土方親父の借金返済

  勝者と敗者、勝敗という単純でありながら決定的なものに分けられたこの二者には大きな違いがある。

  今、この競馬場から出てくる者たちを見ても意気揚々と軽い足取りを見せる者もあれば、まるでこの世の終わりであるかのように重々しく歩く者もいた。その中の一人、鈍色の作業着を筋肉とそれを取り囲む脂肪で張りつめさせながらも肩を落として歩いている茶色の毛並みをした牛人の中年はその様子からして後者であることが伺えた。

  ポケットの中に突っ込んだ手を動かし、その中身を掴む。掌の上には小銭がジャラジャラと広がるが、それでも残金はせいぜい千円にも満たない程度しかないだろう。

  何度目かも分からないため息を吐きながら歩く牛人に派手なスーツの虎人と狼人が立ちはだかった。

  「よう、親父サン?」

  粘ついた笑みを浮かべながら近づいてくる二人組に牛人は強張った表情を浮かべる。

  「な、何でここが……」

  震える声を漏らして後ずさりした牛人にクツクツと小さく肩を震わせながら狼人が牛人の背後へと回り込み逃げ道を塞いだ。

  「アニキの言う通りにココを張ってて正解っすね!」

  「支払いの日にこんな所で何をしているんだろうなぁ?」

  前後を二人に挟み込まれて逃げ場も無くなった牛人は虎人に肩を叩かれる度にビクリと体を震わせている。

  「そ、その……必ず払うから……」

  「そういうことを聞きたいんじゃねぇんだよ」

  虎人が牛人の顎を掴みグイと顔を近づける。そして背後にいる狼人は牛人に覆いかぶさり体重をかけながら牛人の様子を眺める。

  「親父さん、借りた金も返さずにこんな所で何してたんすかねぇ?」

  不気味なほど明るい笑みを浮かべたまま直ぐ横にある牛人の顔を見つめる狼人に、牛人はただ体の震えを必死に抑えることしかできなかった。

  「今返せないってんならこのままついて来てもらおうか」

  「安心するっすよ、親父さんの現場には一週間の休暇申請を出しといてあげたっす」

  狼人の鋭い爪が牛人の首筋をツーッ、と撫でると牛人は小さな悲鳴をあげる。そしてそのまま逃げることも出来ずに二人組によって黒い車へと連行されてしまう。右側には虎人が、左側に狼人が牛人を挟んで後部座席へと腰掛けると運転手が車を発進させた。

  「さて、行こうじゃないか」

  虎人が、怪しく笑った。

  

  

  

  完全に追い詰められ、生きた心地のしない牛人には車が動き始めてどれくらいの時間がたったのかも分からなかったが、外の景色に木が多くなってきたのだけは理解が出来た。

  人里を離れてからも暫くの間車は走り続け、やがてコンクリート造の建物へと辿り着く。周囲は深く木々が生い茂っており、その建物だけが不釣り合いで周囲から浮いていた。

  「ほらほら、降りるっすよ」

  ドアを開けて牛人を引っ張る様に車から降りた狼人は迷うことなく建物の中へと入っていった。

  飾り気のない白い通路を進むと、牛人はやがて狭い一室に通された。テーブルと椅子が三脚のみがあるその部屋で椅子の一つに腰掛けさせられると、その向かいに虎人と狼人が腰掛けた。

  「安心しろ、そんなに怯えなくてもステーキにして食うなんてことはしねぇよ」

  おどおどした様子を隠しきれていなかった牛人に虎人は苛ついたように鋭い声をかける。

  「そうっすよ、ここで一週間ある仕事をしてもらうだけっすよ」

  「し、仕事?」

  内容が掴めずに困惑した表情を浮かべる牛人の前に虎人と狼人の二人は書類を広げていく。

  A4サイズの紙にびっしりと文字が印刷されたその内容を狼人がかいつまんで説明していく。

  「まぁ、言っちまえば親父サンには物好きなオッサンたちのためにミルク作りをしてもらうって内容っすよ」

  「とは言っても親父サンには拒否権なんて無いが、な」

  「ミルク……だと……?」

  狼人の説明が理解できずに困惑する牛人に構うことなく、虎人は牛人の手にペンを握らせて署名欄へとペン先を置かせた。

  「お前サンにゃこれにサインする以外に借金をどうこうすることなんざ出来ないだろう?さっさとサインしやがれ」

  「何も臓器を売っ払う訳じゃないんすから安心するっすよ」

  それに追々する様に狼人が牛人の手を動かして紙には一本の震える線が引かれていく。

  「このサインを拒んだからってここでの仕事が無くなる訳じゃないんだ、さっさとしろ」

  トントンと虎人の指が規則的にテーブルを叩き牛人を追い詰める。

  「う……あ……」

  牛人の背後へと回り筋肉で盛り上がった方へと肘を載せて体重をかけていく狼人の笑い声が耳につく。

  虎人と狼人に圧迫され、牛人の目の前が暗くなる。口内の渇きが強く感じられ、心臓の鼓動がバクンバクンと五月蝿く聞こえてくる。

  「……ご苦労さん」

  虎人の言葉にハッと牛人が我に返ると目の前の書類には牛人自身の名前が書きこまれていた。呆然としたまま書いたためにガタガタの線で書かれた文字は、それでも確かに牛人自身が書いたものだ。

  「そんじゃ今度はこっちで着替えてもらうっすよ」

  牛人の座る椅子の背もたれを引きながら狼人は牛人へと声をかける。狼人が先行して虎人が足取りの重い牛人の背を押しながら隣の部屋へと移動した。

  ロッカールームらしきその部屋で狼人は薄緑色の入院着のような服を牛人へと手渡した。

  「ほらそれに着替えるっすよ」

  そう言ったまま動こうともせずに牛人を見てくる虎人と狼人の二人に牛人は怪訝な顔を浮かべた。

  「おいおい、生娘じゃあるまいし見られて着替えも出来ないってか?」

  「そうっすよ、これからそんなの気にならないくらい恥ずかしいコトもするんすから」

  ロッカーに凭れかかりながら含み笑いを浮かべる二人組をみて牛人は観念したように作業着の金具に手をかけた。ジーッ、という音と共に作業着の前が開かれていき、下に着ていた黄ばみがかった白のタンクトップが露わになってくる。

  汗を吸い色が濃くなっている腋の下や、肉厚な腹の形が浮き出るほど密着した腹回りのシャツが作業着の下から徐々に覗いてくると、虎人と狼人の二人は品定めをするために牛人の肉体を舐るように眺めていた。

  袖から腕を抜き上半身から完全に作業着が離れると、より詳細に牛人の肉体が見えた。どこも太く、肉厚な身体に虎人は無意識のうちに舌なめずりをし、狼人は生唾を呑む。そんな二人の観客の視線を耐えるように固く目を閉じたまま牛人は作業着の腰へと手をかけた。

  硬めのゴムが締め付けている作業着の腰部に指を挟むと伸ばす様に手を広げる。その広がっていく隙間から穿いている下着が徐々に露わになっていく。それは使い古された分ゴムがよれ、元々の色が飛んで黄ばんだ色の沈着した色気もないトランクスだ。

  作業着を下ろしていく手の高さが股よりも低くなれば次いで筋肉によってパンパンに膨れた太腿が覗き始めた。

  「ホント旨そうな身体っすねぇ」

  狼人が悪戯心を見せたのか牛人の内股を軽く撫でると分かりやすいように牛人は小さく飛び上がった。

  「なっ、何しやがるっ?!」

  目を見開いて強い動揺をみせた牛人をからかうように狼人は笑う。

  「ほらほら、はやく全部脱いで着替えるっすよ」

  面白がるように撫でていた牛人の内股を叩くとビクンッ、と体を震わせたが、観念したように脱衣を再開した。

  下まで降ろした作業着から足を抜くと、牛人の格好はタンクトップにトランクスという下着姿になった。そして着替えとして渡された入院着へと手を伸ばすと、服に触れる直前で虎人の手が牛人の手の甲を叩く。

  「下着もだ」

  短く、そして鋭い声で告げた虎人に牛人は力なく頷くとタンクトップの裾を掴んで一息にタンクトップを脱ぎ捨てた。

  じんわりと湿った毛並みが外気に触れてひんやりとした感覚が牛人を通り抜ける。風呂場などで脱衣するのとは訳が違う、自らの脱衣を見ている観客がいるという異様な状況に牛人の頬が僅かに赤く染まった。

  パンツに手をかけたままの格好で羞恥から顔を下に向けて動きを止めた牛人は小さく震えて葛藤する。しかしそれを虎人と狼人の二人が許すはずもなく、虎人はロッカーの扉に拳を叩きつけて大きな音を立てた。

  「早くしやがれ」

  虎人の睨みに体を縮こまらせ小さな悲鳴を漏らした牛人は、ぎこちない動きのままパンツを摺り降ろしていく。周囲よりも深く生い茂った毛が覗いてくると、その下からずんぐりと太い茎が見えてくる。怯えている現状であってもそれなりの、トイレットペーパーの芯程の太さがある陰茎がパンツから零れ出る。萎えていても剥けきっている亀頭は赤黒く淫水焼けしており、ぷっくりと実の様に膨れていた。

  「おぉ、立派なモノを持ってるっすね!」

  狼人が囃し立てて牛人の肉棒をジロジロと観察する。手こそ触れないものの遠慮も無い視線が牛人を舐っていく。牛人は羞恥から股間を手で覆い隠そうとしたが、虎人に腕を掴まれてしまいそれすらも叶わなかった。

  「いい加減に観念しろ、恥ずかしいなんて気にならなくなるような仕事をこれからするんだからよ」

  虎人が牛人の前に屈み込み彼の肉棒に手を添える。亀頭を摘まみ、具合を確かめるように持ち上げ裏筋を覗き込み、その仔細を観察していく。

  「くっ、そんな趣味俺には無いっての……!」

  「まぁまぁ、これで借金を返済できるんすから易いもんっすよね」

  狼人が虎人の観察している様子を横目に入院着を手渡すと、牛人は隠すように手早く入院着を羽織る。虎人も観察することに満足したのか手を離し、牛人が入院着の紐を結んでいくのを眺めていた。

  基本的には普通の入院着と同じような物であったが、牛人は着た後になってからようやくその違和感に気が付いた。その入院着には数か所に切り込みが入っているのだ。右と左の胸部、そして股間に開けられたスリットはそこだけを繰り返し広げられた形跡がある様に僅かに口が開いていた。

  「前をしっかり結んでもらった所悪いがこの後いくつか投薬作業があるからすぐに脱いでもらうぞ」

  「なっ?!く、クスリ……?!」

  虎人の言葉に動揺した牛人だったが、狼人が一足先に牛人の事を抑え込み暴れることも出来なくなる。

  「別にヤバイクスリを使う訳じゃないっすよ、依存性も無いっすから……ただちょっと世間的に認知もされていない裏側で流通しているってだけで」

  十分に不穏なことを告げる狼人は牛人を捕らえたまま移動し始めた。移動している間にも狼人の片手は慣れた手つきで入院着の結び目を解いていき、あっという間に前を肌蹴させてしまった。

  分娩台のような構造をした椅子が部屋の中央にある部屋へと連れてこられた牛人は、狼人によってその椅子へと座らせられ手足を広げた状態で椅子に拘束されてしまう。

  「それじゃちゃっちゃとクスリを打って器具を取り付けるっすよ」

  「あぁ、頼む」

  狼人がキャスター付きの台を転がしながら牛人へと近づくと、虎人は短く返事をした。ウキウキという表現が似合いそうなほどに顔を綻ばせながらカミソリを手に取った狼人は、牛人の首筋へと刃を当てた。

  「ほらほら、動いたら余計な所まで切っちまうっすよ」

  迷わず首筋の茶色い毛並みを数センチ角で剃ると、カミソリと注射器を持ち変える。シリンジには毒々しいまでにピンク色をした液体が入っていた。

  「これは感覚を強化しつつ痛覚を別の感覚として認識させる薬っす。あぁ、安心してほしいっすけど薬自体には依存性も無いっすよ……やみつきにはなるかもっすけど、ね!」

  狼人は自身が話し終えると同時に注射針を牛人の首筋の血管へと突き刺した。ゆっくりとプランジャを押し込み中の薬液を牛人へと注入していく。

  「ひっ……うぁ……?」

  体内を異物が流れ込んでくる。その感覚が通り抜けていった場所が徐々に熱を持つ。ヒリヒリとした痺れにも似た何かが走る。体毛が僅かに風を受けて揺れる感覚を感じた途端、刺激が爆発した。

  「ふがぁぁぁっ?!」

  注射針を抜かれた刺激だけで牛人は全身を震わせ、ガチャガチャという手足を拘束する鎖が部屋中に響き渡る様に大きな音を鳴らした。

  痛みでは、無い。

  むしろより性質の悪い感覚が牛人の中で跳ねまわっていた。

  恐怖から萎えきっていた牛人の肉棒は首を擡げ始め、その太さを一回り大きくさせる。一度芯が入り始めた牛人の陰茎は牛人の内部を暴れまわる感覚、快感によって抑えることも出来ずにその質量を増していった。

  「ひ、ひぎぃぃぃぃ!!」

  「どうやら順調に体中に薬が回っているみたいっすね」

  牛人の様子に動じることなく、むしろその様子を楽しむように笑みを浮かべる狼人は続いて別の注射器を手に持つと今度は牛人の胸に手を這わせた。

  「この薬は物好きな爺さん共の出資で作られたミルクの秘訣っす」

  牛人の胸をまさぐる手が的確に乳首を探し当てると、周囲の毛を退けるように手で押さえる。

  「筋肉と脂肪で厚い胸もこの薬でミルクを出せるようになるっすよ」

  「なっ?!そ、そんなの……や、やめっ?!」

  狼人が打とうとしている薬を知り牛人は取り乱すが、拘束されている四肢では抵抗することも出来ず、むしろ僅かでも体を動かしただけで牛人の体には強烈な快感が駆け抜けていた。

  「んはぁぁぁぁぁっ!!」

  乳首に注射針が刺さり、薬が牛人へと流れ込む。その刺激によって、ペットボトルと比べても謙遜ない程の大きさまで膨張した肉杭が跳ね上がった。

  「んっ、ぎぃぃぃぃっ!!?」

  一度精液が吹き上がり始めてしまえば、その快感による体の痙攣すら快感となって牛人へと襲いかかる。射精が終わってもまた次の射精が牛人を襲い、牛人の視線が大きく揺れる。

  そんな事を気にする様子も無くもう一方の胸にも手早く薬液を注入した狼人はこれまで部屋の壁に凭れていた虎人へと声をかけた。

  「胸の投薬は終わったっすよ、兄貴は浸透する様に慣らしてくださいっす」

  狼人の言葉に一度だけ頷いた虎人は部屋の中央へと近づいてくると、徐に牛人が拘束されている分娩椅子に昇り、牛人の腹の上に腰を下ろした。そして両手を牛人の胸部へと伸ばして捏ねるように揉み始めたのだった。

  「んっ、くぅぅっ!ぶもぉぉっ!」

  形が変わるほどに揉みしだかれるが、決して力任せではなく、マッサージをするような絶妙な力加減であった。牛人は胸のマッサージによって再び追い詰められて肉杭を震わせ続ける。それは溜められていた精液を全て吐き出しても収まることはなく、空イキになってもまだ牛人を快感の波が襲っていた。

  狼人は今も脈打ち続けている牛人の睾丸へと手を添えると、注射針を突き刺した。

  「この薬を量の玉に打てば準備出来るっす」

  「おう、こっちもそろそろ馴染んできたぞ」

  虎人の言葉の通り筋肉と脂肪で厚くコーティングされていた牛人の胸は、さらに一回りその大きさを増し、揉まれている虎人の手に吸い付くような柔らかさを帯び始めていた。また、注射針を刺された乳首は腫れたように大きくなり始め、茶色の毛並みを押し分けてその存在を主張していた。

  両の睾丸に薬剤を投与されると、狼人は一仕事終えた達成感を滲ませながら牛人から離れる。

  変化はすぐに訪れた。牛人の玉袋が熱を持ち、脈打つように疼きはじめたのだ。その熱は出口を求めるように暴れまわり、牛人を苛む。そして、ビクンと肉杭が大きくしゃくりあげると同時に一度は枯れたはずの牛人の精液がマグマの様に鈴口から溢れ出した。

  「ぶもぉぉぉぉぉっ?!」

  ドロドロとした精液が尿道を通り抜ける感覚に牛人は大きく震える。精液が吹き上がる度に睾丸が脈打ち次々に精液を生産し次の射精の準備をする。しかし、異常なことに射精し続けているにも拘らず先ほどの様に空イキになることはなく、むしろ射精の度に精液の量も勢いも増え続けているのだ。さらに睾丸は脈打つ度にその大きさを徐々に増しているようにも見え、狼人によって投与された薬が効果を発揮しているのは明らかだった。

  「ふん、ようやく胸も準備出来たぞ」

  虎人はその言葉と共に白い液体で汚れた手で牛人の乳首を捻り上げた。それと共に牛人の乳首からはサラサラとした白い液体が飛び出した。

  「ふっぐぅぅぅぅ!なっ、なんで俺の胸から……」

  胸からミルクが溢れたことに牛人の顔に動揺が走る。

  「契約書で説明したっすよね?」

  「これから一週間、お前にはミルクを出してもらうんだよ」

  薬の代わりに機材を載せた台を引き寄せると、虎人と狼人は手分けして牛人へと装着していく。

  「この入院着はせめてもの情けっすけどね、どうせそのうちこの服も煩わしくなるっすよ」

  狼人が入院着の紐を結び直し、虎人は胸部の切り込みを広げて筒状の物を差し込む。左右の乳首にそれぞれ取り付けた筒にあるボタンを押し込み、乳首へと吸い付かせた。狼人も同じ様に股間の切り込みへと筒を差し込み肉杭にはめ込んだ。

  「よし、これで準備完了っすね」

  「このまま起動してたっぷり搾り取ってやろうか」

  筒から伸びたチューブが繋がっている機械を操作すると、牛人に取り付けられた筒が吸引を始め、刺激を与えるように痺れるような電撃が流される。

  「ぅぎっ、がぁぁぁっ?!ぶもぉぉぉぉぉっ?!」

  目を白黒させながら筒の中へとミルクや精液をぶちまけさせ、体を震わせ自由に動かない中でも暴れまわる。

  「順調に絞れているみたいっすね」

  「あぁ、タンクにも流れているしな」

  不備が無いか観察して問題ないと判断した虎人と狼人の二人は牛人を放置したまま注射などの処理をした。

  「カメラで部屋の様子は監視してるっすから問題が起きてもすぐ来れるっす。安心して搾乳されていると良いっす」

  満面の笑みでそう告げた狼人は虎人と共に部屋を後にした。

  

  

  

  一週間後、牛人が契約した借金返済のための期間の最終日になると牛人は丸っきり様変わりしていた。

  絶えず精液とミルクを絞られているのは変わらないが、その顔は蕩け、自ら腰を振り快感を貪っているように見える。最初のうちは拘束されて延々と搾り取られるだけだったのが、今では枷も何もなく自ら胸を揉みしだき、筒に向かって腰を振り続けていた。

  それは虎人と狼人の二人が入ってきたのも気付かない夢中になり様で、白が溜まったタンクを恍惚としながら見つめているのだった。

  「お疲れっすよぉ」

  書類の入ったファイルを片手に狼人が声をかけたことでようやく牛人の手が止まる。

  熱を帯びた瞳で縋る様に見つめてくる牛人には虎人や狼人へと見せていた恐怖の欠片も無く、快感に呑まれた笑みだけを浮かべていた。

  「これが何か分かるっすか?」

  ファイルをヒラヒラと揺らしながら狼人が尋ねるが、牛人は何のことかも分からずに首をかしげた。

  「随分と頭も緩くなったな」

  「ミルクを出せれば何でも良いって感じっすね」

  好き勝手なことを言いながら狼人はファイルから一枚の紙を取り出して虎人へ手渡した。受け取った虎人はその内容を牛人に分かるように見せつける。

  「これは親父サンの借用書だ」

  「そしてこっちが先週の契約書っす」

  頭が緩くなっている牛人であってもそれが大事なものであることを理解して、ほんの僅かに知性の光が目に宿った。

  「うぁ……それは……」

  「親父サンのミルクは人気も高くて良く売れたっすから、契約書の通り一週間で確かに借金の返済を確認したっす」

  狼人のその言葉と共に虎人は手に持った借用書を縦に引き裂いた。

  「これで借金はチャラ、乳搾りも終わりで明日からは土方の仕事に戻ると良い」

  虎人の言葉が牛人の中で反響する。借金が無くなったことを噛みしめている……という様子ではい。

  「う……ぁ……」

  乳搾りが終わる。今、牛人の胸や肉杭に取り付けられている器具が外される。そのことを理解した牛人は……

  「ゃ……そんな……もっと……」

  これまでとは毛色の違う恐怖に顔を染め、牛人は言葉にもならない言葉を漏らす。そして、一週間快感を受け続けていて体を支えるだけでも四肢が震えているのを引き摺るようにしながら虎人と狼人に縋りついた。

  「ぅぁ……」

  「ふん、どうした?」

  「ほらほら、自由になったんすよ?」

  虎人は冷めた目つきで、狼人はニヤニヤと愉しがるように牛人を見る。それだけで牛人の肉杭は一度大きくしゃくり、トロリと先走りが床へと垂れる。

  「も、もっと……」

  グラグラと視線の先がぶれる。ほんの僅か、欠片程度にしか残っていない理性が牛人の言葉に待ったをかける。

  「ほらほら、どうしたんすか?」

  「んがぁぁぁっ!!」

  笑顔のまま狼人の脚が牛人の亀頭を踏みつけると、牛人はその快感からビクンビクンと体を震わせた。

  「も、もっと!俺のミルク、搾ってくれぇぇぇぇっ!!」

  牛人の懇願と共に肉杭からドプドプと精液が次々に溢れ出した。

  「でも親父サンの土方の仕事はどうするっすか?」

  足に絡みついた精液を潤滑剤としながら狼人が肉杭を足コキしつつ話しかけると、牛人は快感で崩れた顔のまま大声で返事する。

  「どうでもいい!そんなのどうでもいいから搾ってくれぇぇ!」

  「このままいたいって言うならお前は人ではなく、家畜になるがそれでもいいのか?」

  「いい!それでもいい!」

  牛人の懇願に虎人と狼人はニヤリとしながらお互いを見あった。

  「それじゃあ、まずは味見させてもらおうじゃないか」

  「俺もさせてもらうっす!」

  言うが早いか虎人と狼人の二人は着ていたスーツを脱ぎ捨てて牛人を組み敷いた。虎人は右の胸に顔を近づけると、食らいつくような荒々しさで乳首に食らいつく。それに対し、狼人は肥大の胸全体をマッサージするように撫でるように揉んでいき、左の乳首から白いミルクを溢れさせていく。指にミルクを絡ませ掬いあげると、牛人へ見せつけるように手を持ちあげる。口を開いて舌を伸ばし、指先を舌の上へと持っていくと、指先から滴り落ちる白い液滴を味わうように舌の上で転がす。

  「美味しいっすねぇ、やっぱり親父サンみたいにゴツい体型の方が上質な味になるみたいっすね」

  「そうだな、それに簡単には壊れそうもねぇし」

  味を確認した後も、むしろ味を確認し牛人の痴態に興奮した二人組は牛人を責め続ける。狼人は牛人のミルクで濡れている手で牛人の肉杭を掴みながら、左の乳首にしゃぶりつき、虎人はより激しく吸い付いて喉を鳴らす。

  二人がかりで胸と肉杭を弄ばれて牛人は一層顔を蕩けさせながら大声で喘ぎ続ける。ドロドロと栓を失ったように溢れ続けさせる精液がグチュグチュと狼人の手に扱かれて卑猥な音が部屋中に響く。

  「お、俺、我慢できなくなってきたっす」

  興奮し、上気してきた顔で狼人がポツリと呟いた。片手は牛人の肉杭を扱き続けているが、もう片方の手は自然と下へと伸び始めていた。その手は牛人ではなく狼人自身の肉棒を輪郭に沿うように撫で、会陰部を滑り、窄まっている雄穴へと進んでいく。ミルクに濡れた手は抵抗も無くすんなりと雄穴を押し広げ、奥へと侵入していく。

  「んっ、くっ、はぁぁ……」

  二本の指をゆっくりと動かし、雄穴を拡張していく。使い慣れているのか狼人の雄穴はすぐに広がっていき、それに合わせて狼人は突き入れる指の数を増やしていった。

  「親父サンのケツも使ってやろうじゃねぇか」

  狼人の前戯を見て虎人も火が点いたようで牛人を四つ這いにさせてその上にのしかかった。そして牛人の慣らしもしていない、いや、使われた事も無い雄穴に虎人の刺々しい肉棒を宛がう。牛人は既に快感だけしか頭に無いようで抵抗せずに、むしろこれから何をされるのかと期待した様子で虎人を見つめていた。

  グプリ、と虎人の亀頭が沈み、すべてを押しのけながら奥へと侵攻していく。雄穴はギチギチと悲鳴を上げ、無理やりに広げられた穴から赤が垂れてくる。

  「ぐぉぉっ、がっ、ぶぉぉ……」

  肛門が切れて出血する痛みが牛人を襲うが、この一週間、薬によって痛みすら快感に変えられていた牛人にとっては、たとえ薬の効果が無くなった今でも快感を受け取るようになっていた。ビクビクと肉杭が震えて先走りを辺りへ撒き散らし、圧迫感から口から空気が抜けるような喘ぎ声を漏らす。

  「それじゃこっちも挿れさせてもらうっす」

  牛人の下へと潜り込んだ狼人は肉杭を掴んで自らの雄穴へと宛がう。そして片手を牛人の腰へと当てると、腰を押し込んで肉杭を自らの雄穴で呑み込んでいった。

  「んっ、はぁぁ……ふ、太っ、んあぁぁ……」

  それなりに使い込まれている狼人の雄穴でも牛人の肉杭サイズの物を銜えたことは無かった。襞の一本一本が広がり肉杭に吸い付く。虎人の体重もかけられて肉杭が狼人の奥へと沈み込んでいく。狼人はそれでもまだ余裕の表情を浮かべて肉杭を受け入れていった。

  「はぁ……はぁ……」

  狼人の奥まで入れられた肉杭は、それでもまだ拳一つ分くらいの長さがはみ出ている。狼人がこれまでに交わった雄たちよりも大きい肉杭はそこから先を無遠慮に進んでいった。

  「うぁっ、あぁぁぁっ?!」

  初めて狼人の顔が苦痛に歪み、これまでとは違う悲鳴交じりの嬌声をあげる。二度目の開通と言えるような圧倒的な快感と痛みが狼人を襲い、狼人の目が揺れる。狼人はその刺激を耐えるように目の前に実っているぷっくりとした牛人の乳首にしゃぶりついた。口蓋と舌で乳首を挟み、圧迫すると、狼人の口の中に甘くコクのある汁が流れ込んでくる。

  「ぶぉぉぉぉっ?!もぉぉっ!もぉぉぉぉっ!」

  もはや快感で頭が回らなくなったのか牛人は言葉というよりも獣のような鳴き声で喘ぎ散らす。胸と肉杭と雄穴の三か所をから同時に快感を受け取り、狼人の中へと精液を注ぎ込む。ハンドボールよりも大きくなった牛人の睾丸は際限なく精液を生産し続け、ぽっこりと狼人の腹部を膨らませていく。

  「んっ、はぁぁ……熱い……ビクビクしてるっす……」

  緩んだ笑みを浮かべて狼人は呟く。肉棒からはトロトロと白濁した汁が力なく垂れ、トコロテンしたことを示していた。

  「よし、こっちも全部入ったぞ」

  虎人の言葉に狼人が視線を向けると、確かに虎人の腰と牛人の尻が密着しているのが見える。奥まで突き入れたことで虎人は腰の動きを一度休めているが、銜えている牛人は物足りないというように自ら腰を動かそうとする。しかし、虎人にのしかかられて狼人が肉杭を銜えこんでいる状況では思うように動けずに牛人も切なげに喘ぐ。

  「……突いて、突いてくれぇぇ……」

  思うように動けないとはいえ、小刻みに揺らすことは出来て求めるように揺らし続ける。それによって狼人は前立腺ごと腸壁全体を犯され続けていた。トプトプと自らの腹に白い水たまりを作りながら、狼人の口にも白い汁が溜まっていく。喉を鳴らし、夢中で牛人の乳首に吸い付いている狼人は虎人へと熱の籠った視線を向けた。

  それを受けて虎人は亀頭が抜けてしまうギリギリまで腰を引いてから、勢いよく打ち付けた。パンッパンッと肉同士がぶつかり合う音が響き、その振動が肉杭を通して狼人へも伝わる。

  「ひがっ!!がふっ!んぁぁぁぁっ!!」

  「ぶもっ、ぐぉぉっ!ぐぉぉぉっ!」

  グチュグチュと二つの水音が合わさりながら辺りに響き渡る。狼人は白いミルクに溺れながら肉棒を震わせ、牛人は狼人の雄穴から精液を逆流させてなお精液を注ぎ込み肛門を締め付けて貪欲に快感を味わう。そして、虎人はガツガツと荒々しいまでの腰使いで犯しながら、牛人の首筋や耳、口元に舌を這わせていく。牛人もまた舌を伸ばして虎人の舌先と絡ませる。肉厚な舌が重なり合い、舌伝いに虎人の唾液が牛人の口へと流れ込む。それを牛人は嬉しそうに口に含むと、ゴクリと喉を鳴らしながら呑み込んだ。

  「んはぁ……本当にエロい体してやがるな」

  浅い息を漏らしながら虎人が吐き捨てる。初めて使われている牛人の雄穴は強く虎人の肉棒を銜えたまま離そうとせず、キュウキュウと締め付けてきていた。

  「まだまだイけるみたいっすよぉ」

  自らの腹の中でビクビクと痙攣している肉杭を感じながら、狼人は自らの腹を撫でる。精液を注がれ続けて膨らんだ腹は自らが吐き出した精液でたっぷり汚れ、密着していた牛人の毛並みにも擦りついていた。

  「俺もまだまだ満足しちゃいねぇ、意識ぶっ飛ぶまで続けんぞ!」

  そう言いつつ虎人と狼人は牛人を堪能し続けていく。

  牛人は、これまでの人としての生き方を棄て、家畜として虎人と狼人の二人に飼われることに幸せを見出しはじめたばかりだ。