騒々しいレストランへようこそ!(Lite Story)「緋と犬」

  0

  蒼(あお)「ということで、ウルフハウンド族の「ユウイ」です。家族として預かってくれますか?」

  緋(あか)「イヤです。お前、ウルフハウンド族のこと知ってそれ言ってる?」

  数分前、蒼が捨て子を拾ってそれを緋に預かってもらおうとしている。そして今に至る。

  蒼「うーんと… 狼を狩る猟犬だっけ…」

  緋「俺、狼だから死ぬよ?喰われて」

  蒼「イヤイヤ、流石にそれは…」

  さっきまでずっと威嚇していたユウイがとうとう、緋を薙ぎ倒して、項(うなじ)を噛む。

  緋「痛い痛い!噛むな噛むなーーーーッ!!」

  1

  15分後、ユウイを落ち着かせることができました。(人形が犠牲になったけど…)

  緋「俺、いつか死ぬよー、こいつ預かったらー」

  嫌味たらしく言う。

  蒼「えー、大丈夫だよー(棒)」

  緋「この野郎」(なんで台詞に(棒)があるんだよ!)

  リミ「ねー、いつまでうちのレストランの床に伏せてんの?(小声)正直言ってやめてほしい…」

  緋「んなこと、言ったって!こいつがいつまでたってもこっから動かねーんだよ!」

  こいつ(ユウイ)はのほほんと緋の背中に座っている。

  蒼「頑張ってね。」

  緋「『頑張ってね』じゃねーよ!」

  蒼(ナイスツッコミ)

  カランカラン

  玄(くろ)「あっ、緋と蒼じゃん、何やってんの?」

  蒼はそっと玄の肩を叩き、2人でナイショ話を始める。終わって緋に向けて話し始める。

  玄「ねー、俺って緋から見たら『神様』なんだよねー?」

  緋「それが?」

  玄「預かりなさい」

  緋「なんでー?!」

  玄「『神様』なんでしょ?」

  緋「ぐぬぬ…」

  2

  項を噛まれたまま、自宅に帰ってきた緋とユウイ。

  緋「ただいまー おかえりー」

  ユウイ「ひゃひしいひゃとぅ(寂しい奴)」

  緋「うっせーなぁ!別にいいだろ!つーか、そろそろ放してくれよ」

  ユウイ「ひゃじゃ(ヤダ)」

  緋「替わりに人形やるからぁ!」

  ユウイ「ひゅりゅひゅ(許す)」

  緋「はい」

  そうやって差し出すと、奪い取るかの如く取ってカミカミし始めた。(もう綿が出始めてる。)

  3

  緋「寝たいんですけどー」

  ユウイ「イヤです。」

  ユウイが思いの外ゲームにはまってしまい夢中でプレイング。今、時計の時針は11を指してる。緋は玄に電話することにした。

  プルルルル プルルルル

  玄{なーにー?}

  物凄く気だるけな声。

  緋「助けてください」

  玄{イヤだー}

  緋「なんで?」

  玄{めんどくさいんだもん。}

  緋「…玄の奴…」

  玄{もー、仕方ないなー、緋君は。少し待っててね}

  ─1時間後

  時計の時針は12時を指してる。

  ガチャ

  玄「どうも、緋くーん。」

  緋(目はにっこりしてるけど、口元が全く笑ってない…)

  玄「夜食も買ってきてあげたよ。」

  ユウイ「何、買ってきたの?」

  緋(絶対、ほとんど食べられる気がする)

  緋「ありがと」

  玄「それだけ?」

  緋「え?」

  玄「『神様』への感謝はそれだけ?」

  緋「はぁー…ありがとうございました!」

  玄「よろしい」

  緋(全く…)

  玄「あ、このゲーム持ってる」

  緋「そーなんだ」

  玄「緋と同じゲームを持つ屈辱」

  緋「なんでだよー!酷い!」

  玄「(小声)酷くて結構」

  ユウイ「じゃあ、戦ってみてよ、2人で。」

  緋、玄「は?」

  ─準備させて

  コントローラーを持って、今、格闘ゲームによる2人の戦いが始まろうとしてます。

  緋「何気に初めてじゃない?玄とやんの」

  玄「確かにそうかもね。一応聞くけど、『神様』を勝たせるつもりだよね?」

  緋「現実は現実、ゲームはゲーム」

  玄「ですよね…」

  戦闘開始のゲーム音声が聞こえる。

  ここから無言になるので、彼らの心の声を聞いてください。

  玄(え、待って。こいつ、こんな弱かったけ。いつも、ゲームばっかしてる癖にこんな弱かったかなー?)

  緋(次の攻撃は横強攻撃かな?よし、あたり。)

  玄(待って、やっぱり異常がつくほど弱い気がする。もしかして、作戦?普通、こんな見え見えの策あるか?)

  そんなこんなで1戦目は玄が勝利。続いての2戦目。終始無言が続く。

  玄(おっと!やっぱりここで本気を出してきた。予想通り、強いなー、緋は。)

  緋(さっきのお返しだ!なーんてな。)

  緋は少し笑う。

  玄(嘘!こんなプレイしてるのに、笑うって…)

  2戦目は緋の余裕勝ち。次の3戦目で勝敗が決まる。3戦目が始まった。

  玄(え、ちょっと待って、待ってー!)

  3戦目は呆気なく終わった。2回勝利した緋が勝ち。

  玄「強くない?」

  緋「そうか? まあ、いいや。そろそろ寝よう」

  ユウイ「うん。」

  結局3人が寝たのは2時半でしたとさ。