キャプテン・シャークは海賊団の船長であるサメ魚人、半分が海の生物である魚人や鳥人や獣人たちを率いては商船や港町を襲い略奪を繰り返していた。
そんなキャプテン・シャークの海賊団を対峙するべく船に乗り込んだ海軍の青年、力には自信があったのだが退治には失敗し捕虜となってしまった。
そんな青年、
「殺せ!仲間の枷となるくらいなら死んだ方がマシだ!」
とキャプテン・シャークたちに啖呵を切っているとキャプテン・シャークがこんな提案をしてきた。
「今から三回、ポーカーをして一回でも勝ったらお前を解放してやる。一回だけ勝てばいいだぜ、楽勝だろ?」
そう言い青年に顔を近づけるキャプテン・シャーク、青年は解放してくれるというのが本気である事を確かめるとその勝負を受けた。
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こうして自身の解放を賭けて、青年はキャプテン・シャークとのポーカー勝負を開始した。
しかし、当のキャプテン・シャークは正々堂々の勝負をする気などサラサラなかった。
キャプテン・シャークが腕につけているバングル、実はそれには密かに三枚のジョーカーが仕込まれている。
おまけにカードを配るディーラーとして選んだ副船長のオルカは船の中でもきっての手先の器用さを誇っており、キャプテン・シャークに対して優位な札を青年に一切気づかれる事無く配っていく。
そんなダブルのイカサマはキャプテン・シャークに絶対的な勝利を与え、青年に確実なる敗北が与えられると青年の身体は本来の姿を失っていく。
「ふ、服が!?」
一回目の敗北を味わうとビシッと決まった青年の海軍軍服が袖を無くしながら所々破けていき、臍をしっかり露出させると如何にも海賊のそれである水夫の服装へと変わり頭を縞模様のバンダナが包む。
「う、うぶっ・・・か、身体がぁ・・・。」
二回目の敗北がやって来ると青年の身体はまるで身体の中に何かを入れられていっているかのように膨張、海賊を相手にするため鍛えに鍛えた身体中が締まりを失っていくと同時に腕と脚は太くなっていき顔は真ん丸に変化、腹はデップリ突き出していく。
「どうした?もう後がないぞ?」
「そ、そんな事ぉ・・・分かってるぅ・・・。」
身体中をブルンブルンと震わせながらもまだ諦めていない青年、その諦めの悪さは賞賛ものだがイカサマが見破れない以上青年の勝利はない。
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「フ、フラッシュぅ・・・!」
「残念だったな、ロイヤルストレートフラッシュだ。」
ニヤニヤ笑いながらイカサマによって出来た手札を投げ捨てるように青年に見せるキャプテン・シャーク。
イカサマディーラー役のオルカも周りの船員たちもニヤニヤ笑い、そんなニヤニヤ笑みに囲まれながら青年は顔を青くさせ言葉を無くす。
しかしそんな青年の両口角に鋭く白い牙二本生えてくると・・・
「い、いやだぁ!いやだぁぁぁぁぁ!」
青年は悲鳴を上げ立ち上がろうとする。
だが太りに太り大きくなった身体があまりに重いためにバランスを崩して前のめりに転倒、そうこうしている間にも青年の肌は褐色に染まっていき鼻の下に髭が生えるとともに髪の毛はパラリパラリと抜け落ちていき・・・
「い、いやだぁ・・・俺ぇ・・・おらぁ・・・おらぁ・・・。」
口から出てくる声が自らの呼び方も含めて変化していくと頭の中も書き換えられていった。
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それから数か月後、キャプテン・シャークはテーブルを挟んで一人の男と対峙していた。
「今から三回、ポーカーをして一回でも勝ったらお前を解放してやる。一回だけ勝てばいいだぜ、楽勝だろ?」
そう言いポーカー勝負を申し出るキャプテン・シャーク、キャプテン・シャークと男の周りには部下たちがグルリ並んでおりその中にあの青年の姿があった。
「おい、次の奴はどんな仲間になると思う?」
「う~ん・・・おらぁ、カニだと思うなぁ。」
隣のダツ魚人とそんな会話を交わす青年、その姿は二足で立つセイウチ獣人の姿となっており喋るだけでも彼の突き出た腹はブルンッと揺れるのであった。