命を吸い尽くされ、風狼は月下に散る。(ハッピーエンドルート)

  フィオスにユウヤが捕われ、エナジードレインが始まってから数時間が経った頃。イズナの拘束が解かれた時の分岐点、今回はイズナが立ち向かうもう1つのルートの物語である。

  拘束が解かれ、イズナが地面に降ろされた瞬間、彼の怒りが爆発した。

  イズナ「お兄ちゃんを返せ!」

  ユウヤが呑み込まれた巨大な植物に向かって突進するイズナ。しかしフィオスの声が響く。

  フィオス「おっと?そんなことをしても無駄だぞ」

  すると地中から無数の触手が飛び出し、イズナの四肢を縛り上げる。

  フィオス「キミもお兄ちゃんと同じ目にあわせてあげよう。」

  イズナ「くっ……!離せ!」

  抵抗するイズナ。だが体が宙に浮き上がる。今度は自分の股間に触手が近づく──その刹那。

  ユウヤ「約束と違ぇだろ…オレの弟に…何するつもりだっ!!」

  刹那、ユウヤを捕らえていた巨大な植物が一瞬で、まるで刻みネギの様に切り刻まれ、あちこちに散らばった。

  遅れて長い斬撃音が森に響き渡る…

  フィオス「バカな!?僕の植物は能力者を無効化し、捕われた者は逃れる事など不可能な筈なんだ!」

  驚愕するフィオス。

  解放されたユウヤが地上に着地する。顔色はあまり良くないものの、目は爛々と輝いていた。

  ユウヤ「弟を傷つける奴は……オレが許さん!」

  イズナ「お兄ちゃん!」

  歓喜の声をあげるイズナ。二人の心が一つになり──

  ユウヤ「オレの弟に手を出した…お前だけは許さねぇ!」

  イズナ「ボクも一緒に戦うよ!」

  ユウヤ「無理はするなよっ?」

  イズナ「うんっ!」

  ユウヤの緑風とイズナの青き風が混ざり合い、凄まじい嵐が吹き荒れる。風速で交差する2つの影、フィオスの植物触手は瞬時に切り刻まれ、再生する暇もないほど攻撃を受け続けた。

  フィオス「バカなぁぁぁっ!!!こっ……こんな事がぁぁぁぁっ!!」

  最後の一撃──ユウヤとイズナの合体技が放たれる。

  フィオスは断末魔の叫びと共に粉微塵になった。

  * * *

  戦いを終えたイズナはユウヤに駆け寄った。

  イズナ「お兄ちゃん!」

  ユウヤ「成長したな、イズナ。」

  固く抱擁を交わす兄弟。

  そのまま自然に唇が重なる。優しい口づけは徐々に熱を帯びていく。

  ユウヤ「ンッ……はぁっ……イズナ……」

  舌を絡ませる濃厚なキス。

  唇を離すと唾液の糸が伝う。

  イズナ「まだ足りないよ……もっと欲しい……」

  そう言ってイズナは跪き、ユウヤの下半身へ──

  ユウヤ「おいっ……ここじゃ……人が……」

  イズナ「もうボク、我慢出来ないよ。今は──お兄ちゃんが欲しい」

  ユウヤのペニスを咥えると⸺イズナの頭が上下に動き始める。唾液が溢れ、淫靡な水音が森に響く。

  ユウヤもまたイズナの股間に手を伸ばす。

  ユウヤ「イズナ……オレにも……」

  互いの性器を愛撫しながら求め合う姿は野生的であった。

  やがてユウヤがイズナを押し倒す。

  ユウヤ「入れるぞ……」

  イズナ「うん……お願いっ……!」

  ユウヤの♂が、イズナの尻穴に挿入される──兄の熱い昂ぶりが弟の中へ。

  イズナ「くっ……!あぁっ……!」

  イズナが弓なりに体を反らせる。打ち付けられる度に快楽が奔流となって押し寄せる。

  ユウヤ「くぅ……イズナ……中に出すぞ……!」

  イズナ「出してっ……ボクが全部受け止めるからぁっ……!」

  白濁が注ぎ込まれると同時にイズナも射精する。兄の腹を汚しながら喘ぐ姿は壮絶だった。

  * * *

  行為を終えた2人は草むらで並んで寝そべっていた。

  イズナ「はぁ……はぁ……でも良かった……またお兄ちゃんと一緒に過ごせて。」

  ユウヤ「ああ。これからずっと一緒だ」

  月明かりが2人を照らす。

  イズナが微笑む。

  イズナ「ねえお兄ちゃん……」

  ユウヤ「なんだ?」

  振り向くユウヤの瞳には柔らかな光があった。

  イズナ「……大好き」

  イズナが小さく呟く。

  ユウヤ「オレもだ」

  イズナ「ふふっ……ありがと」

  肩を寄せ合う兄弟。穏やかな夜風が吹き抜けた。

  (完)