サンタ服と親父殿

  雄の若い白虎獣人の俺は正座で大きめの袋と向き合っている。傍目から見ればとても奇妙な光景かもしれないが俺は至って真剣だった。俺、冬夜 雪斗(とうや ゆきと)はクリスマス3日前の今日、袋の中身の処理をどうするべきか大いに悩んでいた。

  そもそもの発端は大学サークルの先輩の一言だった。

  「なぁ、彼女にサンタ服着させてヤったら興奮するんじゃないか?」

  「……はぁ?」

  年内の講義が全て終わり社会より少し早いサークルの忘年会の席でのことだ。程よく酒がまわってきたらしい獅子獣人の先輩が口にし、酔ったままべらべらと口を動かし続ける。

  「サンタって元は聖人なんだろ?それを犯すだんてゾクゾクしそうじゃないか」

  「先輩、何言ってんですか。場所を弁えてください」

  そんな風に言い合ったのが昨日のことだった。まさかその翌日、つまり今日ミニスカサンタ衣装を持ってくるとは考えもしなかった。先輩が寄っているときの記憶をちゃんと持っていたことに驚きながら、サンタ服が入った袋を押し付けられた俺が陥っているのが今の状態である。

  これをどうしたらいいのだろうか。俺に彼女はいないし、そもそも女性に興味がない。いつからだろう、男性がそういう対象であることに気付いたのは。親父殿を愛してしまったのは。

  だめだ、それを思い返す前にこのサンタ服をどうにかしなければ。返すにしても今日は先輩がバイトだから無理だから明日以降だろう。とりあえず親父殿にこんなものは見られないようにしないと。もし見られるなんてことがあれば…!考えるのも恐ろしい。

  俺が悶々とサンタ服の対処に悩んでいると、遠くで扉があく音が聞こえた。親父殿が帰ってきたと察した俺は大慌てで袋をベッドの下に放り込む。うん、これで見つからないだろう。

  リビングに降りるとキッチンから牛乳の入ったコップを持った親父殿、厳斗(げんと)がいた。

  「お、雪斗いたのか」

  「うん、お帰り親父殿、早かったね?」

  親父殿はいつももう少し遅い時間に帰ってきていたが今日はかなり早い方だろう。夕飯を作り始める前に帰ってくるのなんて一年に数回あるかどうかだろうし。

  「大きな仕事が一段落してな、早く上がれたんだ」

  「夕飯まだ作り始めてすらないんだけど何がいい?」

  キッチンに入って行こうと食卓の椅子にかけてあるエプロンを取ろうとして、そこに置かれた袋に気付く。俺の視線に気づいたように親父殿はその袋を手に取る。

  「明日の飲み会でサンタの格好をすることになってな」

  サイズ合わせに借りてきた、と中身を開けて見せてくれる。先輩が渡してくれたのとは違うちゃんとしたサンタ服が袋に入っていた。

  「じゃんけんで負けてな、後輩の鹿又(かのまた)はトナカイの服だしまだましだろ」

  「ふーん、そうなんだ」

  親父殿のサンタ服姿がとても気になるが、俺はエプロンをつけるとキッチンに立つ。

  「チャーハンでいいかな?」

  「あぁ、手伝うか?」

  「いや大丈夫、それだったら風呂掃除頼んでもいい?」

  わかった、と答えた親父殿はスーツを脱ぐと言って一度自室に戻っていった。さて、チャーハンを作ろうか、部屋にある以上、滅多なことでもないと見つかることはないだろうし。

  

  

  

  翌日、クリスマス二日前になって俺は袋を持ってリビングに降りる。昨日の寝る前に先輩にメールしたところバイトの前に受け取ってもらえるらしい。とりあえず朝食を食べてから先輩に逢うことになった。

  俺は袋を椅子に置いてトースターに食パンを突っ込むとフライパンを火にかける。冷蔵庫からベーコンと卵を取り出していると、後ろから声をかけられた。

  「おはよう雪斗、俺の分も頼むな」

  「あれ親父殿仕事は?」

  冬休みに入ったという安心感から割と遅い時間に起きてきたのにどうして親父殿がいるんだ。仕事に行ってる時間じゃないのか。

  「何言ってんだ?今日は祝日だぞ」

  「あ、そうか天皇誕生日だっけ」

  追加で食材を出して親父殿の方に振り向く。親父殿はパジャマ姿で薬缶に水を入れていた。

  「コーヒー飲むか?」

  「うん、お願い」

  比較的体格のいい虎獣人の親子が並んでキッチンに立つ姿は幾分窮屈だが、日ごろから慣れているため位置をうまく交代しながら朝食の用意をする。手早くベーコンエッグを焼き上げると皿に盛りつけて食卓に運ぶ。親父殿もコーヒーを淹れて二人で食卓につく。些かサラダが欲しいところではあるがまぁ別にいいだろう。

  朝食を作っている間に先輩と会う時間が近づいてきたため急いで口に詰め込む。

  「そういえば今日は夕飯いらないからな」

  「飲み会だもんね、夜まで何してるの?」

  「サイズ合わせとかだろうなぁ」

  親父殿はそう言ってベーコンエッグをのせたトーストを頬張った。俺は飲み込むように朝食を食べて流しに食器を入れる。

  「帰ってきてから洗うから親父殿も食器を水につけといて」

  「やっておこうか?」

  「いいよ、親父殿もせっかくの休みなんだし」

  俺は乱暴に袋を掴んで貴重品をちゃんと持っていることを確認して家を出る。

  「行ってきます!」

  「行ってらっしゃい」

  親父殿の見送りの声が聞こえてすぐ玄関が閉じた。先輩とは近くのファストフード店で待ち合わせをしているのだが、できるだけ先に着いておきたい。俺は自転車に跨って勢いよくこぎだした。

  ある程度繁華街から近いファストフード店は昼前という事もあってすいていた。アップルパイとホットコーヒーを頼んで窓際の席に腰かける。見渡す限り先輩はまだいないようで俺はコーヒーを飲んで一息つく。本当に一息ついたら外からガラスを叩かれた。そこに先輩がいて、俺に手を振ると店内に入ってくる。

  「おはようございます、これお返しします」

  「えー、使わんの?」

  「誰が使いますか、誰が」

  ブーブー言いながら受け取った袋を確認しようと開けた先輩が首を傾げた。どうしたのだろうか。

  「これ、俺が渡したのと違うぞ?」

  「えっ?!」

  先輩から袋を引ったくって俺も確認してみると、入っていたのはズボンも含めたサンタ服だった。先輩のはミニスカサンタなのだからズボンはなかったはずだ。ということは、これは何だ。

  「あっ、親父殿のか?!」

  「親父殿?」

  そうか、昨日親父殿が置きっぱなしにしたものと取り違えてしまったのか。いやまて、ということはあのサンタ服はまだ家に?

  「ごめんなさい、取ってきます!」

  「別に今日じゃなくていいぞ?あとこれどうするんだ?」

  先輩は俺が買ったコーヒーとアップルパイを指差しながら尋ねるが、俺はそれを先輩に押し付けて店を出ていく。自転車にかけた鍵すらスムーズに開けられないほど慌てている俺は、これまでで五本の指に入るような全力疾走を披露する。

  行きの半分の時間で帰ってきた俺は大きな音をたてながら家に雪崩れ込む。靴を脱ぎ捨てて朝に置いた食卓を見る。

  「な、無いっ」

  椅子の下などリビングの隅々まで探してみるがどうしても見つからない。何でだ、確かに今朝持って降りてきたのに。そこで俺は一つの可能性に気付く。

  「親父殿に見られたかも……!」

  ヤバいヤバいあんなの見られたらマズイ!

  俺は親父殿の部屋に向かう、親父殿のサンタ服を持って。どうしよう、なんて言い訳しよう。そんな風に考えながら親父殿の和室の襖を開け放つ。

  「うぉ、ゆ、雪斗帰ってきてたのか!?」

  そこにはかなり予想外な光景があった。親父殿がミニスカサンタ服を着ていた。ミニスカサンタ服は意外なことに男性でも着れるほど大きめなサイズだったようだが、体格のいい親父殿には小さかったらしい。親父殿のボディラインにみっちりフィットしており肉感がたまらない。いや違う、違わないけどそうじゃなかった。どうして親父殿がそのサンタ服を着ているんだ。

  いきなり部屋に入ってきた俺に驚いた親父殿は恥じらうようにサンタ服の下からわずかにはみ出しているトランクスを裾を伸ばして隠す。なるほど先輩、貴方の言っていたことが今わかりました。色々抑えられそうにありません。

  「親父殿ゴメン!」

  「うぇっ?!」

  俺は親父殿にタックルするのかという勢いで抱き着く。それでも親父殿は倒れることなく受け止めたがかなり困惑した様子だ。俺は勢いに任せて親父殿の唇に自身の唇を押し付ける。親父殿が目を見開く様子が視界いっぱいに広がる。一度暴走したこの衝動は俺自身でも止められずに親父殿の歯茎を舐めまわして惜しみなく口を蹂躙していく。夢中で親父殿の口を押し付けるように味わううちに呼吸が苦しくなってくる。思えば鼻呼吸で頑張ればいいのだろうが、口を離して息を落ち着かせる。

  「ぷは、はぁ、はぁ、どういうつもりだ」

  「親父殿、好きだ!」

  「は、はぁぁっ!?」

  いつもは落ち着いた親父殿が珍しくあたふたと反応している様はかわいらしく感じた。なるほど、これがギャップ萌えか、激しくクるものがある。

  「ずっと前からこうしたかった」

  「ま、待て雪斗、俺たちは親子なんだぞ?」

  一度落ち着けと親父殿の言葉を遮るように再び口付けしようとするが、思いもよらない痛みが襲う。

  「がふっ」

  いつ以来だろうか、親父殿に拳骨されたのなんて。まさか拳骨による実力行使で止められるとは思いもしなかったため、涙がにじむ。俺が痛みに蹲っていると親父殿は俺の肩に手を当てて同じ高さに顔を持ってきた。

  「一度落ち着いて話し合おう」

  「……はい」

  涙目で親父殿に向き合う俺と無言の親父殿が二人で対面に正座する。暴走した事が今になって恥ずかしく思えてきて、身を小さくする俺に親父殿はゆっくり声をかける。

  「まず、俺たちは血のつながった親子だ」

  「…はい」

  「そもそも男同士だろう」

  「……はい、わかってます」

  「それでも好きだというのか?」

  「はい!」

  親父殿は俺の答えに黙って考え込む。目を閉じて無言のまま正座でいるのにも関わらず、親父殿から感じる威圧感が逃げる事すら許さない。普段見せることのないその表情に俺は息をのんで親父殿の答えを待つ。

  「少し待ってろ」

  親父殿はそう言って携帯電話を持って立ち上がる。廊下に出てどこかに電話し始めた親父殿の話が気になり、行儀が悪いと分かっていてもつい耳をそばだてる。しかし、俺が聞き耳を立てていることに気付いたのか話しながら部屋から離れていってしまいその内容は聞くことが出来なかった。

  大人しく部屋で待っていると電話を終えた親父殿が戻ってきた。

  「今日の飲み会は休む」

  「…ほぇ?」

  親父殿の言葉は待っていた告白の答えではなく、なぜ今ここで告げるのか疑問に思うことだった。この状況で飲み会に行かないと言われてもどうしろというのか。これから夕飯どうするか考えろとでも?

  「それでだな、俺は今まで母さんとしか付き合ったことはないが本当にいいんだな?」

  「え、そ、それって……」

  親父殿が俺を抱きしめて口付けを落とす。先ほどとは逆の状態に俺は顔を真っ赤にしてあたふたする。まだ信じられずに呆然としている俺に親父殿は笑みを浮かべた。親父殿は舌まで差し込む熱烈なキスをする。

  「あ、あぅ…ふぇぁ…うぅぅ」

  抑えようとしても自然と漏れ出す俺の声に気を良くしたらしい親父殿はさらに激しく唇を犯す。歯茎をねっとりと舌を這わせ、俺の舌に絡ませる。俺の全てを味わうように濃く熱い口付けを長く交わしていた。

  「いい顔になったな」

  「あぅぅ、そんなこと言わないで」

  間近にある親父殿の顔はとってもワルい顔をしていた。俺の服を脱がしていく親父殿は俺を下着姿にすると一度離れる。そして、親父殿自身も服を脱ごうとして手を止めた。

  「この服を着せてヤってもいいか?」

  「…もしかしてそのサンタ服?」

  親父殿はサンタ服をあっという間に脱ぐ。

  「着るよな?」

  「拒否権はないの?」

  無いな、と切り捨てると俺を抑えつけて無理やりサンタ服を着させようとしてくる。ミニスカサンタなんて恥ずかしくて死ねる!しかし、断固として逃げようともがく俺の尻尾を問答無用で掴み、擦り上げる親父殿のせいで思うように力が入らない。あれよあれよという間に親父殿によってサンタ服を着させられてしまった。ご丁寧に下着を奪われて何も穿かせてもらえずに裸にミニスカサンタ姿となってしまう。裾がかろうじて陰部を隠せる程度しかなく、もし腕を上げてしまえばそれだけでポロリしてしまいそうなほど危うい状態だった。

  「恥じぃんですけど……」

  「だがそれがいい」

  何言ってるんだこのエロおやじ。

  親父殿は俺を立たせると自身は少し離れた位置に座り、思う存分眺めはじめる。羞恥心から先ほど親父殿がやっていたように裾を下に伸ばして局部を隠そうとする。確かにこんな服着てたらこの行動するわ。恥ずかしくて顔から湯気でも出るんじゃないかと思いそうになる。

  「親父殿?」

  「なんだ?」

  「その……あ、風呂で体洗ってくる!」

  「まぁ待て」

  親父殿は俺を羽交い絞めにすると大腿部をさわさわと撫でてくる。何とも言えない絶妙な手つきにびくりと反応しそうになってしまう。

  「別に気にしない、大丈夫だ」

  耳元で囁かれて耳を甘噛みされる。思わず声を上げて動きを止めた俺を親父殿は軽々と抱き上げる。

  「ベッドと布団とソファのどれがいい?」

  親父殿は既にベッドインする気が満々らしい。親父殿は俺を抱えたまま二階に上がりそのまま俺の部屋に入る。親父殿はいつも布団を敷いているため、寝床の用意が出来ているのが俺の部屋だけだ。

  「俺のベッドでやるの?」

  「布団敷くの面倒だしな」

  さも当然というように答える親父殿は俺をベッドに落として覆いかぶさる。親父殿の落とし方が乱雑だったせいかサンタ服の裾が少しめくれ上がってしまい俺のモノがはみ出そうになる。こんな服を着ているほうが親父殿に裸を見られるより恥ずかしい気すらしてきた。

  「いい加減この服脱がせてよ」

  「やだ」

  やだってなんだやだって。俺の頼みも空しく親父殿にサンタ服のままのしかかられる。喰われるのではないかと不安になるようほど荒々しく口を合わせる。いや、喰われるというのは間違ってはいないのだろうが。

  「ふぅ、ふぅ……親父殿の欲しい」

  「あぁ、俺もだ」

  親父殿は180度向きを変えると、俺の眼前に親父殿の太いチンコがぶら下がる。長さ自体は人並みだが、もしかしたら俺の手首ほどもありそうな太さのチンコ。こんなもの人体に入るのだろうか、あぁ、入るから俺が生きているのか。人体ってすげぇ。

  そんなふうに親父殿のチンコをまじまじと観察していると大きな刺激に声が上がってしまった。みれば親父殿が俺のチンコにむしゃぶりついていた。いや、割と本当にむしゃぶりついていた。舌を巻きつけ、頭を動かしてマズル全体で俺のチンコを味わっていた。そんなもんだから俺は嬌声を止めることもできず、ただただ喘いでいた。

  「俺のも気持ちよくしてくれよ」

  一度親父殿が口を離してそう言ってきたと思ったら、次の瞬間には俺はえづいていた。親父殿が腰を動かし始めたのだ。親父殿にも気持ちよくなってもらいたくて、俺も必死に親父殿の腰の動きに合わせて舌を親父殿のチンコに這わせる。

  快感の強い場所を知り尽くしているかのような舌の動きに俺はあっという間に射精しそうになる。が、できる事なら親父殿と一緒にイきたいため俺も必死に舌を動かす。親父殿の亀頭から裏筋にかけてねっとりと這わせる。

  「ぐ、くぅ、そろそろイくぞ!」

  「お、俺もそろそろヤバい!」

  一際深く俺の喉に突き刺した親父殿のチンコが大きく震えた。それと同時に親父殿が亀頭をザラリとした舌でねぶった。それが最後の一責めになって、俺は限界を迎えた。

  「あ、あぁぁ!!」

  「イくぞ、ぐ、ぐぉぉ!」

  俺と親父の口内にお互いの精液が噴出した。マグマのようにどろりと熱く粘性のある白い液体が口の中で溢れ、鼻腔へ青臭さが抜ける。

  親父殿のチンコは断続的にビクンと震え、その度に溢れ出していく。暫くご無沙汰だったのだろう、親父殿の射精は1~2分は続き、俺の口を溢れ出て顔全体にかかっていく。

  「あぅ、……あつい」

  顔にかかる熱と臭みに言いようのない興奮を覚えてすべてを飲もうと喉を動かす。親父殿の精液は苦味も感じたが不思議とおいしく感じられ必死になって舐めとろうとしていた。

  親父殿が身を起こして体の向きを変えたことで、再び二人の顔が間近にくる。どちらからというでもなく口付けすると、親父殿は口に含んでいた俺の精液を俺の口内に移してくる。

  「美味いか?」

  「はぅぅ、わざわざ聞かないでよ」

  親父殿だけじゃなくて自身の精液まで飲まされて恥ずかしさで消え入りそうになる。

  「どうする、続きもやるか?」

  「う……」

  続きをするという事は親父殿の逸物を俺の穴に突っ込むということだ。流石に裂けるんじゃないかと不安にもなるし尻込みもする。俺の不安もわかっているからか、親父殿も聞いてきたのだろう。とはいえ、やっぱり……

  「うん…お願い」

  「分かった、痛くないようにしてやるからな」

  親父殿が指を濡らしてゆっくりと俺のアナルに沈めていく。一度二度しか弄った事のないその穴は、……あぁ、そうだとも少しだけ興味本位で風呂場で指を突っ込んだこともありますとも、って今はそんなことは関係ないか、とにかく突っ込まれた異物感に力が入ってしまう。

  「力抜け、余計痛いだろう?」

  「ぐ…そ、そんなこと言っても……」

  意識を逸らそうにも腸内の圧迫感にどうしても意識が向いてしまう。そんな状況で力を抜くだなんてできるわけない。俺の様子を見た親父殿はべろりと顔を一舐めする。

  「大丈夫、俺だけを見ていろ」

  鼻先から口元、目尻や耳まで俺の顔を余すことなく熱い舌が這い回り、くすぐったさで徐々に意識がそれていく。親父殿はその間にも入念に指を動かして徐々に指の本数も増やして俺の穴を広げていく。最初は異物感と痛みしか感じなかったのだが、親父殿の丁寧な前戯によって痛みは薄れ快感が芽吹きだす。

  ただただ喘ぎくるっているうちに気付けばいつの間にか腸内を4本の指が蠢いていた。どのくらいの時間をかければそんなに指が収まるのだろうか、個人的に快感でそれどころじゃないのだが。

  「そろそろ挿入れるぞ?」

  「う、うんイイよ?」

  俺は親父殿が挿入れやすいように少し腰を浮かせると、親父殿は俺の腰をがっしりと掴んで穴にチンコの先を宛がう。いざ本番となるとやはり緊張する。それは親父殿も同じようで二人で見つめ合い硬直する。

  その緊張を破ったのは親父殿だった。腰をゆっくりと突き入れて俺の穴をさらに拡げていく。ミチッ、メリッという腸壁が強引に拡げられる音が体内から響く。苦しげな声を漏らす俺の口を親父殿は自身の口で三度塞いだ。上と下からそれぞれ水音が鳴る中、親父殿のチンコが奥へ奥へと進んでいく。親父殿の前戯のおかげか俺のアナルは裂けることもなく親父殿の太い逸物を受け入れてくれる。

  挿入れられただけで俺のモノは今にも射精しそうにビクリとしゃくりあげる。しかし、快感を感じているのは俺だけではなく親父殿のも時折震えているのを腸全体で感じていた。

  「全部入ったぞ、痛くないか?」

  「うん…大丈夫、動いて」

  俺が言ったのを契機に親父殿はピストンを開始した。初めは細かく突いていた親父殿は徐々にダイナミックに変わっていき、俺の中を抉るように棍棒を突き刺す。その衝撃を身体全体で受け止め、抑えることもなく喘ぎ声を上げる。

  親父殿がイイトコロを思い切り突き上げた途端、俺のチンコから白濁液が溢れ出す。肉棒がしゃくりあげ、全身の筋肉に力が入ってしまう。それは、腸周辺の筋肉も例外ではなく親父殿の肉棒を締め付ける。

  「ぐ…い、イク!ぐぉぉ…!」

  親父殿の肉棒から勢いよく精液が噴き出して、俺の腸壁を叩きつける。その刺激に一度は収まりそうに思えた精液が再び溢れ出してしまう。圧倒的な快楽に意識が薄らいでいく。

  しかし、俺の意識を戻したのは再び腰を降り出した親父殿だった。

  「ぐ…止まらねぇっ!まだまだイくぞぉ!」

  「あ…ちょ、あぁぁ!おや、じ、どの…激し…ぐぁぁぁ!」

  俺が限界を迎えても獣のように腰を打ち付ける親父殿の様子が俺の見た最後の景色だった。

  

  

  

  目を覚ますと、自身の部屋ではなく和室の天井が目に入る。どうやら親父殿の布団で寝ていたらしい。いや待て、親父殿とヤってた筈なのにどうして親父殿の部屋で寝てるんだ。

  ふと視線に気づいて横を見ると、親父殿が飛んできた。親父殿にものすごい勢いで抱き着いてきた拍子にそのまま布団に倒れこんでしまう。

  「いやぁ、心配したぞぉ!」

  「お、親父殿、重いぃぃ!……って、心配?」

  親父殿曰く、親父殿とのセックスの後、俺はほぼ丸一日寝ていたらしい。ヤりつかれて一日寝たって……あぁ、あの親父殿の性欲に合わせたらそのくらい寝ていても仕方ないかもしれない。

  「つまり今日はクリスマスイブってこと?」

  「まぁ、間違いではない」

  そんなに寝るなんてそのうち俺死ぬかも。腹上死が死因なんて嫌すぎるな。

  親父殿の話を聞いた俺は立ち上がろうとして崩れ落ちる。え、崩れ落ちる?再び立とうとしてようやく腰に力が入らないことに気付く。これはつまりあれか、ヤりすぎて腰が抜けたと。

  「親父殿、立てない」

  「立てない?」

  すぐに親父殿も俺の言葉の意味を理解したようで慌てはじめる。

  一通り親父殿が慌てたあと、親父殿にリビングのソファまで運んでもらう。クリスマスイブではあるが立てない俺は料理は出来ないし、親父殿は親父殿で俺につきっきりだったらしく、料理以前に仕事を休んだらしい。

  「いや、仕事はちゃんと行きなよ」

  「お前が寝込んだんだ、仕事どころじゃない」

  その言葉は嬉しい、嬉しいが流石にそれはどうなんだ。まぁ、大きな仕事が終わったということだからそこまで大きな問題は無いだろうから良いとしよう。そう思っておこう。

  今日はケーキも予約してあるのを取りに行ってもらうとか色々やることはあるんだ。

  「よろしく、親父殿!」