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転生したらザングースでした。ネコイタチの日常生活。第十一話

  前回タツヤは酷く疲れてしまい、倒れてしまった。王様の計らいで特別に連れていく事となったのだ。ハイカラがおぶってくれたからなんとかなった。

  その夜、タツヤは完全復活で目を覚まし、外に見張りがいるので捕まったかと勘違いし、猫になって脱け出した。そこで、キツネの女性獣人に捕まって、その部屋に連れてこられた。さてさて、どうなるのでしょうか!

  第十一話「九尾の女王 アンナ」

  狐「よってかかって、こんな小さな生き物を追うとは何事か!」

  兵士1「し、しかし陛下。一応侵入してきてますので。」

  狐「では、この子は何かしたのか?何か物を壊したのか?」

  兵士1「・・・・いえ・・・」

  狐「ならばお前達がやってることは虐待と一緒ではないか!この子はこんなに怯えてるのに。」

  タツヤ(猫)「(・・・・)」

  タツヤはその女性に抱えながら顔を隠す。

  狐「ほれ。大丈夫じゃ、わらわが面倒を見よう。ただし1日だけじゃがな。明日になったら親の元にお帰り。」

  タツヤ(猫)「ニャン!」

  狐「ほう。お利口じゃのう。よしよし。」

  狐の女王は猫のタツヤの頭をなでなでした。

  タツヤ(猫)「ニャ。(うお。気持ちいい。実際の猫もこんな感覚なのかな?)」

  狐「気持ち良さそうじゃのう。と言う訳で、この子はわらわの部屋に連れていく。」

  兵士1「しかし陛下。」

  狐「なんじゃ、何か異論があるのか。」

  兵士1「・・・いえ・・・何でもありません。」

  狐「うむ。では参ろうか。」

  狐の女王は猫のタツヤを連れて自分部屋へ連れていった。去る際に兵士が。

  兵士1「あの猫め!陛下と一緒にいるなんて!羨ましすぎる!」

  と呟いていた。そして女王の部屋に到着した。

  タツヤ(猫)「(ここが、女王の寝室か。)」

  狐「さて、そろそろよかろう。その姿が仮の姿と解っておるぞ。さあ!正体を見せろ!」

  タツヤ(猫)「ニャニャ!(ゲゲゲ!バレてる。)」

  狐の女王は手を出し、指で何かをしていた。すると、タツヤの身体が急にムクムクっと腹が出始めた。

  タツヤ(猫)「(ムクムク!ボヨーン!)ニャニャ!!」

  狐「な、なんじゃと!」

  タツヤのお腹はどんどん大きくなりつつある。タツヤの感覚はハッキリとした。コレは『マシュマロボディ大』の発動だ。

  タツヤ(猫)「ニャグっ!(何でスキルが勝手に!しかも猫状態のままで!)」

  狐「まずい!これでは、王宮が崩れてしまう!なら次!次!」パチン!

  狐の女王は指をならした。するとまたしてもタツヤの身体に異変が。

  タツヤ(猫)「(プルプル。バチバチバチ)」

  今度は、身体が燃えている。『炎のスキル』が勝手に発動したのだ、もちろんスキル使用時にはタツヤの身体は熱くならない。

  狐「んな!これでは、王宮が火事になるどころかわらわの命も危うい!えーい!やめじゃ!やめじゃ!」パチン!

  狐の女王はまたも指をならした。今度は、タツヤの身体、と言うかお腹は小さくなった。そしてようやく引っ込めた。

  タツヤ(猫)「ニャウ。(も、戻った?さっきからなんだって言うんだ。まさか。あの女王の魔法じゃないかな?)

  その時、ギルとラントが女王の部屋に入ってきた。

  ラント「一体何の騒ぎだ!」

  ギル「なっ!アンナ女王!大丈夫ですか!?」

  タツヤ(猫)「(あの人、アンナって言うんだ。)」

  アンナ「う、うむ。心配ご無用。しかし何なのだ!?あの猫は!ただの猫ではないのは解っておるが、わらわが、スキルをいじって正体を明かそうと思ったのだが、こやつ、スキルを思った以上に多く譲受しておった。何者なのか!」

  ラント「猫?あっ!タツヤ。」

  ギル「タツヤ様?王よ?この猫が、タツヤ様?なのですか?」

  ラントは確信してるが、ギルは疑惑の表情をしている。

  ラント「話すより、見てもらった方が理解するであろう。タツヤよ。元に戻るのだ。」

  タツヤ(猫)「ニャ!ニャウーン!」(分かった!ザングース!)」

  タツヤがそう発すると、猫の身体が光出して、元のザングースの姿に戻った。

  タツヤ「(プルルン。)よっと。」

  ギル「タツヤ様!?変身スキルを持っていたのですね。驚きました。」

  アンナ「フム。変身スキルか。」

  ギル「王は、この事を知っていたのですか?」

  ラント「そうだが?ギルよ、お前はタツヤが猫に変身出来ることを知らなかったのか?」

  ギル「はい。大きな身体になるしか知りませんでしたので。」

  タツヤ「まぁ、王様に話を止められてたからね。スキルを奪う輩がいるからって。忠告をされてたから。」

  ギル「そ、そうでしたか。王様。」

  ラント「ギルよ。すまないが席を外してもらえるか?女王との話もある。」

  ギル「はっ!しかし王・・・」

  タツヤ「こっちは心配しないでギルさん。それより、ハイカラの様子を見てほしいんだ。突然起きて俺が居なくなって外をウロウロされたら、俺みたいに兵士に追われかねないから。」

  ラント「タツヤもこう言っておる。ギル。」

  ギル「わ、分かりました。あっ!それと、タツヤ様。」

  タツヤ「?」

  ギル「遅くなりましたがご回復おめでとうございます。」

  タツヤ「あ、ありがとう。」

  ギル「では、ハイカラ様の様子を見に行きます。」

  ギルは部屋から出た。

  アンナ「行ったか?」

  ラント「ウム。」

  アンナ「さてと、改めてソナタの名を聞かせてもらおう。」

  タツヤ「はい!俺は・・いえ、私は、タツヤ・ザングース。ラピスファームの冒険者です。」

  アンナ「・・・・ほう・・・・ソナタのような獣人は見たことも無いぞ。」

  タツヤ「それは・・・(ポケモンだからな。)」

  ラント「タツヤよ。アンナは大丈夫だ。本当の事を話すが良い。私の正体も知っておる。」

  タツヤ「そ、そうなの!?わ、分かった。実は・・・・」

  タツヤはアンナに自分が元人間であり。ザングースに転生した事を話した。

  タツヤ「それで、人間の時の名は、『有田たつや』って言うんだ。実はさっき、人間の時の、私が死ぬ時の夢を見てしまって。ちょっと汗だくになってた。」

  アンナ「フム。嘘を言っていないようだな。了解した。オヌシの事は私の胸の奥にしまっておこう。」

  タツヤ「(ホッ。)」

  アンナ「では、わらわの自己紹介といこう。わらわは、アンナ・ジュリア。このカーレンドファームを率いる王である。」

  タツヤ「やっぱり、女王だったのですね。そしてこの街が、カーレンドファーム。」

  アンナ「作用。」

  ラント「この街は、山や森に囲まれているから、重要な薬草や山菜等が沢山取れるのだ。私の街からも薬草等を輸入しておる。」

  アンナ「ラント殿とは、その交渉の取引を行っておる。今回の遠征は、その交渉も兼ねてのついでだ。」

  タツヤ「成る程。」

  アンナ「ところで、気になっていたのだが、ソナタのその身体は、たるみすぎではないのか?」

  タツヤ「(プルルン。)これでも標準体重です!(いや、普通のザングースより重いけど。)」

  アンナ「フム。ソナタのスキルは、何個あるのだ?」

  タツヤ「えっと。8つですね。その内4つは同じ系統のスキル何です。マシュマロボディと言う。(プルルン)この体型を生かしたスキルなんです。お腹を大きくしたり硬くしたりも出来る。」

  アンナ「では先程私のスキルでコントロールした時、成る程。危うく潰される所だったぞ。変身スキルを強制解除しようとしたのだが、多数スキル持ちだとは予想外だ。」

  タツヤ「もしかして、さっきの勝手にスキルを発動させたのは、女王の仕業!?」

  アンナ「ウム。私のスキルは、『サイコシフト』相手のスキルを勝手に使わせて暴れさせる。相手の限界までスキルを暴走させて自滅を狙う。これが、主に私の戦い方だ。」

  タツヤ「(ウヒャー。でも、マシュマロボディがあって助かった。)」

  アンナ「すなまいな。迷惑だったか?」

  タツヤ「あっ、いえ、ただ驚いただけで。」

  アンナ「そうか?まぁ、このスキルは私の固有スキルなので、他の者には持っておらぬから珍しがるであろう。この事は、誰にも言ってわならぬ!もし言ったのなら・・・オヌシを消し炭にする!」

  タツヤ「だ、誰にも言いません!はい!(怖っ!)」

  ラント「アンナ殿、タツヤは口が固いので信用してよいぞ。」

  アンナ「・・・・ラント殿が言うのなら・・・・信じよう。」

  ラント「(アンナを怒らすと危ないからなー。)」

  アンナ「さて、お互いの紹介もすんだ所で、商談の話にいこう。ラント殿の話と言うと、今回もラピスファームに大量の薬草と山菜を分けてほしいとの事だな。」

  ラント「ウム。その通りだが、タツヤにアンナ殿に紹介したくて来たのもある。」

  タツヤ「私に肩を持つようですが、二人はどういう関係ですか?」

  アンナ「私は・・・・ラント殿に助けられた事がある。ただそれだけだ。」

  ラント「アンナは、・・・アンナは・・・ここの王になる前は、・・・元人間であった。」

  タツヤ「えっ!?に、人間!?ってことは、転生者!?」

  アンナ「いや、転生とは違う。私は、この世界のもうひとつの世界、人間界からやって来たのだ。」

  タツヤ「人間・・・界。」

  アンナ「ラント殿から聞いているだろうが、人間と獣人は昔から敵意として見られている。じゃが、人間達はある時、神の命令で人間を獣に変えて、獣人界へ永久追放とする儀式を行っていた。」

  タツヤ「勝手過ぎるよ!っ!!まさか獣人界でもその儀式を行って・・・」

  ラント「おらぬ!そんな非人道の事は今までやっておらぬぞ!何を言うか!」

  タツヤ「ご、ごめんなさい!気になったからつい。話を続けてください。」

  アンナ「そんな時、私が選ばれたのだ、当時私は、愛する家族を失い、もう正直この世界はどうでも良くなっていた。私は、怪しい人間達により。こんな狐の姿にされ、強制的に獣人界へと転送された。当然、一方通行なので帰ることも叶わない。それに・・・・」

  アンナは自分のシッポに指を鳴らすと、シッポが九本になっていた。

  タツヤ「なっ!シッポが増えた!?」

  アンナ「これが私の本当の姿。私は・・・・妖怪なのだ。」

  タツヤ「よ、妖怪!?」

  アンナ「私は等に、60を越えていた。死んでも構わないかと思うくらいに、じゃが、この姿は本で読んだ伝説の妖怪、九尾そのものだった。」

  タツヤ「九尾、私の元いた世界でもその妖怪の名は聞いたことがある。千年位生きられる狐の妖怪だ。って。」

  アンナ「その通りじゃ、私は初めてのこの世界で何も出来ずに只。死のうと思っていた。じゃが、妖怪であるため成仏でもしない限り死ぬことが出来ない。そもそも成仏する方法がないから死ぬことが出来ない。」

  タツヤ「死ねない身体。不老不死とはまさにこういう事か。」

  アンナ「そんなある日、私が森で彷徨っていると、とある冒険者に出会った。そう、ラント殿に。」

  タツヤ「ラントに?」

  ラント「その頃、ギルドで、とんでもない噂があってな。深き森に化け物が現れたと言う情報があった。街の冒険者達はその噂を聞き付けて討伐を依頼したのだが、依頼に失敗し、逃げるように帰っていった。聞いた情報によると、めんこい女が森にいて、誘拐しようとした時、後ろから不意をつかれ、スキルも固定され、スキルが暴走し、太刀打ち出来なかったそうだ。それ以降誰もその依頼を受けなくなり依頼破棄寸前にまでになった。私も、その討伐に参加するか迷っていた。そして依頼が破棄されてしまい、私はその後あの森へと単独調査に向かった。その時だ。何やら、死んだような目をした女を見たのは。」

  アンナ「私は孤独で、誰も信じようとしなかった。私は身体もボロボロになり、ここで息を引き取ろうと目を閉じた。次に目を開けた瞬間。一人の男が座っていた。」

  過去の話。

  ラント「この森を調査し速9日。そろそろ潮時か。やはり、消滅したのか。」

  ラントが一人事を言っていたその時。草影から誰かの気配が。」

  ラント「!!何奴!?」

  アンナ「私を・・・殺して・・・(ガクッ)」バタン。

  ラント「お、おい!おい!しっかりしろ!・・・」

  そしてしばらくして。

  アンナ「・・・・(ここは・・・)!!」

  ラント「気がついたか。」

  アンナ「!!来るな!」

  グサッ!

  アンナは小型のナイフを取りラントを刺した。

  アンナ「!!」

  ラント「大丈夫だ。お前を殺しはしない・・・心を・・・落ち着け。」

  アンナ「し、信用ならぬ!」

  ラント「・・・・喉が渇いておろう・・・ここに置いておく。」

  ラントは距離をとり警戒するアンナの為に、武器を捨て、丸腰になった。

  アンナは恐る恐る、水の入った器を手に取り、飲み干した。

  アンナ「・・・・・・・」

  ラント「どうだ?心を落ち着いたか?」

  アンナ「・・・・・・・」

  アンナはどうしたら良いか分からず。ただただ大粒の涙を流した。

  過去話終わり。

  アンナ「あれから私はラントと和解し、全てを話してくれた。当然、それまでに長い年月を立てたのだがな。ラントは色々な事を学ばせてくれた。戦闘の仕方や、会話、英才教育等を、そして、ラントが王になる決意をした後、私はラント殿と一緒に訪れた。このカーレンドファームをより良い、国にしたい、そう思い、私はここに信頼を築かせて、私はここの国王となったのだ。」

  タツヤ「なんか、凄い話だったな。」

  ラント「私は、同時彼女を放っておけなかったのだ。私は、出来ることなら、救いたい!その決心は今でも変わらない!」

  タツヤ「ラント王。素敵な考えです!僕も争いは反対です!」

  ラント「タツヤ。そうか、私の考えは正しかったようだな。タツヤよ、これからも宜しく頼む。」

  タツヤ「はい!ところで、アンナ女王。」

  アンナ「?なんじゃ?」

  タツヤ「もしかして、他の国の国王は、皆転生者か、元々人間界の住民だった人達ですか?」

  アンナ「いや、わらわの聞く限りでは他の国王は、皆この世界の住民だ。・・・・じゃが。」

  タツヤ「じゃが?」

  アンナ「噂によると、空の国の国王が元々この世界の人ではないと噂があった。」

  タツヤ「本当に!?」

  アンナ「あくまでも噂じゃ、それに空の国は交流が全くないので誰も干渉出来ないのじゃ。」

  ラント「私達と干渉出来るのは、地上の国全部なのだ。」

  タツヤ「ふーん、空の国・・・ねぇ・・・・ユートピアか・・・・僕が飛べる生き物だったらな~。」

  ラント「好奇心があるのは良いのだが、あまり進めは出来ない。噂では警戒心が強すぎると聞いておる。」

  タツヤ「なんか残念。(プルルン)」

  アンナ「さっきからお腹が定期的に揺れておるのじゃが。癖なのか?」

  タツヤ「(プルルン)イヤイヤ、全然無意識ですよ!こう言う身体何ですから!」

  アンナ「実に興味深いのう。ラントが気に入るのが分かる気がするのう。」

  ラント「いや、別に。」

  タツヤ「アララ。ところで王様。僕はもう大丈夫ですから明日から復帰しても・・」

  ラント「ウ~ム、だが期限もあるし、お主は明日は待機だ!明後日まだミッション不達成なら同行を許可しよう。それまで回復に専念するのだ!」

  タツヤ「えー!?まぁ、妥当な判断だよな。分かったよ。そうさせてもらう。」

  アンナ「ならば、先程の部屋を使うと良い。元々あそこは来客用の部屋となっておる。」

  タツヤ「ありがとうございます。女王様。でも、何処にあるのか分かりません。何せ初めてな場所で思ったより広くて。」

  ラント「そうだな。ギルに頼んで案内を。」

  アンナ「そうじゃ!今日はわらわの部屋で眠るが良い。」

  タツヤ「え~と、それはあんまり。」

  アンナ「(パチン)」

  タツヤ「あ・・・・(プルルン。)💤💤💤。」

  アンナが指を鳴らすと小さな光がタツヤの顔に当たった。光に当たったタツヤはぐったりと眠りについた。

  アンナ「睡眠魔法じゃ、疲れておる人には効果的じゃ。」

  ラント「容赦がないな。では、私もこれで失礼するとしよう。」

  アンナ「おや、そうか。ではラント殿、また。」

  ラント「ウム、あまりタツヤで遊ぶでないぞ。」

  アンナ「分かっておる。」

  ラントは部屋から出ていった。アンナは眠りについたタツヤを念力で運び自分のベットの横隣にタツヤを置いた。

  アンナ「ウム。この腹は本物なのか?」

  タツヤ「(フサフサプルプル)」

  アンナ「ウム。本物のようだな。それにしても癒される感触だな。」

  その晩アンナ女王はいつもより良い睡眠をとれたそうな。

  そして・・・全員が寝静まった夜更け。

  ?「・・・・来て・・・」

  タツヤ「・・・ン?何か声が?あれ!?」

  タツヤは起き上がって自分の姿を見ると。なんと!透き通っているではないか!

  タツヤ「身体が!あれ!?俺の身体がベットにあって、透明な俺はここにいる?何で!?ひょっとしたらこれが・・・幽体離脱?って奴かな?本で読んだ事がある話だけど、寝てるとたまに魂だけ出るって言う話だったかな?まさか実際に体験出来るとは。何て感心してる場合じゃねぇ!早く本体に戻んないと、ってかアンナ女王しれっと俺のシッポを触りながら寝てるし!後で言ってやろっと。」

  タツヤが自分の身体に戻ろうとした時だった。

  ?「・・こっちに来て。・・」

  タツヤ「ニャウ!だ、だだ誰?」

  タツヤは振り返るが誰もいない。声は聞こえるのだが。

  タツヤ「・・・誰だ!何処にいるの?」

  ?「・・・・森へ・・・『デコボコ山』に来て。」

  タツヤ「『デコボコ山』って、今回の遠征ダンジョンの場所じゃないか。行くったってどうすれば。」

  ?「・・・・光が道を教えてくれるの。」

  タツヤ「ひかり?」

  すると、タツヤの足元から光が道案内のように光っていた。

  タツヤ「・・・これに辿っていくのか、でも、怪しいだろうし、イヤ、行こう!どのみちまだ夜中だしな。うわっ。」

  タツヤは光の道を辿る事にした。ドアとか壁があったが、今のタツヤは幽体離脱してるのですり抜けられた。

  タツヤ「すり抜けちゃった。足跡も聞こえないし、もしかして飛べるとか。(ピョーン)飛べやしないけど軽い!」

  タツヤは軽々ジャンプしながら光の道を辿りデコボコ山の方へとやって来た。

  タツヤ「ここが『デコボコ山』か。声の主よ!来たぞ!」

  ?「・・こっちにおいで。」

  タツヤ「!!あれは!」

  タツヤの目線の先には、以前入った黒い穴があった。

  タツヤ「まさか、呼び出したのって。賢者様!?知らない間に力が解放されたのかな?とにかく会いに行こう。いざ!」

  タツヤは穴に手を入れた瞬間、吸い込まれるかのように穴に入っていった。

  タツヤ「あーれーーー🌀🌀🌀」

  穴に入った瞬間。

  タツヤ「ボン!(デプルンデプルン。プルン。)」

  以前と同じマシュマロボディ大でタツヤはデカイ腹だけの姿となった。幽体離脱してるので透明である。

  タツヤ「・・・(デプルンデプルン)本日三度目のデカ腹、何か何か、精神的に疲れてきたかも?😞💨」

  タツヤはため息をするが、もう速いとこ用事をすまそうと暗い空間を歩いていった。いや、跳び跳ねていたでいいのかな?

  タツヤ「(ビョーン!デプルン。ビョーン!デプルン)(プニャ)何処まであるんだ。賢者様ーー!!来ましたよー!!出てきてくださーい!」

  ドボーン!ドボーン!

  タツヤが声をあげた途端に、大きな水しぶきが噴き出した。

  タツヤ「な、何だ!?敵!?」

  ?「ソナタの力、我に見せよ。」

  誰かの声がするが姿が見えない。タツヤはキョロキョロしてると、水が兵士のような形に変化した。その数5体

  タツヤ「(デプルン)おいおい、背丈はこっちが大きいとは言え、一対五だぞ!でも、そんな事行ってる暇はない!行くぞ!とう!」

  唐突に始まったタツヤと謎の水の兵士の戦い。

  タツヤ「炎のお腹!(プルルン!ボウー!!)ヒートスタンプ!!(ドスーン!!)」

  ジュワー!!

  タツヤが炎の、のしかかりの衝撃波で水が蒸発した。五体の内二体は撃破出来たが、残り三体は瞬時にジャンプでかわした。

  ビュン!ビュン!ビュン!

  水の兵士は水のやりをタツヤに向けて無数に投げた。

  タツヤ「(タプルン。)マシュマロボディ極小!!(グサッ!グサッ!グサッ!)プルルンんっと。お返しだ!(ボヨン!ビュン!ビュン!ビュン!)」

  タツヤは何と刺さった槍を勢いよく返した!動揺したのか二体の兵士はもろにくらい消えた。因みにタツヤの腹は全然傷をおってない!?

  タツヤ「(キラーン。プルルン。)どうだい!デカイ的だけど飛び道具を反射出来るように工夫したのさ。これで、マシュマロボディは4タイプになれる事が出来る!後一体は・・・」

  ザブーン!!

  突然タツヤの真上から大量の水が出てきた。タツヤはなすすべなく水の中へ。

  タツヤ「・・・(タプン、タプン。)ゴボゴボ。(ヤバい!この状態で水の中に入るのは初めてだぞ!息が出来ない。)」

  バシィ!バシィ!バシィ!

  水飲み中には最後に残った兵士がこれでもかと言うくらい、攻撃してきた。

  タツヤ「・・・(クッ!このままじゃあ、息切れでやられてしまう。かと言って、炎じゃあかき消されるだけだし。そうか!これなら!波動スキル!)」

  タツヤは波動スキルを発動すると、波動の玉が出てきた。

  タツヤ「・・・(・・・狙いを定めて・・・)」

  兵士は攻撃してタツヤに近づいてきたその時!

  タツヤ「・・・(今だ!至近距離はどうだん!!)」

  ボウ!ドーン!!

  水の兵士に完全に直撃し、兵士は消えてしまった。

  兵士が消えた事によって、大量の水が干上がった。

  タツヤ「・・・(ベチョン。ベチョン。)ハァハァ。息が苦しかった~。よいっ・・しょ。(ベチョン。びちょびちょ)うぅ。自慢の毛並みが水でずぶ濡れだし。体毛が大量に水を吸い上げてるから、少し重たいし。後、何か少しお腹が大きくなってるし。水を吸い上げたせいかな?」

  ?「ウフフフフ、よくぞ私の兵士を倒してくれたな。」

  タツヤ「・・・(ベチョン。)この声は!さっきの!」

  タツヤは周りを見渡すと、正面には水の身体をした人魚がいた。

  タツヤ「に、人魚!?」

  ?「ウフフフフ、そうよ。私は深い海に住んでいた。人魚、名前はフェア。外の世界が見たくて獣人に化けて過ごしていたのだけど、強力なモンスターが現れて封印されてしまったの。もう何年も前にね。でも、貴方が今朝ウォータースネークを倒してくれたおかげで少し意識と力が戻って、賢者にあった匂いがしたから幽体離脱させて呼ばせてもらったの。それと、ごめんなさいね。貴方が賢者に認めたにふさわしいか少し試してみたの。それで、あの水の兵士達は私の魔力を使って作ったの。加減したとはいえ全部倒すなんて恐れ入ったわ。」パチン!

  フェアが指を鳴らすと、タツヤについていた水分が抜けて、タツヤの腹は元のプルンプルンな弾力に戻っていった。

  タツヤ「・・・(キュー!プルルン!デプルン!)オオー!水分が抜けて元の弾力に!やっぱり貴方は水を自在に操れるのですね。」

  フェア「ええ、そうよ。それからこれは私からの・・ご・ほ・う・び・」チュ♥️

  なんとフェアはタツヤのお腹に口づけをした!大胆!!

  タツヤ「・・・(なっ!😳💦)ボッ!プルルン!プルルン!プルルン!」

  タツヤのお腹が真っ赤になった。

  フェア「あら?何か弾力音しか出せなくなっちゃったみたい。」

  タツヤ「(おっ!身体が変化してうわっ!)ピカーン!プルルン!プルルルルルン!!プルーーーン!!!プルルン。」

  タツヤのお腹が激しく動いた。この感じは、以前風の賢者に貰ったスキル伝達と同じだ。と言うことは、タツヤはまた新しいスキルを獲得した事になる。

  タツヤ「(ありがとう。フェア。)プルルン!プルル!」

  フェア「これはお礼を言っているのかしら?どういたしまして。ところで、少し時間良いかしら?」

  タツヤ「プルルン?」

  フェア「私達賢者は、20人いるってのは聞いているわよね?」

  タツヤ「コクリ」

  フェア「それに伴って、各エリアには20ものエリアが存在するの。その内の一つに私が生まれた海底も含まれているの、恐らく賢者もそこにいるわ。」

  タツヤ「(海底。)プルルン。」

  フェア「今与えたスキルは、水を使うだけじゃなくて、数分間水中でも息が出来るようになるのも追加されたわ。どう使いこなせるかは貴方次第よ。頑張ってね人間さん。」

  タツヤ「(うん!)プルルン!」

  フェア「さて!そろそろ元の世界へ戻りましょうか。私もいつまでいられるか分かんないし。」

  キラーン!

  光を灯すと、タツヤとフェアは元の場所に戻ってきた。

  タツヤ「戻ってきた。(デプルン)あっ!声が戻った。」

  フェア「あら?まだ貴方はデカイお腹の姿のままね。」

  タツヤ「ありゃ?本当だ!(プルルン)何回も使ったりしたから魔力消費が減少してるのかも?とにかく、元の姿に。戻れ!・・(デプルン)」

  タツヤはザングースの姿に戻ろうとしたが・・まだデカイ腹の姿のままだ。

  タツヤ「・あれ?・・戻れ!しぼめ!(キュ!プルルン!テプルン!)どうしようー!!戻れねー!!😨😨😨」

  タツヤはデカイ腹姿から戻れなくなってしまった!

  フェア「もしかしたら、無理に闘った影響かしら?」

  タツヤ「感想言ってるんじゃねえーよ!(プルルン!)どうすんだよ!幽体離脱のまんまだし!デカイ腹から戻れねーし!」

  フェア「ゆ、幽体離脱だったら問題ないわ。貴方が身体に入れば元に戻るから!これは本当よ!信じて!」

  タツヤ「・・・その時、俺の腹が戻らなかったら?」

  フェア「・・・・・・」

  タツヤ「(デプルン。)何か言ってよ!このままじゃあ、タイトルが『ネコイタチの日常生活』から『デブお腹のぷにぷに生活』になっちゃうよ!ってか、そんなタイトル嫌じゃー!!」

  フェア「一人で何を突っ込んでいるのか分からないけど。」

  ※そんな事でタイトルは変えません!

  タツヤ「(デプルン。デプルン。)とにもかくにも、俺の身体の元へ行かなきゃ。」

  フェア「あっ!ちょっと!待ちなさいよー!」

  タツヤは大急ぎで自分の身体の元へ。

  タツヤ「(ビョーン!ドスーン!ビョーン!ドスーン!)もうすぐ町だ!」

  フェア「危ないわよ!そこから先は。」

  タツヤ「(コロコロコロコロ)アー!!!」

  フェア「坂道が急だから気を付けてって言いたかったけど・・・遅かったか。」

  タツヤはゴロンゴロンと勢いよく転がった。そして町へたどり着いたが。

  タツヤ「(ゴロン、プルルン、ゴロン)目が~~~早く止めて~~。」

  全然止まらなくなってしまった。

  フェア「もう!世話のやける巨大な腹だ事。ちょっと粗っぽいけど。それっ!」

  タツヤ「(ピョン)えっ!?な~~!!(ドスーン!)グエッ!」

  フェアが水を出してその水でタツヤを跳ねらせてタツヤは地面に激突し、ようやく止まった。

  タツヤ「(グルグル、プルルン)フニャ~~🌀🌀🌀」

  フェア「だ・・・大丈夫?・・・」

  タツヤ「だ・・大丈夫大丈夫・・・(プルルン)変身解除。(ボン!プルルン。)アウアウ・・・。」

  タツヤは元のザングースに戻りました。

  フェア「えっと・・・ここね。王宮は。」

  タツヤ「そ・・そうそう。ここに俺の身体があるんだ。」

  タツヤ達は王宮の中へ。

  タツヤ「身体が透けてるからすんなり侵入しました。」

  フェア「兵士に見つかったら不法侵入扱いね。」

  タツヤ「いや、見つかっても身体が透けてるから捕まりはしないよ。(スッル)ホラね。通り抜けます。」

  フェア「そ、そう。」

  タツヤ「えっと・・・・どっちから来たっけ?・・・」

  フェア「ちょっと!しっかりしてよ!」

  タツヤ「しょうがないだろ!いきなりそっちが声をかけたんだからさ!こっちは初めて入ったから地形がわかんないんだよ。あっ!ここは見覚えあるぞ。ここから出てきたから・・・・あったあった。女王の部屋、ここだよ。」

  タツヤとフェアは部屋に入ると、そこにはアンナ女王と白目のタツヤ本体がベットで寝ていた。

  フェア「タツヤ・・・貴方ってモンスターは・・・」

  タツヤ「ごごごご、誤解だよ!もう!アンナ女王!俺の腹を抱くな!俺は抱き枕じゃねぇんだよ!もう!(プルルン)」

  フェア「で、この後どうするの?」

  タツヤ「・・・このまま戻ったら、苦しいから一体俺の身体を女王から引き離そう。フェアお願いできるかい?」

  フェア「・・・・分かったよ。・・えいっ!」

  フェアは念力を使い、タツヤの身体を動かした。だけど操作を誤って?タツヤの身体は壁に激突した。

  タツヤ「なっ!ちょっと!なにすんの!あ~あ~俺の頭にタンコブが。」

  フェア「ふん!いやらしいモンスター!」

  タツヤ「なんで!?」

  フェア「まぁ、良いわ。そろそろ私も身体ももたなさそうだし。」

  フェアの身体が消えかかっていた。

  タツヤ「フェア!じゃあ、俺も身体に戻るよ。」

  フェア「待って。最後に。」

  フェアはタツヤの身体に触れると、少しタツヤの身体がピカッとひかりそして消えた。

  タツヤ「フェア?一体何を?」

  フェア「もしも、もしも貴方が誤って海の底にある王国に行ってしまったら、その国にいる王にに会ってしまったら私を思い浮かべてちょうだい。」

  タツヤ「思い浮かべてたら?どうなるの?」

  フェア「それは・・・教えない。でももしかしたら助かるかもしれない。海の国は海の生き物以外を嫌うの。だけど、私を思い浮かべてくれたら。信頼出来るかもしれないの。お願い!私は賢者となって元気でやっているって。・・・・救世主となって・・・タツヤ・・・」

  タツヤ「フェア!フェアー!!・・・」

  フェアは言い終えると身体が消えてしまった。

  タツヤ「海の国・・・・いつか行くかもしれない・・・記憶しておこう。・・・」

  タツヤはそう考えながら自分の身体に入った。

  タツヤ「ん・・・いてー!頭が痛いー!フェアのやつ~。」

  すると!部屋の外から誰かが出てきた。兵士だ!

  兵士「誰だ!貴様は!」

  そして兵士に捕まりあっさり牢屋へ。

  タツヤ「牢屋の光景、これで2回目だ。」

  その後アンナ女王が話したので釈放され別の部屋で寝ていたハイカラと荷物を回収した。

  タツヤ「完全に割愛されたね。」

  ハイカラ「💤💤」

  タツヤ「いつまで寝てんだよ!もうお昼だよ!(バチン)」

  ハイカラ「フニャ?ふぁ~もう朝か。」

  タツヤ「朝どころかもうすぐお昼ですよ。」

  ハイカラ「ニャニ!?しまった!寝坊した!アイツらは!?」

  タツヤ「アイツらって、リー達の事?もうとっくのとうにダンジョンに行ってしまいましたよ。」

  ハイカラ「ガーン😨。」

  タツヤ「もう、ギルさんからお前も今日は休めって相談しておいたよ。」

  ハイカラ「そ、そうか。なんかすまんな。」

  タツヤ「それよりも。昨日はありがとう。ハイカラが倒れた俺をおぶってくれた上に治療の手伝いもしてくれたんだってね。本当にありがとう。😊」

  ハイカラ「よ、よせやい。照れるじゃねえか。😳」

  タツヤ「アハハハー。さてと、お互い今日は一日フリーだ。まずは腹ごしらえだな。」

  ハイカラ「おう!だがその前にちょっと行くところがあるんだ。悪いけどタツヤも付き合ってくれ。」

  タツヤ「ん?あぁ。分かったよ。」

  ハイカラ「じゃあ、変身してくるぜ!」

  タツヤ「早くね。」

  数分後。ハイカラとタツヤがやって来たのは・・・この街の病院だった。

  タツヤ「何故病院?」

  ハイカラ(変身)「ここの凄腕の医者がお前を助けてくれたんだ。それで、そのお礼とついでに話をしなきゃならねぇ。」

  タツヤ「話って?」

  ハイカラ(変身)「・・お前を助けるために魔力を大量に使っちゃって、その時正体がバレた。だから正直に話をしなきゃなんねぇ。」

  タツヤ「な、成る程。分かったよ。じゃあ入ろっか。」

  ハイカラ(変身)「あぁ。」

  という事で二人は病院内へ。

  ハイカラ(変身)「あの~。」

  受付「はい?診察ですか?」

  ハイカラ(変身)「あっ。いや。ちょっとここの病院で腕利きの良い先生がいるかな?」

  受付「・・・えっと・・・少々お待ちください。」

  数分後

  タツヤ「どんな動物かわかんねぇのかよ。」

  ハイカラ(変身)「知らねえよ。大体俺は他の生き物の知識とかねぇんだから。」

  タツヤ「そうだった。しまったな。こんな事ならギルさんに教えてくればよかったなー。」

  受付「お待たせいたしました。先生がお呼びです。どうぞ医員長室へ。」

  タツヤ「あっ、はい。」

  ハイカラ(変身)「上手く取り合ってくれるみたいだな。」

  タツヤ「だと良いけど。」

  二人は受付の人の案内で医員長室へ。

  受付「失礼します。医員長お客様です。」

  医者「ウム。入ってくれ。」

  タツヤ「失礼しま~す。」

  ハイカラ(変身)「お邪魔しま~す。」

  タツヤが見たのは・・・ニワトリに似た獣人だった。普通のニワトリではなく、成人人間サイズのニワトリだ。

  タツヤ「(に、ニワトリ!?)」

  医者「さて、まずはそちらの方。」

  タツヤ「は、はい!」

  医者「私はこの病院の医員長です。貴方が来るのを待っていました。」

  タツヤ「あっ。どうも治療をしてくれてありがとうございます。俺は、タツヤ・ザングースと言う者です。それで、こっちがハイカラ。」

  ハイカラ(変身)「(コクリ)」

  医員長「そうですか。ではタツヤさん。それからハイカラさん。まずは身体に異常がないか調べさせますので。横になってください。」

  タツヤ・ハイカラ「えっ。はい。」

  タツヤとハイカラは医員長に言われた通り横になった。医員長は身体を触って調べた。

  医員長「フムフム・・・ほう。」

  ハイカラ(変身)「(プルン)」

  タツヤ「(プルルン)」

  医員長「フムフム・・・お腹の触り心地は・・・フムフム・・終了じゃ。」

  ハイカラ(変身)「もう起きても良いか?」

  タツヤ「そうだな。よいしょっと。(プルルン)」

  医員長「タツヤさん。どこも異常はないな。これなら明日は大丈夫じゃろう。」

  タツヤ「よかった。昨日は助けていただきありがとうございます。」

  医員長「良いんじゃよ。これが医者としての仕事だからのう。さて・・・ハイカラとやらに聞きたい事がある。お前さんは昨日猫になったのじゃがあれが本来の姿なのか?」

  ハイカラ(変身)「・・・あぁ。このブーツを履くと(プルン)この姿になれるんだ。ただ魔力を消費する。一日中この姿を保つにはまだまだ魔力が足りないけどな。」

  タツヤ「定期的に魔清水を飲んでいるからね。」

  医員長「ほう。先祖産まれって言うのではないんじゃな。」

  タツヤ「センゾウマレ?」

  医員長「なんじゃ?知らないというのか?」

  タツヤ「実はあまり詳しくなくて。」

  ハイカラ(変身)「タツヤはちょっと記憶が曖昧なんだ。だからこの世界の知識があまりなくて。」

  医員長「成る程のう。よし!じゃったらその先祖産まれについて説明しよう。我々の先祖は元は動物じゃった。それが・・永い年月をかけて我々動物やモンスターは獣人となったのじゃ。じゃが、産まれてくる赤子の中には言葉や人ではなく。元の姿。動物の姿のまま産まれてくる人も少なくない。その動物は知識もなければ魔力もない。ただの生き物じゃ。」

  タツヤ「その産まれてきた子はどうなるのですか?」

  医員長「大概は、動物園で保護されるのじゃ。」

  タツヤ「(この世界に動物園があるのか。ってか獣人の動物園ってややこしい。)」

  医員長「保護された動物は安心して暮らせるのじゃが。産んでくれた親には二度と会えない。可哀想じゃが知識もないから産まれた親の事も覚えていないようじゃ。」

  タツヤ「あの。稀に先祖産まれになったとして、言語を発するっていうケースとかは。」

  医員長「いいや。今までそのような事はない。」

  タツヤ「そ、そうですか。」

  ハイカラ(変身)「ふーん。先祖産まれね~。」

  医員長「私が知ってることはここまでだ。」

  タツヤ「あっ!そうだった。治療費を。」

  医員長「いいや。今回は話をしてくれたのと私の独断検査をした事も加えて治療費は今回はいらぬ。」

  ハイカラ(変身)「えっ!?マジで!やりー!!」

  タツヤ「良いんですか!?ありがとうございます。」

  医員長「だけど次からはサービスはなしだぞ!私の治療は高くつくのだから。」

  タツヤ「は、はーい。」

  ハイカラ(変身)「じゃあ、先生アバヨ~。」

  医員長「お大事に。」

  タツヤとハイカラは病院を後にした。そして医員長は一人で。

  医員長「・・・・ウ~ム。もう少しあの者達の研究をしてみたいのう。」

  一方タツヤ達は。

  ハイカラ(変身)「さーて!用も済んだし、ランチにしようぜ。タツヤ。」

  タツヤ「(先祖産まれか。・・・・今度一目でもいいから拝めないかな?ラント王に聞いてみよう。)」

  ハイカラ(変身)「ターツーヤ~。」

  タツヤ「へっ?な、なに?なに?」

  ハイカラ(変身)「何ボーッとしてんだよ。そろそろいい時間帯だからお昼食べに行こうぜ。」

  タツヤ「あ。あ~そう言えばそうだった。行こうか。この街の名産って何だろうな?」

  ハイカラ(変身)「さあな?行ってみれば分かるぜ。」

  タツヤ「だね。百聞は一見にしかずって言うしね。」

  と言う事で二人は街のレストランへ行きランチを食べた後、商店街へ行ってあっという間に夜になった。皆の帰りを待つため冒険者の宿屋で待つことにした。

  タツヤ「ここだね。まぁ部屋は二人で泊まるには十分な広さだね。王宮は広すぎたから。」

  ハイカラ(変身)「因みに俺と同部屋だぜ。ギルが決めてくれたんだ。」

  タツヤ「成る程。それにしても、ここの名産は野草や野菜が有名なんだね。やっぱり山に囲まれてるからかな。それで肉や魚は他の国の輸入品かもしれないな。う~ん・・・一応レストランの新メニューのアイディアを考えているんだけど・・・帰ってきてから考えよう。今は依頼に集中しないとな。」

  ハイカラ(変身)「だな。それにしても遅いなリー達。そろそろ帰って来ても可笑しくないぞ。」

  するとリー達が帰って来た。

  リー「ただいま~~~。」

  タツヤ「あっ!リー。」

  リー「あっ!タツヤはん。怪我治ったんやな。」

  タツヤ「うん。おかげさまで。明日から出動出来るよ。」

  リー「そやったか。」

  ハイカラ(変身)「結構遅かったな。どうしたんだ?」

  リー「それがな・・・行き詰まってしもうて。」

  タツヤ「行き詰まり?」

  リー「今回のダンジョン『デコボコ山』の下階層なんやけど。」

  タツヤ「!!(デコボコ山って俺がフェアに会ったダンジョンじゃん!なんたる偶然!?)」

  リー「思いのほか山がいりくんでいて足元も注意せえへんと行けへんし。別れ道があったんやけど行き止まりになってしもうてな。引き返して来たんや。おまけにモンスターも中々多くてな、8人は脱落してしもうて。今負傷者を送り届けたところなんや。」

  ハイカラ(変身)「それで遅くなったのか。」

  リー「ほんでな、明日は朝7時に出発するんや。今日の事も兼ねてじっくり探索したいし。二人も来てくれるんやろ?」

  タツヤ「勿論!」

  ハイカラ(変身)「あぁ。」

  リー「決まりやな。じゃあ明日ね。寝坊したら置いてくで!」

  タツヤ「大丈夫だよ!俺はな。ハイカラが心配なんだよ。」

  ハイカラ(変身)「なっ!お、俺だって早起きは出来るぜ・・・多分。」

  タツヤ「そこはハッキリして。」

  リー「おいおい。」

  その夜布団に入りながらタツヤは考え事をしていた。

  タツヤ「デコボコ山か・・・これも運命なのかな・・・・とにかく明日は俺達も探索班に入る。頑張ろうな!ハイカラ。」

  ハイカラ「💤💤💤」

  タツヤ「寝るの早っ!全く。それじゃあ俺も。おやすみなさい。💤💤💤」

  こうして夜は過ぎていった。翌朝タツヤとハイカラは他の冒険者達と一緒にデコボコ山に向けて出発した。

  タツヤはダンジョンに入る道中色々と考えていた。この世界の事や賢者、先祖産まれの生き物等。知ることがいっぱいだ。そんな事を考えながらデコボコ山に入ったのだった。

  ~第十一話~ ~終わり~

  次回予告

  ガロン「よぉー。お待ちかねのガロンさんの次回予告だぜ。次回は遂にダンジョンに突入だぜ。果たしてタツヤ達は依頼を達成出来るのか?そして次は、あのハイカラが活躍するぜ。それにしても、さっきの人魚の姉ちゃん可愛かったな~♥️今度会ったらデートに誘えないかな~。それにしてもタツヤの周りには面白え事ばっかりだから羨ましい~!くぅー!!俺もこっそり付いていけば良かったなー。おっと、そろそろ次の仕事にかからないと。じゃあ、皆また次回~~。」

  次回第十二話「ハイカラ覚醒。」

  お楽しみに~~。

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