カウンセリング

  カウンセリング室

  「先生、バカにされるかもしれませんけど、僕は狼男が怖いんです。昔映画で見たあの恐怖がどうしても忘れられず、夜の森には狼男が潜んでいるんじゃないかと思うと足がすくんで動けなくなってしまうんです」

  『バカになんてするものか。奇遇だね。私も狼男は怖いよ。でもね、私は今まで夜の森を歩いていて一度も狼男と遭遇した事はない。だから安心したまえ、夜の森に狼男は現れない』

  「ああでも先生!今森の中から出てきたあの大きな生き物は狼男ではないですか!?」

  『落ち着きたまえ。あれは狼男ではなくてただの狼だ。怖れることは何もな-』

  「先生!?だっ!誰か来てください!先生が狼に襲われています!」

  病室

  「先生、僕はあの夜の一件以来、狼男より狼が怖くなりました。夜の森には狼が潜んでいると思うと足がすくんで動けなくなってしまうんです」

  『奇遇だね。私もあの夜以来、狼と夜の森が怖くて仕方がないよ』