虎獣人になったオッサンがオッスオッスされるSS

  「目覚めなさい...今、目覚める時なのです。」

  

  どこか不思議な空間。ふわふわと、まるで浮いているような虚ろな感覚の世界で、そんな透き通るような女性の声が響く。

  

  

  

  ...なんだ、夢か。

  

  

  そんな非現実的な現状に、頭の中で夢と割り切って意識を再び、眠いの中へと戻す。実際、どうやら俺は寝ているらしいし、夢には時々、こんな風に【これは夢だ】と認識するモノもあるらしいし。

  

  「うーん、あと5分。」

  

  「...さっさと目覚めなさい、このダメおっさん。」

  

  俺が漫画なんかで登場人物がよく言いそうな言葉を放ち、二度寝を決めようとすると、先ほどより少し声を張らせて、先ほどと同じ声の女性が悪口込みでそんな言葉をはきかける。

  

  「誰がおっさんだ、こら!まだ、ぎりぎりお兄さんだもん!!」

  

  そんな悪口に意識が一瞬で覚醒し、俺は反論を彼女にぶつける。31歳...今年で32歳になるこの身に、おっさんという言葉をかけられるのは生々しいくらいに痛かったのだ。微妙な年ごろなんだ、その辺りは気を使ってほしいものだ...グスン。

  

  「って...あんた、誰?」

  

  そんな思いから、思わず声を荒立て声の主に叫んでいたが、顔を上げたことで声の主の姿を見て、ふと浮かんだ疑問が言葉になって、零れ落ちた。

  

  俺が目を向けた先、どこまでも透き通るような声で俺に話しかけてきた相手...それは、言葉にして表すと‘女神'という空想上の人が、頭に浮かんだ。天使のように白く大きな羽をもった、長く美しい緑の髪の神々しい女性。

  

  「私は、貴方の想像どうり...女神です。」

  

  うわっ、思考読んできたよこの人、凄い怖いんですけど!

  

  「めっ、女神...」

  

  しかも女神とか言いだして、頭いってんのか、この人?

  

  「私は、至って正常です。」

  

  また思考読まれた、なにこれ怖い!!

  

  

  

  

  そんなやり取りを繰り返すと、女神と名乗る女性が、その神々しい出で立ちには似つかわしくないような、陰気な呆れの大きなため息を一つ付き、少し睨みつけるような目線で俺を見つめ、口を開く。

  

  「このような...不毛なやり取りを続けるような時間は、ありません。

  要件を簡単に、かいつまんで説明させていただきます。」

  

  口調自体は丁寧だが、確かな怒りを感じ、俺は思わず姿勢を正して大人しくなる...だって、女神さまとか言ってる癖に、顔超怖いんだもん。

  

  「...で、女神さま...貴方は一体、俺に何の用が...」

  

  とりあえず凄い形相で睨まれているので、自分も少し丁寧な口調で聞き返す。まあ、どうせ夢なんだから一々と考えても仕方のないことだしな。

  

  「そうです...今、私が貴方の前に表れたのには理由があります。」

  

  俺の態度を見て、まだ少し納得がいっていないように不機嫌そうにしながら、女神さまは話を続ける。

  

  「突然ですが、貴方にはなさなければならない使命があります!」

  

  すると、女神さまはそう言い放って俺の方へと、手にしていた豪勢な錫杖のような形をした杖を振りかざした。

  

  「しっ、使命...俺が、ですか?」

  

  本当に突然のことで、俺は少し面喰ってしまった。それもそのはず、俺はどっかの勇者の血をひいた者でもなければ、とある一族の生き残りでもない...そもそも、そういったものはタダのRPGやSFだといえるような、ごくごく普通の社会人の男だ。

  

  ...まあ、今目の前に現実ではありえないような女神さまなんてものがいるが、これは夢だし...ああ、そうか夢だった。

  

  「そうですか、分かりました...でっ、使命とは?

  なんなりと、申し付け下さい。」

  

  俺は改めてこれが夢だと自覚し、面倒になって適当に相手に合わせることにした。どうせ夢なんだし、その使命とやらを聞いて、使命を果たして勇者にでもなってみっか...そんな気楽な気持ちで答えた。

  

  「理解が早くて助かります...ですが、すみません。私が、使命を貴方に直接伝えることは出来ないのです。

  代わりと言ってはなんですが...[[rb:妖精>フェラリオ]]を使わせましょう。」

  

  「宜しくね、おじさん!」

  

  すると彼女の後ろから、小さな羽の付いた人が現れる。これが妖精...小さな身体に小さな古めかしい服を纏い、ふわふわと蝶の様に軽やかに飛ぶ姿は、まさしく昔話や漫画なんかに出てきそうな妖精そのものだった。

  

  「おじさん言うな!まだ、ぎりお兄さん!!」

  

  とりあえず妖精の子に反論しておく。大事なことだからな。

  

  「変なのー。」

  

  そんな俺の必死な反応に、妖精の子はクスクスと軽やかに笑う。

  

  「頼みましたよ、アムル・ラム。」

  

  「わっかりました、女神さま!!」

  

  そんな彼女の姿に、ようやく笑顔を取り戻して妖精の子...アムルに話しかける女神さま。それに、まるで小さな子供に様に返す姿に、俺も少し優しい気持ちになる。

  

  「何をにやけてるの、おっさん?」

  

  ...前言撤回。この妖精、かなりむかつく。

  

  「だから!俺は、おっさんじゃないってば!!」

  

  「え~、おっさんはそう言うってアムル聞いたよ~!」

  

  

  

  

  「とにかく!!」

  

  妖精・アムルのおっさんという言葉に、ムキなって俺が改めて訂正する。大事なことなので何回でも言います。そんな俺の姿が面白いのか、アムルは笑いながら茶化す。

  すると、業を煮やしたのか女神さまが凛とした声で遮り、また一つ小さく咳払いをする。

  

  「今から貴方に、使命を果たすのに必要な力を授けます...」

  

  面倒になったのか女神さまは適当に話を切り上ると、彼女の持つ杖から目映いばかりの光が起こったかと思うと、その光が弾けて俺の身体の周りに集まる。

  

  「うわっ!!なんですか、これ!?」

  

  「心配には及びません...私の加護の力を貴方に授けました。どうか、光あらんことを...

  ‘ '」

  

  俺がそんな光に驚き戸惑っていると、女神さまがそう言い終え、不思議な言葉で呪文のようなものを唱え始めた。すると、急に強い眠気が俺を襲い、俺は訳も分からないまま、ゆっくりと意識は落ちていった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  ピピピピピピピ♪!!

  

  不意に、大きな音が俺の耳に届く。聞き慣れた音が響く中で、ゆっくりと意識を覚醒させ、音の発生源である目覚まし時計を止め、身体を起こす。

  

  まったく、それにしても変な夢を見たものだ。

  

  俺は誰に言うでもない、そんな小さな独り言を口にしていた。

  それは、先ほどまで見ていた夢...女神と名乗る女性が急に現れ、俺には使命があるだとか、そのために妖精を使わせ、加護を与えただとか...そんな、どっかの出来そこないのファンタジー小説や、外国の昔話のような話。それこそ、RPGの主人公が見るような夢。

  

  ...くだらない話だ。今日で32歳になろうという立派な大人が、そんな今どき子供も見ないような夢を見て、しかもそんな夢をまるで本当にあったことのように、しっかりと覚えているだなんて。

  本当に、子供の頃に見ればまだ少しは、まるで自分が本当に主人公にでもなった様な気分でも味わえたのかもしれないが、大人としてのリアルな年齢と認識が、とにかく早く起きて仕事に行くための支度をしなければならないという目の前の現実にばかり、意識をもっていかれる。

  

  

  ドタドタと気怠そうな大きな足音をさせながら、顔でも洗おうと我が家の洗面台へと向かう。

  

  それにしても、本当に変な夢だった。普通、どんなにはっきりと夢を見たとしても、目を覚ませばあっという間に忘れていくものだが、本当に経験したことのようにはっきりと覚えている。そんな、普段なら取るに足らないことのはずが、妙に引っかかる。

  

  ...気の性か、身体も少し軽い気がする。この歳になると、流石に20代の頃のような軽やかさはなくなるものなのだが、実際に昨日までは悲しい熊体型な肉体も相まって、ずいぶんとずっしりとした重みを感じていたのだが、まだ完全に意識が覚醒していないせいだろうか?

  

  

  どこか引っかかる、そんな事柄も現実の前には霞み、さっさと顔を洗って完全に目覚めようとする現実的な解決案を無難に出して、終わらせる。

  

  蛇口をひねり、出てきた水道水を顔にかければ、少し冷たいながらも心地いい感触に、意識がはっきりと覚醒していくのを確認し、手近に用意してあるタオルを使って顔を拭く。

  

  「ふぅ~、さっぱりしtっ!!?」

  

  そうしてまた、誰に言うでもなく今度は少し大きな声で独り言をつぶやいている途中で、洗面台の鏡を見て思わず驚きから言葉を詰まらせた。

  

  その理由は、信じられないようなものを見たためだ...具体的に言うと、今鏡を見つめた俺の先には、鏡に映った普通の人間であるはずの、32年間見慣れた顔が映し出されているはずなのだ。

  しかし、鏡に映っていたものは別の者。黄色と黒の縞模様と白い毛を纏い、肉食獣の鋭い牙を持つ。白い髭はヒクヒクと動き、丸い耳がピコピコ動く。食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類とよく似た姿...つまり虎である。

  

  ...うん、つまりそういうことである...どういうこと...

  

  

  

  

  ...

  ...

  ...

  

  

  

  「でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

  

  

  

  鏡に映った、変わり果てた自身の姿に驚き、俺は思わず凄まじい声で叫び、慌てて現状をしっかりと確認でもしようとするかのように、リビングへと向かう。自身に起こった異変に困惑し、俺は...自分の家族の元へ、助けを求めた。

  

  「親父!!お袋!!

  おっ、俺!!!」

  

  乱暴に扉を開け、リビングで朝食を作っていたお袋と、その朝食を待ちながら新聞を広げていた親父が、何事かと一斉に俺の方へと向いた。

  

  「あらあら、どうしたの[[rb:宗万>そうまん]]?

  そんなに慌てて...」

  

  俺の唐突かつ乱暴な登場に少し驚きながらも、お袋は年にあったおっとりとした物言いで俺に問いかける。親父も親父で、新聞から目を離して少し驚いてはいたが、直ぐにやれやれと少しだけ呆れたように新聞をたたみながら、小さくため息をついた...あれっ、何で二人ともそんな反応薄いの?いい歳した一人息子が、急に虎の姿になっちゃってるんだよ!?

  

  「落ち着きすぎぃ!!

  俺、虎になってるんだよ!一人息子が、大型肉食動物になってるんだよ!結構、モフモフだよ!」

  

  ある意味、変わり果てた息子の姿を見ても至って冷静な二人に、身振り手振りに勢いを乗せて、自身の指通りの良い獣毛をモフりながら、必死の形相で伝えた。

  しかし、それでも両親は必死な俺の姿をぼんやりと見ながら、まるで‘今更、何を言っているんだ?'と言いたげな顔をしている。

  

  

  えっ、何で!?俺、変なこと言ってる??

  

  

  あまりにも淡泊で、まるで俺がおかしいみたいな反応で、俺は困惑した。

  

  

  

  

  俺の名前は[[rb:更井 宗万>さらい そうまん]]。今日誕生日を迎えて32歳になる、ごく平凡な人間だ。結婚もしてないし兄弟もいない俺は、年を取った両親との生活を続ける実家暮らし...うん、俺の記憶もしっかりしているし間違いない。

  

  俺は普通の人間で、こんな虎の姿ではなかった。

  

  

  ...虎?

  

  

  自分の記憶をたどって自分のことを思い出していると、ふと疑問を感じて、改めて今見える範囲で自分の身体を確認する。

  ひげや尻尾や丸い耳、体を覆う黄色と黒の縞模様と身体中央に広がる白いの獣毛と、ここまではケモノの虎と同じ性質だが、五本に分かれた人の手に肉球のようなものは見つからず、何より俺は今、普通の人間と同じように二足歩行で歩いている。

  

  これは、虎になったというより獣の姿をした人...虎獣人っといった存在だろう。両親には内緒にしているが、俺は同性愛者で、しかもケモナーなところがある。とある無料サイトで、ケモホモジャンルの自作小説を投稿したりといった活動をしていたおかげか、自分が何者になったのかを冷静に見ることが出来たのは、こういった混迷した状況では助かる...ほんと、こんな趣味趣向が役に立つ日がくるとは、夢にも思ってもいなかったな。

  

  

  ...つまり、俺は憧れの虎獣人になれたってこと?やっべぇ、なんかそのことに気づいたらテンション上がってきた!!

  

  

  

  

  「急に慌てたかと思うと、今度はニヤニヤしたりして...大丈夫か、宗万?」

  

  俺が自身の置かれた事実を実感し、思わず喜んでいると心配そうな声で親父が声をかける...やばいやばい、事実の一部を実感してる場合じゃない。こうなった原因を、もっとしっかり考えないと。

  

  

  「ふわぁぁぁ~、よく寝たぁ~。」

  

  そんな風に改めて考えようとした瞬間、間の抜けた女の子の声によって出鼻を挫かれてしまった。

  

  「あらっ、アムルちゃん...おはよう。朝ごはん、出来てるわよ。」

  

  「うわーい、おばちゃんありがとう!」

  

  羽を生やした女の子の姿をした小さな生き物...アムルと呼ばれる妖精の子が、俺のお袋と和気あいあいと朝の会話を繰り広げている。

  

  ...うん、原因っぽいもの発見。

  

  

  

  俺は軽やかに飛ぶ妖精をつぶさないように慎重に掴むと、そのまま自分の部屋へと慌てて戻った。

  

  

  「わー、助けて~~!人さらいぃー!!」

  

  すると、妖精の子アムルは何故か声を弾ませながら、そんなことを大きな声で言う。

  

  「こらっ、人聞きの悪いことを言うな!!」

  

  そんな俺たちのドタバタ劇のようなやり取りを、あらあらと和やかに笑うお袋と親父...ほんと、あの人達余裕だな。

  

  

  

  

  

  

  「っで、説明してもらおうか!この現状を!!」

  

  

  部屋に一応鍵をかけ、アムルを問い詰める。俺に起こっている現状と、何故親父たちが虎獣人になっている俺に疑問を持たないのかを。

  最初は何が面白いのか、クスクスと俺の顔を見ながら笑っていたが、俺が大人げないという気持ちを捨ててにらみつけてやると、少し面白くなさそうな顔をして話し始めた。

  

  

  「女神さまが言ってたでしょ?あなたには、果たさなければならない使命があるって...その虎さんの姿は、そのために必要な力を受けて変化した姿なの~。

  あと、使命を果たすためにも周りからの不信をかわないようにって、女神さまがこの世界の皆に、貴方が虎の姿になっていても疑問を持たないようにっていう暗示をかけているの...感謝しなさいよ~。

  まあ、この状況もつまらなそうな人生送ってる貴方への誕プレだと思って気楽にやってみたら、おっさん?」

  

  何故か少し上目線な上に、ちょくちょく頭にくる説明をするアムル...っというか、あれは夢じゃなかったのか。うん、頭おかしくなりそう。

  つーか今、世界の皆に暗示とか言わなかった?それって、簡単に言うと洗脳なんじゃ...怖すぎるわ!!

  

  

  

  

  「なっ、なあ...そのs」

  

  

  「宗万~、そろそろ出ないと仕事に遅刻するわよ~。」

  

  俺がアムルにまた質問しようとすると、それを挫かれるお袋からの一言...つーか、仕事...?

  

  

  俺はその言葉に驚いて壁にかけられた時計を見ると、いつもならば既に仕事場に着いているような時間になっていることに気づき、俺は大慌てで着替え、急いで家を飛び出す。お袋と揃って、気の抜けた声で送り出される姿を少し恨めしく思いながらも、今は普段の生活をこなすしかない。使命やこの姿のこと、ツッコミたいところはいっぱいある...帰ってきたら、また問いただしてやろうと改めて心に誓う俺であった。

  

  

  

  

  

  

  

  「ふう~、本日の仕事終了っと。」

  

  そう誰に言うでもない少し大きめの独り言を呟き、腕を上へと伸ばして背伸びする。仕事には遅刻スレスレだったが何とか間に合い、俺はそのまま仕事をこなすことになった。アムルの言う通り、俺の姿を見ても会社の同じ部署の人達も特に驚くこともなく、精々「更井さん、少し痩せました?」程度であった。その事実に、妙な感動と恐怖を感じた...とりあえず、あの女神さまという人は怒らせないようにしておこう。

  

  「お疲れ様でした...あれっ、どうしたんですか、先輩?

  随分と、疲れた顔してますね...」

  

  そんな俺の後ろから、張りのある若々しい男性の声が俺に話しかけてきた。彼は俺の後輩で、歳の離れた人の多いこの部署において、二つしか歳が離れていないということもあってか、不思議と仲良くなった相手だ。

  

  「あっ、ああ...そんなに俺、疲れてみえたか?」

  

  「まあ、目に見えて。」

  

  こいつに変に心配をかけてしまった。疲れている理由は分かる...問題は、この身体だった。

  

  今までだって、指は太くスマホのタッチ操作なんかでは苦戦したこともあった。それが、虎獣人に変化して身体が変化したことで指がより太くなってしまい、キーボードを打ち込むところに始まり、殆どの細かい作業がかなりやりづらくなってしまい、些細なことでも神経を研ぎ澄まして行わなければいけなかった。

  また、尻尾まであるせいで油断すると地面に垂れ、そのことに気づかない人に踏まれたり、身体も元々熊体型だと言われていたくらいサイズがあったものが更に人回り大きくなっていて、少し動くにも人体感覚がつかめなかったり...とにかく、色々な面で今までの生活以上に神経をすり減らす時間が増えたのだから。

  

  

  「無理しないで下さいよ、もう若くないんですから...」

  

  「うるせえ、おまえだって俺と二つしか違わねえだろ~。」

  

  「はは、すんません。」

  

  俺のそんな姿を見てか、いつもよりも少し軽い口調で返す後輩に、少しだけ言われたことにムッとなりながら答える。こんなやつだが、基本的にはフレンドリーで一緒にいて苦にならないタイプというお蔭で、俺も色々と助けられているところが多い。俺の大切な後輩だ。

  

  ...ボサボサとしたスポーツ刈りの髪形や、そこそこの肩幅があるなどの雄臭い見た目が、ちょっとだけ好みだったって言うのは内緒だけどな。

  

  「それじゃあ、帰るとしましょうか。」

  

  「そうだな...っと、すまん。ちょい、トイレ。」

  

  「あっ、それなら自分も行きたかったところだし、連れションしますか。」

  

  「な~に言ってんだか。」

  

  

  

  

  

  

  「つーか先輩、身体鍛えました?」

  

  用をたし終え、洗面台で手を洗っていると先に終えてトイレの入り口で待っていた後輩が、急に口を開いた。

  

  「うん...いや、特には?」

  

  「そうですか...」

  

  そのことに覚えのない俺は曖昧な返事を返したが、後輩の方もふと疑問に思ったことを口に出しただけだからか、特に深い言及もなくやり取りは終わった。

  

  後輩に言われてみて、トイレの少し大きめの洗面台の鏡に映る自分の姿を改めて見直す。言われてみれば、確かにシャツの上からでもはっきりと分かるほどに筋肉は逞しく盛りあがり、虎獣人ということも含めて凄まじいエロイ身体つきになっていることに改めて気づく。俺自身の元々の体格は、歳の性もあってか腹回りが気になる様な体格だったから、おそらく虎獣人になった際に体格も変わったのだろう...獣化どころか、身体のバルクアップまでされているのか。

  

  ...まあ、態々無理して身体を鍛えて痩せる手間が省けたっというのは、ラッキーだったのかもしれない。っといっても、筋肉太りみたいな形になって、スーツなんかの服のサイズも2サイズほどおおきくなってしまったが。それでも、軽く腕を曲げるとできる、皆大好き上腕二頭筋からなる力瘤が出来るだけで、少しテンションは上がる。

  

  俺が鏡に映る、自分となった筋肉質な虎獣人の姿にうっとりと見とれていると、急に俺の胸辺りに腕が回された。

  

  「うおっ、なんだ!?」

  

  急な行動だったために反応が遅れ、俺が抵抗する前にその腕はバルクアップされた俺の胸を揉み始めた。

  

  「先輩、すみません。もう俺...我慢できません!」

  

  俺に腕を回している相手...後ろから息を荒立てながら、後輩はゆっくりとそう言い放った。

  

  「ちょっ、おまえ...一体どうしt、んひっ!」

  

  状況がまだ飲み切れない俺が話そうとすると、不意に胸の中心に起きた電気が走ったかのような快感に思わず言葉が止まり、変な声が出てしまった。

  

  

  

  ...なんだ、今の...?

  

  

  自分に起きた謎の変化に、俺は困惑した。

  

  

  ...気持ちいい。確かに、さっきの衝撃は快感だった。

  

  正直、俺は男との身体の経験がある。最近はあまりしてないが、少し前はハッテン掲示板や出会い系サイトを利用して、フェラし合ったり、アナルセックスでタチもウケもしたことはある...前に一度、嫌だって言ったのに生で挿れられた上に中出しされた時は最悪だったな。

  だからこそ、ネットであるようなSSが嘘だということを知っている。実際は、乳首を開発しても色が黒くなったりするが中々感じれず、ケツ穴を使ったセックスで気持ち良くなれるなんて夢のまた夢だ。

  

  

  だが、今俺ははっきりと乳首を摘ままれて快感を得た。それも、まるでちんぽを扱いた時のような強い快感を感じた。

  

  なんで...どうなってるんだ...

  

  

  「やっ、やめt、んあっ!待てって言ってるd、ああっ!!」

  

  中の良かった会社の後輩と、しかもこんな誰がくるか分からない会社のトイレで、俺は乳首を掴まれ、捏ねられる。思わず出てしまう艶やかな声、AVでも聴いたことのない様な声が虎獣人の大きな牙の並ぶ口から発せられる。

  

  鏡に映しだされる、熱っぽい濡れた瞳を揺らせる扇情的な顔をした虎獣人。本来存在しない獣人のそんな姿に、頭の中が真っ白になっていくように何も考えられなくなっていく。

  気が付けば、後輩のもう片方の手でベルトを外され、パンツごとズボンを脱がされる。そこには痛いほどに勃起し、亀頭の先の割れ目からぷっくりと我慢汁が溢れ始めている。

  

  ...やばい、滅茶苦茶気持ちいい...こんなの、初めてだ...

  

  

  「...体格の割には可愛いナニですね、おまけに仮性包茎とは...可愛いですね、先輩。」

  

  「ううっ...いっ、言うなy、あっ、そっ、そこはぁぁ...」

  

  気持ち良さからか身体から力が抜け、抵抗も出来ないままの快感に身をゆだねていると、不意に後輩の指がある点に触れる。

  

  今まで何度か使ったことがあるそこは、確かに他の人に比べたら受け入れやすくなっているのだろう...だが、今日のそこは可笑しかった。乳首を弄られ始めてから、妙な痒みを伴いそこが感じるのは、確かな疼き。

  自分でも訳が分からなかった。ここを使っていた時期でも、疼きを覚えたことなんて一度もなかった。そのはずなのに、虎獣人になった今は、まるで本当にネットのSSや体験談のような空想上のものと同じような疼きを確かに感じていた。

  そのせいか、軽く指の腹でノックされ、なぞられただけで背筋がゾクゾクとしするような快感が走り、脳みそを直接犯されたかのように、まるで本当に蕩けてしまったかのように熱に魘される。

  

  ズブブッ!

  

  「んひっ!!」

  

  「思ってたよりすんなりと挿りましたね...先輩って、変態だったんですね。」

  

  そうこうしているうちに、まともに慣らしもなく後輩が無理やりに指をねじ込んできた。俺ほどでは無いが、やはりかなり武骨な指は太く、普通ならそう簡単に入るようなモノではない。そのはずが、何故か俺のケツ穴はそんな指をすんなりと受け入れ、飲み込んでしまった。

  

  「あっ、あぁぁぁぁ...ぐう゛ぅぅ!!」

  

  一本入ったばかりだというのに、間をおかずに後輩は二本、三本とドンドン指を増やしていく。そして四本に増えた指を中でバラバラに動かし、掻き回しだす。経験があるとはいえ...いや、だからこそ指を挿れられたとはいえ、ケツ穴がこんな風に直ぐになるはずがない。なのに、まるで本当にマンコにでもなってしまったかのように簡単に異物を受け入れ、腸液を漏らしてより淫らに仕上がっていく。

  

  「先輩、そろそろ...いきますね。

  ずっと、ずっとこの時を待っていました。」

  

  快感に意識をすべて持っていかれていた俺は、そんな後輩の言葉に一瞬意識を戻し、後ろを振り向く。そこには、大きさは並程度だがしっかりと皮の剥けたちんぽが、硬く反り返って勃起していた。すると、そのちんぽの持ち主である後輩は更に息を荒立たせながら、俺のケツ穴へとそのちんぽを宛がう。

  

  「あうっ!...ああっ。」

  

  ちんぽが穴に触れた瞬間、身体全身に一瞬だが凄まじい電気のようなものが流れる。それが快感だということは、熱に魘された頭でも瞬時に理解できた。

  

  

  ...初めてだ。今までの経験で、これほどまでにちんぽを挿れられることを待ち望んでいるのは。

  ...初めてだった。これほどまでに興奮するセックスは。

  

  

  ジュプッ!!

  

  「ああっ!!ちんぽ、ちんぽが中に゛ぃぃ!!」

  

  そしてついに、俺と後輩は繋がった。会社のトイレで、しかもノンケだと思い仲の良かった後輩に犯される...そんな凄まじいまでの背徳感は、ちんぽを挿入されたことで快感に変換され、凄まじいまでの快感に腰が砕けそうになる。

  

  

  ジュプッ!!ジュプッ!!

  

  パンッ!!パンッ!!

  

  イヤラシくて卑猥な水音と、肉と肉のぶつかる破裂音が会社のトイレに響き渡る。ちんぽの雁部分が中の肉壁のヒダに引っかかるたび、そのまま腰をひかれるとともに抉られ、それによって生まれた莫大な快感に俺は頭を真っ白にして喘ぐ。熟練さなんて感じることのない、ただ荒々しいだけの腰使いだったが、それが逆に俺を興奮させる。

  

  何度も何度も、頭の中をスパークのような快感が走る中、薄っすらと目を見開けば、鏡に映しだされる逞しい肉体の虎獣人。そんな虎獣人が、人にちんぽをぶち込まれて雌猫となり乱れる姿は、普段の俺が夢にまで見たような光景であり、これが他人事だったならば俺自身もちんぽを扱きながら鑑賞でもしたことだろう。

  もちろん、そんな余裕なんてあるはずもなく、ちんぽによって雌になった俺はただただ思いつく限りの卑猥な言葉を叫びながら喘ぎ狂うしかなかった。

  

  「ああ゛ぁ!!ちんぽゴリゴリぎでぇ!

  俺の゛ケツがあ゛ぁ、マンコになっちまゔぅぅぅぅ!!!」

  

  「はあ...はあ...せっ、先輩!!もう、俺出ます!!!」

  

  「まっ、待っでぇ!中は、中にはぁ゛ぁぁぁ!!!」

  

  そう言うと後輩は腰を打ちつけるスピードを速め、より乱暴に俺の中を突き上げる。今までで一番強くなった快感に俺の頭は完全にショートした。

  

  「先輩、せんpっ、あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

  

  「があ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

  

  ブビュルルルルルルルルルルルル!!!!

  ゴボゴボゴボゴボ!!!!

  

  今までで一番奥深くを突かれた瞬間、俺の中で後輩のちんぽが大きく膨張し、弾けた。その瞬間、俺も限界に達して俺自身のちんぽから汚らしい白濁液をぶっ放す。俺を強く抱きしめたまま、中で大量の白濁液を吐き出し続ける後輩。それを、共に果てながら受け続ける俺。

  

  ...やばい、癖になりそうだ...

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  自身のデスクに戻り、帰りの支度を終えて小さくため息を一つつく。

  

  結局、あの後互いに完全にイききったのを確認してから、後輩はまるで逃げ出すように急いで自身の後片付けを済ませて帰ってしまった。中出しされてイかされた快感に真っ白になったまま、俺はその姿をただ見守るしかなかった。

  

  ...最後に、小さな声で「すみませんでした。」と聞こえた気がするが、俺にそれを確認することも、そのことを気にする気力も残ってはいなかった。

  明日、もう一度キチンと話せば、また元の関係に戻れるだろうかという不安を少し抱きながら、俺は自身の通勤かばんをぼんやりと見続けていた。

  

  だが、気がかりなことはそこだけじゃない。もう一つ、今の俺がきにしていること...ケツが、マンコが疼いて仕方がないこと。まるで、まだ犯りたりない淫乱な肉便器にでもなった様な気分だ。

  

  ...なにより、色んなことがあり過ぎて疲れた。早く帰って、今日はさっさと寝てしまいt

  

  

  「どうした更井、ずいぶんと遅い帰り支度だな。」

  

  そんな中、俺の思考を遮って聞き慣れた後輩とは別の男性の声がする。俺は心の中で大きくワザとらしいため息を一つついて、振り向く。

  

  ...声の相手は分かっている。とある芸能人に似ている、全く好みでも何でもない上司だ。

  

  しかし、俺の身体にまた腕が伸び、スーツの中へと手を潜り込まされて、またもや乳首を弄られる。

  

  「んひっ!!」

  

  「よう、会社のトイレの中で、ずいぶんと大それたことするじゃねえか...ええっ、この変態雌猫。」

  

  そして、俺を見下すかのような目線と口調で、上司は俺の身体を弄ぶかのように指の腹でなぞり、シャツを脱がせて舌を這わせ、乳首に吸い付く。

  

  「あっ、あっ、ああ!!」

  

  ...後輩はまだ好みの相手だったが、好みどころか嫌っていた上司からの一方的な度を超えたセクハラ。しかし、嫌なはずのその事実は、逆に俺の被虐心を刺激してしまったことや先ほどまでの行為の熱が冷めていないこともあってか、俺はまた有無も言えずに喘ぐ。

  

  すると、虎耳を持って無理やり引っ張られ、上司は自身の股間部分に俺の顔を持ってきた。そこには、いつの間に脱いでいたのかズボンやパンツといった遮るもののない、後輩とは異なる淫水焼けしたどす黒くて、血管の浮かんだ巨根ちんぽが、既に我慢汁を垂らしながらフル勃起していた。

  

  

  思考が淫乱になっているせいか、その行動が『しゃぶれ』という無言の命令だと気づいた。普段の俺ならば、必死の抵抗をするはずだが、今の俺はそっと口を開き、その巨根ちんぽへと舌を伸ばす。

  そんな俺の動作を確認し終えると、上司は俺の顔を抑えてまるでオナホでも扱うかのように乱暴に動かし、自身も腰を打ちつけ始める。

  

  

  フェラというよりも、レイプというのが正しい様な場面。嫌いなはずの相手とのそんな場面において、俺の中では嫌悪感よりも被虐的快感が勝り、俺のちんぽにも芯が入り始める。

  

  そうしていると、不意に上司のちんぽが震える。そろそろイくのだろうことが分かり、俺が口を離そうとすると上司は再び虎耳を持って、離れられないように無理やり抑え込んだ。

  

  「おらっ、今からお前みたいな雌猫の大好きなザーメンくれてやろうってんだ!

  一滴たりとも零すなよ、おらっ!イくぞぉぉぉ!!!!」

  

  「ん゛ん゛んん!!!!」

  

  そして、俺の口マンの中で上司のちんぽが弾けてザーメンが注ぎ込まれる。俺は結局逃げきれず、苦しさのあまり、俺は嫌っていた上司のザーメンを全てのみ込むしかなかった。

  

  

  出し終え、悲しさと快感に俺が次の行動が遅れた...そのすきを逃がさず、上司はデスクに俺の身体を押し付け、俺の筋肉のついた両足をしっかりとつかんで、俺のケツマンコにちんぽを宛がい、無理やりねじ込んだ。

  

  「があぁぁぁぁぁ!!!」

  

  「どうだ、おまえの後輩のよりもずっと立派な俺のちんこの味は!

  しっかりと堪能しな、この肉便器雌猫が!!」

  

  後輩のモノよりもでかいちんぽが、俺の中を蹂躙しながら抉る。そんな暴力的な快感に、俺はまた喘ぎ狂い、耐えるしかなった。

  

  すると、不意に部屋の扉が開き、数人の男たちが部屋へと入ってきた。入ってきた男たちは全員、見覚えのある顔...うちの幹部勢だ。

  もともと、俺を犯している上司がこんなに帰りが遅れたのも、今日は幹部たちの会議があったからだ。そのメンバー全員が、今この部屋に集まり、俺のことを「淫乱だ」とか「ずいぶんと立派な肉便器」だとか好き勝手に言い始める。

  

  「よう、どうだ雌猫!

  今から、私たち全員でお前をつかってやろう...どうだ、嬉しいだろ!!このド淫乱性便器野郎が!!」

  

  そして次の瞬間、そんな上司の言葉を皮切りに他の幹部たちも一斉に俺の身体へと群がり、俺を恥辱し始める。

  

  上司が果てたら、別の幹部が。口マンも使われ、ぶっかけられ、中出しされ...俺は本当に肉便器として扱われ、恥辱されていった。

  

  

  「あひい゛ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!

  も゛う゛、無理ぃ゛ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!マンコも、ちんぽも、もう限界い゛ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

  

  

  

  何十と犯され、中出しされ、イかされ...俺はただただ快感に狂い続けた。解放されたことには、ケツマンコとちんぽから壊れたようにザーメンを噴き続ける...哀れな肉便器となった虎獣人の俺の姿だった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  「...酷い目にあった。」

  

  家に着くなり、俺の身体は限界を迎えたように、ベットへと倒れ込む。時計を確認すると、既に23時50分を回り、ある意味最高で最低な32歳の誕生日が、終わろうとしていることに気づいた。

  

  「...大丈夫...おっさん?」

  

  疲れ果てて倒れた俺に、心配そうな声で話しかける人...いや、妖精が一人。

  

  「...あんま、大丈夫じゃないぞ。

  今度こそ、ちゃんと説明してくれるんだろうな...」

  

  心配してる相手に対し、睨みつけながらこんなこと言うのもどうかとは思うが、俺の受けた恥辱を考えれば仕方のないことだと、自分に言い聞かせる。

  

  そんな俺の顔に一瞬ひるみながら、諦めたように...それでも、どこか申し訳なさそうに口を開く。

  

  「ごめんね、おっさん。私も、詳しいことは知らされてないの...それに、もう私は帰らないといけないの。」

  

  「なっ、唐突だな!?

  つーか、おっさんじゃないってば!!」

  

  「しつこいよ、おっさん。

  うん...だって、もうup主も時間も限界みたいなの。」

  

  ...今、世界の根幹を揺るがすようなとんでもないこと言わなかった...この子!?

  

  「だからね...この言葉だけ送って...私、行くね。」

  

  そう言い、少し寂しそうな表情で俺の頬にキスをして、離れて小さいながらも、はっきりとした口調で言う。

  

  「...お誕生日、おめでとう。」

  

  

  

  

  

  その言葉を最後に、俺の意識は落ちていった。結局、色々とご都合主義で流されてしまったけど...不思議と、悪い気はしない。

  

  憧れの虎獣人になれたし、本当は肉便器なんてのにはなるより見ていたかったけど、貴重な体験もできたし...今度の、SS活動にも生かせるといいのだが...

  

  悪くない...悪くない...32歳の誕生日だった。例え、今日1日限定でも、凄く...楽しかった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  次の日の朝、俺は顔を洗いに洗面台の前にいる...目の前には、元通りになった人間の姿の俺...ではなく、虎獣人のままの姿だった。

  

  ...

  

  

  「なんでだよ!!このノリは、誕生日の軌跡的なものでなれて、次の日には元に戻ってるとか...そんなパターンじゃないの!!?」

  

  「...朝からまた、騒がしいな...宗万。」

  

  俺が思わず叫んでいると、後ろで親父が呆れたように話す。やっぱり、俺の姿に違和感とかは感じないまま...もしかして、ずっとこのまま!?

  

  「いや...なんでもない。それより、お袋は?」

  

  「...?

  母さんなら、昨日の夜から旅行に行くって言ってたろ...それよりも...」

  

  そう言えば、そんなこと言ってた気もするが、昨日はそれどころではなかったから忘れてた...それよりも?

  

  俺が親父の言葉に疑問を覚えていると、急に親父が俺の身体を弄り始める。

  

  「ちょっ!何してんだよ、親父!!」

  

  「いや...おまえも、ずいぶんといい身体になったものだな。

  母さんもいないことだし...ずっと私は、おまえのことを...」

  

  「待ってくれ!そんな、俺たち本当の親子で何言っtっ、やっ、だめだあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

  

  

  

  ...虎獣人となった俺の受難は、始まったばかりだ。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  ~とある世界の地球~

  

  「女神さま~、アムルただいま戻りました~!」

  

  「お帰りなさい...お疲れ様でした。

  それでは、帰ってきてそうそうですが...次の狩場のために手伝ってくれますか。」

  

  「了解です!!」

  

  

  

  「それでは、今度のコミケで出す私の新作...『おっさんの虎日和』制作を始めます。

  燃え上がれ!私の熱いパドス!!」

  

  「うわ~、女神さま燃えてる~!」

  

  「当然です...この前の、別の世界での体験をもとにした同人誌...『盗賊勇者×魔王』本は大盛況で、皆さんからも次回作期待してますって言われましたしね...うお~、やぁってやりますわ~~!!」

  

  「いっけ~、女神さま~!!」