■ Part. 1 メガモンの世界へようこそ!
はじめまして! メガ・モンスターの世界へようこそ!
私の名前はセリナ。
この世界にはメガ・モンスターと呼ばれる生き物たちが至るところに住んでいるの。
そのメガモンという生き物を、人はペットにしたりバトルに使ったり……。
私はメガモンのサーメイトと一緒に旅をしているの。世界各地に存在するメガモン・ジムに訪問して、ジムリーダーを倒して、いつか殿堂入りしてやるんだ。
夢と、冒険と! メガ・モンスターの世界へレッツゴー!
私はサーメイト一匹だけを連れて旅をしているの。
他のメガモン・トレーナーには「もうちょっと手持ちメガモンを増やしたほうがいいんじゃないか」とか言われるんだけど、必要ない。
このサーメイトは、私が卵から孵して、ラトラスの時から一緒に育ててきたんだ。
私たちはいつも以心伝心、バトルのときも一心同体。ねぇ、サーメイト。
(サーメイトの鳴き声)
■ Part.2 サーメイトと融合しちゃった!
あら? はい、こんにちは! あなたは道に迷った旅の人かしら……それとも戦いを求めてきたトレーナーかな? 私とメガモン・バトルしたいの? 全然いいよ。実はちょうど暇していたところだったの。全力で相手してあげる。
いでよ! サーメイト!
(ボールから出てくる音)
(サーメイトの鳴き声)
サーメイト、私たちの力を見せてあげましょう。
まずは手始めにサイコキネシスよ!
(ボールを投げる音)
(ボールを手で弾く音)
ちょっと! 何をするのよ!? 私のメガモンを盗もうとするなんて、犯罪よ! 一体どういうつもり!? メガモン泥棒の一味かしら? そんなの見逃せないわ。
サーメイト、この泥棒トレーナーを懲らしめちゃって! 今度は念力で攻撃よ!
(ボールを投げる音)
えっ、ああ!サーメイト!!
(ボールで捕まえた音)
なんてことするの!? 人のメガモンにメガモン・ボールを投げて、捕まえちゃうなんて……。あなたどういうつもりなの? ちょっと! 私のサーメイト、返してよ! ずっといっしょに旅をしてきた、私の大切な友達なの……!
ひいっ なにするの!? ヤダっ 私に向かってボールを投げないで!
(ボールを投げる音)
キャアアアアーー!
(ボールで捕まえた音)
んんん〜〜! 出して! サーメイトを捕まえたのと同じボールで私を捕まえるなんて!
狭いボールの中にサーメイトと一緒に閉じ込められていて苦しい! ギュウギュウ詰めなんだけど。
いや、サーメイトの足が変なところに当たって……。ちょっと、サーメイト、動かないでよ! やだ、んんっ
うわっ なに、これ……。サーメイトと手がくっついてる……。
本来はメガモン・ボールって人間には使えないはずだし……。ちょっと!このボールなんなの!
ああ、サーメイトと腕も、脚も、身体もくっついて混ざっちゃう……。
セリナ! 助けて…! 僕、捕まりたくない……! 僕はマスターだけのものなのに……。
サーメイトの考えが頭に流れ込んでくる……。
これって、身体だけじゃなく、サーメイトの思考も混ざってない!? 怪しい人からのメガモン・バトルなんて受けなきゃよかった……。僕はもっと一緒に旅を続けたかったのに……。
ちょっと、サーメイト! マスターの考えが混ざっちゃってるよ! セリナ!助けて!!
(ボールから出てくる音)
うう……。私、一体、どうなって……。
髪の毛も緑色になって、服も白ドレスになって……。いや違う、これ私の皮膚?! 私、裸になってない!? いや、元々そうだったっけ。
セリナの身体が僕に融合して……。
ちょっと! どうなってるの!? 私とサーメイトが融合して一緒の身体になっちゃってるじゃない!! あなたが僕たちに投げたメガモン・ボール、いったいなんなの! 違法改造品?
やだぁ、僕とセリエをもとに戻してよぉ! こんな、マスターと一緒の体になって……。メガモンとしてちゃんとバトルできないよ!
私もサーメイトと旅を続けたかったのに、メガモンになっちゃって、トレーナーに妻変えられて……。
僕に命令してるの? 嫌だ! 僕の本当のマスターはセリナなんだから、お前の言うことなんて聞くもんか! いくらボールで捕まえたって、私はあなたの言うことを聞かないわ!
(ジムバッジを見せられる)
ハァァァァァァ♥♥♥♥♥ それってチャンピオンバッジだよね!?
ま、マスター♥♥! マスター!!♥♥ 何でもこのセリメイトへお申し付けください♥♥♥ マスターがこんなに強くてカッコいいバッジの持ち主だなんて♥、気付かなくてすいませんでした♥♥
はい♥ セリメイトはマスターの手持ちメガモンです♥ 何でも言うことを聞きます♥
セリナ、マスターに捕まえてもらってとっても幸せです! バトルでもご奉仕でも何でもします♥♥ セリメイトは人間とメガモンが融合した最強のメガモンです♥ 本当に、何でもお申し付けくださいね。
わかりました♥ メガモン・ボールに戻らせていただきます。さっきはマスター様に文句言っちゃってごめんなさい。誰が上で、誰が使役動物なのかを忘れていました。私のことが必要になったら、いつでもボールから出して呼びつけてくださいね♥
(ボールに収納される音)
■ Part. 3 はじめてのメガモン・バトル
(ボールから出される音)
ああんっ♥ マスター、ボールから出していただいてありがとうございます! セリメイトに何でもお申し付けください。
野生ポケモンとのバトルですね! わかりました!
電気ネズミよ! 喰らえ、サイコキネシス!
フフフ。効いているみたいですね。あなたもマスターの傘下になりなさい!
さて、電気ネズミさんはなんの技を使ってくるのでしょう。ほっぺから電気を出して……10万ボルトですかね?
(10万ボルトの音)
……ギャアアアアア!!! い、痛い痛い痛い!!!! 身体が痺れるううぅぅぅ!!!
アッガガガッガッ!!! ギギギギギ、イアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!
ハァハァ、ちょっと待ってください。メガモン・バトルがこんなに痛いだなんて……。こんなに痛いの、初めてです。やだ、止めてください。私、無理です……!
サーメイトはこんな痛いバトルに耐えてたんですね……。私は無理です、マスター…! ごめんなさい、ちょっと、本当に痛くて……。ボールに戻してもらえませんか……。
いや、ダメなんです。本当に無理で……。私、痛いのは苦手なんです。こんな、電気を全身に浴びて、死んじゃいます! もう限界です。
ごめんなさい、わかってます。マスターはバッジを持っていて偉いから、私は言うことを聞かなきゃいけないんですけど。でもどうしても恐怖が身体を支配して、動けなくて……。
やだ、ま、また攻撃されちゃう……! きゃあああああ!!!
(10万ボルトの音)
ギャアアア!!!! イギギギギ、ビビビビビ、身体が痺れるぅ……!!!
し、心臓がバクバクいってます。電気ショックで心臓が止まっちゃう! 無理なんです。許しくください。バトルは私には無理です、できないです。私、舐めてました。バトルがこんなに痛くて苦しいだなんて。
マスター、お願いです……。ボールに戻して……。本当にすいません……。もう、限界です。無理です。セリメイトは限界を超えてしまいました。ごめんなさい……。
(ボールに戻る音)
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■ Part. 4 使えないメガモンはメガモン・フードに再利用
マスター……。お久しぶりです。この前はバトルで役に立たなくて本当に申し訳ありませんでした。バトルがあんなにも痛いものなんてことを知らずに、安易に安請け合いしてしまいました。私、バトルじゃなくてもマスターのためになにかできることがあるんじゃないかと思うです。マスターのご奉仕とか、他のメガモンの世話とかでマスターのお役に立ちたいです。
いや、え、その……。もう一度バトルに出るのは本当に無理なんです……! ごめんなさいごめんなさい!! 本当にごめんなさい!! あの痛みを再び味わうのは怖くて……。もう、あのときのことを思い出すだけで脚がガクガクに震えちゃって……。ね。こんなんじゃ無理でしょ。本当に許してください……。
ここってマスターのお家なんですね。広いし、家具も高級そうだし、メガモンもたくさんいてすごいです。豪華です。マスターはチャンピバッジを持っている素晴らしいトレーナーさんですからね。本当に素晴らしい環境です。
え、その大きなガラス製の容器の中に入るというのは、なにか特別な理由が…? でも、マスターのご命令なら何でも従わせていただきます。
(足音)
はい、入りました。これでいいですか? このガラス瓶、セリメイトがしゃがみ込んでちょうどギリギリぐらいの大きさですね。あとは、ほうれん草10束と、ジャガイモ20個と……。あ、あの。マスター。瓶が狭いので、野菜をたくさん入れられるとちょっと苦しいんですが……。
そうですよね。マスターはたくさんメガモンを飼ってらっしゃるから、メガモンのフードを準備するのも、たくさん量が必要で必要で大変ですよね……。マスターはいつでもメガモンのことを第一に考えてらっしゃって素晴らしいトレーナーです。
あ、あのー。ちょっと気になることが。このガラス瓶、底に大きな歯が付いていて危ないんですけど、これなんですか? マスター、なにか企んでらっしゃいます?
……えっ、待って。私をメガモン・フードの材料にするって、ええ! そ、そんな!! そんなのありえないです! ご、ごめんなさい!! これ、私が入れられているのって大きなミキサーなんですか?! マスターに沢山ご奉仕いたしますから、そんなこと言わないで……。やだ、フタを閉めないでください!
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ちょっと待ってください、マスター! 本気で私をフードに加工するつもりなんですか!? 元人間のメガモンを材料にして作ったフードは栄養満点で、食べたメガモンのパワーポイントも増やす効果があるの? いやだ、私、食べられたくない! 私、元々人間なんだよ!? フードに加工しないでぇ……!
ごめんなさい! もうワガママは言いません! バトルも、身体が痛くても我慢して出ます! 他のトレーナーとのバトルでも人間の言葉も喋らない! 元人間だって言うことは絶対に隠すから!! ただのサーメイトに、ただのメガモンになるから。それでもダメなの? それでも私をメガモン・フードに加工するんですか?
嫌だぁ、死にたくないよぉ。ごめんなさいごめんなさい。ミキサーのボタンを押さないで! ミキサーの歯が回転して、身体がバラバラになって死んじゃうよぉ。マスター、考え直してください! なんでもします、ご奉仕しますから……! マスター、ねぇ、マスター! やだ、止めて、止めて、いやあああぁぁぁぁぁあああ!!!
(ミキサーが回転する音)
イギャアアアア!!! あああああああ!!! ああぁぁぁぁぁぁぁ……!!!
(べちょべちょ音)
【おわり】
[[jumpuri:夢祭うたさんに読んでいただきました!動画はこちらから > https://asfr-shadow.com/works/uta_20230812/]]