AdAd
  
語り継がれる愛の詩

  翔と虎次郎が付き合い初めて1ヶ月が経った。

  既に虎次郎の薦めで翔は虎次郎宅に同居を初めており、大学から帰るとご飯や掃除洗濯をするのは翔の役目。翔も住まわせてもらっているからと、虎次郎に言われるまでもなく率先してそれらを行っていた。

  翔の荷物は少なく、PCと鏡といくつかの服のみ。

  もともと欲が少なかったので、虎次郎の部屋に沢山物が溢れる事はなかった。

  そんなこんなで毎日幸せに暮らしていると思いきや

  翔には少し、虎次郎に対して不満が芽生えていた。

  ――――

  翔の数少ない趣味の一つには映画鑑賞があった。

  今もこうして休日は、いくつもの店が複合している大きなデパートに、虎次郎と映画デートをしに来ていた。

  このデパートは映画好きな翔が何度も訪れた事のあるデパートで、アルバイトで貯めたお金で月に一回映画を見るのが翔の以前の楽しみだった。

  虎次郎はデートに関してよく分からないといつも呟く。

  翔も付き合ってみて分かったが、虎次郎は本当に恋愛に関してずぶの素人で、テレビでよく見るようなベターなデートしか知らなかったほどである。

  なのでいつもデートに誘うのは翔の方で、虎次郎はどちらかと言うと家にいる方が良いと言う。

  翔も本当はそれに賛成だ。

  実際は虎次郎とただ家にいるだけで幸せな気分で、彼とただ触れ合っていれば何もいらないと胸を張って言える。

  でも虎次郎相手では、それは自殺行為であると翔は確信していた。

  虎次郎ははっきり言ってセックスに依存していると翔は思う。

  まぁ普通は学生時代に興味を持ち、自分で性欲だって発散する術を身に付けるのが一般的だ。

  でも虎次郎はそうではなく、今まで蓄えてきた性欲がある。

  それを発散しようとしているのか、虎次郎は日に五回は必ず射精しないと収まらないし、一度自慰を薦めてみたら、「君がいるのに何で自分でするんだ?」と本気で頭を捻っていた。

  翔にだって大学がある。

  毎日虎次郎の性欲に付き合うのはいくら若いと言っても骨なのだ。

  だから翔は、自分の為にも…と言い返した所、虎次郎は本当に、いやもう本当に悲しそうな顔をして「俺が……嫌いなのか?」と言ってきた。勿論そんな事を一ミリも思っていない翔だが、虎次郎のその顔には弱く。結局了承してしまったのだ。

  しかしまだそれだけなら、五発抜いて終わればいいと思うだろう。

  しかしそれは大きな勘違いだ。

  その五発は1日の“最低射精回数”

  つまりはまだまだ満足はしていないが明日もお互い大学や仕事があるし…というレベルの回数である。

  翔だって一晩くらいならその豪勢な精力に付き合う事は出来る。

  でもそれが休日になると………

  考えただけでゾッとした。

  これは冗談ではなく、虎次郎ならやりかねないと翔は確信している。

  だから翔はそうならないように極力家での休日を避けてデートを頻繁に行うのだ。

  他にも余談ではあるが、虎次郎は散々精力を蓄え、それまでエロに関する興味がなかったからなのか、セックスを覚えてスケベになったんじゃないかと翔は思う。

  家では常に翔を胸に抱きしめ、最近は乳首と耳も性感帯であると学んでしまったらしく、一緒にいる間はずっと乳首を指で捏ね、耳をハムハムペロペロと責めてくる。

  別に翔にしてみればそういうスケベな感じも好きではあるのだが、流石にずっとでは落ち着かない。

  翔が常にムラムラとして自分の好きな事が出来ない一方、虎次郎は筋トレくらいしか趣味がなかったようで、今も勿論筋トレはするのだが、その次の趣味的な感覚で翔の性感帯を開発してくるので厄介である。

  翔が以前に身体を合わせた男性達も、ほとんどセフレ的感覚であり、わざわざ乳首や耳の開発はしなかった。

  でも虎次郎は玩具を与えられた子供のように、テレビを見ながらとか、そういう合間の息抜き程度に身体を触ってくるので無意識に調教されているのではないかと最近不安になっている。

  それも一つの理由として、翔は休日家にいるのは危険だと察していた。

  場所は戻って、デパートに店を構える趣味のいい服屋。

  そう言えば虎次郎はデート先でも少し派手な事をやらかすので、翔はそれにも内心ついていけない事を思い出した。

  まぁ、見ていればわかるだろう。

  「これはいいなぁ…」

  翔が何となく手に取った青と黒のパーカー。無地のそれは、家で二人が寝間着にする程度のラフさで、まぁ翔的にはもし二人で着てたら暖かそうだね。くらいの感覚だった。

  「それが欲しいのか?」

  「え?あ…いや、二人で部屋で着てたらペアルックだから可愛いだろうなって少し思っただけ。」

  「遠慮するな。すまない!」

  「え?え!?」

  まだ買うとも言っていないのに、虎次郎は店員に直ぐ様声を掛けた。

  寄ってきてしまった店員に困惑している翔を他所に、虎次郎はさっさと話を進めていく。

  「ここに掛かっているパーカー、ここから……そこまで、全部くれ。」

  「ちょ!ちょっとちょっと!虎次郎さん!来て来て!!」

  「ん?どうしたんだ?」

  「どうしたんだ?じゃないでしょ!!」

  翔が少し声を抑えて怒鳴りながら虎次郎を店から連れ出した。

  そう、虎次郎と翔の金銭感覚の差だ。

  虎次郎は代々医者や弁護士、政治家等を輩出する所謂セレブの家系であり、実際に虎次郎の親は政治家と弁護士であるらしい。更に弟二人は有名な外科医とIT会社社長を勤めているとの事。

  一方翔の家系は親戚は多いが、一人として成功した者はおらず、一般的な庶民の家系。それに加えて翔の家族は女で一つで母が翔と妹を何とか育ててくれていた為、玩具やゲームなんて高価なものはクリスマスと誕生日くらいにしか貰えなかった。

  母の苦労を知って育った翔にとってお金の浪費は一番やってはいけない事と身体に染み込んでいる。

  だから翔は虎次郎のそのお金の使い方には恐怖しているのだ。

  「いらないのか?」

  「あ、あんなに買わなくていいよ!別に!」

  「遠慮しなくていいんだぞ?翔が欲しいものなら、俺は何でもあげよう。」

  虎次郎は自分がどれだけ凄い事を言ってるか認識していない。

  勿論そんな事言われていやなわけではない。

  けれど翔は、虎次郎に長年勤めていたアルバイトすらも止めさせられていた。

  「君が働かなくても俺が養う。翔は俺の側にずっと居てくれるだけでいいんだぞ。」そう言われて、次の瞬間にはアルバイトを解雇して欲しいと勝手に電話されていて。虎次郎はニコリと笑って、嬉しそうに翔を抱き締めていた。

  複雑な気分だった。

  母にも毎月仕送りしておいてあげよう。そうも言われた。

  確かにそれは一見とても恵まれていて、他人からしたらラッキーという感じなのだろう。

  でも翔は別に、お金の為に虎次郎と付き合っているわけではない。

  翔は別に、そんな事を望んでいるわけではないのだ。

  ただのんびりと、お互い頻繁には無いにしろ愛し合って、笑って、泣いたり、怒ったり、そんな普通の暮らしで良いのだ。

  虎次郎にしたら確かにそれは普通なのだろう。

  でも翔の立場が無い。

  自分は一体どういった気持ちでそれを受け止めれば良いのか。それがどうしてもわからなかった。

  虎次郎はよかれと思ってやっているんだろう。

  それにありがとうと返すのが本当は良いんだろう。

  でもそれは形が違うだけで売春のようにも翔は思えた。

  毎日セックスの相手として家にいるだけで金の心配は一切しなくていい。

  簡単に言えば、そう言われているも同然な気がして。

  「もう……良いから、虎次郎さんが予約したレストランにいこ?」

  「おお!取って置きの店だからな!きっと翔も気に入るよ!」

  翔は虎次郎が嬉しそうにそう言うのを、どこか複雑そうに見つめていた。

  ――――

  「こ…こは…?」

  連れてこられたのは如何にも高級感溢れるイタリアンレストラン。

  外壁から何までセンスがよく、夜の街のイルミネーションみたいで華やかに輝いている。

  外から見える中の様子はとても翔自身入っていいと思えるような場所には思えなかった。

  「ああ、本当は半年先まで予約で一杯らしいんだがな。うちは何度も来てるから電話一本で何時でも空けてくれるのさ。」

  要はVIPということなのだろう。

  翔はとても不安で、このレストランに入るのが怖かった。

  「行こうか。」

  「え?あ…う、うん。」

  その大きな手に引かれて、大理石で出来ていると思われる道を進む。

  一歩、また一歩と進む度に、翔は胸が張り裂けそうなほど緊張が高鳴った。

  綺麗に手入れされた扉を開ければ、正に圧巻という景色であった。大きなシャンデリアが幾つも存在し、綺麗に磨かれた大理石の床が煌めく。

  装飾はきっと一個一個がとてつもない値段であろう事が予想出来、周りにいる客の殆どが、スーツやドレスといった正装だった。途端にだぼついたカーゴパンツとパーカーの自分が滑稽に見えて、それに場違いなんだとすぐに悟った。

  虎次郎は自信に満ちた面持ちでカウンターに進み、何か笑顔で店員と言葉を交わしている。

  それはまるで自分を馬鹿にしているようにも感じて、そんな事はないとわかっているのに恥ずかしかった。

  「翔、行こう。」

  「は、は…ぃ…」

  声が自然と小さくなり、口をつくのは無意識に敬語だった。

  虎次郎はそれに気付いた様子もなく歩いていき、翔もトボトボと歩いて、テーブルへと向かった。

  翔はどこか無気力で、それでもなんとか前菜と、次に出てきたパスタを食べる事が出来た。

  虎次郎の言葉に、ただ相槌をうつだけ、流石の虎次郎も少しだけその重い空気に、口数が減っていた。

  「翔?」

  肉料理に手をつけようとしない翔に、虎次郎は不思議に思って声をかける。翔は相変わらずどこか虚空を見つめていた。

  「……ナイフとフォークの上手な使い方なんて出来ないよ…」

  「…あ、なら教えるぞ?」

  「みんな俺達を見てるよ?だってどう見たって場所にそぐわないもの!?」

  翔が虎次郎を見つめて泣きそうな顔で言えば、流石に怯んでしまって、しかし周りを見渡して一応確認する。

  しかし別に誰かが此方を見ているわけではなく。

  「誰も見てない。」

  「わからないだけで!きっとみんな噂してる!」

  「お、落ち着け翔!」

  「もういい!いらない!」

  「翔!」

  翔は目にうっすらと涙を浮かべて席を立ち、店から出ていこうとはや歩きで足早にそこを去った。

  虎次郎はそんな翔を見て引き止めようと手を伸ばすが、その手は空を切る。

  一体何が不満なのか、虎次郎には全くわからなかった。

  いそいで財布を取り出して金をテーブルに乱雑に置き、翔を追う虎次郎。翔は既に店を出た直後で、虎次郎は急いでその後を追った。

  「翔!!」

  翔は外に出た瞬間俯きながら走り出していて、虎次郎もそれについていく形で走り出す。

  流石に鍛えていて、足の長さも違う虎次郎に敵うわけもなく、翔は程なくして腕を捕まれた。

  「っ離して!!」

  「翔!何があったんだ!話してくれないとわからないだろう!?」

  翔はそう叫ぶ虎次郎の腕を何とか振り払うと、その場に茫然と立ち尽くした。

  ポタポタと地面を小さな斑点が濡らしていく。

  「……虎次郎さんは…本当に俺が好きなの?」

  「す、好きに決まってるだ「じゃあ!」」

  「何でセックスばっかりしたがるのさ!?」

  虎次郎の言葉を遮って、翔が叫ぶ。今まで思っていた気持ち。それが全部弾けたように、翔は虎次郎を涙で濡れた目で見上げた。

  「そ、それは…君を愛して「セックスだけなら俺じゃなくても出来るよ!!俺は男だし!貧乏な奴だし!虎次郎さんにしてやれることは何もない!!虎次郎さんにはもっと虎次郎さんに合った人がいるんじゃないの!?」

  「そんなことっ「虎次郎さんにお金ばっかり使わせて!俺はただ虎次郎さんのセックス相手で!!それって結局売春じゃないか!!!」

  「っ!?」

  虎次郎は翔の言葉にハッと目を見開いた。

  確かに翔が少しでも欲しいと感じていそうな物は買ってやったし、アルバイトも辞めさせた。わざわざ高いレストランに連れていき、翔の母にも金を送っていた。

  でもそれは全てよかれと思ってやっていた事であり、虎次郎には全く悪意があったわけではなかったのだ。

  ただ翔の笑顔が見たい。その一心で。

  でも確かに、考えてみればそれはまるで翔を籠の中に閉じ込めて、逃がさないよう鍵を掛けているのと同じ事だ。

  翔が居なくなる事を恐れて、無意識のうちに彼を束縛しているのと同じ事をしていた。

  虎次郎は翔に言い返す言葉を見つけられず唖然とする。

  途端に自分がどれだけ愚かな事をしていたのか理解したからだ。

  「俺はただ……ただ虎次郎さんとのんびり暮らせたら……それで幸せなのに……」

  「…翔…」

  虎次郎が翔に近付き、ソッとギュッと抱き締めた。翔の気持ちに気付けず、ただ己の我が儘を通して、しかもそれがお互いの幸せだと勝手に決め付けていた。

  「……翔…すまなかった。」

  「う…ひぐ…」

  「俺は……馬鹿だな。」

  翔の頭を何度も撫でてやる。本当は翔も不安だったに違いない。

  「……どうしたら…許してくれる?君に許してもらえるなら何でもする。」

  「………ただ…一緒にいて。」

  翔は、虎次郎のシャツをギュッと強く握り締めて、そう一言呟いた。

  「…わかった。」

  道を走る車の音に負けないよう、虎次郎はしっかりとそう言葉を返した。

  ――――

  「わかった。じゃあお金に関しては虎次郎さんに全部任すけど、嫌な事は嫌って言う!レストランとかも、デート先も、今度からは二人で決めよう!セックスは休日十回、平日五回、射精したらそこでおしまいね!その代わりベタベタするのはオッケーで1ヶ月に一回思う存分セックスする日も設ける、これでいい?」

  「ああ、話し合った結果だ。異論はないよ。」

  結局そのまま帰ってきた虎次郎達は、二人で今後同棲するにあたってのルールを設けた。

  お金の管理は虎次郎、デート先は二人で探して、セックスは翔がルールを決め、そのつど嫌な事は言う。納得出来るまで怒らないで話し合う。

  そう決めた。

  翔は主夫として専念し、虎次郎は言わずもがな。

  二人でこれからずっと一緒だと心に誓った。

  「で、1ヶ月に一回の日は……」

  翔がそう呟くと、虎次郎がソワソワとし始める。

  まぁ、簡単に予測は出来ていたのだが、案の定その目は期待に輝いていた。

  (そんな顔されたら今日にするしかないじゃん。)

  翔は苦笑すると、「じゃあ今日にしようか。」と虎次郎に問い掛けた。

  虎次郎は待ってましたと言わんばかりに尻尾を左右にブンブン振り回し、立ち上がると翔に殆ど飛び掛かるように覆い被さる。

  「わっ!…ん…ふ…」

  「ん…じゅる…」

  覆い被さった瞬間合わさる口と口。

  だが翔はトントンと虎次郎の肩を叩くと、虎次郎はなんだとばかりに口を話した。

  「待って、そんな急がないで、今日はちょっと変わった方法でやろう?」

  「ん?」

  「ほ、本当にこの姿でやるのか?」

  「すっごいエロいよ虎次郎さん。」

  翔が用意したのは、寝室のクローゼットに入っていた、虎次郎が昔所属していたラグビー部のユニフォームだった。赤と黒の配色が成されたベターなラガーシャツに、白のラガーパンツ。

  学生時代からもう少し身体が大きくなり、筋肉量も増えた為か、そのユニフォームはピチピチで、着たままだと服の中に虎次郎の指一本いれるのが限界だった。

  学生時代の懐かしい姿に少しだけ恥ずかしさがあるのか、虎次郎は翔を見て耳をペタンと萎れさせて、顔を真っ赤にしていた。

  「やっぱり貫禄あるね?キャプテンだったんでしょ?」

  「…ああ、まぁな。」

  「…こっち来て。」

  「………」

  翔が手でこちらに来るようにとジェスチャーをすれば、虎次郎はぎこちなくノソノソと翔の隣に座った。

  翔はいつになく妖艶な艶を漂わせて、虎次郎に更に近付く。

  「改めて見ると、本当に凄い筋肉だね。」

  翔がそう言いながら、虎次郎の筋肉が隆起した二の腕と胸を触った。

  丸太のような腕と、ガッチリとしてはいるものの、程よい脂肪が蓄えてある柔らかい胸。

  「ぐ…う…か、翔…!」

  「フフフ。」

  虎次郎が鼻息を荒くして、切なげに翔を見下ろした。

  ラガーパンツに遮られたぺニスがびくびくと震えて、解放の時を待っている。

  「いいよ。出して。」

  「はぁっ…ぐ…」

  ラガーパンツの前を開けば、むあっ…と独特の臭気が沸き立ち、二人の鼻腔を刺激した。

  ギンギンに勃起したぺニスは既にはち切れんばかりにその存在を誇示し、触って欲しいと嘆いているようで。

  しかし翔はまだそれに触れることはしない、焦らすようにただ微笑むだけだ。

  「じゃあ…まずは自分で触って?俺はそれを撮ってあげるからさ。」

  「そ、そんな…!」

  「早く早く。」

  「う……」

  翔に命令され、急かされれば虎次郎はただ唸るだけでそれに従う。

  横に用意していたビデオカメラを回し始めた翔に、ほどなくして虎次郎は無言で自分のチンコをしごき始めた。

  「ふ、ふ、ふ、フゥゥっっ」

  「気持ちいい?」

  「あ゛っあ、っ気持ちいいっ!チンポ気持ちいい!」

  「どこがどう気持ちいいの?さぁさぁ。」

  「はぁはぁ…か、雁が、指で擦れる度にっ、気持ちっ!!ぐあ゛あ゛あ゛っっ!」

  虎次郎の言葉を聞いた瞬間、翔は唐突に虎次郎の亀頭をギュイとこねた。とたんに虎次郎は叫び声にも似た絶叫をあげて身体を仰け反らせる。

  やはり自分ではそこまで上手く快楽を生み出せなくて、翔の暖かい掌が、先走りに濡れた亀頭を撫でるだけで、たったそれだけで、ゾクゾクと全身がわななき、虎次郎の口角がヒクヒクと自然につり上がった。

  「あ゛がああ゛ぁ゛っっ!あひっ!どろ゛げぢま゛うっ!あだまっ はじげる゛っっ!」

  「ああ凄い。ビクビクしてる。イッちゃうの?いいよ、イッて?」

  「お゛お゛ぉ゛お゛お゛ッッス!!ッオ゛ッスぅぅ゛うッッッ!!!」

  ピチピチに密着した服越しから、筋肉の動きがわかる。

  全ての筋肉が虎次郎の中心にギュッと収縮され、身体が硬化し、弓なりにしなって腰を突きだす形になっては、上を向いた状態から野太い絶叫を響かせて、虎次郎は勢いよく射精した。

  「お゛ッッッ お゛っ… お゛、」

  ビクン…と固まった身体が痙攣する瞬間に声が無意識に出る。その痙攣と同時に射精し、また身体に力が入って痙攣する。

  天井に届くのではないかと思うほど高く吹き出した精子は、虎次郎のラガーシャツやパンツを白く汚し、自らの顔にも幾つかの模様を描いた。

  「駄目ですね。虎次郎君。もっと鍛えなくては。」

  「ぉ゛っス…ッッ!ッッ!」

  身体中の力が抜け、ぐったりとしても、未だに身体はビクリと反応し、その度に声に鳴らない声を出した。

  ソファーに身を預けた虎次郎のぺニスは相変わらず一回程度では収まらず、翔は鈴口をゼロ…と舐め上げ、付着したゼリー状の精子の味を確かめる。

  その刺激にまたしても反応した虎次郎に、翔はニヤリと小さく笑みを浮かべた。

  二人の間にはキャプテンとコーチという役割が自然と出来上がっていたのだった。

  「それじゃあ特訓しましょうか。ラガーマンが早漏じゃ駄目ですよ。」

  「ぉ゛お゛っスう゛ぅッッッ!!」

  ジュルルルル、と音を立てて、翔は一気に虎次郎の亀頭を口に含んだ。

  同時に服を突き破らんばかりにピンっとそそりたつ乳首を服の上から両方つねり上げる。

  すると虎次郎の身体は面白いくらいに痙攣を繰り返し、まるで壊れたラジオのように喉の奥からノイズのような声を吐き出した。それでも翔は容赦なく、頭をグリグリと動かして亀頭を重点的に喉奥で締め上げた。

  「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ッッッ!!!コーヂッ!ゴーヂィ゛ッ!!!」

  「こうやって裏筋を舐められるのが堪らないんでしょ?ああ、鈴口も好きでしたね。」

  一旦口を離し、舌だけでチロチロと裏筋を舐め、雁をなぞり、鈴口を刺激する。中までグリグリと舌を伸ばして刺激し、相変わらず上を向いて叫ぶ虎次郎に、翔は満足げに微笑んだ。

  「あ゛ぁっ!イッぢま゛う゛っ!!ま゛だイッぢま゛う゛っスぅう゛ぅ゛ッッッ!!!!」

  「ジュルルル!!」

  虎次郎が翔の頭を抑えながら絶叫した。

  翔は少し先にそれを感じとり、亀頭をまた口いっぱいに頬張って、次に来る最大の刺激に身構えた。

  虎次郎の尻筋がビクビクビク!!と射精にわなないて、腰が自然に持ち上がり、翔の喉奥に精子をぶちまける。

  「ング…ごく…ごく…」

  「ア゛ア゛ア゛……」

  まるでぺニスから全てを吸われるが如く、虎次郎の腰が浮いてしまい、翔は濃厚な精子を喉を鳴らしてゴクゴクと飲み干した。

  ジュポンと口を外してベロリと亀頭を舐めあげれば虎次郎はビクンッとまた身体を跳ねさせて、ソファーへと脱力した。

  「キャプテン。」

  「あ゛ぁ…ゴーチィ…ふむ…う…」

  翔が乳首を親指と人差し指で捏ね回しながら、グッタリとする虎次郎の顔に近付いてキスを落とす。

  虎次郎はトロンとした目付きでそれを見ると、翔へと口付けを返した。

  「いつもはこんなに脱力しないのにね。やっぱり興奮してるのかな?学生時代も本当は、こうやってチンチン弄られたり乳首弄られたりされたかったんじゃないの?」

  「そ、そんな…俺はコーチ…翔だけにされたいんだ。他の奴なんて嫌だ。」

  ようやく少し落ち着いた虎次郎が翔の言葉を泣きそうな顔で必死に否定する。翔はそれが堪らなく嬉しくてニコリと笑った。

  「チンチンいれたい?」

  翔がそう問い掛けると、虎次郎は何度も頭を縦にふる。可愛い人だと小さく思った。

  「いいよ。めちゃくちゃにして。」

  その言葉が合図になった。

  虎次郎は翔がそう呟くと、いつものように肩を掴み、噛み付くようにキスをする。そのまま抱き上げられた翔は、乱暴にそのズボンを下着ごと下ろされて、膝と尻を持ち上げられ、慣らされることもないまま挿入された。

  「グルウウゥウゥ!!!!」

  「あ゛あ゛ーーーッッッ!!!」

  虎次郎の咆哮と、翔の絶叫が響き渡る。

  毎日数時間も虎次郎のぺニスをくわえこむ肛門。

  虎次郎は毎回興奮のあまり慣らしてくれる事は少なく、その為か翔は肛門の力を脱力して虎次郎のぺニスを慣らさなくてもくわえこめるという特技を覚えた。

  型をとった粘土のように、腸壁はもはや虎次郎のぺニスと同じ形になり、虎次郎のぺニスだけにキュンキュンと吸い付くようになって、結果的には最初虎次郎を受け入れた時よりも断然心地よい穴へと開発されていた。

  虎次郎が大きな動きで駅弁のまま翔の腸内を掻き乱す。

  ズパンズパンと乾いた音を立てる激しい腰付きに、虎次郎の大きなぺニスの形が翔の腹を中から押し上げて隆起していた。

  「あ゛ぁっ すげぇ!すげぇっス!コーチの穴の中吸い付くッスッッッ!!」

  「あ゛ひっ!キャプテッッ激しっ!死んじゃう!あ゛っ あ゛っ あ゛っ あ゛~~ッッ!!」

  壁に押し付けられ、ガツンガツンと腰が何度も押し付けられる。唇をまた強く吸われて、二人は同時に限界を迎えた。

  「イグっス!!イグっスう゛ぅ゛ウッッッ!オ゛ッオ゛ッオ゛ッオ゛~~ッッッ!!!」

  「ア゛ア゛ッッッッ!!アアアアアアッッッ!!!」

  ドクドクドク!!と虎次郎の腰が震える。

  中で射精に跳ねたぺニスが前立腺を圧迫する度に、翔はビュッ!ビュビュッ!と腹を、虎次郎のラガーシャツを白く染めた。

  「はぁ…はぁ…癖に…なりそうだ。」

  「あ゛っ…あう…」

  虎次郎が、口を半開きにしてその端から唾液と舌を出し、惚けた顔でそう呟いた。

  翔はグッタリと力なく俯き、時折ビクンビクンと震える。

  夜はまだ、始まったばかりだった。

  ――――

  「ア゛ア゛ッ!しゃじょう゛しゃじょう゛ォォ!!」

  「どうした翔君ッ!もう気を許したのかッ!まだまだこれからだぞ!!ぐっ」

  それから二人は、衣装を変えてまたセックスを開始していた。

  虎次郎はスーツを乱れさせ、乱雑にほどいたネクタイで翔の手首を縛り、四つん這いにして突き出させた尻に何度も何度も腰を打ち付ける。翔はそれにただ浅ましく喘ぎ声を漏らすしかない。

  すっかり着衣プレイと、いつもとはまた違ったシチュエーションのセックスに嵌まった二人は、その晩それから、何度も何度も出しつくし……

  「凄かったな…翔。」

  「う…ん…疲れた。」

  「す、すまない。あんまり気持ちいいから…」

  「あはは…別にいいよ。」

  二人は裸でベッドに横になって、セックスの余韻に浸っていた。

  結局風呂場でお医者プレイなんてものをしながら腹に貯まった精子を掻き出してもらい、それに興奮した虎次郎が「外に出すから!先っぽだけ!」と良い初めて、仕方ないのでまた乱れ。そしてシーツを乱雑に取り替えて今に至る。正直翔の眠気はMAXだった。

  「セックスにも色んな楽しみ方があるんだな!」

  それに引き換え虎は久し振りに思う存分出したという解放感と、新たなセックスに興奮は収まらないようで、翔をギュッと抱き締めながら嬉々として先程までのセックスを振り返っている。

  ふと、翔が虎次郎の顔を見上げた。

  虎次郎は語っている途中にそれに気付くと「ん?」とニッコリしながら翔を見る。

  翔はしばらく無言のまま虎次郎の顔を見つめると、にへら…と幸せそうに笑って、ゴソゴソと虎次郎の胸に身体を寄せ、その足に足を絡めて目を閉じた。

  虎次郎は頭に一瞬ハテナを浮かべて首を傾げたが、ふっ…と穏やかに微笑んで、翔をその腕に抱き締めて目を閉じる。

  二人が何を思ったかはわからない。

  けれどこの幸せが一生続く事は確かに思えた。

  ………おしまい。.

  「翔…?」

  「ん?」

  「……また起った。」

  「Σ何いってんの!!??」

  「き、君のぺニスが太ももにくっついてるから!……一回だ「駄目!!」」

  「た、頼む!優しくするから!「お断り!!」」

  「……うぅ…」

  本当におしまい。

AdAd