銀髪の双子とヒーロー達とおじさんと 腐 捏造

  

  

  ご注意(念のため)

  

  

  

  公式を捻じ曲げてます。

  バニーちゃんはヒーローを辞めてません、処分として出動を控える扱いで。

  おじさん以外は皆が元気、体はね。

  心は病んでるっぽいのでご注意。

  おじさんは病院を退院後にとりあえず元自宅付近にアポロンメディアが用意したマンションにて静養中。

  其処に番犬扱いの、居付いた銀髪とヒーロー達(主に兎)との事になります。

  

  捏造設定。

  クロスオーバー作品のキャラクターがタイバニキャラに対して叱咤/暴言/暴力などを行う表現があります。閲覧により不快に感じる可能性があるので、十分気をつけてください。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  銀髪の双子とヒーロー達とおじさんと

  

  

  

  

  

  

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  「何をしにきた」

  

  「おじさんに会いに着たんですが」

  

  「・・・」

  

  「なんなんですか貴方は、共通語が話せないなら話になりません」

  

  強行突破しようとして。

  でも、出来なくて。

  むしろ、一歩も足を動かすことが出来ない。

  何も持っていない相手なのに、こんなに恐ろしいと感じるのは何故か。

  負い目なのか?

  

  酷く面倒くさそうにズボンのポケットから何かを取り出し、馴れない仕草でどこかを押した。

  

  途端に立ち上がる画像。

  見た覚えのある少女が映っていた、かなり怒っている。

  

  『伯父さんに会わせるつもりはありません、多分再生してるのは知盛だと思うから手強いわよ。どうしてもというなら倒せば良いわ、能力を使うにしてもナシにしても…相手をするかは保障しないけど。負けたら承知しねぇぞ』

  

  かなり発音に問題があったが、何を言いたいのかは伝わった。

  しかも最後、かなり低い宣戦布告じみた単語が混じっていた。

  そのフレーズに、男はうっそり嗤う。

  

  「兄上にしては気の利いた言葉を残していかれたものだ」

  

  野生の、獣。

  多分、そう感じたのは間違いではない。

  一体何時この人たちと出会ったのかとか、どうやって懐かれたのかとか。

  聞きたいことは一気に膨れ上がったというのに、喉がカラカラに乾いて干からびそうだ。

  

  時間にして数分にもならないそれは、興が削がれたというように踵を返した相手によって終了する。

  

  終わったと感じた瞬間に膝が笑い出しそうだ、このまま座り込んでしまったら楽だろう。

  だがそれは、無言の威圧に負けを認めるようなもの。

  何もしてこない、仕掛けてこなかったあの男は。

  此方から仕掛けるのを待っていたのだろうか?

  わからない、理解できない。

  

  ああでも唯一つ確信できるのは、昔から、あのおじさんは何処でもフラグを立てまくっていたという事か。

  連日同じパターンだと流石に落ち込むんですが…。

  

  

  「…おじさん…」

  

  

  謝らせてもくれないなんて、酷いじゃないですか。

  

  

  

  

  

  

  

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  不機嫌な様子の兄を出迎えたのは重衡だ。

  些細な事で諍いを彼らと起こすの不本意で、特に此処では拙いと。

  懇々と話して聞かせ、相手が仕掛けてきた場合のみということにした。

  言葉が通じないだけで、最低限は表情と身振り手振りでわかる。

  それに自分達の言葉は虎徹さんが理解していれば良い、最低限の言語はこの時代の利器に録音という形で残していってもらった。無論、実行したのは神子様と譲殿、面白がってヒノエ殿に渋々と将臣殿が。

  

  「兄上、匂いを消してからの方が良いですよ」

  

  「…ああ」

  

  馴れない習慣だ。

  男も匂いのついた水を肌につけるなど、理解できん。

  

  「今日は兎が来ましたね」

  

  「その前は…ずれて…」

  

  「龍、でしたか」

  

  「…気に食わん」

  

  「それはお互い様です、が。今しばらくは仕方ないでしょう」

  

  此処から移動しても体に支障が無いようにならなければ、鏑木様の体調は良くないんです。

  田舎に帰るといっても、其処は此処ほど医療が充実しているわけではない。

  通院という形になったのは、自分達が不可抗力に病院で騒ぎを起こしたためだ。

  見知らぬ顔であったが先方には此方の事がわかっていたとなれば、当然あの一件の関係者で。

  個人的といえば更に限定される、顔を隠していたとしても。

  なんとなく、わかってしまうのだ。

  

  「来週には一姫が此方に顔を出すそうですから」

  

  「虎の愛子か…楽しみだ」

  

  眠って起きて、また眠って。

  それを繰り返している大虎…もとい、虎徹様は本来なら病院という場所で療養しなければならなかった。

  手が回しきれなかったと悔しそうだったヒノエ殿に、不満を顕にして嗤っていた弁慶殿に。

  今なら理解できますと、重衡は思う。

  一方的に悪かったと謝られたら、多分、虎徹様は許してしまう。

  心の中の、自分の感情すら押し殺して。

  行き場をなくした気持ちは何処へ行くのか。

  そのことに、誰が気付くというのか。

  

  ヒーローを辞める、でも、処理が終わらない。

  後片付け、何時になったら出来るのか。

  

  

  「徹底させていただきますよ、こちらにも考えがありますので」

  

  最優先は決まってますからね。

  

  

  

  

  

  

  

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  活動を縮小というか自粛も兼ねつつ、だがトレーニングは欠かせずに。

  重苦しい空気がトレーニングルームを包む中、話題は必ずといっていいほど彼らのことばかり。

  

  「昨日行ったが追い返されたな」

  

  問答無用だった。

  武人だぞ、あれは。

  

  「牛ちゃんも?私は正規手続きしようとしたら拒否られて押しかけようとしたら温和な方の相手にやられたわ」

  

  片言の言葉と、眼力よね。

  雄弁に語られたら帰るしかないじゃない、時間も押し迫っていたし。

  

  「…バイソン殿やファイアー殿も?」

  

  自分はあの眼光に負けたでござる。

  

  「そういうイワン君もかぃ、実は私も返り討ちになった」

  

  なんていうか、アレは。

  先に手を出すのを待っている感じだった、うん。

  

  「威張れないわよ、それ。病院追い出されたの怒ってる証拠じゃない」

  

  会社にも怒られたもの、司法局から苦情が届いたって。

  やりすぎたのは事実なのよね、惨状的には。

  

  「やっぱり早まったの僕らの所為?」

  

  パオリンがしょぼんと呟く。

  

  逢いたいと訴えたが却下されて、話にもならないと見下された気がして。

  気付けば、何時の間にか。

  あちこちを傷だらけにしながらも楽しそうに嗤ってる瞳に射抜かれた、何がそんなに楽しいのかわからないまま。

  混乱して取り押さえられて…その後の記憶が無い。

  

  「あのお二人、似せようとしたら似すぎていて見切るのが難しいでござる」

  

  瓜二つ。

  動けばわかるが、立っていてるだけなら見分けが付かない。

  

  「そっくりだからなぁ…。てっきり全員帰ったもんだと思ったぞ」

  

  収集がつく目処がたったというこで、帰国するらしいと風の噂で聞いていたが。

  よもや。

  あの二人が残っているなんて、思いもしなかった。

  手加減も容赦も無かった、あの二人は。

  何もかもが違う、そう肌で感じ取れるくらいに。

  

  

  「ねぇ…ハンサム、何やってると思う?」

  

  恐々と此処に居ないもう一人の、バディヒーローとしてデビューした元新人を思った。

  気になったわけではない、絶対に。

  

  「…もれなく返り討ちにあって、自宅で篭っているんじゃない?」

  

  あの子、メンタル弱そうよ。

  

  ネイサンの言葉に、思わず頷きかけた面々は言葉に詰まった。

  よくもまぁ、タイガーは相棒としてやってこれたなぁと…関心してしまうほど。

  賞賛の言葉を向ける相手が此処に居ないのだけど。

  

  存在のありがたさが染み渡る、染みすぎて、痛い。

  

  

  

  

  

  

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  自力では解決しなかった、出来なかった。

  ヒーロー全員が、関係者の大半が。

  記憶操作をされていたなんて、誰が信じられるのか。

  突きつけられても信じられなかった、だが。

  技と言うか、そういった類の技術でも彼らには太刀打ちできなかった。

  一度目は虎徹さんを追い詰めていたとき。

  二度目は最終決戦じみていたのだと思う、自分達にしてみたら。

  纏まりの無い烏合の衆が、統率と意思の疎通が完璧な集団相手に敵うはずがない。

  

  音声のみの記録をアニエスさんに借りて検証すれば、其処にしか行き着かない。

  

  しかも。

  一人蚊帳の外状態で眠っていたらしい虎徹さんが慌てて駆けつけなかったら、この程度では済まなかったらしい。

  ストッパーなのだと、感じた。

  暴走しかけていたらしい銀髪の双子、特に剣を手にしていた男の殺気が嘘のように静まって。

  まるで此方に興味を失って、吸い寄せられるようにそちらに行ったのだから。

  

  紅一点の、恐らくは中心人物な少女が聞きなれない言葉を発していて聞き取れなかった。

  すかさず、折紙先輩が通訳してくれた。

  まぁ、今だからわかるのだけど。

  

  

  

  『虎徹伯父さん、間に合ったわね』

  

  『…望美ちゃん、頼むからコイツ等の手綱はしっかり握ってくれよ…』

  

  『普段はどうにかなりますよ、将臣君も居るから。でも伯父さんに関しては無理です』

  

  『断言しないでよ』

  

  『神子殿の言葉に偽りはありませんので、鏑木様』

  

  『しらっと言うな重衡、懐くな知盛。顔を背けるな将臣っ!!』

  

  『大声を出さずとも聞こえている…傷に響くだろ…』

  

  『誰の所為だよっ!』

  

  『・・・』

  

  『無視かっ』

  

  殺伐とした、鬼気迫る戦闘が。

  一瞬にして変化した、そう、虎徹さんが到着しただけなのに。

  ただ、その時はまだ…洗脳というか記憶操作が解けてなくて。

  これ幸いとばかりに狙いを定めて襲い掛かったが、察知したのか妙な言葉を唱えて銃のようなものを向けた男に阻止され、追い討ちのように弓矢が降り注いだ。

  

  威嚇射撃のようだと感じたのは一瞬で、本気の何かが混じっていた。

  眼光、眼力。

  人を視線で射殺せるんじゃないかと思うほど。

  

  

  

  

  唐突に訪れた閉幕。

  踊らされていた人形に、意思が戻る。

  戻らされた、それは。

  

  歓喜なのか絶望なのか、人それぞれの中。

  

  

  

  

  

  

  

  僕には、絶望でしかなかった。

  

  

  

  

  

  

  

  

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  「おじさん、おじさん、おじさんっ…」

  

  

  繰り返す言葉はそれだけ。

  立って居られず、じっとしても居られずに。

  広さだけはある室内をごろごろ転がりまわる、気持ちが少し紛れる気がするから不思議だ。

  間違っても他の人に知られるわけにはいかないけれど。

  

  ごろごろごろごろ。

  

  防音完備は便利だなぁ、おじさんは今何をしているのかなぁとバーナビーは一人思った。

  

  

  

  

  

  

  

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  元々器用というわけではないが、最低限は可能だ。

  空輸して届けられる日本語の本の数々に、重衡は持ち前の器用さで料理やその他を引き受けた。

  渋々といった様子で眺めていた知盛は、看病に対しての知識を吸収する。

  発揮されるのは限定されるが、誰も気にしないという。

  

  「…チモ、重たい」

  

  「起きたなら飲め、唇が荒れてるぞ」

  

  甲斐甲斐しく世話を焼く知盛は、基本、大抵此処に居る。

  へばりつくというか、陣取っているというか。

  なんだろう、何時離れて好きな事をしているのかサッパリわかんないんだけど。

  

  要領を掴むのが上手いのか、なんでもすぐに出来てしまうがゆえに性格に問題がある。

  そう評したのは過去の誰だったか。

  自分を相手にするときだけ使われるスキルが勿体無いと思わなくないけれど。

  何処からか「諦めてくれ」と将臣の声が聞こえた気がする。

  

  

  「何をしているんですか兄上、虎徹様の傷が悪化したらどうするんです」

  

  「…責任を取ればいいのだろう…」

  

  「は?」

  

  「そういう言動は収入を得られるようになってから口にしてください、無職では無理です。一姫に嫌われますよ」

  

  「………アレは手強い」

  

  なにやら微妙に不機嫌に陥りだした知盛に、楽しそうなのは重衡だ。

  性格的に言っても、多分仕事につけるのは重衡だろう。

  つけなくは無いと思う、知盛も。

  ただかなり、厄介というか面倒くさいだろうけど。

  ん?

  

  「ちょっと待った、色々突っ込み満載なんだけど。重衡『一姫』って誰のこと?」

  

  「虎徹様の長女を指しておりますよ」

  

  「へ?」

  

  「来週、来るらしい。それまでに少しは治せ」

  

  初耳なんですけどぉ、と。

  虎徹は叫ぶだけの元気はまだ無い、無いから。

  必死になって怒っているんだと、睨む。

  通じてないようだが…。

  

  

  「色気が増すばかりですのでおやめになったほうが宜しいかと」

  

  「…挑発してるなら応えねばなるまい」

  

  「あほっ!!」

  

  

  それでも。

  この関係は心地いいから不思議だなぁ。

  

  爪と牙を隠した獣が二匹、転寝してるって感じで。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  遺憾なく手腕が発揮されていることを、ただ一人、虎徹が知らない。

  

  自分の下に来るのが、厳選された相手だけだとも。

  悉くヒーロー達が締め出しを食らっていることも、何時の間にかペドロフさんと親しくなった重衡がスカウトされそうになったりして…慌てたなんてことも。

  

  

  

  

  

  

  

  楓がヒーロー嫌いになり、銀髪双子に懐くことになるのも。

  

  

  まだ、知らないこと。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  事件終息から半年が過ぎた頃、ひっそりと虎徹は田舎に帰った。

  

  人目を避けるように。

  

  

  

  

  片時も離れようとしない知盛に重衡を引き連れて。

  ちなみに、知盛は兄貴のところで働くことになっていて。

  重衡は何時の間にかネットにてヒノエを媒介にして何かを始めたらしい、稼ぎ頭になりそうだ。

  

  

  おじさんは怪我が治ったら考えるわと、漏らしたら。

  

  

  

  

  

  「焦るな」

  

  「そうですよ、休息はまだまだ必要なんですから」

  

  

  「二人とも、お父さんに甘すぎだよっ!!」

  

  

  

  

  これくらいで丁度いいんですよと重衡が笑い、知盛が虎徹を背後から抱きしめるから。

  

  もう、仕方ないんだからぁっ!!と。

  自分も負けじと、父親の腕の中に飛び込んだ。

  

  

  

  

  

  

  

  

  なんだか、嬉しいなぁ。

  

  あれ、懐かしいって思うのはなんでだろう?

  

  

  

  

  

  

  まぁいいや。

  

  色んなことがあったけど、お父さん、楓のとこに帰ってきたから。

  

  

  

  

  

  

  

  後で、望美お姉ちゃんに連絡しよう。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  次は後書きです。

  

  

  

  

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  此処までお読みいただき有り難うございました。

  

  捏造も此処までくると開き直りというか、ヒーローズ御免なさい。

  詳しく原作(アニメストーリー)知ったのが終わり間近だったからかな…厳しいのは。

  BS11、視聴楽しみ。

  ちゃんと今夜録画できますように!!

  

  でも、楽しかった。

  知盛と重衡がおじさんしか見てなくて、書いてて笑ったけど。

  このシリーズ?は終了となります、次は玄武かな??

  あっちは神子が叫びそう…。

  

  

  おじさんが愛でられてれば満足するんだなぁと…自覚しました。

  

  

  

  もし、二部に復帰するとしても。

  セットで、知盛と重衡は何処までもついてくと思う。

  置いてっても追いつく、みたいに。

  

  んで、兎がごろごろし続けてエンドレスなんだよね。

  というのが、今回の妄想でした。

  お粗末。