バイト先の獣人の先輩の体調が悪いようなのでお見舞いに行ったら発情期だったようで告白された話
(玄関チャイムの音)
(玄関扉の音)
はーい、あ……君…な、何でうちに?
バイト休んだから心配だった?
だ、大丈夫だよ…心配かけてごめんね。
ちょっと体調崩しただけ。すぐ戻れると思う。
わざわざ来てくれてありがとう。じゃあまた…バイトで……
か、看病するって…だめ、今日はだめ。
その……今日はちょっと…ほら、うつしたりしたら大変だから……
というか君いつもそんなグイグイ来ないでしょ、なんで今日に限って……
どうしても心配、って……
……わかった。少しだけなら。
でも、なるべく近づかないでね。
私、今ちょっと変だから……
じゃあ…上がって……
(玄関扉が閉まる音)
バイト……忙しかった?
暇だった?ならよかった……
そこ、座って、クッション……使う?
……はい。
あ…差し入れ…ありがとう。
そこに、置いておいて。後で…もらうよ。
(少し間)
……あのさ。
お見舞い来てもらって、こんなこと聞くの変だけど。
私、バイト中……君に素っ気ないでしょ。
それなのに、なんでそこまでしてくれるの?
……それに。私の耳とか尻尾とか……
そういうの、苦手な人も多いのに。
(少し間)
「苦手じゃない」って……ほんとに?
……そっか。
ちょっと、嬉しいかも。
でも、今日は、なるべく近づかないでね。
私、今……ほんとに、変だから。
なんで、って……。
……言いたくない…今は。
(少し間)
……もしかしてさ、私のこと気に入ってくれてる?
……勘違いだったら、ごめん。
でも、君……他の人と違う気がして。
普通はさ、みんな怖がって距離とるのに
君はすぐ近くにくるんだもん、
いままでそんなことなかったから…
だから……お見舞いも、来てくれたのかなって。
勝手に思った。
(少し間)
……答えられない?
いいよ。困らせたいわけじゃない。
でも聞いてほしいことがある。
今日ね、本当は体調不良でも何でもないの。
私みたいな獣人には……発情期があるのは…わかるよね。
今までは、違和感があるくらいで……普通に過ごせてた。
でもね、君と一緒にいるうちに、変わった。
……違和感じゃ、済まなくなったの。
(息を整える)
今も……君がここにいるだけで、
匂いがするだけで……精一杯なの。
だから…来ないでほしかった。
……変な私を、君だけには、見られたくなかった。
(少し間)
……せっかく来てくれたのにごめんね。
もうバイトも辞める。
私がいたら……君が困るでしょ。
……お願い、もう帰って。
我慢できなくなったら力の加減も難しいし。
君を襲いたくないから…ごめんね。
最後に…私に恋を教えてくれてありがとう。
(少し間)
……っ…なんで帰らないの?
お願い…もう我慢が…
え…もう一回言って。
君も?私のこと?
ほ…本当に?嘘…は言わないよね、君は。
いいの?私で?
「私がいい?」……かっこよすぎだよ、それは…
でもうれしい、これからよろしく。
あぁ、そんな…抱きしめられたら…
…ごめん、引かないでね……
(近くで息を吸う)
やばい…好きな人の匂い…反則でしょ…
(もう一度、短く息を吸う)
はぁ……幸せ……
ごめん……もう止められない。
ずっと我慢してたから……
もし爪とか牙で痛くしちゃったら、ごめん。
傷つけちゃったら……もう恋人だし。
……マーキングってことで、ね?