。

  黒く、うっ血しているのかと勘違いしてしまいそうな老婆の色合い。使い込まれているのか妙な淫らさを感じさせた。

  ガチグマの目がやわらかく細まる。年長者特有の慈しみに満ちた視線。手のひらをリオの顎に添え、優しく引き寄せる。

  「すまんのう、毎日がこうも楽しいと、わしも冗談を言ったり本気でやったり、年甲斐もなく血が騒いでしまっての」

  掌が当たる。肉球は皮膚が厚くて温かい。

  口先が触れると甘い、かすかな乳臭のある吐息。

  そのどれもがリオの嗅覚を掴んで離してくれない。

  ふっと笑って、ガチグマは自分の乳房を片手で持ち上げた。

  重い肉塊がぐいっと押し上がり、乳首と乳輪と見せつけてきた。

  乳首の表面はしっとり艶があり、周囲の乳輪は濃く色づいている。

  指先で軽くつままれると、ピクンと反応して弾力が返るのを知っていた。

  視覚から、嗅覚から、想像させる。自分が雌であるのだと、教えるように。

  「年寄りの乳でも……まだまだ反応するんじゃから、若いのはありがたいのう」

  ガチグマは小さく、しかし確かな囁きを落とした。

  言葉は甘く、同時に乳臭のする吐息が彼の耳元を撫でた。

  リオの鼓動は早まり、手のひらに秘めた熱が伝播していく。

  「まだまだ、わしもあいつらにはひけをとらんようじゃ、フフフ、先を越されたのかとおもっていたが、安泰のようじゃな」

  ガチグマは満足そうに笑って、掌を離していくのであった。

  [newpage]

  家にある唯一の和室。

  むっとする雌の芳香にリオは落ち着かず、裸で膝をすりあわせ、もじもじとする。

  畳張りで、古風な障子の向こうには廊下があり、その先には縁側が設けられていた。

  ここはガチグマの部屋であるから、彼女の体臭が一番に感じられ甘えたいのに興奮する。

  「それでは、夜の時間を始めましょうか」

  微笑むツンベアーは正面にいた。

  大型用の敷布団の中央に立つリオへ歩み寄る。

  行為の最中は、なるべく騒がないのがエチケット。

  四人はリオをそれぞれ、独占する時間を欲していた。

  「リオ。今夜は、私からですよ……くじ引きとはいえ、一番にしていただけるのは、女として光栄ですわ」

  膝立ちで布団の縁へ寄り、白い喉から胸へかけて、上向きに張った乳房がきちんと雌を主張している。

  乳首は全体に比べれば小ぶりだが、きゅっと尖り引き締まって、吸われる準備を終えたように張りを持つ。

  下腹から太腿にかけては瑞々しいきのみさながらに満ちていた。

  恥丘の毛並みは整えられて、陰裂が呼吸に合わせ、わずかに湿りを光らせる。

  部屋は香りは煎茶や薬草類に加齢臭。そして老いた脂っぽい汗。

  ツンベアーのものは清潔でいて身体の熱が確かに宿る匂い。白いぽってりした肉体が濃厚な臭いを引き連れながら躍り出れば、それ以外に感じられなくなってしまった。この中で自分が一番だと主張するみたいな臭気に、リオの股間はビンっと返事する。

  「はじめますわね。私からです」

  ツンベアーの声はやわらかく、しかし場を締める芯があり、独占欲が滲んでいた。

  ゴロンダは右手。胡坐で座って、太い肩から落ちる影が腹と乳へ斜めに掛かる。乳房は人差し指でつつけば形を変えるほど張りと重みが同居し、乳輪は汗にぬれた濃い影をつくりあげる。脂の下で筋肉が小刻みに揺れるたび、トレーニング場のような塩気の匂いが立ち上る。腕を組んだまま乳房を下から持ち上げた。

  「出会ってから、毎日を通して鍛えてやったんだ。最後まで根性を見せろよ」

  ニヤリと笑い余裕を示すが、二番手の位置を譲るまいと構えていた。

  ガチグマは左手。どっしりと横幅のある巨躯を曲げての正座。背を丸めながら腹の段と垂れた乳が膝上にのしかかる。

  乳首は幅広く、色濃く、体温でしっとりとしている。

  発酵した乳に草根の香りを混ぜたような熟れた甘さが近い空気に漂う。

  小瓶の薬膏と水を手元に置き、「よいよい、わしは参加させてもらえるだけで嬉しいからの」と目尻を下げ、開始に肯定的だった。

  キテルグマはツンベアーの背後。

  うつ伏せに近い姿勢で顎を手にのせ、丸い乳房が畳にこぼれるみたいに広がっている。乳首は下向きに柔らかく垂れて、呼吸で上下しながら敏感に形を変える。甘い柔軟剤と母乳めいた香りが、畳の匂いに重なって包み込む。嗅覚を抱きとめられている気分になっていたものだ。

  「今夜の仕上げは、おばちゃんのマンコと体で、ぎゅ~ってしてあげるからねぇ」

  と、子守唄を口ずさむかのように語り微笑んだ。

  リオは喉を鳴らし、深く息を吸った。四方から届く匂いが肺に満ち、心臓は夜の太鼓のようにゆっくりと重く打つ。

  「リオ。私の番なのですから…………眼の前のことに、集中いたしましょうね」

  つぶらな瞳。されど、氷柱の先端さながらに体へ刺さるみたいな力強さ。

  両の掌がリオの頬に添えられる。指先は温かく、爪は短く整えられている。

  のぞき込む瞳は、普段の世話焼きっぽい性格だけでなく雌の艶を帯びていた。

  布団の中心、リオの身体の上にゆっくりと跨がったツンベアーは、汗ばむ肌に滑らかな毛並みを貼りつけながら、口元にうっすらと緩み。

  「私からの開始は久しぶり……嬉しくて心が弾んでおりますわ」

  声色はやさしい。どこかくすぐったいような調子で降りてきた。

  ツンベアーは自らの乳房を片手で抱え込み、リオの顔の両側へ落とすように寄せた。

  張った胸が、リオの頬を左右から包む。上向きに張り出した肉厚の乳房は、しっかりとした弾力があり、毛皮の奥にある皮膚の熱を通じ、脈打つ気配が伝わってくる。

  乳首は硬く立っており、ピンと尖っていた。

  額や頬に触れれば皮膚が押され、弾けるようだった。

  湿り気を帯びた乳輪の根元には薄く汗が滲み、近づくとふわりと甘く香る獣の乳腺の匂いが、呼吸の合間に忍び込んでくる。

  「はしたないとは思いますが、順番もつけているので、早速いたしましょう」

  ツンベアーは膝を立て、太腿を開きながら股を前へ滑らせる。

  股間をリオの下腹部に当て、ぬるぬるの肉を、硬い肉に押し当ててきた。

  「私も我慢が出来ません。まぐわいましょう」

  リオの陰茎はすでに固く、熱をもってそそり立っていた。それにツンベアーの手が添えられ、丁寧に位置を合わせる。

  「あっ」

  熱のこもった嬌声をあげ、リオは背筋を引き絞らせてしまった。

  ツンベアーの膣口は、とろけるように濡れていた。蜜が糸を引き、亀頭へ張りつく。

  「……っ、すこし熱くて……ふふっ、リオの反応は初めてのころから、ずっと可愛らしいですわね」

  ゆっくりと、沈む。力加減を調整された動き。

  リオの亀頭が膣口を割り、小さく締まった筋肉の輪をくぐる。

  肉の奥に広がるのは、ぬるく、きめ細かく、蠢く肉の内壁だった。

  「ん、ぁっ! ……ぅ! ……っく、ぅふぅ……!」

  ツンベアーは嗚咽じみた快感をこらえいた。

  背筋を少し反らし、勃起が射精せぬよう迎え入れていく。

  膣内は独特のぬめりを含みながらも、押し返すような蠕動をやめない。

  ひだの細かな収縮は根本から亀頭部の侵入を歓迎し、事細かに刺激する。

  肉の襞は数多く、それぞれが浅く整って波状に折り畳まれ、呼吸にあわせるみたいに内側へ巻き込んでくる。特に入口付近は唇みたいで、リオの根に輪郭を添わせ、圧迫と解放を繰り返すように責め立てる。

  「はぁ、っ……これが……私の、膣……ですのよ……フフ、もうしっていますわよね。でも」

  ツンベアーの乳房が、ふるふると波を作る。

  揺れに合わせて、乳首がリオの唇をかすめた。

  「ずっと、忘れないで、いてほしいのですわ」

  リオは舌を伸ばし、乳首をくわえる。

  おばちゃんの臭いに、自分を窘め導いてくれる彼女のぬくもり。

  ツンベアーの喉がびくりと跳ね、思わず白い腰をひとつ落とした。

  「んっ……リ、オ! あぅっ……だ、め……そこを吸われますと、私……っ」

  勃起が膣を前後する。壁が雄に合わせて意味深に反応した。

  生き物が咥え込んだものを離すまいと吸い付き、襞の一本一本がねっとりと絡みつく。

  圧力は、幾度も味わってきたリオも慣れず、射精感を耐えきれないほどに強いものだ。

  ただ愛液を分泌し、挾むだけには留まらない。粘膜が肉ごと蠢いて、雄を咀嚼するような膣内。

  「リオ……わ、たし……っ、もう、我慢したくはありませんわっ……! 許してくださいませ、ほんの少しだけ、強いたしますっ」

  普段の様子で告げると、ツンベアーは腰をぐっと沈め、根元まで一気に押し込む。天井に届くわけがない。それでも、ずしっ、と重みや臭気がリオにのしかかった。

  「んぁっ……ぅあああ……っ!」

  どちらがあげたかもわからない、嬌声の二重奏。

  熟女の膣奥に鈍い衝突が走り、迫る天井は先に触れ吸いつく。

  膣壁全体がびくびくと震え締まり、射精を誘う波が押し寄せた。

  リオの身が痙攣し、根元から熱があがる。精を止めようと気張る。

  「だ、めっ、いま、出されますと……! そこ……私の、いちばん奥に……いけませんわ」

  が、止まらない。

  リオはもちろん……窘めながらも恍惚と顔を蕩けさせたツンベアーに、止まられるわけがない。

  びゅる!

  押し留められないものを、リオは発射する。

  未熟な肉体から噴き出したとは思えない、こちらのほうも鍛え上げられた精液。

  びゅっ! びゅるるっ! どくっ……どっくり!

  ツンベアーは瞳をきつく閉ざし、身をすくませながら身震いする。絶頂は明らかだ。

  熱く濃い精液が押し出される。ツンベアーの膣内がそれを受け止めるように蠢いた。

  白濁は一気に奥へと流し込まれる。抜け道のない雌の構造に、精が押し込められ溜まっていく。貪欲に、圧迫が、奥に奥にとすすりあげていった。

  「……っく、はぁ、あぁぁ……っ! な、なんて……量……っ」

  ツンベアーは呆然としながらも、膨らみ豊富な下腹部を撫でていた。

  次はリオの胸に手を置き、膣内に満ちていく受け止める感触をわかちあう。

  口を閉ざしたリオの腰が痙攣していた。射精が収束する頃には、膣内は白く濁った液で満たされ、溢れぬように閉じ込めるような締め付けを維持していた。

  「リオ。呆けておりますが……終わりだなんて、誰が申しましたの?」

  ツンベアーは緩やかに微笑んで、乳房を持ち上げるみたいに腰を揺する。

  膣奥に熱く吐き出された精液を押し込めるように、腰をくい、と前へ押しつけた。

  「っあ……!? ま、まだ……締まって……っ」

  リオの身体が跳ねた。

  だがツンベアーは止まらない。

  射精したての敏感な勃起に、ありったけの膣襞刺激を強制的に送り込む。

  絞り込むように膣の襞を蠢かせながら、ゆっくりと、一秒すら途切れない。

  「こんなに……奥を、私の雌をぐちゅぐちゅにしておいて……責任、取っていただかなくてはなりませんわ」

  言いながら、膣で根元を咥えたまま、腰をねっとりと回す。

  ぬるついた中が密着して動くたび、リオの陰茎は逃げ場もなく揉まれ、粘膜の圧で再び熱を帯びていく。

  「ひ、いぃ……無理! や、めて! もう出たばっかり、だって……っ」

  「甘えていてはいけませんわ、リオ。男の子は……こういうときこそ、頑張ってくださらないと……私は満足いたしませんっ! あぁんっ!」

  ズチュッ

  腰が一際に大きくもちあがって、降ろされる。

  ぐぽっ、ぬちゅん……

  リオに落ちた肉が、膂力をもって持ちあげられ、一瞬ばかり抜けかかり、一度に押し込められていった。

  布団の上に響く音。

  単なる抽送の音ではなく、精液と愛液が膣内で肉壁に叩きつけられて生じる生々しい水音だった。ツンベアーの瞳はとろんと潤みながらも、どこか獲物を追い詰めるような光を灯していた。

  「気持ちいいんでしょう? こんなに……また硬くなっておりますもの」

  「ちがっ……やめ……くっ、また出ちゃ……うっ!」

  ツンベアーは両手でリオの胸を押さえ、今度はリズムを早めて腰を振る。

  太腿の付け根がぶるんぶるんと波を打ち、乳房が垂直に揺れて乳首が跳ねる。

  「出しても……よろしいのですわよ? 私に目掛け、また……濃い種を、この熟女を妊娠させたいと、お子種を噴き出しましょう」

  リオは必死に頭を振るが、既に膣が熱くうねり、限界は近い。

  「だめっ……本当に……もう……っ、だめだって……!」

  「だめ、ではありません。無理とはいわせませんわ。ほら、今ですよ」

  びゅるっ……!

  妊娠の言葉を耳に、責任を回避したい一心で、結局は放出する。顔を強張らせ、雌の臭いに包まれながら、肉布団を味わいながらの射精。

  びゅっ、びゅるるぅ……っ!

  「ひぃっ……! あぁっ……も、もっ……だめぇぇっ……!」

  ツンベアーの膣奥で二度目の射精が炸裂する。

  一度目の白濁を追い出すように、さらに熱い精が流れ込む。

  「ふふ……こんなに出して……素直な良い子ですこと。私への行為を、こんなところで告白してくれるだなんて、感激ですわ」

  ツンベアーは動きを緩めない。

  射精中の熱が冷めないうちに、さらに腰をずらしていった。

  搾り残しすら許さぬよう、襞のひとつひとつで竿を揉みあげる。

  「二度目のものも、一滴だって残しませんわよ」

  リオは白目を剥かける。

  脱力しながら、ツンベアーの膣内で搾りつくされるのだと、思っていた。

  「おい待ちやがれ! あと三人残ってるだろうが! なんでおまえで終わりって雰囲気にしてんだ!」

  ゴロンダの文句を経て、抜かれた勃起。

  ずるっ……と愛液と精液が絡みあって糸を粘らせ、陰唇と亀頭は同じリズムを刻むように痙攣。

  「もう……いけませんわゴロンダ、せっかく盛り上がってきましたのに、けれど、はい。ちょっと盛り上がりすぎましたので、交代いたします」

  

  ツンベアーは頬を染め、ぬるんとした膣口を指で押さえ、小さく笑った。

  雌穴からは白濁がふるふると流れを立て揺れるのが、垣間見えてしまう。

  結合を終えたばかりのリオの体は、しっとりと汗に濡れていた。

  膣内に搾られた精液のぬめりが、勃起全体から太ももにまで粘り、膝はわずかに震えている。そんな彼に、ズカッ、ズカッと重量のある足音が近づいていった。

  「ったく……あいつ、容赦ねぇな。よぉ、リオ、まだ立てるか?」

  言って、ゴロンダがリオの背後から腕を回し、ずしりとした力で抱き上げた。何事かとおもえばそのまま股が自分の上を通り過ぎ、両足首を握りしめられる。仰向けでゴロンダの股をくぐり、陰茎と陰唇とが、接触していた。ねっとりとした感じから、彼女も発情しているのだと察するに有り余った。

  「え、ま……ま、まだムリ……無理だよッ」

  返答もしていないのに、もう挿入準備を済ませるゴロンダは、相変わらず豪快に笑って見せる。

  「寝言を言ってんじゃねぇ。そうやって弱音ばっか吐いてっと、あっちこっちからナメられちまうだろ、ほら、男と根性をマンコで磨いてやっからよ!」

  足を上げられたリオの身体に、潮風をまとった毛皮が、ゴロンダの臀部が腹部に落ちてきた。張りのある大ぶりなヒップが、リオの腹中にむにゅりと潰れる。黒い毛並みが股間を覆うようだった。

  「ずっと待ってたのに、おあずけなんか聞いてやらねぇからな。」

  片腕でリオの腰を、もう一方で太腿の裏をがっちり掴み、持ち上げた状態のまま背面座位に近い体勢へと移行する。肉厚の太腿と尻が仰向けのリオを包み、熱っぽい股間がリオの勃起へ迫っていった。

  「ほらみやがれ、また勃ってんじゃねぇか、立派なもんだ。鍛えてやった甲斐があるってもんだ」

  ぶちゅ……っ。

  挿入は唐突だった。会話が途切れることなく、いきなりだった。

  「あぁ、久しぶりだな……やっぱこれだよ」

  

  ぐちょりとした膣口が、亀頭を咥え込んだかと思うと、ぬるぬると引きずりあげるみたいに絡みだす。

  「うぉ……っ、な、にこれ……しゃぶられ、てるみたい……!」

  「ビビったか? こっちだって鍛えてんだよ。チンポの根本まで、しっかり感じさせてやっからな!」

  ゴロンダは腰を打ち上げるようにして突き込む。

  リオの足を持ち上げ腰を浮かせ、独特な跨がり方。

  汗に濡れた毛皮をこすり合わせ部屋の湿度をあげる。

  異常なまでに、汗みたいにサラサラとした水気が豊富。潮っぽい飛沫があがる。

  肉の締まりと吸引力を同時に兼ね備え、握力みたいに狭まる膣壁に音を上げそう。

  押し込めば、即座に絡みつくように反発があり、吸い上げてくる蠕動が下腹を焦がす。

  「がんばれ、あとちょっとだ……な? 根性を鍛えてみせろや」

  後ろから鼓膜を震わせるように吐きかけられる熱い吐息。

  ゴロンダの胸が弾むごと臀部が叩きつけられていた。

  ばちんっ、と胸の振動が膣にまで伝播してしまう。

  乳首の先端から汗があがって、臭いをあげる。

  「は、ぁっ……がま、できな、できなっ……ッ」

  ゴロンダは自分の下半身を強く突き上げた。

  ばちゅっ、ぶちゅん! ぬっちゅ! ぬちゅぅ! にゅっ!

  部屋中に肉がぶつかる湿音が鳴り響く。ゴロンダらしい豪快さ。

  「ッ、あぁ、ああッ、うあぁっ……!」

  「リオ、そんな声出された、こっちが我慢できねぇよ」

  彼女の手がリオの腰を掴む。

  固定したまま膣奥へと精を押し込ませるように何度も、上から押しつけられる。

  リオの腰が震え、腹筋が痙攣する。もう射精が近い。腹にある彼女の特大の重量。

  「だめっ、あ、でちゃう、もう……!」

  「出せよ、全部ッ! ぶちまけて、くれよ!」

  あぁっ、とゴロンダの嬌声が障子を唸らす。

  リオの切羽詰まった息が、ぶあ、と天井に向かう。

  どぷっ! どぷ! どく! どくっ! びゅるっ! びゅっ、びゅる!

  「ひぐっ、ああぁぁッ!!」

  絶頂。ゴロンダが背筋を反らし、恍惚と絶叫をする。

  リオの熱が、ゴロンダの膣内へとぶちまけられる。

  しかしゴロンダは止まらない。にやけて続けた。

  「んっ、まだっ、終わってねぇよ……こっちはまだ締めてんだからなぁ……!」

  リオの精液が放出されている最中、ゴロンダはさらに腰をぐりぐりと振る。

  尿道から搾り、亀頭表面をも、こそげ落とすよう襞を閉じ我が身を捻りあげた。

  「あっ! や、つよすぎるよぉお!!」

  情けない声をあげている、そんな自覚すらない。

  リオは、見守る仲間たちから、好色の視線をやられていた。

  びゅ……び……ゅ…………やがて体液は、尿道から抜けきった。

  「リオ、抜くぞ……チンポから垂れるザーメンを、ちゃんと見ておけよ」

  ずるっ!

  抜けた瞬間、リオは身をすくませてしまった。くすぐったい衝動が走った。

  白濁と粘液がどろぉ~っと開きかけの膣壁から溢れ出し、太腿を伝って滴った。

  リオはぐったりと項垂れ、ゴロンダの腕の中で呼吸を荒げていた。

  ゴロンダはその頭を軽く叩き、にやっと笑う。

  「根性、見せたな。男ってのは、こうやって搾られながら強くなるんだよ。これからも特訓していこうな」

  だけどな、選手交代なんだよなぁ。

  耳元でささやきかけられると、ゴロンダが遠のいた。

  ガチグマの顔が柔和に、普段は見せない、舌なめずり。

  「よくがんばったの」

  あの大きな体が、全体で影を作りながら、にこにこと抱きしめてきた。

  「ババアとて、こうした場にはあやからせてもらうぞ。遠慮せんでいいからの、疲れておるのなら、わしのほうからしてやるのじゃ」

  リオが反応する間もなく、ガチグマは両膝を畳みながら、身体ごと布団の上に登るように移動した。その重量感たるや、空気がゆっくりと沈むような迫力だ。太腿の付け根がリオの腰の両側に広がり、だらりと垂れた腹と乳が、時間をかけ胸へと落ちてくる。

  「年増ふたりの相手は疲れたじゃろう。まかせておけ」

  手のひらがリオの鼻先を撫で労った。

  分厚く、たっぷりと脂の乗った手だが老獣の包容と慈愛が染み込んでいた。それだけで、リオの肩の力が抜けてしまう。

  「……あったかい……」

  つぶやきを終えた途端。

  顔に何か柔らかく厚いものが当たった。

  ガチグマのそれは、もはや『張り』ではない。

  肉が流れて、垂れ下がり、溶けるように広がる。

  重量乳。形が緩んでしまっていても俗に言う爆乳というやつだった。

  谷間で顔を完全に埋め尽くし、首から肩までを、むにむにと押し潰す。

  「若い頃とは違って、乳の形もよう変わってしまったけど雌としては、まだ捨てたもんじゃなかろう?」

  押し当てられた乳首は、厚くて扁平、色も深く褐色に熟れている。

  唇の隙間に当たるたび、酸味ある汗のにおいと獣の乳の匂いが鼻腔を満たす。

  だが、本当に濃密な温もりではなかった。知っているから、リオは生唾を呑む。

  「ああ、入りよる、すんなりと……ええ子じゃの、リオ」

  ガチグマの股が、リオの下腹部に触れたと思えば、

  ぬるぅ! と何かが巻き込むようにして侵入してきた。

  いや、侵入させられた。ガチグマの、膣内へと瞬く間に。

  広く、深く、底の見えぬ粘膜の袋を吸い込んでしまった。

  (……あれ……動いてない……のに……)

  自分から動かずに挿入されるのは、ガチグマを相手にするときは初めてだった。

  膣の内側。膣壁の奥。ヒダが群れを成し生き物みたいに亀頭部を迎え入れ、ねっとりと絡みついていた。

  「気持ちよかろう? わしも、リオを感じるのは、年甲斐もなく好ましいの」

  

  動きは遅い。だが、重い。

  ガチグマは腰を静かに沈めていくのも、実に遅い。

  肉を寄せ合うように、リオの身体の上に乗っていく。

  尻から腿。

  腹から乳。

  すべてが一度に覆いかぶさって。

  熟練の老体で、リオの肺が潰れる。

  

  「うぅ、く、くるしい……!」

  しかし、まったく、辛くはなかった。

  もっとしてもらいたい欲求が強まった。

  「よしよし。わしの肉布団で、気持ちよぉなってくれると嬉しいんじゃがの」

  言いながら、キスをした。

  身を強引に曲げ、谷間の内側に口を突き入れて。

  ガチグマの口は大きく、そして柔らかい。上唇がリオの鼻を塞ぎそうになりながらも、舌が潜り込み、吸い出してくる。

  そのキスの最中も膣はうねった。

  肉襞が次々と内側で立ち上がっていく。

  リオの肉棒を根本から絡めとっていった。

  それが、挿入してから一度も止まらない。

  「ん、んぅ……んふ、ふっ……リオ、どうじゃ?」

  舌を吸いあげられる。

  膣で搾り乳で覆い腹でのしかかる。

  ガチグマは全身で、リオを抱き潰す。

  老体の腰は、ほんのわずかに上下するだけ。

  合わせ全身の肉が波のように連なっていった。

  脂の重量と包容のぬくもりの津波が若輩を襲う。

  「ああ……くるしい……でも……すごく、いい……ッ」

  「ようがんばっとる……ようがんばったのう、リオ……」

  その言葉に、リオの奥が決壊した。

  どく!!

  どぷっ!!

  びゅるぅっ!

  限界の精が、ガチグマに爆ぜる。

  広々とした膣内。ゆるやかな肉襞。

  それなのに精液は一滴もこぼれなかった。

  ガチグマの膣が子宮が、スポンジのように吸う。

  「満足させてやれたかのう? わしは満足させてもらっておるぞ」

  ガチグマの巨大な肉体は不動だった。

  リオの上に留まり続け息を切らす。

  肉は、だるり、と垂れていた。

  動けない。逃げられない。けれど、極上のぬるま湯に浸かる気分。

  じっとりとした毛。脂っぽい水分にまみれ、息を整えていた。

  「よしよし……よう出したのう……」

  

  ガチグマが離れると、熱が一気に遠のいた。

  汗に濡れたリオの額を拭いながら、胸の谷間へと頭を沈めた。

  

  「えらい子じゃ……がんばった、がんばったの」

  「よしよし、がんばったねぇ~」

  声はとろけるようにやさしい。

  子守唄を囁くみたいに穏やかだった。

  リオの頭を胸の間に抱き込み、両腕で包む。

  いつの間にか瞬時にバトンタッチを終えていた。

  ガチグマのものと違った、巨大な布団が意志を持って優しく、逃がさないように包み込んでくる。

  「もうちょっとがんばろうねぇ~。おばちゃん、がんばるリオくんが……いっちばん、だぁいすきなんだ~」

  彼女は短く太い太腿を開き、リオの腰にまたがるように座った。

  ぶちゅっ、と陰部同士の密着音。ぬめりけを帯びた外陰部が、熱を帯びた陰茎にすり寄って、自然と合わさる。膣内は愛液で大洪水。深くてやわらかい、あたたか味がすぐそこに広がっていた。だけど――その入口は、ゆるいだけで終わりはしない。

  肉の奥には芯があった。しこりと言い換えてもいい、確かなる質感だった。

  吸い込むように、締め付けるように、咥えたものを逃がさぬ蠕動の力がある。

  「いくよぉ~せーの……っ」

  ぬちゅぅ……ずりゅ~~~~!

  勃起を、ずぶずぶと吸い込まれていった。

  膣内の肉が豹馬園を這い回るように抱きしめる。

  柔らかい、けれど異様なほど、強すぎる密着感。

  「リオくん、すっごく、いい顔してるぅ~かわいい?」

  彼女の笑顔が蕩ける。おばさんながら子供っぽく、無邪気な雰囲気。

  同時に腰が押し付けられ、根元まで沈められた陰茎が、膣全体にベアハッグを受ける。

  亀頭を強烈に押し込められる。あぁぁ、と悩ましげな声をあげ、尿道から搾精されるような圧迫感。

  「エッチをしてるリオくんもかわいいよぉ~いい顔していて、みんなの人気者だねぇ」

  ゆるやかに、内側だけが揉むように、しごくように、擦るように。

  わずかな往復で、よしよし、よしよし、頭を撫でられてしまう。

  リオは目を見開いたまま、よがり声をあげ、ふやけていった。

  ずんっ、と乳房が落ち、頭が物理的に重みをましていた。

  片乳だけで顔面が埋まる。乳首は垂れ気味で、しかし、ぷっくりと張っていて、皮膚と触れ合っただけで震えるように反応した。

  「あぁ、もうでちゃうねぇ。いいんだよぉ~それだけ気持ちよくなってるってことだものねぇ、おばちゃん嬉しいな~」

  

  言葉と同時に、肉棒の射精感が限界に高まる。見計らったのか、膣の圧力が増していく。ぬめりが、睾丸にまで流れ落ちる。

  「で、るっ……ああ、だめぇっ、で! るぅぅっ!!」

  びゅるるるっ……! びゅっ、びゅうぅっ!!

  勃起がキテルグマで跳ねるたびに、精液が噴き出す。

  強い圧力は尿道を潰すみたいにして、速度を減らさせた。

  膣がそれを迎え撃つように搾り上げ、深く吸い込んでいく。

  「よしよし?だいすきだよ?とっても、えらいえらい、いっぱい、がんばったもんねぇくったりしちゃうのも、あたりまえだよぉ~」

  肉棒全体を、体全体を、キテルグマのハグで、肉をぎゅうぎゅう押しつけられてしまっていた。

  [newpage]

  あれから。

  四人のクマたちは。

  すべてが臨月を迎えてしまった。

  何度も膣内射精を終えたとなれば、当然の成り行きだった。

  ガチグマの和室。横一列に並んで寝転がる雌たちの姿がある。

  どの腹も、もう限界まで張りつめている。満月を、抱えている。

  今にも赤子が蹴り上げていて丸く重く、雌らしい艶を帯びていた。

  最も律儀なツンベアーは、こういったときでも涼しげな顔。

  白い表情の下に明らかな疲労と母性の柔らかさが溢れる。

  腹はぐいと突き出され、皮膚がきつく張っており、ピンクの肌が透けてみえる。胎児の足が動くたびに表面が小さく波打つ。

  「お行儀は悪いかもしれませんが、さすがに正座は……もう……苦しいですわね」

  言いながらも、乳房は相変わらず上向きに張り、だが基部には確かに重力によるたわみが見えるようになっていた。

  乳首はツンと勃ったまま、うっすら母乳がにじみ始めている。

  ツンベアーは気づかないふりをしているのが、どこか愛らしい。

  隣で恥もなく仰向けになっているゴロンダは、手を後頭部に回し、苦しげに息を吐いていた。

  「リオ、じろじろ見んなよ、お前のせいだからな……あんなに中出ししやがって」

  両手を腹に乗せ、にこやかに語りかけた。

  腹は黒い頑丈な手で支えた程度ではどうにもならないほどに突き出ていた。

  太腿に届く勢いの腹の膨らみ。皮膚には汗が滲み、肋骨のあたりに胎児の動きが小刻みに見物できるほど。乳房は張りながらも、左右に落ちるように垂れている。

  

  「はぁ、戦えなくなったら、どうすんだよ」

  ニヤリとしながらも乳輪は濃くなり、赤子に吸われる準備を整えた色合い。

  中央にどっしりと座しているのはガチグマだ。その体躯と腹の大きさは、他の誰よりも凄まじく、乳児ではなく生後何年かの子供を宿しているふうであった。

  「ふぅぅ、よう動きおる。おなかの子も、わしと同じくおっきいの」

  腹はどこまでも下がり、恥骨のあたりまで伸びている。

  皮膚は誰よりも赤みを帯び、妊娠線が毛の上から透けていた。

  胎動も大きく腹がぐにゅっと外へ盛り上がる様子が見て取れた。

  服の中にいる赤ん坊が動き回っている。そんな錯覚を覚える光景。

  乳房は文字通りのだらんと垂れ落ちているが、母乳を溜め一層に崩れている。

  地面に触れそうなほど下がって、乳首からはとろりと母乳が、ぽたりと落下。

  一番右端。隣に寝そべっているキテルグマは、腹をなでながらとろんと目を細めていた。

  「ねぇリオくん触ってみる? 赤ちゃん、動いたよ?」

  腹は他よりも丸く、まるでお布団そのものが中から膨らんでいるように見える。

  皮膚はつややかで、毛並みの下にうっすらと浮いた血管が脈を打っていた。

  ピンク色であるはずの部分が、周りと同じく朱を帯び、まんまるだった。

  乳房はさらに巨大化。寝転がっていても両側に広がる厚みがリオの膝を押しのける。

  すぐ横に横たわった彼女の手が、リオの手を自分の腹へと導いた。

  リオは掌で、中から蹴りと成長する胎動を確かに味わっていた。

  あたためた腹を撫で、汗をかき、時折胎動に目を細めていた。

  布団の上には母獣たちの体温がこもり、乳の甘い匂いと汗の塩味が濃く漂う。だがその穏やかな空気が、最初に変わったのは――ガチグマだった。

  「……ふぅっ……こ、これは……ぉうっ」

  大きく息を吸い込んだ老体が、突如として腹を押さえた。

  目をしかめ、骨太な腕で突き出た腹を包み込むように支える。

  「リオ……ッ、きたぞぉ……これ、来よったのッ……!」

  ぶしゅっ、と、破裂音にも似た破水の音。

  畳に目掛け、ガチグマの股間から透明な液体が流れ出た。

  「ぅぐっ、ぅ、うぉぉぉぉ……っ、腰が、腰が持ってかれるぅ……!」

  腹の皮膚には胎動とは違う明確な痙攣と収縮の波が現れる。その音に、次が続く。

  「……ッ!? おい、これッ! おもったよか、いてぇな」

  仰向けのゴロンダが、目を見開いた。

  ぶしゅっ!

  こちらからも音がかぶるように破水が噴き上がる。

  「っっくぅぅ……う、そ、マジかよ、早ぇぇって、予定より、何日も」

  耐えかねたのか畳を掴み、四つん這いになるように腰を持ち上げる。

  ゴロンダの腹が波打つように脈打ち、汗が滴る。水袋を叩いたみたいだ。

  立てていた尻尾の根本から、羊水とともに溢れ出すぬるりとした粘液が太腿を伝っていく。

  「え、う、あ……あ、ああっ……っ」

  ツンベアーが、堪えきれず苦悶の声を漏らす。淑女の仮面が剥がれる。彼女は腹を支えながら寝返りを打とうとし、しかし腰が上がらない。陣痛が最大になっていた。

  「ッ、ぅ、こ、これは………………もう、だめ、ですわ……ッ」

  ぷしゃぁ……

  上品な彼女には不似合いなほど激しく破水。

  あたかも失禁をしたみたいに畳を汚した。

  整えられた毛並みの内腿を、羊水が濡らす。

  膝を開き、収縮の波に眉を寄せていた。

  「ひっ……く、うぅ……ッ! き、てますわ、陣痛っはじまって」

  「……あ……おばちゃん、も、で、ちゃったぁ…………」

  キテルグマはにこやかに股間を押さえて、感極まったと目を伏せる。

  ぷくっ、と濡れた音。破水を知らせる前触れと、栓が抜けたような感じ。

  

  ぶしゅぅぅぅ……

  ついに決壊していた。膣が、ぶわっと口をひろげていた。

  太腿の付け根から、下腹部へ、羊水がとろとろと流れ落ちる。

  真っ赤に血走ってしまうほど拡張した膣口が脈を打ち、赤子を外へ出す。

  臨月の膨らみを見せる腹の皮膚が一度。握るみたいに収縮してから、脱力したみたいにゆるんでみせた。

  四人が、同時に破水した。

  布団と畳の上。

  汗と母乳と羊水の入り混じる獣の出産のにおいが、湯気をつくった。

  各々の膣がわずかに開き、よごれた毛並みと熱を帯びた粘膜が胎児の通る道を示し始めていた。誰かが悲鳴を上げ、誰かが甘い声を漏らし、誰かが唇を噛んで耐える。

  どれも反応は違っていたが共通しているのはただひとつ。

  「このままリオの子を産んでしまいたい」

  それだけであった。

  

  「っ、ぁ! っ! く! ふぅ! あああっ、くッ!!」

  ツンベアーの呼吸が乱れていた。

  けれど、叫ばない。

  絶対に、叫ばない。

  腰をあげられぬ状態で、腹が重く陣痛の負担から行動不能。それでも両膝を割り開くようにして脚をつけたまま、上体を少し起こして耐える姿勢をとった。胎児を安全に出れるよう。張りつめた腹が痙攣するたびに胎児の頭が骨盤へ降りてくる感触が、鈍く、確かに下腹へと集中していく。

  「ッ、ふ、ふぅぅ……ッ……っは……」

  目を閉じて、浅い呼吸で耐える。

  体毛の奥に隠れていた外陰唇は濃い桃色へと染まり、ふくよかな恥丘が盛り上がり、分厚く腫れ上がっている。

  皮膚の張りが明らかに増し、裂け目は割れるように開き、膣口から透明な粘液がぬるぬると溢れ出していた。陰裂は下腹部を押し返すように、ぷっくり、と肉厚に脹らみ、粘液を溜めては、呼吸と相反し深く緩やかに開閉を繰り返す。

  膣口のすぐ下。

  肛門も収縮に合わせて痙攣していた。

  間にある肌は汗と粘液でべったりと濡れていた。

  粘液は膣口から滑り落ち、太腿の内側に雫が滴る。

  「ぅ、く、ふっ、ぅんっ……ぁぁ……っッっっっっっ!」

  息が漏れる。

  膣がまたうねった。

  胎児の頭が膣内に降りてきている。

  押し返すように、膣の襞たちが蠢く。

  広げないと出せないが、裂けないように。

  すべてが、陰裂の中心へと集まっていった。

  「はっ……リ、オ……っ……見ない、で……」

  珍しいくらいに、羞恥心のこもった声。逆に凝視してしまう。

  膣口が完全に「産むための形」へと成り代わり、出産に勤しむ。

  リオが何度も分け入った裂け目が柔らかく、しなやかに開口状態。

  膣がせり上がり、盛り上がった外陰唇の中心から、胎児の頭皮が覗く。

  「うぁっ……ッあ、あああああっ!!」

  ツンベアーが、初めて絶叫をあげたのを聞いた。

  膣口が最大まで開き、ぐぽっと音を立てて頭が抜ける。

  粘液とともに膣が、ぎゅるん、と縮みながら再び襞を絞り上げる。

  身体を押し出していく。骨盤をすべり、羊水と身体が吐き出される。

  どろっ……ぶちゅっ、ぬるっ……!

  へその緒に繋がった赤いツンベアーが、身を縮こまらせ、藻掻き出す。

  「っ、はぁっ……はぁっ……ぅぅ……出、ました……わ……リオさまの……わたくしの、赤……ちゃん……」

  ツンベアーは全身を震わせながら、濡股間から垂れる粘液と母体液を感じたまま、へたり込むように畳で立てた膝を伸ばしていった。膣はまだ開ききったまま、濃密な収縮を繰り返しながら胎盤を出そうと動いていた。ずるり、と粘る以上のものが血を伴いながら落ちているのをリオは目撃。

  ツンベアーは恥ずかしさを堪えながら、片腕で産まれたばかりのわが子を引き寄せ、もう片方の腕で、膣口を押さえるようにして、まだ戻らぬ雌の身体をそっと包んでいた。

  「みないでと、申しましたのに」

  言いながら赤子を舌で舐めはじめた。

  「ぐぅぐ、ぐ……ッぐ、くぅ……ハァ、ッ……ッ!」

  肩を揺らしながら、ゴロンダは荒い吐息と唸り声を重ねていた。

  強く、たくましい男勝りが今、必死に腰を持ち上げ、四つん這いの体勢で股を開き続けている。だるっと乳房が、乳首が下を向き母乳のシャワーを噴き出した。

  肘と膝はすでに汗で濡れ、滑っている。だが決して倒れない。

  歯を食いしばって、獣らしい呻きを漏らしながら、膣から命を搾り出そうとしていた。

  ごりゅ、と奇妙な音がした。

  ゴロンダの腹は、今にもはち切れそうなほどに張っていた。

  皮膚は艶を帯び、胎児の激しい動きに合わせて下腹が波打つように跳ねている。

  陣痛が走るたびに、皮膚の内側で力強く蠢く肉の感触が、腹の中で拳を突き上げられているようだった。彼女の性格に似た、暴れん坊なのかもしれない。

  股間は粘液と羊水でぐっしょりと濡れ、畳は大洪水。膝まで粘っている。

  膣口は、分厚い外陰唇が赤黒く腫れ上がり、粘液を巻き込んで、ずっぷりと開き始めていた。

  膣の縁が震えている。

  まだ完全に開ききってはいない。

  予定日ではないのに周りに負けじと、産まれようとしていた。

  だが、膣内では胎児の頭がすでに骨盤にかかり、出口をこじ開けようと力を加えていた。

  「うぉッ……ッく……ッ! 痛ってぇ……あ、あばれん、なってっ」

  ゴロンダは低く赤子を叱責する。

  後ろからリオの視線を感じていた。

  だが振り返る余裕などない。頭の中は、ただただ「出さなければ」という本能と、膣に押し寄せる圧力に満たされ、リオの子を産みたいと意思を持っていた。

  「裂け、ちまい、そ……ッ!」

  肛門のすぐ下。

  膣口が大きく開き、頭が、ぶごっ、と出てきていた。

  肉襞が盛り上がり陰部が伸び、裂傷寸前まで押し広げられていた。

  ぐぐっ、ぶにゅっ……

  「ッぉぉああああアアアアッ!!」

  叫びとともに、膣口が最大限に広がり頭が、ブボォと突き出た。

  内側が白くひきつれ、粘膜がも赤ん坊の肩と胴体を滑らせるように引き出していく。

  「う、あ、ああッ!」

  ぬちゅっ、ぶちゅうっ、どろっ

  大量の粘液が噴き出して、なお止まらない。

  頭から足まで一気に排出される。洪水に飲まれたように、頭から瞬く間に足が見えてしまった。

  汗まみれの身体を支えるように膝をつき、ゴロンダはへたり込んだ。

  膝の下では、産まれたばかりのわが子が、濡れた産着ごと布団の上に静かに横たわっている。

  そして彼女の股間からは、まだゆるく開ききった膣がくちゅくちゅと粘液を溢れさせながら、ゆっくりと閉じようとしていた。

  「あぁ、気が早いやつが産まれちまったかも」

  赤子を胸に抱きながら、ゴロンダは苦笑まじりに、しかし誇らしく笑った。

  「んふふ?いらっしゃい」

  キテルグマは笑っていた。

  いつものように誰よりも甘く、微笑ましく、包むような声。

  けれど裏で、股はすでに破水を完全に終え開き始めていた。

  寝転がった姿勢のまま、脚を開き、リオの方を向いている。

  「お腹のなかで、動いてるよぉ?……ふふっ、元気いいねぇ……」

  太腿の付け根からとろとろと羊水と愛液が混ざった汁が滴り続けている。毛はブレンド汁で束になり、膣の両脇をなぞるように濡れて湯気まであげていた。肛門との間はさらりとしながら、ぬるりとして、陣痛によって筋肉が電流を浴びたみたいに跳ねていた。

  見開かれた外陰唇の奥、ぴくりと動いた粘膜の中に、胎児の頭がすでに当たってきている。

  「でてくるよぉ」

  

  吐息は甘く、息苦しいほどの灼熱だった。

  膣が押し出し、ひくっと締まり、また拡張する。

  開きながら、締めようとする出産中の運動。膣のひだ全体に走り、じゅぷっ、くちゅっ、と肉棒を引き込むのとは逆の行為を続けていた。

  「うれしぃなぁ?、出産のお勉強してねぇ」

  ぬいぐるみっぽい顔は笑っている。

  腹はボコ、ボコ、と蹴り上げられた。

  胎児の頭が押し出される瞬間が来ていた。

  「でるよぉ?、いいねぇ、あかちゃんいらっしゃーい」

  粘液が飛び散る。膣から水しぶき。

  膣の奥から丸い頭がせり上がり汁は、どろり、と滑り出す。

  愛液と羊水。さらに母乳が混ざった臭気が、和室に漂った。

  彼女の乳房が震え、乳首からとろとろと母乳が溢れ始めた。

  頭が出た。肩が抜けた。ふわりとした、ぬいぐるみっぽい体。

  「はぁぁぁん」

  最後は、くちゅくちゅりっ……と膣が収縮。

  ずるんっと下半身を吐き出すように出産は終了。

  キテルグマは、汗だくのまま太腿を開き、乳を抱いて笑っていた。

  「うふふ……リオくん、一度に四人のパパになっちゃって、すごいねぇ」

  笑みの奥で、彼女の膣はまだ開ききり、まだ閉じる気配がない。

  「ぐっ! あが、ふぅっ……ぐるぅぅ……ああぁッ……!」

  ガチグマの声が、障子を通り越しガラスまで痺れる。

  それは、いつもの笑い声でも、慈しむささやきでもない。

  腹を裂かれるような呻き。腹の底から、命を押し出す雌の咆哮。

  汗が流れ、乳房が揺れ、全身の体毛が湿りに濡れている。背もたれなど使わず、膝立ちで背筋を伸ばし、巨大な腹を抱え込むようにして、ただ息を吐いていた。

  「こ、これは……重い、わい……っ……わ、し、は歳じゃから」

  腹は最も大きく、最も垂れている。

  皮膚はしっかりと伸びきり、赤黒い妊娠線が幾重にも刻まれていた。

  表面を、胎児の手足が内側から突き上げ、ぐにゅり、と不規則な歪みが走る。

  太腿の奥。肉厚な膣は腫れあがり、肉襞の合間から粘液が膝まで落ちていった。

  膣口はすでにゆるみ、開こうとしているだが、年齢のせいで弾力より摩擦が強い。

  「ぅおおっ、ッ……ひ、ひぃい……っ……くるぅ…………!」

  目を閉じて、歯を噛み締める。下を向きっぱなしの乳首から、水をすくったような母乳がしぶきが零れ出す。

  「くぅぅぅっ!」

  誰にでも見せるはずのなかった、情けない声が口から漏れた。

  股の間からぶるりと透明な膜に包まれた胎児の頭が、膣口に現れかけていた。

  だが、膣が締まる。

  開ききらない。

  高齢のせいで雌の機能が半端になっていた。

  膣の内壁が、粘液まみれの肉とともに閉じた。

  頭の通過を拒むように抵抗。難産になっている。

  「だめじゃ……あああ……まだ出んのかっ……ッ、き、きておるのにぃっ……!」

  呼吸が乱れ、乳房が上下に揺れる。

  汗と乳が混じり、ぶるんぶるんと垂れて、腹の上に音を立てて落ちる。

  「リオの子じゃぞッ、わしの、腹のなかで、育ったんじゃ!!」

  踏ん張った。これで終わるわけがないと。

  奮い立たせる言葉をあげながら、母として。

  全身を震わせ、膣がぎゅうっ、と最大限まで開く。

  ぼぐっ、ぼじゅっ……じゅじゅじゅっ! じゅじゅぼじゅ

  粘膜が伸びていった、胎児の頭が、ついに表情を覗かせる。

  そこからは速いものだった。開いた膣が、蛇口のように体液を撒き散らし、赤ん坊をそのまま出す。

  床にどろりと溜まった羊水と愛液、そして汗と乳の混合液。

  膣はだらしなく開ききったまま、まだ胎盤を迎えようと震えている。

  太腿の間からとろとろと粘液がこぼれ、肛門もまた脱力をしていった。

  やはり、へその緒はつながっていた。別の三人がそうしているようにガチグマは、産まれた子を布団に抱き上げる。そのまま膝の上で抱き締め、乳首へと誘導しながら、ほほえんだ。

  「……出たわい……おお、よう出てくれたのう。玉のような、赤ん坊じゃ」

  目には、涙が流れていて。

  乳首からは、母乳が溢れていた。