BOOTH販売作品宣伝『中学の頃の同級生の狼獣人が俳優になったけど、テレビ番組で俺のことが好きだって告白してきた件~オスケモ詰め合わせ~』

  目次

  1.中学の頃の同級生の狼獣人が俳優になったけど、テレビ番組で俺のこと好きだって告白してきた件

  2.補導された俺は、オマワリの白熊獣人によって雌の快楽を教え込まれてしまう

  3.60歳のやくざの猪獣人が、恋人の僕を孕ましてしまうお話

  4.熊獣人の旦那を見送ったニンゲンの僕が隣の牛獣人に襲われるお話

  5.義父に手籠めにされていたニンゲンの僕を助けようとしたのは、同級生の狼獣人だった

  6.上司の白獅子をかわいいとからかっていたら、喰われてしまったお話

  [newpage]

  ☆

  俺がこの町工場に就職して、もう2年になる。

  元々は獣人ばかりだったこの会社に、ニンゲンの俺は営業として入社したのだが、人手が足りなくなったせいで生産業務の方へ回されてしまったのだ。

  たいして力のない俺が、たくましい獣人に混じって仕事が出来るのか正直不安だったが、そこはおやっさんや猫山さんたちがフォローしてくれたおかげで、何と足を引っ張らずに仕事をこなせるようになってきた。

  「そういや柳沢。お前、だいぶガタイが良くなってきたな」

  休憩室で一息ついていると、古株の犬村さんが気がついたように言う。

  「そうかなぁ」

  「おお。初めの頃に比べたらずいぶんとマシじゃ。こんなヒョロヒョロした奴、いつまでもつか皆で賭けをしてたぐらいじゃからな」

  「……ひでぇなぁ」

  顔をしかめて呟く俺を見て、従業員の皆が笑った。

  平均年齢が50を超えるこの職場では、30代の猫山さん以外、一番若い俺が子供のように見えるのだろう。

  実際、体格からしてニンゲンの俺なんかよりも一回り以上デカいし。

  だから、こうして休憩中はみんなにおもちゃにされることが多かった。

  もちろん、邪険にされるよりは何倍もありがたいんだけど。

  「ほれ、柳沢。コーラ持ってきてやったぞ」

  「あ、ありがとうございます!」

  おやっさんがわざわざ自販機で買って来てくれたのだ。

  「ちっ。柳沢ばかりずるいよなぁ」

  「欲しけりゃお前らも買って来い。……ほれ、俺の財布持っていけ」

  「え、いいんすか! ありがとうございます!」

  猫山先輩が財布を受け取ると、10数人いる従業員に欲しい飲み物を聞いていく。

  俺はおやっさんがくれたコーラを飲みながら、暇つぶしに休憩室にあるテレビのスイッチを入れた。

  時間帯のせいか、深夜番組でよく見るような内容ばかり。

  アニメだったり、お笑いだったり。

  チャンネルを変えていると、ふと俺の手が止まる。

  ……あ、こいつ。

  テレビ画面は芸能人の特集をやっている。

  生放送なのだろう、今人気の俳優にインタビューをするようなコーナーだった。

  狼獣人がインタビュアーの質問に答えている。

  グレーの体毛を持った、大柄な狼獣人。

  その身体は獣人にしても発達していて、3メートルはあるだろう。

  鋭い眼光と牙を持つ野性味あふれた顔は、男臭さを醸し出している。

  「なんだ、九狼正敏かよ」

  おやっさんがテレビを覗き込んで言う。

  「あれ? 知ってるんすか?」

  芸能人に疎い工場長にしては珍しい。

  「ああ、うちのガキがこいつのファンみたいでな。よくドラマを見させられるんだ」

  溺愛している娘の事を思い出したのだろう、ヤクザみたいないかつい顔が緩んでいる。

  「男が見ても惚れ惚れするぐらいいい顔してるし、芝居もうまいからドラマにも引っ張りだこみてぇじゃないか」

  「まあ……」

  「ガタイもいいし、スタントなしでアクションもこなせるから、海外でも注目されてるって娘が言ってたぞ」

  「らしいっすね」

  「しかもこいつ、まだ20代みてぇじゃないか」

  「みたいっすよ」

  「……」

  俺が素っ気なく言葉を返していると、おやっさんはまじまじと顔を見つめてくる。

  「な、なんすか?」

  「……お前、なんか隠してるだろ」

  相変わらず、おやっさんは他人の顔色を読むのがうまい。

  そんな猪獣人にじっと見つめられていると、つい本当のことを話してしまう。

  「……あいつ、中学時代のクラスメイトなんで」

  「なにっ!」

  大声をあげる猪獣人に、何事かとこちらを見る従業員たち。

  「ちょ、ちょっと。そんな大声出さなくても……」

  「何言ってやがる! そんな話聞かせたら、うちの娘が喜ぶじゃねえか! で、どうなんだ? 最近は付き合いねえのかよ」

  「……ないですよ」

  俺は拗ねたように言う。

  「向こうはテレビに出ている売れっ子俳優で、こっちは小さな町工場のしかも見習い作業員ですよ。昔の同級生だからって、接点なんてあるわけないじゃないですか」

  「……まあ、そりゃそうだな」

  おやっさんは納得したようにテンションが下がった。

  「じゃあさ中学校の頃の九狼って、どんな奴だったんだ?」

  お父ちゃんは娘のために土産話を持って帰ろうと一生懸命なのだ。

  こんな強面でも、家ではいいパパをしているのだろう。

  「変わってないっすよ。昔からあんな感じで格好良くてスポーツもよくできてたから、女にモテてたし。でも、そのわりに硬派だったなぁ」

  むしろ告白してくる女子の相手はせず、俺達男子生徒と絡んでばかりいた。

  「いい奴じゃねえか」

  「まあ。……でも、中身はけっこう馬鹿っぽい奴でしたよ。男っぽいっていうのか、細かいことは気にせず、ノリで生きてるような奴で。だけど、自分のやるって決めたことは誰に止められても絶対押し通すような頑固なところもあったなぁ」

  ……あの頃はよく一緒に遊んだっけ。

  なぜか、九狼はいつも俺のそばにいて、まるで相方のようにつるんでいた。

  それが嬉しくもあり歯がゆくもあり……。

  『中学の頃の同級生の狼獣人が俳優になったけど、テレビ番組で俺のことが好きだって告白してきた件』より抜粋