素晴らしき10月

  僕は10月になると髭が生える特異体質だ。

  何で10月に髭が生えるかって?そんなの僕が聞きたいよ。多分これは呪いなんだ。

  だって僕の髭は関ケ原の戦いに参加した武将と同じ形なんだ。

  それに気付いたのは歴女の彼女。

  「貴方の髭、福島正則みたい」

  誰それ?

  「関ケ原の戦いで東軍の本隊にいた指揮者の一人よ。知らないの?」

  知らないし。歴史の授業でも習った覚えがないなぁ…

  そう言うと彼女に溜息を吐かれた。

  「私の彼氏ならもっとちゃんと勉強してよ」

  歴史では東軍が勝っているものの、西軍派の彼女に僕は負けっぱなしだ。

  このままじゃプロポーズなんて夢のまた夢かなぁ…

  そう思った翌日から、僕の髭に変化が現れた。それを見て彼女は喜ぶ。

  「それ!直江兼続の髭じゃない!貴方最高よ!」

  直江兼続…確か愛と描かれた兜を被っていた武将だよな…これって背中を押されている?

  思い切ってプロポーズすると彼女にOKを貰えた。