【skeb】 ~Revers_Hero's~「変態ヴィラン達のレアな勝利とその後の宴と」

  【ディザイア】。平和な世界にある日突然発現した超能力だ。その力は人の強い願いによって呼び覚まされる。物を動かす念動力や、炎や雷を放つような力、人の心や身体を操る力まで、多岐に渡り確認されている。

  世界は混乱することとなった。全ての常識が覆されてしまうその力に、人々は怯え、その力によって世界の均衡が崩されるのではないかと懸念する声が上がった。そして、その懸念はすぐに現実のものとなった。

  願いはすなわち欲望でもある。ディザイアの力に目覚めた者の中に、その欲望を振り翳し人々を傷付ける者達が現れ始めたのだ。後に【ヴィラン】と呼ばれることとなるその脅威の存在に、力を持たない人々は為す術なく逃げ惑い、その脅威に怯える日々を送っていた。

  これは、もしかしたらありえたかも知れないし、全くあり得ないかも知れない世界の話。

  ある初夏の日の事。ここはN県某所にある、トレーニングジム。夜間にも開いているジムで、その時間は男性しか利用客がいない。

  会社帰りのオスケモ達が健康のためから自己研鑽のためにとトレーニングをするジム。そこにいるのは汗の滴る屈強なオスケモ達で、例え強盗犯が入り込もうが返り討ちにされそうな雰囲気がある。

  だが、それはあくまで一般獣人の強盗であればの話であった。

  「ようテメェら! 今日はテメェらにとって最悪で最高の日になるぜ!」

  様々な器具が並び、現在進行形でトレーニングが行われているジムの入り口から堂々と扉を開き入って来たのは、黒毛をベースに首元と顎下が白毛の狼獣人で、身体を黒いボディスーツで、赤いマントを羽織り目元を黒い目出しのマスクが覆っていた。黒のスーツの胸元には赤で大きく口を開く狼の模様が描かれている。

  「オレ様はダーク・シャドウ! 悪の組織【ブランチN】のリーダーだぁ!」

  バサッとマントを広げ、その狼獣人のヴィラン、ダーク・シャドウが高らかにそう宣言する。お決まりの登場文句にお決まりの名乗りを上げるヴィランの登場に、ジム内のオスケモ達はポカンとした表情になった。

  「ワァー! 今日も最高だよぉ!」

  その微妙な空気の流れる空間で、隣で一人拍手をするのは、ダーク・シャドウと同じく黒ベースのボディスーツにごつい金属のグローブとブーツを装備しているのが目立つ、リーダーよりもかなり体格のいい赤鬣の獅子獣人。シャドウとは違い、スーツの胸元にはピンクの太陽のマークが刻まれている。

  「ったくダーク・サンシャイン、テメェはよぉ……とっととやることやりやがれ!」

  「はぁい! みーんなエッチな気分になぁれ! ラスティ・サンシャイン!」

  ダーク・サンシャインの手にギラギラピンクの炎で出来た、小さな球、サンシャインの名の通りの太陽が現れ、それが投げ放たれてジムの中心に留まる。すると、ジムの中を妖艶なピンクの光に包まれた。

  「なんっ……!」

  「あっ……!」

  「はぁ、はぁ……!」

  欲望の太陽の光を浴びて、汗がピンクの光で怪しく煌めき、ジムにいたオスケモ達は発情してしまう。ダーク・サンシャインの力でノンケだろうと雄に性的魅力を感じるようになってしまっているオスケモ達は、互いに相手を襲いたい衝動に駆られ始めていた。

  「お、おい、止めろって……!」

  「俺、ずっとお前のこと、気になってたんだ……!」

  真っ先に、元々雄に対する欲望を持っていたオスケモ達が動き出し、発展途上の狼獣人が、気になっていた全身デカイガチムチ牛獣人を押し倒していた。普段なら到底力で押し倒せはしないが、発情して上手く身体を動かせないところを、ディザイアによって増幅させられ後押しされた欲望に押し倒されれば、体格差など無きに等しい。

  性欲に忠実となった狼獣人はすぐに雄の象徴を暴き出すべくウェアのズボンを思いっ切りずらして、情欲の日を浴びて元気になったチンポを露わにさせる。熱を帯びたチンポが空気に晒され、ガチムチ牛獣人の欲望が一気に膨れ上がった。

  「ああ、雄臭いチンポだ! あむっ」

  「んおっ!」

  すぐに欲望のままに牛獣人のデカチンを咥える狼獣人。マズルいっぱいにチンポを咥えて、頭全体を使ってジュポジュポ下品に水音を立てながらしゃぶりチンポを堪能することで、牛獣人に快楽を与える。欲情の太陽に照らされて削り取られていた牛獣人の理性は瞬く間に崩落し、情欲を、そして雄を求める存在へと変わった。

  「はぁ、はぁ……やべぇ、気持ち、いい!」

  「ん、んぐっ!」

  強烈に発情させられて早々に限界を迎えていた牛獣人は、狼獣人の後頭部をその大きな手で抑え込み、口の中に濃いザーメンをぶち撒ける。咄嗟のことで全てを飲み干すことは出来ず、マズルの隙間から濃いのが零れ落ちた。

  周囲も既に乱交状態になっていた。スポーツ体型の黒豹獣人がまだまだ腹周りに肉を湛えているサラリーマンの豚獣人を押し倒し挿入し、ゴツイ獅子獣人が同じくゴツイ虎獣人と熱いキスを交わし、犬獣人三人のチンポを猫獣人一人がベンチに寝そべり両手と尻で受け入れていた。

  「ああ、いい、いいねぇ! 秘めたる思いが報われる、これこそ愛だよね! チラッ」

  「勝手に言ってろ」

  その乱交を眺めて恍惚に浸り、愛するリーダーに露骨過ぎる色目を使うサンシャインだが、当のシャドウは鬱陶しそうに一蹴する。

  「出入口粗方塞いできたけど、要らなくなかった?」

  横から一人、小柄な雪豹獣人が話しかけてくる。ヴィラン二人と同じく黒いボディスーツを着ており、スーツに着いている黒いフードを目深に被り、胸元には青で六角形に左上と右下にそれぞれ一本線のマークが描かれている。彼はダーク・フリーザー。ともすれば子供にも見えてしまうが、これでも【ブランチN】の一員だ。

  「良いんだよ、ヒーローが間に合ったら、時間稼ぎにはなるだろ。それよりおっさんは……」

  「誰がおっさんだってぇ!?」

  もう一人、ダーク・フリーザーの後ろから来たのは、三人と同じ黒いボディスーツを着たシェパード犬獣人だ。マズルだけ出した黒いフルフェイスのヘルメットを被り、胸元には緑色で鎖を十字とバツマークを重ねたアスタリスクの形のマークだ。その手から鎖が伸び、その先には二人、犬獣人と鯱獣人が首輪に繋がれ四つ足で引き連れられている。

  「うっせぇな、ダーク・チェイン。作戦くらい守れよな」

  「あ? なんでお前なんかの指示に従わなきゃなんねぇんだよ」

  「俺がリーダーだからだよ!」

  連れていた犬獣人の背中にドカッと腰を下ろして、鯱獣人の背に足を乗せて、とてもリーダーに対するものとは思えない態度で答えるチェインに、シャドウは吠える。本来なら他のスタッフを無力化した時点ですぐに来る作戦だったのだが、調教済みまで楽しんでいる分時間が掛かっていた。

  「とにかく、とっとと捕まえろよ」

  「あん? こんだけだったらテメェでやれよな、リーダーなんだからよぉ」

  やはり到底部下とは思えない、馬鹿にした態度で答えるチェイン。実際のところチェインはシャドウをリーダーとして見ていないわけだが。

  「だぁクソッ! やりゃいいんだろ! ボケっとすんなサンシャイン!」

  「はーい!」

  舐めた態度のチェインの言葉にキレ散らかし、サンシャインに八つ当たり気味に怒鳴るが、サンシャインは特に気にしないどころか喜んで、ピンクの火球を動かしてシャドウの後ろに配置する。

  「俺に染まりやがれ!」

  シャドウの足元から影が広がり、既に致して第二ラウンドに入ろうとしていた発情オスケモ達の足元へと伸びる。そのまま影が裸のオスケモ達の身体に纏わり付き、無地のスーツのように身体を覆い尽くした。これこそシャドウの能力、影を具現化して他者に纏わせて、影の持ち主の能力や思考を投影させることで、シャドウの思考をコピーして相手を同調させて従わせることが出来るのだ。

  影の狼獣人がぞろぞろと集まって来て、シャドウ達の前に並ぶ。普通であれば同調程度で一般人相手でも洗脳とまでは行かないが、発情して射精したばかりの頭では抗えず、シャドウの思うままに動かされている。

  「よーし、全員移動するぞ!」

  「はーい!」

  サンシャインだけが元気に応えて、十数人のオスケモ達を率いてシャドウはジムの裏から出て行った。入れ替わりで入り口を開けようとしているヒーローがいたが、扉が開く頃にはヴィラン達はその場を去っていた。

  ---[newpage]

  ヴィラン達は夜闇に潜みながら、アジトのある廃倉庫へと向かい、オスケモ達を並べる。廃倉庫の地下に造られた、隠されたアジトに。巨大なモニターがあり、その前に大きな空間が広がり、今そこにヴィラン達と捕まったオスケモ達が集まっていた。広場の向こうには、生活感のあるソファや悪の組織に似付かわしくないような日用品が並んでいる。

  「っしゃあ! 成功だぁ!」

  「珍しくぶっ飛ばされずに成功だねぇ」

  「珍しくは余計だ、珍しくは!」

  本当に珍しく悪事が成功したのを喜ぶリーダーに水を差すフリーザー。しかし本当に悪事が上手く行くことは稀だったため、この云われようも当然ではある。

  「さっさとこの邪魔臭いの退けろよ」

  「手ェ出す前にやることあんだろうが!」

  そう怒鳴った途端、ヴィラン達の目の前にある大きなモニターが付き、赤地に黒で描かれた禍々しい樹のマークが浮かび上がる。ヴィラン達に、主にシャドウに緊張が走った。

  『報告を』

  「ハッ、フォーリング・ディサピア様。成人男性十四名、捕獲に成功しました」

  シャドウは膝を着いてモニターに向けて頭を下げてからそう報告する。今まで怒鳴っていたのが嘘のように、努めて冷静に受け答えするのは、敬意はないが上司に、ボスに対して畏怖があるからだ。

  『珍しく成功したのはいいけど……その割に随分少ないねぇ。まぁ、分相応ってところか』

  上司、いや組織のボスにパワハラされて、シャドウは押し黙ってしまう。どうせ反抗したところで良い事は何もないと、良く知っているのだ。【ブランチN】は悪の組織ではあるが、【トランクA】という大元の、幹の枝でしかない。

  『はぁ……まぁ、無いよりはマシの成果でも、成果は成果。殺さない限りは好きに遊んでから献上するように』

  「ハッ! このダーク・チェイン、必ずや【トランクA】に相応しい従僕へと調教した後にお送り致します!」

  後ろにいたチェインがビシッと背を伸ばし敬礼して答えた。今までのボスへの態度が嘘のように、心底心酔しているのが分かる態度が全面に出ている。

  「……ふぅ。クソが、こっちの事情もろくに聞きゃしねぇくせに」

  モニターが消えて通信を終えた途端に、シャドウは悪態を吐く。ただですら普段は理不尽が何も纏わずに歩いているようなヒーローにワンパンされていることも報告しているのに増援が来ないことに不満があるのだ。

  「テメェみてぇな青二才が、あの方に文句言ってんじゃねぇよ」

  「はぁ、そうかよ。その青二才の部下のくせに」

  「ああん?」

  返って来たシャドウの皮肉に対して、明らかな不機嫌さを醸し出して威嚇するチェイン。チェイン自身人事に納得してないのだが、敬愛するボスの命令だから部下として従っているだけなのだ。

  「ちっ……萎えたから適当に遊んでろよ」

  シャドウは不貞腐れて、ソファに頬杖を着いて横になる。そんなこと意に介さず、シャドウに纏わされていた影が消えたのを良い事に、チェインはオスケモ達の首に鎖を伸ばして首輪を着ける。

  「シャドウ、ほら」

  それを見たサンシャインは奥からテキーラの酒瓶を持って来て、シャドウのためにショットグラスに注ごうとするも、シャドウは瓶をぶん捕ってラッパ飲みし始める。

  「半分くらいちょうだいよ~」

  「別に好きにすりゃいいだろ。どいつがいい」

  そんなヤケ酒など目に入らず、チェインとフリーザーはその辺で買い物でもするかのような軽さで被害者を選んでいく。

  「そうだなぁ、このおじさんと、このお兄さん、後はこっちのお兄さんは欲しいかな」

  「チンポデカイのばっかかと思ったら、デブもか」

  チェインの言うように、後半二人は巨根の青年だが、最初に選んだのは短小包茎の豚獣人だった。

  「こういう情けないのも、それはそれで映えるんだよ?」

  「そうかよ。まぁ俺はこいつとこいつ、後こいつとこいつがいりゃいいな」

  明らかにガタイが良く、チェインなんて捻り潰せそうな男達を選び、首輪の鎖を引いて跪かせる。チェインの趣味は服従させることだ。だからこそ、相手が強そうであればあるだけ趣味に合致するのだ。

  「残りはどうする?」

  「一旦置いとこうぜ。首輪しときゃ逃げようもねぇ」

  残った半分のオスケモ達を力で跪かせておいて、チェインとフリーザーはそれぞれの享楽に興じる。

  「さぁて、取り敢えずお兄さんからだね。えい!」

  ダーク・フリーザーがパンッと両手を叩くと、牛獣人の前後に黒いカーボンの板が現れて、そのまま板で挟まれる。血飛沫が上がることも無残な死体になることも無く、そこにはカーボンフリーズされた像のようになっていた。両手両足を広げており、勃起したチンポが腹部に押し当てられて強調されている。

  「うーん、全裸だしチンポはいいんだけど、顔がちょっとなぁ」

  フリーザーはカーボンフリーズした牛獣人の、勃起して天に向かって怒張している大きなチンポを触りながら、自分の作品の品評をする。牛獣人の顔は無表情に近いもので、フリーザーからすれば相当味気の無いものだ。

  「はぁいお兄さん、気分はどうかな?」

  「……ハッ! な、なんだよこれ!」

  半ば失っていた意識を取り戻した牛獣人は、自分の現状の異常に気付き、唯一自由な頭を動かしなんとか情報を集めようとする。力自慢の自分が身体をピクリとも動かせず、身体が敏感になっていれば、混乱もするしすぐ脱そうとするのも当然だ。

  「今日の君は僕の作品なんだ。でも顔が固いから、もっと良い顔して欲しくってさぁ」

  「な、何言ってぇオホォ!」

  困惑する牛獣人の固められたチンポを、フリーザーは思いっ切り握り締めてから、軽く扱く。カーボンフリーズされて固まっているはずのチンポはむしろ敏感になってしまい、牛獣人は堪らず声を出してしまう。

  「そう、その顔だよ!」

  フリーザーは嬉しそうにそう言い再び牛獣人の頭をカーボンフリーズする。そこにはみっともなく半開きになった口、目はカーボンフリーズされて見えないが半分白目を剥いていて、アヘ顔と言われればそうにしか見えない顔になっている。

  「それじゃ、仕上げだよ!」

  固まったチンポをフリーザーがギュッと握ると、カーボンフリーズされているにも関わらずチンポの先端から白濁液が勢いよく飛び出す。しかしそれもすぐに黒いカーボンに固形化されて、ザーメンが飛び出るカーボン像の出来上がりだ。

  (んほぉおおおお!)

  言葉を発することさえ許されぬ像となったとしても、その絶大な射精の快楽を享受し続けることになってしまう。

  「今の内にいーっぱい気持ち良くなっておくんだよ。【トランクA】に行ったらもう、射精なんて贅沢だからね」

  チンポを指で弾きながら、快楽で頭がヒートして聞こえないことを分かっていながら、そう絶望的な末路を宣告する。今や提出前の作品でしかないそれに、ヴィランが慈悲など抱くはずがなかった。

  「次はこっちのお腹にしようかな。おーい、起きてよー」

  次の作品を作るべく、腹の出ている豚獣人の玉を叩いて起こす。半ば意識を失っていた豚獣人は急な刺激に身体が跳ね、目を覚ました。

  「なっ、君は一体……」

  「右見て~」

  「右……?!」

  言われるままに右を見れば、そこには先程完成したばかりの、カーボンフリーズ

  された牛獣人の姿があった。ただのプレートに埋め込まれたようなカーボン像ならば気味が悪い程度で済んだかも知れないが、その像が知り合いであれば話は変わる。作り物として見れば悪趣味で、そうでなければ最悪な事態が頭に過ろうものだ。

  「ヒッ!」

  「お、いいね!」

  すぐに逃げ出そうと豚獣人は駆けだしたが、それを待ってましたと云わんばかりにフリーザーは手を叩き、豚獣人の前後からカーボンの板を呼び出し、すぐに挟んでしまう。

  「……!」

  「んー、やっぱり生き生きしてる方が良いね」

  両手両足を上げてから曲げたような、足はガニ股、腕はダブルバイセップスのような、けれど掌はパーで開いている状態で固められた豚獣人の、腹をペシンと叩く。普通なら揺れそうなものだが、固められた豚獣人の腹は揺れるようなことはない。

  「にしても、お腹は立派なのに、おちんちんの小さいこと小さいこと小さいこと」

  フリーザーは腹から小さなチンポへと手を動かし、勃起していないチンポを弄る。チンポよりよっぽど立派なキンタマも一緒に触り、豚獣人にカーボン越しに性刺激を与えたが、当然チンポに変化はない。

  「ププッ、いっそ無様だしこのままでもいいけど……」

  男根の部分だけをカーボンから解放して、生身のチンポが出て来る。フリーザーはそれを指先で弄り、チンポを刺激した。身悶え出来ないカーボンスタチューだが、チンポは反応して硬くなる。

  「もう硬くなってるや。この感じだと早漏っぽいから、ここかな?」

  先走りが零れだし、ビクビクし始めたのを感じて、フリーザーは再び豚獣人のチンポをカーボンフリーズしてしまう。

  「残念なおじさんには射精は贅沢だし、お腹を強調したいから余計だよね」

  勃起して下腹を持ち上がるはずもないのに持ち上げようとしているチンポはおまけとして、あくまで太った男の無様な像として作りたかったフリーザーだった。

  ---[newpage]

  「さーて、次はっと……」

  と次の作品作りをする一方。ダーク・チェインはというと……。

  「さぁて、おいテメェら、俺を愉しませろよ」

  ガラリと鎖が鳴ると、繋がれていた獅子獣人と虎獣人、犬獣人と鯱獣人の四人の男達が四つん這いにされる。いずれもガタイが良く、チェインよりも圧倒的に背が高い。

  「うっ、なん……」

  「奴隷が許可なく顔上げんじゃねぇよ!」

  意識が戻り顔を上げようとした獅子獣人の頭を踏み、獅子獣人の額が床に当たるまで踏みつける。服従させようと思えば容易く出来るが、ダーク・チェインは享楽のために、あえてただ四つん這いにさせているのだ。

  「テメェらは奴隷だ。俺に従い俺に服従して、命令だけで生きる存在だ」

  獅子獣人の頭に足を置いたまま、理不尽極まりない宣言をするチェイン。普段であればそんなことを言われてそのまま従うような男達ではないが、この異常事態中に反抗的になれるほどどうしようもなく愚かではなかった。

  「返事くれぇしろよな!」

  数秒もない沈黙さえ許さず、チェインは獅子獣人の頭から退けた足でそのまま虎獣人の腹を蹴る。強めに蹴られてオエッとしているものの、腹を押さえて倒れることすら許されず、頑なに四つん這いのままだった。

  「はい……」

  「声が小さい!」

  「ぐぇっ!」

  鯱獣人が恐怖に従わせられて返事をしたものの、その搾り出された声が気に食わないのか、今度は鎖を引っ張り首を絞める。それでは声が出ないなんて矛盾は、ヴィランに通用するはずもなかった。

  「テメェらに許されるのは『はい』って返事と『ありがとうございます』ってご主人様への感謝だけだ。いいな?」

  『はい! ……?!』

  全員大声で返事をしたものの、その状況が既におかしいと困惑の表情を浮かべる。そこに当人達の意志はなく、命令されたことをそのまま実行してしまったような状態だった。

  「よしよし、テメェらペットはそれでいいんだよ。さてと……テメェにするか」

  「……っ!」

  特に理由もなく、チェインは犬獣人の背中にドカッと腰を下ろす。背骨の事など考えていないその行為に痛みで声が出そうなものだが、犬獣人は命令に従い声を上げることが出来なかった。

  「おい、ご主人様に椅子にして貰ったんだから、感謝を示すのがペットの務めだろうが!」

  バシンッ!

  「あ、ありがとうございます……!」

  理不尽にケツを音が出る程叩かれ、心にもない言葉、のはずの言葉を吐く犬獣人だったが、自らの心とは裏腹にそのチンポが勃起してビクンと揺れていた。痛みと屈辱のケツ叩きに、犬獣人はあらぬ快楽を抱かされているのだ。

  「テメェらは足でも舐めてな」

  犬獣人の背に座って足を組み、上側の足を三人の間に投げ出すチェイン。本人達にその気がなくとも、既にディザイアの力で支配されている彼らに、チェインの命令に抗う力はなかった。

  『ありがとうございます』

  言いたくもない言葉を言わされながら、チェインの足を三人で舐める。事前に洗っていない足など舐めれば誰のものだろうが嗚咽ものだが、三人は丁寧に指の隙間まで舌を這わせた。

  最初は不満な顔をしていた三人、いや、四人は、段々と喜びを覚え、恍惚の表情を浮かべるまでになってしまう。チェインの首輪をされた時点で、その力に抗う統べの無い一般人ではまともに抵抗出来るはずもない。忌避感は消え去り、言わされていたはずの言葉は、いつの間にか偽りながらも本心へと変わってしまっていた。

  最早触れずとも射精してしまいそうなほど股間を膨らませ、ご主人様を喜ばせるために、ひたすらに命令を熟し続ける。犬獣人は椅子に徹し、他の三人はふやけてしまいそうなほどに足を舐め続けた。

  「まぁ、及第点だな。おい、椅子替われ」

  チェインは立ち上がり、今度は獅子獣人の背に腰を下ろす。アジトに戻ってなお装着していたボディスーツの一部、股間部分が溶けるように解除され、チェインのチンポが晒される。サイズで言えば巨根というほどではなく、平均より少し大きいくらいのものだが、チェインの鎖に堕ちた者にとっては、この上なく魅力的に感じるものだ。

  「さて、まず椅子のご褒美だ犬。お前には竿を舐める権利をやろう。鯱と虎は、玉でも舐めてな」

  『はい、ありがとうございます!』

  既に足裏を舐めた舌を出し、涎を垂らして喜びを示す四人のオスケモ達。唯一の語彙で感謝を伝え、言われた通りに椅子になっていた犬獣人が竿の先を、虎獣人と鯱獣人はキンタマの裏を舐める。獅子獣人は一人チンポを堪能できないことに歯噛みはあるが、椅子であることもまた命令だ。

  足を舐めていた時よりもずっと積極的に、チンポを舐める男達を、チェインはにやけ顔で見降ろす。調教という行為そのものは好きだが、チェインはあくまで情けなく堕ちた姿に興奮する性質だ。ただ少しも嫌がる姿を見ていないと、堕ちるにしてもギャップがなく詰まらないと、そう思っているだけのことで、反抗心が強い奴はむしろ嫌っている。シャドウなどボスに対してある種の反抗心があるため、その部類に入っているのだ。

  「ああ、いいぞテメェら……」

  流石に直接性器に刺激を与えられれば、完全に下に見ている相手からとはいえチンポはしっかり反応して、先走りを零し始める。今やご褒美でしかない先走りを犬獣人は我先にと舐め取り、虎も鯱もお零れに預かろうと玉の表面、ほぼ根本を舐める。

  「よし、そこまでだ」

  チェインはペット達に残酷な命令を下してから立ち上がる。既に出来上がってしまっているペットとはいえ、一番のご褒美をお預けされて、顔は上げられないが寂しそうな顔で四つん這いのまま項垂れてしまった。

  「何、ちゃんとくれてやるっての。ここに集まって、顔上げろ」

  命令通りチェインの側まで四つん這いのまま近付き、四人のオスケモ達は顔を上げる。そこには、最後の責めを自らの手で行うダーク・チェインの姿があった。

  「ほら、よ!」

  そして、すぐにチェインは自らのザーメンを放ち、オスケモ達の顔へとぶち撒ける。

  『ありがとうございます!』

  顔射されたオスケモ達は、一斉に至福から感謝の言葉を吐き出す。言葉だけではない。触れられてすらいないチンポから、床にザーメンを撒き散らす始末だ。最早ご主人様の精液が、直接刺激を上回る快楽と化しているのだ。

  「よし、こいつらは十分だな。残りもやるか」

  享楽の夜は終わらない。例え、密かにリーダーともう一人の仲間がアジトからいなくなっていようと、チェインは気にしてさえいない。今は、享楽と、最も敬愛するボスのために調教を行うことしか、考えていなかった。

  ---[newpage]

  作戦が成功したってのに気分が晴れず、酒飲んで酔っ払って、サンシャインに連れられてアジトの奥に引っ込んでいた。

  廃倉庫の地下にあるアジトには、俺達が寝泊まりする生活スペースがある。ベッドと食糧に飲み物、トイレとシャワーと、違法建築の割に居つくのに十分なものが揃っている。うちの組織は福利厚生がいいのか悪いのか分からなくなるところだ。

  「うー……」

  頭がぽやぽやする。二本目を開けて……そこまでしか覚えてない。三本目を開ける前に、サンシャインに連れられて部屋まで来ていた。

  「シャドウ、大丈夫?」

  スーツを脱がされて全裸にされてから、ベッドに俺を下ろして、自分のスーツも脱いでからシレッと添い寝の形で同じベッドに滑り込んで来るサンシャイン。表だったら、即突き飛ばしていた。実際、反射的にその手を伸ばしていた。のだが、気付けばサンシャインのデカい胸に触れるばかりになっていた。

  「んー……サンシャイン、いつもいつも、ごめんよ……」

  「ううん、分かってる、分かってるよ」

  ゆっくりとその太い腕で抱き寄せられる。俺はそのまま受け入れて、サンシャインに抱き締められた。温かい……若干熱いくらいだ。

  「みんなの前で、邪険にしてごめんよぉ……」

  「いいんだよ。シャドウは、いっぱい頑張ってるもん。考えた登場セリフだってちゃんと覚えてるし、今日は作戦も成功したし」

  サンシャインの大きな手が、俺の頭を優しく撫でる。セリフを覚えてるとかいうのは若干恥ずかしい気持ちにもなるけど、そんなのどうでもいいくらい気持ちいい。この瞬間は、自分達がヴィランであることを忘れてしまいそうだ。

  「ボスもおっさんも認めてくれないから、ついイライラするし、イキッちゃうしで……俺、最低だよなぁ」

  酔ってるのもあって、ポロポロ弱音が出てしまう。俺だって本当はスマートにヴィランとして悪事を成功させて、誰もが認めるヴィランになりたかった。けど、現実は上手く行かなくって……っていうか、あの意味不明にクソ強過ぎるヒーロー、ジャスティス・ウェイカーのせいが十割だけど……。

  「最低でもいいじゃない。僕達はヴィランなんだから」

  「そう……なのか……? そう、かも……だけど……」

  「どんな事言われたって、シャドウは僕を愛してくれてるって分かるから、いいんだよ」

  ギュッと抱き締められて、顔がサンシャインの胸元に埋まる。まだ風呂に入ってないから、スーツの下に籠ってた汗臭さの混じる強烈な雄の臭いが鼻に飛び込んで来る。一般的には臭い、になるんだろうが、俺は興奮する。

  「すぅー……ふぅ、サンシャイン……」

  一呼吸大きく吸ってから、顔を上げてサンシャインの顔を見る。獅子という種に似付かわしくないとさえ思える、慈愛に満ち溢れた顔。その顔に、愛の炎に焼かれるまでもなく、惚れたんだ。

  「シャドウ……可愛いね、シャドウ」

  「ずるいぞ……いっつも、あんなこと言ってる俺に、そんなこと言うの……」

  「シャドウだって、言ってくれればいい。二人は熱中してるから覗きに来ないし、今なら素直になってくれていいんだよ」

  そうかぁ……そうだな……どうせあいつら、俺達がいないのにも気付いてないだろうし、今なら、いいか。

  「……サンシャイン、好きだ」

  ゆっくりと、サンシャインのマズルにマズルの先を触れさせる。触れるだけの軽いキス。それだけ、十分幸せで、でも、もっと愛が欲しい。

  「愛してる、サンシャイン」

  一度口付けを解き、もう一度キスして、今度は深く、舌を絡める。求める俺を優しく受け止めて、息苦しくならないよう、気持ち良くなるようしてくれるサンシャイン。ああ、もっと好きになっちまう。

  しばらくの間、サンシャインがリードしてくれるままにディープキスしていた。もうどちらのものかも分からない唾液が零れ落ち、俺達の間に一瞬銀の橋を作りすぐに落ちていく。

  「サンシャイン……!」

  「ふふっ、いいよ、シャドウ」

  俺はサンシャインを押し倒す。サンシャインがその気になれば簡単に跳ね除けられるくらいの体格差があるからこそ、ちゃんと受け入れてくれているのが分かる。

  サンシャインのぶっとい両足を掴み、尻穴が見えるように広げさせる。サンシャインなら俺のチンポくらいすぐにでも受け入れられるだろうが、プライベートではサンシャインを傷付けるようなことはしたくない。たとえ世間ではヴィランと呼ばれる存在でも、愛する人に対してそれくらいの分別はある。

  「あうっ……」

  太股を掴んだまま、俺はサンシャインの尻にマズルを埋め、尻穴に舌を這わせる。スーツを着たままでシャワーさえ浴びてない尻は、洒落にならない悪臭がするけど、そんなものはお構いなしに、俺は尻穴を舐める。なんならこの臭いのが癖になる。

  「ふぅ……シャ、ドウ……」

  サンシャインの声は、恥ずかしさを湛えたものだ。何度やっても尻舐めには慣れないようで、毎回恥ずかしそうに声を上げる。普段もっとヤバイプレイとかでも平気で見てるのに、当事者になると恥ずかしがるのは可愛く思う。

  欲情の炎に焼かれたわけでもないのに、ケツ舐めてるだけでどんどん興奮してきた。チンポも硬くなってて、先走りが出てちまってる。だが、これで致しちまったら、勿体ない。

  「んぷっ、サンシャイン……」

  「いいよ、シャドウ」

  舌を引き抜きサンシャインと顔を合わせた。ゆっくり近付いて、舐めて解かしたサンシャインのケツにチンポを当てる。何度もやってることなのに、初めての時のような緊張感と、初恋の実った時の幸福感が同時に来るような、そんな気持ちになれる。

  「あっ……!」

  「んっ……!」

  ゆっくり挿入して、サンシャインの尻はあっさり俺の俺を受け入れた。ただ繋がれるだけでも、蕩けてしまうような気持ち良さを感じてしまう。

  「サンシャイン……」

  「シャドウ……」

  そのままの姿勢で、サンシャインとキスをする。サンシャインも身体を起こしてキスを受け入れてくれて、興奮から少し舌を絡めて、すぐに続きをするために離れる。

  「じゃあ、動くぞ……」

  「うん、来て……!」

  サンシャインの太股を持ち上げて、一回大きく引き抜いてからチンポを打ち付ける。なんとかギリギリ保ってた理性がプッツンして、そのまま腰を振り始める。気持ちいい。気持ち良くてガキみたいに腰を振ってしまう。

  「ああ、いいよ、シャドウ!」

  「ふんっ、ふんっ!」

  ひたすらに快楽とサンシャインを貪る。サンシャインの甘く荒い息遣いが、卑猥な音楽を奏でる水音が、俺自身の心音が、興奮を更に掻き立てる。そこらの奴らをぶち犯す、ただのセックスじゃこうは行かない。

  「サンシャイン、サンシャイン……!」

  熱い時間が続く。興奮が最高潮まで上がり、頭が熱くなってくる。もう、限界が近い。見栄を張って、少しでも長くセックスしてるけど……。

  「シャドウ、我慢しなくたっていいんだよ。僕に、愛を頂戴?」

  「っ! サンシャイン……!」

  サンシャインには見透かされていた。でも、ああ言われたら、我慢することも、その理由も何もあったもんじゃない。

  「俺のザーメン、受け取ってくれぇ!」

  チンポを打ち付けて、ザーメンをぶっ放す。やべぇ、気持ちいい。サンシャインに、種付け出来て、こんなに……。

  あ、やば……。

  「あー……飲んでたもんねぇ。大丈夫、大丈夫。後はやっておくからね」

  初めて見た時、その赤い鬣に目を引かれた。俺よりもずっと大きくて、誰にでも優しくて、なのに何処か寂しそうな目をしていたのをよく覚えている。

  あれは、一目惚れだったんだ。積極的に声を掛けて、友達から始めて、意識して貰えるようにアピールして……。

  そうだ。思いが報われなくちゃならなかったのは、俺の方だったんだ。だから、サンシャインは俺と付き合ってくれた。『あらゆる愛の成就』を願ったサンシャインが、俺の想いに応えるために。

  だから、俺は、せめてその願いを叶えてやりたかった。みんなを見返してやる、というのも勿論あった。だから本気で世界征服をしようとしている【トランク】の一員になって、世界征服のあかつきにはこの街の支配者になる契約で働いている。結果は伴ってないけど……。

  本当はサンシャインに暴言なんて言えたもんじゃない。でも、ヴィランとして舐められるわけにも、弱点だと思われるわけにも行かないから、気のないフリをしている。それが例え、仲間だとしても。あいつらは、仲間というより同業者だけど。

  いつか俺達の願いが叶うまで、俺達は自分の本名を呼び合うことを封印することを誓った。本当は下の名前で呼び合う方が、恋人らしくていいけど、咄嗟の時に名前を呼んでしまって身バレなんてしたら、洒落にならない。サンシャインはあくまでダーク・サンシャインで、俺はあくまでダーク・シャドウだと、誓ったんだ。

  そのいつかが果たせる日が来るのかは分からない。サンシャインの願いは、永遠に続くものになり得る。だが、それが何だというんだ。サンシャインが叶ったと思ったその瞬間まで、俺は……。

  「ふんふんふ~ん」

  鼻歌が聞こえる。あれ、これ、サンシャインの……。

  身体が濡れてる。水の流れる音がする。まだ、シャワーを浴びている途中みたいだ。何してたかハッキリ覚えてるし、なんか酔いが抜けてる……朝まで起きないかと思ってた……。

  「サンシャイン……」

  「あ、起きちゃったんだね」

  「ごめんな……」

  反射的に言葉が出た。さっきまでの夢が、妙に頭に残ってたせいだ。

  「ううん、気にしないで。僕がやりたくてやってることだから」

  狭い風呂場で、俺をお姫様抱っこで抱えたままシャワーを浴びせている。俺のザーメンの臭いが濃いから、サンシャインのケツからはもうザーメンを出してるみたいだ。

  「違う……いつもいつも……」

  「さっきも聞いたよ。まだ酔ってる?」

  「懐かしい夢を見てて……俺、サンシャインを巻き込んじまったんだよなって。なのに……」

  きっと、サンシャインには別の道もあったはずだ。どうしても、そう思わずにはいられなかった。こんな顔が良くって慈愛があって、ヴィランにならなくても、それこそ俺と付き合わなくても、どうにか出来たんじゃないかって……。

  「それこそ、言いっ子無しだよ」

  「ヒャッ!」

  サンシャインがギュッと俺の尻尾を握って、ゴシゴシ尻尾を泡立てて洗ってくる。このふさふさ尻尾は割と敏感なんだ。安心してからくすぐったくもあって、声が出ちまう。

  「僕だって、ちゃんとシャドウのこと好きなんだから、そんなこと気にしなくたっていいんだよ。なんかシャドウの暴言って、ゾクゾクするし」

  「いや、それは、どうなんだ?」

  「それもまた愛だよ?」

  さも当然のようにそう返って来る。それがサンシャインなのだと言えばそうなのだが、そういうところはちょっと狂気染みている気がしないでもない。

  「愛って言えば、なんでも許されると思ってないか?」

  「愛は偉大だよ?」

  愛の伝道師には愚問だったらしい。

  俺の身体を洗い終えたのか、まだ俺を抱えたままサンシャインは風呂場から出る。いい加減下ろせ、とはちょっと言えなかった。言えないままタオルで身体をしっかり拭かれて、そのままベッドまで運ばれていた。

  「さ、反省会は終わりにして、明日からまた頑張るために、ちゃんと寝ようね」

  「うん……」

  サンシャインの分厚い胸に抱かれて、俺は目を閉じる。風呂上がりの熱いくらいの温もりと雄の臭いに包まれて、心が落ち着く。明日からまた、こんな平穏とは無縁の世界に戻るんだ。

  「おやすみ、シャドウ」

  「おやすみ、サンシャイン……」

  幸せに包まれて、俺の意識は遠ざかって行った。