飼い主失格♡ペットの獣人とラブラブ交尾しちゃう男たち♡

  ■大型犬獣人×駆け出しサラリーマン

  「…………ぁ……、ん…………ぅぁ……」

  誰かの声が遠くから聞こえてきて、徐々に脳味噌が覚醒する。

  全身が軋みを上げて、そういや昨日は仕事でむしゃくしゃして酒をあおって床で寝ちまったんだと思い出した。

  アルコールのせいか妙に頭がジンジンとするし、身体も怠くて力が入らない。疲れていると金縛りになりやすいとは聞くがそれだろうか。

  「……ゃ…………ぁぁ……、ぁ……ん…………ゃ……」

  なんだ、この声。どこぞでセックスでもしているのだろうか。

  さては隣の大学生だな、と当たりをつけてフツフツと怒りを滾らせる。こっちは仕事で疲れているっていうのに、休日くらいもうちょっと寝かせろよ。

  「あ…………ゃ、ぁ……っ、ん…………っ、あ……」

  それにしても暑い。汗のせいでどこもかしこもベタベタして気持ち悪いし、最悪だ。

  壊れたエアコンの代わりに扇風機をつけていたはずだが、風が体に当たる気配はない。タイマーでもついてしまっていたのだろうか。

  思い通りにならない状況に次第に苛つきが溜まってゆく。

  「はぁ……っ、あ…………、んん……っ、あぁ…………」

  ああ、うるせえ! この声はどっから聞こえてんだ!

  徐々に鮮明さを増す嬌声に青筋を立てて目を開けた、その時だった。自分の口が半開きになっていて、しかもだらしなくよだれを垂れ流している事に気付いて俺はぱちくりと目を瞬かせた。

  「あっ? …………え? あっ、あっ? はぁっ?」

  まず暗闇に目が慣れるまでに十秒ほどかかった。次に横向きに寝転がった俺の尻辺りで白いものが何やらもぞもぞとしているのがぼんやりと浮かんできた。

  そうしたら鈍っていた感覚が一気に戻ってきて、尻穴を舐められる感触も、俺の喉が快感に震えている事も全部クリアに脳味噌に伝わって、俺は途端にパニックに陥った。

  「は? おまっ、何して……!? コタロウっ!? ちょっ、やめろ!」

  二つの白い耳がピンと立ってコタロウが嬉しそうにこちらを見る。

  コタロウは俺の愛犬で、亜人だ。

  丁度犬が二本足で立ったみたいな、顔までを覆う真っ白な毛と、ぴんと立った犬耳、フサフサの尻尾。それから、犬とたいして変わらぬ知能。

  亜人ペットブームの時に母親が買ってきたコタロウは、足腰を悪くした両親では面倒を見切れないという理由で俺のアパートに転がり込んできた。

  当時は、こんなデカくて喋れもしない亜人が居たら婚期逃すだろ!――とか散々文句を言ったものの、なんだかんだで今日まで散歩も欠かさず可愛がってきたのだ。

  そんなコタロウが俺の尻に顔をうずめて、尻穴を舐めしゃぶっている。

  「なに? なにが、お前、これ……、ははは……。どこ舐めてんだよ。汚ねえって……」

  口元を引き攣らせて身をよじる。にわかに理解が追い付かない。

  夢か? まだ俺は眠りこけたままで、悪夢を見ているのだろうか。

  ゆっくりとコタロウと距離を取ろうして、身体が上手く動かない事に気付いた。

  床で寝てしまったからだろうか、それとも酒の影響か。膝の辺りでジャージとパンツがぐしゃぐしゃに絡まり合っているのも手伝って、暗い部屋で芋虫のようにもがく事しかできない。

  「コタロウ……、いいか、自分のベッドに戻れ。今すぐだ。コタロウ、ハウス!」

  慎重に声を振り絞るが、コタロウは止まるどころか尻尾を振って再びそこを舐め始めた。

  背中からどっと汗が吹き出る。

  「やめろ……うっ、……コタロウ……っ、ステイ……っ! ステイっ!」

  悲鳴じみた声で命令しても届かない。尻穴を舐め上げられるという未知の感覚は俺に本能的な恐怖を呼び起こさせ、余計に身体を硬直させた。

  長い。舌が。ナカの方に。

  歯がガチガチと鳴る。果たして俺が起きるまで、どれだけの時間舐められ続けていたのだろうか。

  正真正銘排泄にしか使った事のなかった俺の尻穴は今やコタロウのよだれにまみれ、異物の挿入を拒めないほどにグズグズに溶けてしまっていた。

  一体何をされているのか。これから何をされるのだろうか。発情期、という言葉が頭に浮かんで思わず涙が滲んだ。

  「いやだ…………、だれか、助け……ひぃっ!」

  なんとか逃げようと力を振り絞ってうつ伏せになる。これが駄目だった。

  雌犬の受け入れのポーズに似た体勢はコタロウのマウンティングを誘発し、俺は抵抗する間もなく後ろからのしかかられてしまった。

  尻に硬くて濡れたモノがズルズルと這う。もはや悲鳴は声にもならなかった。

  「だめだ……コタロウ…………やめろ……、あ……っ、あああぁぁぁ…………ッ!」

  なんの合図もなくコタロウのペニスが挿入ってくる。

  尻の穴に。犬のちんこを入れられている。

  訳が分からなくて涙が零れる。

  だって、俺は男で、コタロウはペットで、こんな、こんな事はあってはならないのだ。

  だというのにコタロウはそんなもの関係ないとばかりに容赦なく腰を振った。押し出されるように甘えた声が漏れ出る。

  聞きたく無い。こんな自分の声、自分のだとさえ認めたくない。

  「ぐっ♡ やめろっ♡ うっ♡ ん……ッ♡ コタっ♡ 抜け……っ♡」

  今ならまだ間に合うから、ちょっと間違えて挿れちまっただけって事にして忘れるから、と頭の中で必死に取り繕う。同時に、一体何が悪かった? という問いを何回も繰り返した。

  昨日まで、寝る前まではいつもと変わらなかったのに。仕事からクタクタで帰って来て、コタロウの散歩に行って一緒に風呂に入って、嬉しそうに俺の膝で寝転ぶコタロウを撫でながらチューハイを何本か空けて――ほら、なにもおかしい事なんてしてない!

  俺は悪くないのになんで、という叫びは言葉にならず呻き声に変わってゆく。

  「ゔッ♡ あっ♡ んん……っ♡ コタぁ……っ♡ 止まれ……っ♡」

  やめてくれ、お願いだから、なあ。

  まだ痛かったら全力で抵抗もできたというのに。尻穴にペニスを突っ込まれて、俺の身体は確かに快感を拾っていた。

  ぶんぶんと首を振る。こんなの絶対におかしい。きっと何かの間違いだ、そうに決まっている。

  必死に言い聞かせながら腸壁が擦り上げられる感覚から逃れようと身をよじる――そこでカーペットに[[rb:ソレ > 、、]]が擦れる感覚があって、俺は顔を真っ赤にした。 勃起している。

  犬に犯されて。萎えてもおかしくない状況で、いや、萎えていないとおかしいというのに。俺のペニスはオナニーの時よりもガチガチに硬く昂ぶっていた。

  もはや言い訳などできない。コタロウのペニスが前後する度に腰に疼きが溜まって、勝手に手足が震えてしまう。

  「うそ……っ♡ うそだ……っ♡ こんなのっ♡ あ……ッ♡ ありえ……ッ♡ ありえ、ないっ♡ 知らない……っ♡」

  頭がどうにかなりそうだった。心臓がズキズキと痛んで、これ以上続けられたらはち切れてしまうさえと思った。

  息も絶え絶えに後ろを振り返り、暗闇の中に潜む瞳と目線を合わせる。

  「コタっ♡ なぁっ? いい子っ、だから……っ♡ うっ♡ とまれ……ッ♡ なっ? いったん、ちょっとでいいから……っ♡ んくッ♡ コタロウっ♡ おいっ、こっち向けよぉっ♡」

  最終手段でなだめすかしてみてもコタロウには全く通用しない。はっはっはっ、という息遣いだけが耳元で響く。

  コタロウは元々吠えない子だ。本来なら賞賛されるべきそれも、今の状況では何を考えているのか一切分からずただただ恐怖を煽る要因となった。

  床にへばりつきながら何度もしゃくり上げる。冷えた心とは反対に、ナカは火傷しそうに熱かった。

  「うぅ……っ♡ うッ♡ うっ♡ ッはぁ……♡ ぐっ♡ んぅっ♡ ゔーッ♡」

  カーペットが涙で濡れてゆくのを他人事のようにぼんやりと眺める。なんで俺がこんな目に、と考えれば考えるほど涙が溢れた。

  愛情をかけて世話していたつもりだった。去勢の事だってちゃんと調べて、最近は亜人は去勢しないのが主流だって書いてあったからその通りにしたのに。亜人は本能が薄いから躾れば問題ないって、みんな言ってたじゃねえかよ、クソ。なんで雌犬でもなく、よりによって俺なんだ。

  腕に顔を埋めてしゃくり上げていると、コタロウが後頭部にすんすんと鼻を近付けてきた。涙目のまま緩慢に振り返れば、柔らかい毛並みの感触と共に頬を何度も舐められる。

  「コタ…………っ」

  お前、さっきまでその舌で俺の尻穴舐めてただろとか、そんな事するくらいなら腰を止めてくれとか、色々思うところはあったけれど、全部飲み込んでコタロウに手を伸ばす。

  そのまま鼻先を撫で回せば、コタロウは嬉しそうにクゥンと顔を擦り付けてきた。

  「コタロ……っ♡ コタロー……っ♡ んっ♡ コタっ♡ あぁっ♡ んッ♡ あっ♡ あっ♡」

  すん、と鼻をすする。

  分かるだろう。誰だって、痛いのや酷いのは嫌なのだ。愛犬にこんな目に遭わされて、これが理由もないただの無差別なレイプだと思うよりは、俺だから――大好きな飼い主だから愛が暴走してしまったのだと思い込む方が救われる。

  俺は決して欲望の捌け口にされている訳ではない。雌犬の代わりなんかじゃない。ただそこに穴があったから、そんな理由で犯されているんじゃない。人間に到底及ばぬ知能しか持たない動物に、オナホにされている訳では、ない。

  「は……っ♡ あっ♡ コタローっ♡ あんッ♡ あぁっ♡」

  自分の心を守るために自分に嘘を重ねてゆく。

  よくよく考えてみれば、コタロウがずっと俺の事を[[rb:そういう目 > 、、、、、]]で見ていたのだったら一緒に風呂に入ったり無防備にコタロウの前で寝てしまったりした俺も少し悪いのではないだろうか。

  コタロウは犬で、善悪の区別もつかなくて、だから[[rb:好きな人 > 、、、、]]が目の前にいたら興奮してしまうのは仕方のない事なのだ。

  「あんっ♡ あぁっ♡ はぁん……っ♡ あッ♡ あぁっ♡ あぁっ♡」

  そうやって理由を貼り付けてゆく。コタロウに犯されているのは絶望するほどの事ではないと。ほんのちょっとだけ間違いが起きてしまっただけの、その裏には愛のある行為なのだと。

  「あぁっ♡ コタロウ……っ♡ そこっ♡ あんっ♡ ああッ♡ いいっ♡ あっ♡ あっ♡」

  一度受け入れてしまえば変化は劇的だった。

  腸内がきゅんきゅんと締まり、ペニスの形もそれが与えてくれる快感もより鮮明に感じ取ってしまう。

  脳味噌がかき混ぜられるような感覚。コタロウの一突き一突きに全神経が持っていかれる、被征服感。

  ナカでじわじわと大きさを増してゆく雄の象徴とそれに犯されているのだという事実に理性が煮崩れ、俺は声を我慢する事も忘れてよがり狂った。

  「あぁんっ♡ きもちいっ♡ あッ♡ あッ♡ そこっ♡ きもちぃ……っ♡ あぁっ♡ コタロっ♡ もっとぉっ♡」

  飼い主の様子が変わったのが分かるのだろう、コタロウが嬉しそうに尻尾を振ってピストンを強めてゆく。俺は無意識のままにもっと強い刺激を求めて尻を高く突き出していた。

  剛直が一点を掠める度に身体に電流が流れたかのような衝撃が走り、頭が痺れる。それをされると人間のプライドだとか今までの人生だとかが全て消し飛んで、俺はただ目の前の快感を貪る事しかできない雌犬になってしまうのだった。

  気持ちいい。もう何も考えられない。犬に犯されて、男なのに、感じている。交尾。交尾だ。こんなの。俺、コタロウと交尾しちまってる。

  「あっ♡ それっ♡ あぁ……ッ♡ いいっ♡ あんっ♡ あんっ♡ あッ♡ あぁっ♡」

  これ以上ないほどに怒張したペニスの根元部分だけが更に質量を増してゆく。丁度前立腺に当たる部分。それが瘤のように肥大化して前立腺をすり潰してくるから、目を見開いて悲鳴を上げた。

  かは、と掠れた呼吸音が漏れる。黒目が上下に激しく揺れて、自然と舌を突き出した間抜け面を晒してしまう。

  「あーッ♡ あーッ♡ んぅぅッ♡ むりぃっ♡ たすけ……っ♡ あぁぁッ♡」

  死ぬ。だって、イイところが、ごりごりって。押し潰されて。頭が。神経が焼き切れる。

  逃げたいのに、瘤がつっかえて抜く事すらできない。もう駄目だ。俺、このまま、コタロウにおかしくされちまう。

  涙が溢れて止まらなかった。

  自分が悲しんでいるのかどうかももはや分からない。暴力的なまでの快感が頭の中に雪崩れ込んできて、俺という人格を引き剥がしてくる。心臓が弾け飛びそうだった。

  耳元で聞こえるコタロウの息がどんどん荒くなってゆくのに、恐怖を感じる。

  出そうとしている。精子を。俺のナカに。種付けしようとしているのか。雌犬に、するみたいに。

  「あぁぁッ♡ だめらぁっ♡ コタロッ♡ ぬけっ♡ ナカはっ♡ やめりょぉっ♡」

  いくら叫んでもコタロウは聞いてくれない。そもそも瘤が栓になっているからコタロウにだってもう抜く事はできないのだ。

  何もかもが手遅れだった。腰を打ち付けられて、前立腺を抉られて、おかしくなるくらいの快感を与えられながら、俺は種付けされるのを待つ事しかできない。

  ナカで熱い塊がビクビクと震えた。ぞくぞくと背筋に悪寒が走る。

  ――ちんこビクビクしてるっ♡ くるっ♡ 来ちまうっ♡ 種付けされるっ♡ 俺、男で……飼い主で♡ こんなの、ほんとは駄目なのに……ッ♡ 犬のザーメンで腹の中汚されるッ♡♡♡

  「やぁッ♡ コタロウッ♡ なかだしらめぇっ♡♡♡ あ……あ、あ、あ♡ やっ、あぁぁ――――〜〜……ッッッ♡♡♡」

  身体がガクンと反り返った。最奥に熱い粘液が打ち付けられる。

  イッてる。中出し、されてる。

  全身の痙攣が止まらない。脳味噌がぐずぐずのスープみたいだ。内側が溶けて、俺という皮が破けて、全部流れ出てゆく。怖い。けど、馬鹿みたいに気持ちいい。

  全神経がナカに、熱い肉棒に集中している。血管の脈動も、襞が精液で汚れていく感触も、全部分かる。

  「ぁ――――……ッ♡ ぅ――……ッ♡」

  ああ、まだ出てる。びゅるびゅるって。お腹のナカがヌルヌルになってる。よだれが顎を伝った。

  変な声。俺の、声だ。

  恥ずかしいけど、我慢できない。俺のちんこはとっくに射精し終わっているのに、気持ちいいのが止まらない。

  こんな、こんなの、知らない。犬との交尾がこんな気持ちいいなんて。雌犬にされるのが、こんなにも。

  「ぅ……っ♡ はぁ……っ♡ あッ♡ ――――ッくぅ♡」

  ペニスの根元の瘤はまだ前立腺を押し潰していて、少し擦れただけで電流が走ったような快感を生み出していた。

  駄目だ。これ以上。頭では分かっているのに、ゆらゆらと腰が揺れてしまう。

  「ふぅ……っ♡ ぁっ、ああッ♡ あっ♡ あっ♡ やっ♡ いくっ♡ イクっ♡ ん゛ぃ〜〜〜〜……ッッッ♡♡♡」

  三擦り半、だった。

  奥に精液が当たる快感と、イイところが抉られる快感が混ざって。イッたばかりなのに、精液も出てないのに、絶頂感だけが確かにあって。

  頭が馬鹿になる。いや、もうとっくに馬鹿になっているのか。

  「あぁッ♡ やぁっ♡ とまんねっ♡ ああぁッ♡ あーっ♡ あーッ♡ んぁっ♡ やぁぁっ♡」

  瘤が抜けないから。奥が濡れる感触がいつまでも続くから。気持ち良くなるのが止められない。

  身体が痙攣する。頼むから早く終わってくれ。でないと、このままじゃ気が違ってしまう。お腹だってコタロウの精液でたぷたぷにされて、妊娠したみたいになってしまう。

  男、なのに。戻れなく。嫌だ。こんな、こんなの――

  ――ペニスと膣を繋いだままにするこの行為は交尾結合と呼ばれ、平均して三十分、長い時には一時間もかかる事がある――しかしそんな事実も、今の俺には知る由もない事だった。

  [newpage]

  ■三十路サラリーマン×猫耳少年

  薄ぼんやりとした頭の端でカラスの鳴き声を聞いた。瞼の裏から暖かい日差しを感じて徐々に意識が浮上する。

  朝だ。アラームに叩き起こされる事もない、休日の朝である。

  俺は伸びをした後、腕の中の体温をぎゅう、と抱きしめた。

  「おはよう、いーくん。朝だよー」

  もぞもぞと布団が動く。思わず口元を緩めて見守る俺の前で、ぴょこんと顔を出したのは柔らかな黒髪と二つの猫耳だ。布団を少しはだけてやればまだ覚醒しきっていないのかぼんやりとした瞳がこちらを見上げてくる。

  赤い唇から僅かに垂れる涎と、俺のパジャマをしかと握りしめた両手。その全てに保護欲がくすぐられて、嫌がられると分かっていても全力で頬ずりしてしまう。

  「んん~! いーくんは今日も可愛いなぁ~」

  「に゛ゃあー……」

  いーくんの不満そうな鳴き声を聞きながら、後頭部に、額に、頬に、戯れのキスを落としてゆく。

  毎朝恒例の過剰なスキンシップにそろそろ抵抗するのも面倒になったのか、いーくんは最後まで嫌そうに眉を寄せつつもベッドにぐでんと寝そべりされるがままになっていた。

  ここに来たばかりの頃の、唇から逃れようと必死に顔を背けるいーくんもそれはそれで可愛かったが、こうやって受け入れられる(?)とまた格別な幸福感がある。言葉が通じないから、尚更に。

  ーくんは亜人だ。人の耳がある位置から猫耳が、尻の割れ目の少し上辺りから尻尾が生えているだけの、比較的人間に近い型の亜人。

  しかしその知能は普通の猫とどっこいどっこいといったところで、きちんと人間並みの知能があり戸籍も持っている亜人も存在する中で、いーくんはペットショップのショーケースに入れられていたような子であった。

  普通、そういうペットとして売られている亜人は大きくなり過ぎると扱いに困るので、母親の胎内にいる時に成長を止める薬を打たれている。だから彼らが第二次性徴期を迎える事はない。

  個体差はあれど見た目の年齢が三歳から十歳辺りに達した時点で成長がピタリと止まり、以降寿命が来るまでその容姿をキープし続けるのだ。

  これが意外にも世間にウケた。最近は普通のペットよりもペット用の亜人を飼う人の方が多いくらいで、実は俺もそのブームに乗っかった一人であった。

  そんな経緯でアラサー独身彼女なし男の家にやってきたいーくんは、投薬が上手くいってなかったのか、それとも元々投薬自体されていなかったのか、今や中学生くらいの見た目にまで成長してしまった。

  だがここまで育てたのだ、予想以上に背丈が大きくなったからといって愛情が減る訳もなく、現在もこうして一緒のベッドで仲良く並んで寝るくらいには溺愛している。

  「今日はねー、お仕事ないから一日中イチャイチャできるんだよー」

  そう言いながら口の端の涎を拭ってやると、いーくんはいかにも猫ですって感じで俺の指に顔を近付けて鼻をヒクヒクと動かした。

  その可愛さといったら、思わず変な唸り声を上げて天を仰いでしまったほどだ。

  「それさあ、絶対可愛いって分かっててやってるよね? クソ~! いーくんの小悪魔め~!」

  きょとんとした目で見つめて来るいーくんを思いっきり撫で回す。

  乱暴な手つきにぶわっと尻尾が跳ね上がったが、それは一瞬の事。

  額から後頭部にかけてを繰り返し撫でてやればすっかり安心しきった風に目を細めて、更にはゆらゆらと揺れる尻尾が腕に絡みつき甘えてくるのだから堪らない。

  キスは嫌がっても撫でられるのは大好きないーくんは手を止めればもっと撫でろと手のひらに頭突きしてくるから(可愛い)、俺は絶えず右手で頭を、左手で胴体を可愛がりながらゆっくりといーくんの体を跨いで馬乗りになった。

  「はは……見て、まだ七時だよ。もう九時くらいかと思ってた。習慣って怖いねえ」

  「んにゃあ……」

  「ね、もうちょっとさ、ゴロゴロしてても良いと思わない? まだ朝早いし。いーくんもそう思うだろ?」

  俺の手が頭を離れて、いーくんの白い肌を這う。はてなとこちらを見上げる二つの瞳を感じながら、徐々に首筋から胸へと指を滑らせ――乳首を飾る半月状のピアスを人差し指で軽く弾いた。

  「ふにゃあっ♡」

  いーくんの口から甘い鳴き声が零れる。

  びっくりとした表情。しかしそれはすぐにとろんと蕩け、何かを期待するようなものへと変化する。

  その隠しも飾りもしない反応に頬が緩むのを感じながら、俺は両の手で左右のピアスをちゃりちゃりと鳴らした。

  「ふにゃっ♡ にゃぅっ♡ うにゃあ……っ♡」

  いーくんは服を着るのを嫌がる。首輪も一時期試していたが駄目だった。だから代わりにニップルピアスを付けている。

  家猫だから本当は首輪だのピアスだのと目印を付ける必要もないのだが、いーくんは可愛いから俺の所有物だという事をアピールしておかないと不安になるのだ。

  そういう意味ではこの乳首にぶら下がった小さい金属は首輪なんかよりよっぽど俺の心を満たしてくれた。

  ――ああ、言われなくても分かっているさ。本当はこんなもの虐待だ。何も分かっていない者に手を出すなど、幼児にイタズラする犯罪者と同じである。

  だけどもペットとして売られているだけあって整った顔立ちと綺麗なボディラインを持つ年頃の少年が、衣服を一切纏わず家の中をうろちょろして、更には俺の姿を見つけるとパッと顔を輝かせ擦り付いてくるのだ――ペットショップで買う時はそんなつもり毛頭なかったが、実際に家に迎えてしまえば一線を越えるのはあっという間だった。

  「ごめんねいーくん。可愛いよ。すごく可愛い。いっぱい気持ち良くなろうね」

  「にゃうっ♡ んにゃぁっ♡ んにゅ……にゃっ♡ みゃあっ♡」

  この半年弱ですっかり快感に慣れてしまったいーくんは、綺麗なアーモンド型の瞳を緩めて胸の刺激に感じ入っている。

  猫耳と尻尾を除けば完全に普通の中学生――しかもめちゃくちゃ美人さん――のいーくんがこんないやらしいピアスをしてベッドの上で悶えているなんて、いつ見ても頭がクラクラとしてしまう。

  うっとりした表情。赤らんだ頬。半開きになった唇に、ぺたんと寝ている耳。その全てが俺のものなのだ。

  俺は乳首を弄りながら上体を曲げて濡れた唇にかぶりついた。可愛らしい喘ぎ声が途切れ、代わりにくぐもった息遣いが狭い部屋に充満する。

  柔らかい唇を割り開き、逃げる舌を捕まえてざらざらの感触をたっぷり味わった後に顔を離すと、そこには不機嫌そうに眉を寄せたいーくんがいた。

  「んー、やっぱりキスは慣れてくれないかあ……」

  少々がっかりとしながらも下半身に手を滑らせる。

  狙うは綺麗な曲線を描く双丘――の窄まりから顔を覗かせるアナルプラグだ。

  アナルプラグといっても通常連想されるような黒くてゴツいものではない。サイズこそそれなりの太さを有するが、宝石を模した飾りがふんだんに使われたそれはニップルピアス同様いやらしくも美しくいーくんを彩るために選び抜いた一品だった。

  赤く色づいた蕾がキラキラと輝く石を咥えている様をじっくりと堪能してから、指先で軽く左右に揺らす。

  すると普段から散々可愛がっているだけあってすっかり緩みきったそこはくちゅくちゅと卑猥な音を立てるから、調子に乗った俺は人差し指と中指で出っ張りを挟み込むと入り口のところで激しく抜き差しを繰り返した。

  「みゃあっ♡ みゃうっ♡ うみゃぁッ♡ う゛~っ♡」

  「いたた、蹴らないでいーくん」

  快感に悶えて足をジタバタさせるいーくんはとびっきり可愛らしい。時々肩に蹴りが入るのもご愛嬌というやつだ。

  それに目をきゅっと閉じていやいやと首を振りながらも一生懸命に快感を追って腰を揺らす様をみせられれば、手を止めるなんて選択肢は消えてなくなるというものだ。

  「にゃっ♡ う゛っ♡ にゃあっ♡ にゃうっ♡ にゃぁっ♡」

  「ふふふ、ご主人様を蹴る悪い子にはこうだぞっ」

  「ふみゃあッ♡ にゃあっ♡ にゃっ♡ みゃぅっ♡ みゃうぅっ♡」

  俄然張り切ってプラグでのピストンに円を描くような動きを加えてやると、いーくんの鳴き声が一層甘さを含んだ。

  それでも奥の快感を知ってしまっているいーくんにとって入り口だけの刺激というのはもどかしいのだろう、半泣きになりながら招き猫のように手を丸めて乳首のピアスをちゃりちゃりと擦っている。

  「ああっ、いーくんイキたいんだ? イキたいんだね?」

  「にゃあっ♡ にゃあっ♡ うにゃあっ♡ にゃっ♡ みゃっ♡ みゃあっ♡」

  「いいよ、ちんちんシコシコしてあげるからっ! いっぱいイッて! ほら、ほら、ほらッ!」

  「う゛みゃあッ♡ にゃあっ♡ にゃっ♡ にゃっ♡ みゃっ♡ みゃあぁ――――っ♡」

  プラグの抜き差しに加えてペニスも激しく上下に扱けば、声にならない声の後にびゅるる、と白濁が飛び散った。

  いーくんの身体が反り返る。腰がガクガクと揺れ、綺麗に引き締まった腹の上でそれなりに大きいペニスがぷるぷると踊る。

  その度に先端と腹の間で精液がいやらしく糸を引き、いーくんの口からは鳴き声にもならない掠れた空気が微かに漏れ出た。

  「かふ……♡ は……っ♡ ふ……っ♡」

  間抜けなえび反りで射精感を味わっている姿に思わず生唾を飲み込む。下半身が窮屈さを訴えるがしかし、俺の両目は目の前の痴態に釘付けだ。

  やがてびくびくと震える太ももは唐突に弛緩し、細い体がどさりとベッドに沈み込んだ。

  ピアスが光る胸が大きく上下する。手足は時折ピク、ピク、と痙攣し、真っ白なシーツに皺を作った。その、焦点の合っていない目を、悩ましげに下がった眉を、赤みを帯びた肌を目に焼き付けんばかりにじっと見つめてから、ふっと息を吐き出す。

  「ミルクいっぱい出せたね。偉いねいーくん。お利口さんだよ」

  「ふにゃ……」

  本能は今すぐにでも眼前の赤い唇に噛み付いてむちゃくちゃに犯してしまいと叫んでいたけれど、俺はその気持ちをぐっと我慢して頭を撫でるだけに留めた。

  優しい飼い主の顔をしてさらさらの髪をかき混ぜ、額の汗を拭ってやる。するととろんとした瞳がゆっくりとこちらを捉えたかと思うと、不意にすっと綺麗な弧を描いた。

  「にゃあ……♡」

  「…………ッ!」

  その場違いなほどに幸福に満ちた表情に、一瞬、涙が溢れそうになった。

  心臓がきゅうと痛む。申し訳なさやら愛おしさやら、様々な相反する感情がごちゃ混ぜになって言葉にならぬ呻き声として口から出て行く。

  こんないい子で、何も知らなくて、一心に俺を――俺だけを信頼してくれている子に、一体自分は何をしているのだろう。

  すん、と鼻を鳴らしながらいーくんの頬を包み込む。そのまま目を閉じて、言葉が通じない代わりにこの気持ちだけは伝わるようにと祈りながら額同士を擦り付ける。

  「いーくん……っ、ごめん、ごめんね。好き……ほんとに好きなんだよ……」

  それでも萎えずに昂ぶっている下半身を見るに、俺はどうしようもない人間なのだ。

  目を開けると不思議そうな顔をしたいーくんがいたから、俺は謝りながらそろそろを前を寛げてペニスを取り出した。いーくんの太ももを左右に開く。

  この先何が起こるか知っているいーくんは抵抗もせずにじっと俺の動きを追うだけだ。その目に浮かぶ期待の色が、俺を再びたまらない気持ちにさせる。

  「いーくん、大好き……」

  「んにゃあ」

  ほとんど独り言に近い俺の呟きに絶妙なタイミングで鳴き声を上げたいーくんは、ぐっと首を伸ばして俺の鼻頭をちろりと舐めた。

  「――あぁっ!」

  それまでだった。俺の理性は見事なまでに弾け飛び、飼い主の顔も親の顔もかなぐり捨てて欲望のままペニスを突き立てた。

  「み゛ゃッ、う゛ぅ゛ぅぅ――――ッ♡」

  みーくんの足先がきゅう、と丸くなって俺の腰に回る。腕にも爪が食い込んで、必死にしがみつく形でまだ動いてくれるなと懇願されるが、その訴えも無視してがむしゃらに腰を振る。

  「みゃっ♡ うっ♡ うっ♡ ぅみゃあっ♡ にゃあっ♡ みゃあっ♡」

  「ああぁ、いーくん、いーくん、いーくんっ! はぁっ……気持ちい、気持ちいいよっ」

  「にゃあっ♡ にゃあっ♡ にゃっ♡ にゃあっ♡ みゃあっ♡ みゃあぁっ♡」

  「くぅ……っ、痙攣すげえ……っ、好きだいーくんっ! 結婚しよう……っ!」

  「ふにゃぁっ♡ うーっ♡ うっ♡ にゃっ♡ にゃうっ♡ にゃあっ♡」

  パタパタと尻尾がシーツを叩いた。顔を背けるいーくんの頬に食いつき犬のように舐め上げる。腕に縋り付いていた手は無理矢理引き剥がして恋人繋ぎに変えた。

  「はぁ……っ、ラブラブセックスだね……っ♡ 嬉しいよ……、俺たち両思いだったんだ……っ」

  「にゃうっ♡ みゃあっ♡ みゃっ♡ うみゃぅっ♡ みゃあっ♡ みゃあぁっ♡」

  「気持ちいねえ……っ、ラブラブでするセックスいいよ……っ! ……あ゛ー、んッとに……やっべぇ……っ」

  深くため息をながら快感を追う。

  昨日も玩具で散々弄ってあげたそこは乱暴な抜き差しも容易く受け入れ悦を拾っているようだ。快感にとろけた表情と甘い啼き声がそれを如実に物語っている。

  まるで俺自身も受け入れられたかのような錯覚――頭では違うと分かっていたが、下半身が命令系統を掌握した今事実かどうかなんてのは些細な問題だった。

  興奮のままに絡み付く肉を押し開いてゆく。

  「いーくんのー、メス猫になっちゃうスイッチはー……、ここだぁっ♡」

  「ふみゃあッ!?♡ うっ♡ みゃあぁっ♡ みゃうっ♡ にゃあぁっ♡ にゃぁぁっ♡ にゃあんっ♡」

  「ん゛ん……! 首ぶんぶんしちゃって……、そんなに気持ちいーんだ?」

  「んにゃあっ♡ にゃあっ♡ にゃっ♡ みゃうっ♡ みゃあっ♡ みゃあっ♡ ぅみゃあっ♡」

  「こら逃げないで……っ、お手手繋いでるんだから、逃げても無駄だよ……ッと!」

  「みゃあぁ――っ♡ にゃあっ♡ にゃあぁっ♡ にゃうっ♡ みゃあぁっ♡」

  いーくんの身体が大きくしなるのを押さえつけて前立腺を擦り上げる。その瞬間――

  「みゃぁぁ――――…………ッ♡」

  いーくんのペニスからぷしゅ、と霧状の液体が噴き上がった。何が起こったのか理解できずぽかんとする俺の前で、明らかに精液とは異なる透明な飛沫が断続的に痙攣する腹を、ピアスの光る胸を汚してゆく。

  喉を締められたような啼き声。尻がビクン、ビクンと跳ね上がり、恋人繋ぎをした手にぎゅっと力がこもる。

  舌を突き出して快感に打ち震えるいーくんは半分意識を飛ばしている様子で、ぺたんと折れた猫耳が手足の痙攣に合わせてピクリ、ピクリと震えていた。

  未だかつて、見た事がないほどの痴態であった。

  どこで読んだのだったか、男でも潮を吹くのだという文章が脳裏をよぎる。

  潮吹き――その構成成分が尿である事は科学的にも証明されている。

  「おしっこ……漏らしちゃったんだ……? ねえ、いーくん、前立腺擦られんのがそんなに良かった? おしっこ我慢できないくらい気持ち良かったの?」

  「みゃ…………♡ う……♡」

  「~~ッ! なんとか言えよッ! なぁっ!」

  「うにゃあぁッ♡ みゃあぁっ♡ みゃあぅっ♡ みゃあぁんっ♡」

  放心しているいーくんを容赦なく穿つ。小さな身体が跳ね上がり、瞼の間からぽろりと涙が零れた。

  「悪い子だ……っ! 朝からお漏らしするなんて……っ! くっ、お仕置きだよっ、いーくん! じっとしてっ!」

  「みゃうぅっ♡ うっ♡ う゛ぅっ♡ みゃっ♡ みゃあっ♡ みゃあぁっ♡」

  バタつく手足も無視して激しくピストンする。潮吹きまでしたいーくんのナカはペニスを食い千切らんばかりに収縮し、痙攣を繰り返していた。

  はあはあと動物みたいに息をする。下半身が溶けてしまいそうに熱い。頭の中が射精する事でいっぱいになる。

  「あー……っ、中出ししてェ……していい? していいよねっ? これお仕置きだし……っ、ふぅっ、いーくんのおまんこもザーメン頂戴って締め付けてきてるもんね……っ?」

  「にゃあぁっ♡ にゃんっ♡ にゃぅんっ♡ にゃあぅっ♡ にゃっ♡ にゃっ♡」

  「悪い子だ……ッ、その歳で中出しおねだりしてっ! 本当はずっと孕む気マンマンだったんだろッ? 俺がいーくんの身体に気を使ってさぁッ! 外出ししてた時もっ、ほんとは物足りないなって思ってたんだよねッ? はぁっ、はぁ……っ、エッチだ……いけない子だよ……いーくん……っ!」

  「にゃあぅっ♡ にゃあぁっ♡ にゃぁんっ♡ にゃあっ♡ にゃうっ♡ みゃうっ♡ みゃあぁっ♡」

  「うっ、出すよ……! お仕置きだからね……っ、ちゃんと孕むんだよっ、いいっ? ……あー出る……イク、あーっ、イクイクっ! イクよいーくんっ! 俺のザーメンでっ、いっぱい子供つくろうね……ッ!」

  「みゃあぁっ♡ みゃっ♡ みゃっ♡ みゃっ♡ ぅ、みゃああぁぁ――――ッッッ♡」

  細い身体が弓なりになると同時に強く腰を打ち付け、最奥に熱い欲望を放った。いーくんがえび反りのままガクガクと痙攣する。

  満たされる征服欲。それが射精感と混ざり合い快感を増幅させてゆく。

  あー、と馬鹿みたいな声を上げてナカがペニスを食む感触に陶酔した。ずっとこのナカに居たい。そこにはまるで母親の胎内にいるかのような安心感があった。

  射精が終わった後も繋がった状態のままいーくんの身体に倒れこむ。

  ふにゃあ、と弱々しい鳴き声が上がった。

  「気持ちよかったねぇ……あー……、好きだよいーくん……」

  恋人繋ぎの手にぎゅ、ぎゅ、と力を込めながらいーくんの顔を窺う。

  垂れ下がった眉。涙で濡れた頬。はくはくと空気を取り込む事に必死な唇。そこから垂れる大量のよだれ。

  俺は心臓が締め付けられる思いでそれらを眺めてから、未だ放心しているいーくんに変わって涙やよだれを舐め取っていった。

  「みゃ…………、にゃぁ……?」

  「ごめんね……ごめんねいーくん……、んっ、好きだよぉ……」

  顎に垂れたよだれも執拗にねぶって、ついでにテラテラと光る唇も舌先でチロチロとくすぐる。

  するといーくんが薄っすらと目を開けて舌を舐め返してきたから、俺はもう心臓が止まるかと思った。

  「いーくん……!」

  「にゃあ」

  その、愛おしそうに細められた瞳が俺をたまらない気持ちにさせるのだ。

  唇をつける事なく、舌先だけをペロペロと舐め合う。

  きっといーくんにとってはいやらしい意味など全くない親愛の表現。だからこそそれはある意味行為中のキスよりもずっと淫靡で、仄かに背徳的な匂いがした。

  いーくんの身体を抱きしめてごろんと横になる。

  休日はまだ始まったばかりであった。