ふーせん狐と鼠

  ポケットモンスター世界にある地方の1つ、ジョウト地方にある中央の大都市『コガネシティ』。

  其処から一角にあるシティの外れに、廃棄されてから何年も経っていそうな風貌の大きな家の前にて、1人の人間の男の子が立っていた。

  その男の子は、少し前まで傍らに長い鼻と背中に赤く小さい丸が沢山あるのが特徴のひねずみポケモン『ヒノアラシ』がいたのだが、そのヒノアラシが前方にある大きな家に入ってしまったようだ。

  「う、うぅ。怖くないっ怖くないぞ~。」

  男の子はそのヒノアラシのトレーナーらしく、ヒノアラシの事が心配で怖がりつつも、直ぐに追いかける様に大きな家の敷地の中へ続けて入り始めていった。

  廃墟となったであろう家の敷地は、草木が伸び散らかしており、家の壁の一部にはひび割れもおこしていた。

  大抵その様な家の中には、ゴーストタイプのポケモンが好んで住み着きそうな様相だった。

  男の子は以前、この家とは別件の時にゴーストタイプのポケモンに驚かされた経験があったのか、この家に入る前からずっと怯えっぱなしであった。

  「こ、こんなところで、へこたれるものか…!」

  しかし、もしヒノアラシがゴーストタイプのポケモン達の手によってとんでもない目に遭わされている可能性を考えた男の子は、居ても立ってもいられない自身を奮起させ、廃墟であろう家の内部へその足を踏み入れると、ヒノアラシの捜索を始めていった。

  [newpage]

  家の中を進んでゆくと、男の子の履いているシューズによる歩く音が、部屋に響くのか徐々に大きくなってゆく。

  男の子は、その響く音に恐れて怖くなってきたらしく、その上この家に電気が通ってない事を先が少しずつ暗くなっていく事で証明しており、彼は精神的に堪えられず手を壁に付けながら、残る勇気で辺りを確認しつつ少しずつ進み始めた。

  ヒノアラシは臆病なポケモンとしても有名なので、男の子も図鑑に書かれている事は知っていた。

  その為、ヒノアラシが何らかの衝撃で怯えた時、背中からちょっとした爆発が起きる様な炎の出し方をするのを知っていた男の子は、その時に発した光があれば、それを目印に見付けることが出来ると踏んでいた。

  廃墟のため日当たりが悪くなってかなり暗い部屋の中、男の子はその特徴を頼りにして探していたが『何故か』その光を見付ける事が出来なかった。

  そうして何処にいるかと探して暫くすると、少し『くぐもった声』が男の子の耳に届いた。

  「ヒ、ヒノアラシ…ヒノアラシかいっ、何処にいるんだいっ!?」

  男の子は声が聞こえた方を向くと、その方向には更に真っ暗な部屋の入口が口を開いていた。

  「うぐっ…っ、ヒノアラシが何かあってるに違いない。こんなところで…!」

  その暗さからの恐れで怯えて震えだす男の子であったが、ぐぐもった声がヒノアラシの声だと思うと気持ちを再度奮起させて、真っ暗な部屋の中へと入っていった。

  [newpage]

  その部屋は他の部屋と比べてかなり広く、奥まで見えぬ暗さで分からない部分が多かったが、それでも天井がかなり高くなっていたのは男の子の目からでも確認できた。

  男の子は、その部屋の中でもヒノアラシ探しを続けていたが、パートナーの発してるであろう炎の光すら感じなかった。

  「ヒノアラシ~、何処にいるの~っ…居るなら返事してよぉ~!」

  男の子は、部屋全体に行き渡るように両手を口に添えてメガホンみたいにし、誰からでも聞こえる様に声をあげていった。

  すると、先程のくぐもった声が何体も居るかのように、彼の耳に聞こえだした。

  「な…何だ!?」

  男の子はその複数の声を聞いた瞬間、直ぐ歩くのを止めてヒノアラシを探すように立ち止まって辺りを見渡した。

  その瞬間、突如として部屋全体の明かりがパッと点いた。

  「うあっぐ!?」

  男の子は突然点いた明かりに目が眩んでしまい、腕で目を隠してしまった。

  その時、何処からかサイレンと共に機械のような声が部屋全体に響き渡った。

  『侵入者発見、侵入者発見、これよりシークエンス【ヒューマン】を実行します。』

  すると、突然サイコソーダを開ける音が聞こえたかと思うと、何処からか現れた黒いホースが男の子の口に向かって発射され、それが彼の口に上手く入り込んでいった。

  [pixivimage:21285397-1]

  「んあっぐ!?」

  男の子は、急に飲まされたホースに対して何が起きたのか分からずに唖然とし、口から伝わるホースの触感を感じ取っていた。

  ホースは喉元までつっかえており、そのホースの中からは空気が通っているらしく、明かりに眩んでいた目を凝らしながら開け、自身の視界を確認していった。

  「んあぃ、ほえ?(なに、これ?)」

  自身の視界にホースが口の中に入り込んでいる事を確認すると、男の子は何があったのかと周りを確認し始めた。

  その部屋は白く、ゴム質のホースの先は壁についていた穴から男の子に向かって繋がっており、不気味さを感じさせた。

  『対象にガス放出機の接続を確認、続けて【Pチェンジガス タイプファイヤ】の放出を行います…承認』

  すると、先程の機械の声が聞こえると共にホースの中からガスが噴出する音が出始めてきた。

  [newpage]

  「んんー、んん…んんうぅ~!」

  男の子は、機械の声が発した内容から危険を察し、両手を使って喉に入り込んでいたホースを引っこ抜こうと必死になったが、その途中でトレーナーの手が急に暑くなりだした。

  「ンウクッ!?」

  その時、手が急に弱くなったかの様に力が出なくなると、その指が真っ直ぐに固定させたかの様な感覚に成ると、ホースを引っ張る事が出来なくなってしまった。

  突然の事に彼は驚きながら、何があったのかと両手を視認してみると、その掌にピンクの肉球が現れだし、その肉球から茶色の体毛が生え始めると、その両手は徐々にきつねポケモン『ロコン』の前両足と同じ姿と成り始めていた。

  [pixivimage:21285397-2]

  「ングンウゥー!?」

  その事に驚愕した男の子は、ロコンに成ってゆくという初めての感覚にうろたえ始めるが、その隙にトレーナーの両手は完全にロコンの両前足に変わってしまった。

  しかし、それによる痛みはなかったのか男の子はただ呆然としながら、変化した両手を眺めてるだけであった。

  その『身体が変わる痛みが無かった』が為に、男の子は気付かなかったが両手が変わるより先に、耳が引っ張られるかのように伸びだすとロコンの耳へと変化しており、しかも口元からも少しずつではあったがロコンの色の毛が生えていっていた。

  「ンッ、ンウウゥ…!」

  だが変化はそれだけに止まらず、身体が変化する音が男の子の耳に入りながら、鼻を中心に顔が引っ張られると小さいながらもマズルを生成させ、其処にもロコンの色と同じ茶色い体毛が生え始めて確実にロコンの顔へと変化していった。

  その時、頭の方もロコンの頭皮から生えている髪と同じ、薄茶色で正面に渦巻き状の毛皮が生えていたが男の子にとって、自身の身体がどうなっているのかは次の事態に発展するまで分からなかったので、その事にも不安を感じ始めていた。

  しかしその不安を他所に、ロコンへの変化は留まる様子を見せず、足の方でも変化が始まったらしく、男の子はその変化に対応できず倒れこんでしまった。

  「ンウォッ!?」

  急な事に驚いた男の子は、自身の足を確認するとその足の先が焦げ茶色で手前が茶色、そして狐のようなつま先立ちの足の形になっている事に気付く。

  「ンオッフオォ!?」

  足の変化に仰天する間もなく、今度は尻より少し上の部分から6本の薄茶色の体毛が生えたロコンの尻尾が生え始める。

  「ンンッ、ムッ…ウゥー!」

  未知の部分が生えてくる感覚に男の子が驚き、ズボンの後ろの膨らみに気付いてみせるも時既に遅し、ボフリと擬音が出るかの様に、ロコンの尻尾がズボンから露に成っていた。

  「ンンッフ…ンッ?」

  男の子の全身がロコンに成るのも時間の問題の中、倒れた際に脱げてしまった靴を思い出し、なぜ靴が脱げてしまったのかと足と靴を良く見てみると、履いてた靴が大きくなっていた。

  「ウゥッ、ンッ…ンン~!?」

  どうして靴が大きくなってるのか、疑問に思った男の子であったが自分の身体をもう一度見て、ある事に気がついた。

  靴が大きくなっているのではない、男の子の身体が小さくなっているのである。

  「ウッ、ヴゥーッ、ンムウゥー…ムゥー…」

  その事に気づいた男の子は、どうすれば良いのか分からないままドンドン身体が小さく成ってゆき、元のサイズの服が男の子の身体を覆い隠してしまった。

  [newpage]

  [pixivimage:21285397-3]

  「…ウキュウゥ~ッ!」

  身体が小さくなった事で、埋めれかけていた服を掻き分けたり破いたりして、男の子が服から抜け出す事に成功するも、その身体がロコンに変化しきっている事に気付くと同時に、今の自分は全裸であることを思い出したのと相まって、後ろ脚を投げ出した体勢で赤面していた。

  呆然とロコンと成った全身を見ながら、喉元に未だ付いているホースを男の子が確認していると

  『対象の変化の完了を確認、続けてわざレコード36〈ねっぷう〉の使用許可を申請…許可します。』

  先程の機械のような声がまた聞こえた途端、喉元に付いているホースの先から轟音が聞こえだすと、大量の熱風が男の子の口の方へ雪崩れ込みだした。

  [newpage]

  「ンングウゥ~!?ングンッ、ンッグングッ!」

  男の子は喉を通って入ってきたその風に温かいと感じている暇もなく、なんとか風を止めようとするも機械の前では為す術なく、熱風が容赦なく体内にドンドン入ってゆく。

  [pixivimage:21306315-2]

  「ングウッ、ンヴッ、ンングッ…!」

  ドンドン入ってゆく熱風によって、お腹が膨らみだし始めたのを感じとった男の子は膨らむのを抑えようとお腹を触り出すも、既にポッコリとロコンに成ったお腹が出始めており、ロコンの足では柔らかく押す事しか出来ない状態となっていた。

  「ングヴッ、ンゥグ、ンンゥグ…」

  大量の熱風がホースを通じてお腹の中へと入ってゆく度に、男の子は段々とおかしな気分になりだしていた。

  温かい空気が男の子の口を通り、お腹は入ってきた暖かい空気が外に出ることなく溜まるので膨らんでゆき、その事で頭が宙に浮いた様な感覚に襲われ身体も熱くなってきたのである。

  これは、膨らまされている事によって肺に大量に入ってくる空気への苦しさより、頭の中に押し寄せてくる快楽に負けてしまって気持ち良くなっているのだが、12歳であるトレーナーの男の子の知識ではその事について理解できなかったのである。

  熱風によるお腹の膨張で、段々と気持ち良くなってゆく男の子であったが、その膨張によるもう一つの影響を直ぐに知ることになった。

  [newpage]

  「ンムップ、ムグッ…ムウゥ!?」

  暖かい風がお腹だけでなく、肺や腸内にまで入ってきて段々と丸みを帯び始めてきた。

  お腹に触れていた前足は、その部分から離れてゆくとバンザイのポーズを前に向けたような体勢へと変わってゆき、同様に後ろ足も同じ様になっていった。

  全部の足が地面と接しない所に移行した為、男の子の体勢も崩れてしまって転がるように姿勢が変わると、ロコンに近い体勢となった。

  違いがあるとするなら、風船みたいに真ん丸に胴体が膨らんでいて、脚もそれに合わせるように根本が少し太くなっていることだけである。

  [pixivimage:21306315-3]

  「ムウウゥ~、ムグウゥ~…!」

  風船みたいに膨らんでしまった身体で、涙目で両足をバタバタと動かしてみせるも、地面に接してない以上その場から動くことが出来ない状態となっている男の子。

  『対象の行動を無効化に成功…これより、同タイプのポケモンへの収容を行います…承認』

  彼の耳に、先程も聞こえた機械のような声が響くと、連続した金属音が鳴ると同時に何かが射出される音が聞こえた。

  「ンッ…ムグブッ!?」

  その瞬間、ロコンに変化した男の子のマズルに革製のベルトが嵌められ、自由に口が空かなくなっているのを理解した。

  「ググ…ングッ!?プウゥ!」

  そして、隙を与えずに今まで喉元までつっかえていたホースが縮んだかと思ったら、急に男の子の口からホースが引っ張り出されるも、ベルトによってお腹に収まっている空気を出す事は出来ず、彼の口から少しの風と共にそのホースが綺麗に出されて壁の穴へと収まっていった。

  [newpage]

  「ンンッ…グウゥ、ムムゥ…」

  何とか口からホースが抜けてくれたが、温風によって膨らんだ身体は元に戻ってない為、ロコン特有の唸り声を出しつつ、何とか身体を揺らしたり、六つの尻尾を上手く使って擦ったりして熱風を出そうとする男の子であったが、

  「グルルルッ…ンウッ?」

  自身のお腹が床と触れ合っている感触があり、それが少しずつ段々と小さくなっているのに気づき、男の子はロコンの膨らんだお腹に苦戦しつつ少し下を見たところ、

  「!?グウゥ!グヌグウゥ!!」

  自身の身体が先程よりも更に膨らんでおり、それによる浮力で浮かび出している事に気付いたのである。

  ホースを咥えてないにも関わらず、自らの身体が膨らんでいる事に動揺しまくる男の子であったが、原因は体内に入れられたガスに含まれていた薬品の一つにあった。

  その薬品の効果は、変化時における身体の機能を通常より増幅させる効果だったのだが、ある一定のポケモンに対しては、それによる『わざの発動に必要な物』の不必要な増量を引き起こしてしまうのである。

  今回のほのおタイプの場合、『体内可燃性気体滞留異常誇張症』と言われる、体内の可燃性ガスが異常発生を引き起こしており、かつ放出できる部分が閉じられてしまっているので、大量のガスを滞留してしまう症状を発症しているのである。

  本来は体調不良で循環が乱れてから発症となるのであるが、先の状態でも発症となるケースがあるのだそう。

  「グップ…ギュウゥ、ブップ!」

  通常のほのおタイプのポケモンならば、パンクを引き起こす状態にまで膨らんできているのだが、ロコンとなっていた男の子は、苦しさを感じつつも『何故か膨らむ余裕が有ること』に気付く。

  それは変化した男の子が持つ『ロコンの特性』に由るものからなのである。

  通常のロコンの特性は『もらいび』というものであり、本来は他のポケモンから受けたほのお技を無効化・吸収し、自分がほのお技を使用する際にそれらのこうげき・とくこうを上げる効果を持っているのだが、この特性には、『ほのおタイプの技をエネルギーに変換し、様々な形に蓄える』という特殊な効果をも持っているのである。

  現在の男の子が成っているロコンの状態は、大量のねっぷうをお腹に入れられており、かつガスによる体内可燃性気体滞留異常誇張症による可燃性ガスの異常発生。

  この二つが組み合わさることで起きる事は、可燃性ガスがねっぷうの温度の高さで着火して膨張が再開され、身体が膨らんでいるのである。

  「グウゥ、ムウゥ…キュウゥ」

  幸いもらいびの効果によって、一旦違うエネルギーにしてから少しずつそのエネルギーを使って膨らんでいるので、一気に膨らみ上がる事はないのだが、その際の膨張で体内に火球が出来ていっており、半ば強制な状態ではあったが『かえんほうしゃ』の技を取得するレベルの膨張に、時折意識が朦朧として気を失いそうになってそれをしっかり保とうとするのにかなりの苦労をかけた男の子の身体は、見事な風船と化しだしており、天井に向かってまっしぐらに浮かんでいっていく。

  [newpage]

  「ンウゥッ、ンンッ…ンウッ~」

  天井に背中が付いた感覚を感じる頃には、普通の家なら一部屋全てを満たす程の大きさにロコンの男の子は成っており、気持ち良さで半目の状態の彼が周りを見てみると、其処には同じ様に膨らまさせているポケモン達が大量におり、姿は其々違えどほのおタイプのポケモンばかりが此処に居ることに気付く。

  「ンッン…?ンンッ!?ンウゥ~!」

  その事実に疑問を持った男の子であったが、いつの間にか出てきたアームが自分の胴体を優しく捕まえてつつ、その胴体を掴んだまま何処かに運び込まれてゆくのを、引っ張られてゆく感覚と変わりゆく景色によってロコンの男の子は感じ取った。

  「ムゥッ、ンンッ…」

  男の子が運び込まれた場所は、自身と同じ大きさに身体を膨らまされながら、口やお尻をベルトやテープで塞がれているポケモン達がひしめき合いながら唸っている所だった。

  此処に居るポケモン達は、未進化ポケモンが多数存在しており、伝説や幻のポケモンは省き、進化しているポケモン達や進化しないポケモン達はそれぞれ鉄製の柵で仕切られており、彼等も唸りながら、今の男の子よりも大きくなった身体から出ている手足を激しく動かしていた。

  「ムゥフウゥ…ンンッ?」

  ロコンとなった男の子はその光景に呆気にとられていたが、膨らまさせているポケモン達の中に自分と同じ眼をしたポケモンを複数見つけ、彼らが口を塞がれつつもため息をついてるかの様な仕草をしており、先程まで自身の胴体を掴まえていたアームが、胴から離しつつもその気配がまだ残っている事に気付くも、自分の真後ろでテープの準備をしているアームの存在に気付く事は出来なかった。

  「!?ッ~…!」

  突然、男の子のお尻の方から強烈な一発が入り、膨らんだ身体全体に響いて痺れる様な気持ち良さに声のならない声をあげながら、前のめりに回り飛び始めたロコンの男の子のお尻には、他のポケモン達と同じテープが貼っ付けられていた。

  風船ロコンと化した男の子の炎が不測の事態で漏れ出ない栓付きのバッテンテープを、アームでお尻にカンチョーの要領で入れられてしまった状態となったのである。

  [newpage]

  「~ッ!~ッ!!~ッ!?~…ンッ!」

  強めに押し込まれたからか、縦に回り飛ぶのが止まらない男の子は、声が救急車が近づいたり遠くなったりする際に音が変わってゆくように成っていっており、視界が上と下を交互に行く為に目が回りそうになる中で、突然男の子の眼前に、クリーム色の風船の様なモノが映る込むが、回り飛んでいる男の子の勢いは止まら無い為、ポヨンと柔らかい感触と共に正面衝突となった。

  「ンン~…ンッ?ンンッ!?ンー!ン、ンーン!」

  「フ、フウゥ…?」

  未だ回っている様な感覚に揺らめく男の子であったが、今の自分の身体に触れ合っているクリーム色の風船の様なモノに、紺色の毛色とジョウト地方で使われている文字で、『N』と書かれているスカーフを身に付けているのを見つけた男の子は、そのスカーフに書かれてるのは彼本人の名前の頭文字である事に気付き、

  それらによって、当初の目的である男の子が探していたヒノアラシがこの子であることに気づいた男の子は、ヒノアラシに向かって必死に呼び掛けをしようとするも、口が塞がっているのに加え姿も変わってしまった故に、ヒノアラシに全然伝わってない状態となってるのを気付かず、何とか伝えようとする男の子の前足が、偶然ヒノアラシの前腕と繋がる瞬間に彼がヒノアラシに名前を呼ぼうとした瞬間。

  『ヒノアラシ、大丈夫かい!?』

  『えっ、この声は?ご主人!?』

  『んおっ。ひ、ヒノアラシ…なのかい?』

  突然、自分の頭に他人の声が響いた事に驚いた男の子は、目の前にいるヒノアラシにそう感じた所。

  『そうですご主人。まさかご主人がロコンになるなんて』

  『えっ…よし、もしもの事だから一つ確認良い?』

  『はい』

  それに対ししっかりと答えたヒノアラシを見て、男の子はもしやと思いながら一つの質問を出した。

  『僕の名前は?』

  『えっと確か、ご主人の名前はナディム…それで合っていますか?』

  『…うん、合ってるよ。』

  目の前のヒノアラシが、自分の名前を知っているのを感じとった男の子ことナディムは、ロコンと繋がっている足を上手く力を入れて離れないようにしてみせた。

  [newpage]

  『よかった〜ご主人の名前間違えなくて、でもご主人まで巻き込まれるなんて…』

  『ヒノアラシ、いったい何があってそうなったんだい?』

  ヒノアラシとの再会に喜ぶ間も無く、ナディムは自分と同じくらいに膨らんだヒノアラシにそう聞いてみせた。

  『すみませんご主人…僕この中に入ってしまって変な声が聞こえたら僕の口に…』

  ヒノアラシの話を要約するとこうなる。

  最近、友達のポケモン達で噂になっていると言うこの大きな家に興味をもったヒノアラシは、この部屋に入ってみた所変な声が聞こえた途端に口に変な物を加えられてしまい、最初に変な味のする水を飲まさせて、身体が痺れ何かが変わるような感覚を感じながらも動けなくなってしまったヒノアラシの口に、温かい風が入ってきてお腹が膨らんでゆくのを感じるしか無かったのだそう。

  『と、こんな風になってしまったんです』

  『んーっ…確か僕のヒノアラシの特性は《もうか》だったよね…どうして其処まで膨らんでるの?』

  ヒノアラシから話を聞いたナディムは、その様な疑問を浮かべながらヒノアラシの方を見た。

  『僕にもわからないです。まるで、何か変わった感じでした』

  『そうなのかぁ~…っと、なんでヒノアラシと話し合えるんだろ?』

  その薄い答えを聞きつつ、今更そんな疑問を持つナディムの落ち着きっぷりに、ヒノアラシは口にバッテンに貼られたテープに笑みのシワを出す。

  『多分、ご主人がポケモンになった際に色々あった事で、僕とご主人と話せるような感じじゃないですかね?』

  ヒノアラシのその解答は当たらずとも遠からずであり、実はナディムが大きく膨らまさせた際に強制的にレベルアップしてしまい、様々な技を習得するその中で『とおぼえ』と『じんつうりき』が含まれ、その二つの技がナディムの中で変に混ざってしまった結果、『口を防がれても繋がれば話し合える』技を無意識で編み出したのである。

  この技は、通常入っている4つの技とは違いその様なエラーを引き起こした為『特殊体質』に変化しており、能力の切り替えは自動で出来る様である。

  [newpage]

  『それよりご主人どうしましょう、このままじゃ…』

  『そ、そうだね…身動きできないから助けを呼べない…!』

  ヒノアラシがそう言って少し慌てだしてるのを、ナディムは分かってはいたが、二人とも普通の家の一部屋程の大きさになった身体である為、殆どの部位は動けない状態なのである。

  『うう・・・僕達どうすれば・・・』

  『う~…んっ。ねぇ、ヒノアラシ?』

  『なんですか?』

  『何か聞こえない?』

  ヒノアラシがどうしたものかと悩んでた所、ナディムにそう言われ、言う通りに静かにし耳を澄ませてみると、複数人の足音が聞こえており、響き方から人間達だと分かった。

  『確かに聞こえます』

  『下向けれそう?』

  『うんしょ…あ、複数の人がいます!』

  『そうかそれでなら…いんっしょ!』

  ヒノアラシが、膨らんだ身体で少し上を向く様に身体を動かした際の反動を使って下を向いたのを見て、ナディムもそれに倣うように身体を動かして下に向いてみせた。

  [newpage]

  「それで、本計画への準備は完了しているのか?」

  「はい。既に幾つかのサンプルへの検証を行っており、効果の程は確かとの事です…ふふっ、いつ見ても壮観です。」

  黒服とソフトハットを着こなす男性と、白衣に包まれながらも隠しきれない暗さを持つ青年の二人を中心に、男性と似たような服装の男女が十数人と、青年と同じ服装の男女数人の姿が確認できた。

  入ってきて早々、恍惚とした表情で膨らんだポケモン達を見ている青年に対し、その光景に顔をしかめていた男性らのグループは上を見上げる者達以外はトランクを持っていた。

  「相変わらず悪趣味な…上の奴らは炎か、他のタイプの奴らは違う部屋なのか?」

  「ご心配なく総長殿。実験の成果をイチイチ別々に分けてなど御座いません!」

  白衣の青年がそう言って、持っていた端末に何かしらの操作を行うと、床の一部や壁一面が開いて穴が出来たかと思えば、どうやら部屋の床や壁の間に、透明で防護性の高いガラスがかませられているようで、ガラス越しではあったがみずタイプやでんきタイプのポケモン達が、膨らまさせた身体をお互いに密着させながらも、部屋にいる人々のグループに対して様々な感情を込めた視線を浴びせており、

  ほのおタイプ等を含めれば、計8つ場所から送られてくる想いの熱に、男性のグループ達は若干の怯みを効かせるものとなっていた。

  「ぬぐ…水タイプのやつらは、体内にある水を蒸発させられないように、出来るだけ暗い部屋に入れてかつ適温の風を吹かすことで蒸発を防いでいるのか…電気タイプの奴らは何をやっているのだ?」

  「膨張させきった結果、電気を際限なく起こせるようになったので、此処の電力の発生で脚がつかない様に発電機代わりに使用しております。如何でしょうか?」

  「ふむ、悪くは無いな…」

  「あのぉ、総長様、此処まで区別する必要性は有るので御座いましょうか?」

  黒服の男性の取り巻きの一人が、そう言ってきたのを聞いたナディムがみずタイプとでんきタイプの方を確認すると、どうやら其処では『ちょすい』『ひらいしん』『ちくでん』持ちのポケモンそれぞれを格納させており、ナディム達『もらいび』含めれば一見タイプ毎に分けられている様になっているが、何故か『ケイコウオとネオラント』も少し区別を付けられつつも『ちょすい』と同じ所に入っており、更にタイプがバラバラのポケモン達が纏められてるのが4つもある事に気が付く。

  「あー、そちらは数が多かったので少し種類分けを行った奴なんですよ。『ひらいしん』のタイプ不一致、『かんそうはだ』に『よびみず』…あー、後『そうしょく』も其処に入れていたな?」

  白衣の青年はそう言いながら、不健康そうに頭を掻きながら同じ服装の女性が持ってきた資料を確認しており、その事実を聞いたナディムがそれらに当てはまるポケモン達の方を見てみようもするも、浮き上がっているからか該当するポケモンの姿を見れずに悶々としだした。

  [newpage]

  「ふん、納得しているようだな?

  感心感心…ではあるが、此処にいるポケモンの中には野生のや特性が違う奴もいるのであろう?

  それらに対してはどの様な手段を取っているのだ?」

  取り巻きの一人が納得したのを確認した黒服の男性がその様な疑問を白衣の青年に投げ掛けると青年は自身が持っていたトランクの中から一本のフラスコを取り出して折り畳み式のテーブルに乗せた。

  中身は青色の液体であり丁重に扱っている様から白衣の青年は研究者ではないかとナディムは推察する中で黒服の男性はその液体を訝しそうに見ながら聞いてくる。

  「この液体は?

  見たところ薬品らしいところもあるが…」

  「ふふっ…此方の液体は試行錯誤の末に完成しました物でございまして…総長殿もご存知かと思いますが、ポケモンの特性は基本的に産まれた時から一つだけを持つことが出来、その他の特性を出すことは出来ず我々が『とくせいカプセル』や『とくせいパッチ』の道具を使って何とか…という状況でした。」

  「まぁ、それが世の常の様な物であるからな…?

  待て、お前がその様なことを話すということは…」

  ポケモンの通常特性を入れ換える事が出来る『とくせいカプセル』とごく一部のポケモンが持っている隠れ特性へと変える事が出来る『とくせいパッチ』の説明を聞いた黒服の男性が勿体ぶっている研究者の青年が事に気付きその答えが何なのかを理解する。

  「えぇ…総長殿の推察通りこの薬品をポケモンに飲ませると、そのポケモンが持っている特性の自由な選択が出来るように成ったのです!」

  研究者の青年のその発言に黒服の男性のグループは其々の反応を示す。

  「な、なんと、そんな事が!?」

  「すげぇ、じゃあ俺のコイツにも!」

  「何時でも好きな時に別の特性へとなるって事ですか?」

  単純に驚く者や物欲しさに見ている者にその薬の効果に懐疑的な感情を抱く者等様々であったが白衣の青年はそれらを一笑に付すかの様に笑い声をあげる。

  「フフッ、この効果に疑いを持っている方は居るようですね?

  ご安心を、その効果を今からお見せします!」

  [newpage]

  そう言うと白衣の青年は懐から別の端末を取り出すとその端末を起動させて操作を行うと床の一部が開きそこから先程の青い液体の入った試験管が一本現れてから、

  助手と思わしき若者にある事を耳打ちすると若者は直ぐ様部屋の奥に行ったかと思えば一つのゲージを台車で運んできており、

  その中には断面が丸見えの上半身が黄色で下半身が緑のポケモンが怯えた表情で辺りを見渡していた。

  「ガラル地方で発見されたというカセキポケモンの『パッチラゴン』、復元するには骨が折れましたので遺伝子データを手に入れてからそれを元にPチェンジリキッドを作成…新入りの一人に投与して変化させました。」

  「す、すごい姿だな…それで?

  こいつの特性はどうなっているんだ?」

  「現時点では『すなかき』となっておりますが、今からそれを『ちくでん』に変えようと思います!」

  白衣の青年はそう言って端末を操作した後、

  先程の試験管を抜き取って中にあった青い液体を注射器に流し込んで麻酔銃にセットしそれをゲージの柵越しから元人間のパッチラゴンに打ち込むと、

  足部分に命中して暫くした後にパッチラゴンの身体が少し震え始めてきた所。

  [newpage]

  「グギャァッ!!?」

  「うおっ、 こ、これは!」

  「ほぉ、これはこれは。」

  「な、何と…予想外の事態です!?」

  骨が軋む音が鳴り響くと共にパッチラゴンが倒れた瞬間淡く白く光り出すと上半身が突如膨らみ出しながらも下半身にあった赤い背中の模様が上半身へと緩やかに侵食し出す。

  「ガ…グウゥ、ウググ!」

  上半身と下半身の断面が丁度合わさるとお互いの部分が紙に色つきの水が染み込む様に同化してゆき先程まで不自由に動いていた元人間のパッチラゴンの身体が自在に動ける様になり適合しているのが目に見えて分かる。

  [pixivimage:77959172-3]

  「キュ…キュリキュピイィ!」

  その咆哮と共に光が晴れると体がしっかりと生物としての姿となった元人間のパッチラゴンが立ち上がりゲージの外に居る白衣の青年目掛けて怒りの突進をしようとする。

  「ギュビィッ!?」

  しかしゲージの柵の耐久性は中々の物であるようで衝突音と共に悶絶しながら床に転がる事になったパッチラゴンの姿を尻目に白衣の青年のグループはその結果に驚きつつも分かる事を書き込んでいる。

  「うぅむ…薬の素材としてシンオウ地方のテンガン山付近で取れる特殊な鉱石とその地点の地面から出てくる不明の果実から出てくる成分を抽出したからか…?」

  「ふん…想定外の事で有るようだが、特性は変わっているんであろうな?」

  「は、はい。恐らく『ちくでん』に成っていると思いますので試しに誰かに電気タイプの技でパッチラゴンに…」

  研究員はその誰かを探そうとするが上司はそんな事を待とうとしなかった。

  「その様な事をせずともこれで分かるわ。ゆけ、ヤドラン!」

  白衣の青年の提案を切り捨てながら黒服の男性はポケモンボールを投げ出すと中から頭部の上部分がやけに紫色に染まりながら尻尾にではなく左腕にシェルダーが噛みついた状態のヤドランが現れた。

  [newpage]

  「ガラル地方のヤドランは此方の地方にいるのとはちがって私好みの能力を持っていてな…他トレーナーからのポケモン略奪に使っているのだよ。ヤドラン、『でんじは』」

  「…ヤドッ!」

  黒服の男性の指示を聞いて先程までのんびりとしていたヤドランの目付きが鋭くなると左腕のシェルダーの先を未だ悶絶しているパッチラゴンに向けるとその先から小さく丸い光球が出来て其処から波のようなモノがパッチラゴンの身体に当たってゆく。

  「…キュピッ!?」

  当たった部分を優しく撫でていたパッチラゴンであったが急に自分の腹部が膨らみ出して驚きを隠せない状態となるも柵越しに自分に向けてシェルダーを向けながら何かを出しているヤドランを見つけて一瞬で理解してもう一度タックルをしようと立ち上がる。

  「キュリ、キュピ…キュイィ」

  しかし継続的に『でんじは』を流し込まれ続けられている為に膨らみ出してゆく身体の満腹感に次第とグッタリとし出してきて苦しくなってきた元人間のパッチラゴンが蹲りそうになる。

  「ギュブッ…キュリピイィ!?」

  前のめりに蹲るはずだった身体は膨らんだ影響で真ん丸に成ってしまっており抱え込む様な体勢でゲージ内で膨らんでゆく。

  「ギュリッ、ギュブウゥ!」

  歪に軋む音が鳴り響き元人間のパッチラゴンはゲージを圧迫して膨らみ続けている自分の身体が破裂する予感に苦悶の表情を出して覚悟したが限界を迎えてしまったのはゲージの方だった事を知るのは気絶して後のパートナーになる人に起こされてからである。

  [newpage]

  「成る程、確かに膨らみきると周囲に電気を発する事が出来るように成っているな。これを使っての計画立案も検討してみるのも手かな…ブツブツ。」

  「どうです、中々の物で御座いましょう。っと、それで報酬の件はどうなりますかね?」

  ゲージが砕けた衝撃で伸びてしまった元人間のパッチラゴンの身体に注意を払いつつ触れてその性質に興味を示しつつそれを使った計画を練り始めていた黒服の男性に白衣の青年は人差し指と中指に親指を擦り合わせる仕草をする。

  「んっ、あぁ、それならキチンとな?」

  黒服の男性がフィンガースナップを行うとトランクを持っていた者達が白衣の青年達の目の前にトランクを置いて展開するとかなりの額のお金が其処に入っていた。

  「お、おぉ~。素晴らしい!」

  「【Pチェンジシリーズ】並びに先ほどの薬品の量産が出来るように成れば毎月それ程の金額を渡すが、十分か?」

  「十分で御座いますよ!

  これで、我々を学会から追い出してくれた野郎共を見返してやれる!」

  「此方もこれ等の薬品が有れば『ロケット団』再興も夢では無いなぁ…ワハハハー!」

  黒服の男性の高笑いに連れて他の方々も笑いだしてゆく中でナディムは遠くから歩いている音が聞こえるのを聞き逃さなかった。

  [newpage]

  「ピュウゥー、ピュー…」

  「だ、誰だ!?」

  周囲を見渡すも誰もいなく然れど口笛は鳴り響くその状況に不気味さを隠せてない一同の目の前から炎が放たれる。

  「どあっつ!?」

  「な、なんだ!?」

  「ゴーストタイプのポケモンか!?」

  黒服の男性の取り巻き達が放たれた炎を水タイプのポケモンで対処しようとするも放たれた炎は『何故か』燃えたままその場に残っており不安を駆り立てる。

  「レイリュウ、鬼火連発♪︎」

  「ヴォーヴ…」

  声が聞こえた途端にまたも炎が放たれて黒服の男性達と白衣の青年達の周囲を囲うように炎は置かれる。

  「旦那~、鬼火連発しすぎないで下さい。上の方に炎タイプの子達が居ます。」

  「あれ多分もらいび持ちの子達だ、遠火だけどほんの少し膨らんでる。」

  「あ、そうね、とりあえずこいつら拘束させねぇと」

  その言葉を聞いてナディムとロコンは鬼火の合間に人影があるのを見つける。

  「その前に捕まってるポケモン達の救出しねぇと!」

  「其処かっ!」

  先ほどから聞こえる声を頼りに黒服の男性がヤドランに指示を飛ばすと鋭い目付きになったヤドランが『シェルアームズ』を発動し声のした所に発射する。

  「やっべ、此方にくる!」

  「ミラーコート!」

  『シェルアームズ』が当たる直前に展開された黄色く透明な壁が反射しヤドランの技を見事に返されてしまう。

  「ヤッド!?」

  「ば、馬鹿な!?」

  見事に返されて命中したヤドランを尻目に『ミラーコート』が鬼火の一部もあらぬ方向に反射させてしまった為に相手の姿が良く見える様に成った。

  [newpage]

  一人は赤い髪で短髪のトレーナーでもう一人は青い髪型だが体型がガチムチで腹は出ているがゴツく年齢的にも少年に見えないトレーナーであった。

  「ったく、俺のカメックスのミラーコートなかったら危なかったというかお前にポケモンの知識無ければ俺もポケモンを使いこなせなかったしな」

  「いろんなとこ回ったからこそ学べたもの」

  「ははっ、旦那がたは喧嘩っ早くて飽きないねぇ~。それが良いんだけど!」

  「一人でも逃がしたら不味いですからね、全部で…」

  それに付随するように茶髪で頭までベージュのフードコートを被りつつも傍らにルカリオを連れているトレーナーと、

  黒髪で片目が隠れながらもその眼光は連れているギルガルドの様に鋭いものと成っているトレーナーがおり黒服の男性達と白衣の青年達の数を数えながらも油断を見せないその二人にナディムとヒノアラシは格好よさを感じていた。

  「な、何者だお前達は!?」

  「な、何者だお前達は!?と聞かれたら!」

  「それやるのかよ、え〜と答えてあげるが世の情け」

  「え~、世界の平和を守るため」

  「我らこの地にその名を記す。」

  「ラブリーオスドララブな敵役!フォック!」

  「ラ、ラブリーオスドララブって!蒼剣!」

  「悪党上等悪漢粉砕!龍狼!」

  「覚悟しやがれ野郎共!莉音!」

  「世界をまたにかけるドラケモトレーナーズの4人には!」

  「ホワイトホール白い明日が待ってるぜ」

  「時代の主役は俺たちさ!」

  「我ら無敵の!」

  「ってまだ続くのかよ!?」

  「あー、チョイと続けすぎたかな?」

  「フォックさん、いきなりその口上すんのは止めて下さいよ。合わすの苦労したんですよー?」

  「…な、なんなんだ本当に?」

  いきなり口上をしておきながらグダり掛けている集団に対して白衣の青年が溢したコメントはこの場にいる皆総意のモノであった。

  [newpage]

  「え〜最後はレイリュウの台詞で終わるんだけどな〜」

  「いやそこ拘るのか?」

  「ヴォーヴ…」

  「んっ、レイリュウがプラカードになんか書いて出してます。何々…」

  「『普通ポケモンってのは喋ったりしたら怪しまれるものでしょ?』…プラカードにそんな事書いて出せるのもある意味怪しむぞ?」

  その様な変な空気に成っているにも関わらずフォックと言った赤髪のトレーナーの拘りに対していつの間にか傍らに出てきた頭部がやけにでかくかつ翼がないのに空を飛んでいるポケモンがプラカードでの返事を返しており、

  その様子からナディムとヒノアラシの困惑を強めることになり後に「ドラパルト」という名前であるそのポケモンとの始めての接触はその様なものであった。

  「いやなんかどこかの世界ではこいつらと同じロケット団の3人組というより喋るポケモンがいたから」

  「え?そんなのあったのか?」

  「ニャースの事ですね?彼流暢に喋ってました。」

  「世界線違うから此処にも居るってのは無いと思うんだけどなぁ~…」

  困惑していた黒服の男性達であったが訳の分からない事を言っている彼らにフツフツと怒りが沸き上がる。

  「うんうん、なんか普通に喋るニャースいたのよね、こういう風にポケモンも喋る概念少しあってもいいんだけどね」

  「お前は一体ポケモンに何を求めてんだよ?」

  「…や、やっちまえっ!」

  『オォー!!!』

  「…あー、フォックさん?そう言うの後にしません?」

  「わかった、とりあえずこいつらぶっ飛ばしておかないとね♪」

  「ヴォー!」

  集団でポケモン達を大量に出そうとするロケット団にフォックの良い笑顔と共にドラパルトの声が鳴り響く。

  [newpage]

  「レイリュウはシャドーボール連発ね」

  「おしっ!カメックス!はどうだん!!」

  「ルカリオ、バレットパンチ!」

  「ギルガルドいくよ!」

  ドラパルトのシャドーボールの弾幕に乗せるようにカメックスのはどうだんとルカリオのバレットパンチの連撃がロケット団のポケモン達に襲いかかり合間を縫うようにギルガルドのマフラーを身に付けた莉音が剣と盾を持ってロケット団達の陣形を崩してゆく。

  そのバトルとは言えない一騎当千っぷりに空に浮いているナディムとヒノアラシは憧れの感情が収まらなかった。

  「続けてドラゴンアロー!」

  「ヴォッ!」

  「此方もやっておくか、はどうだん!」

  「ルルァ!」

  複数のポケモンに発射されたドラゴンアローに起爆代わりのはどうだんが命中し絨毯爆撃の様になりロケット団達の視界を見事に煙で遮った。

  「フォック達が引きつけている間に俺はこいつらを」

  その一方で一人のヒーロースーツを着た者が先ほどの煙を上手く利用して膨らんでいるポケモン達に近づき救出作業に入っていた。

  「キュ、キュウゥ…?(き、君達は一体…?)」

  口を封じられつつもナディムはその疑問が溢れる。

  「俺はライエイ、トレーナー兼ヒーローだ、エレキブル、お前はちくでん特性のポケモン達の方を頼む、どうやらテレパシーか何かで言葉がわかるがそうしなくてもわかる」

  「ギュビー!」

  「キュムッ…」

  エレキブルに壁の方にいる『ちくでん』持ちのポケモン達の救助を指示したライエイが何故か自分達の言葉が分かるのを聞いたナディムが何故それが出来るのかと言い掛けようとしたがライエイに胴体を掴まえられてヒノアラシと一緒に運ばれ始める。

  「ジッ、ジジッ!?」

  「ん?どうした?」

  救助していたエレキブルが驚いた様子でライエイの後ろを指を差しているのを見てどうしたのかと振り向くと自分の運んでたロコンがヒノアラシの手と繋がって一緒にいる姿であった。

  「そこのロコンとヒノアラシは何か関係ありそうだ、何か言いかけたみたいだがなんだ?」

  膨らんだままの二匹に問いかける

  「キュ、キュウゥ…(じ、実は…)」

  ナディムは今までの事を話し始めながらも何故自分達の話していることが分かるのかを聞いてみた。

  [newpage]

  「キュウフゥー…(という事なのですー…)」

  膨らんだままの身体で説明をしていったナディム。

  「エレキブル、ストリンダー、頼んだ」

  ライエイは自分の持っているポケモンをもう少し投入して彼らに救助作業を頼んだ。

  「って事は、そこのロコンは元は君のトレーナーで奴らによってこのような姿になってさらに膨らんでしまったってわけか」

  「ピュピュル(はい、多分そうなのです)」

  ヒノアラシがこっくりと頷きながら返事をした。

  「キュウゥム…クキュウ?(それでさっきの僕が聞いた事なんだけど…何で僕たちの話していることが分かったの?)」

  「ポケモンなどの言葉はわかる、まあそこのフォックというのにこの世界など色々言ったおかげでな」

  「ピュウゥ…?(せかい…?)」

  ナディムのその疑問にライエイはそう答えヒノアラシが疑問を感じる。

  「君達にはまだ早いな、それよりとりあえず君達の枷を外す、そうしたらそいつらに思いっきり炎を吐けばいい、後はこっちでなんとかしてみる」

  そう言って二体のお尻と口に着いているテープを確認する。

  「なるほど、ん?ちょいどいいタイミングだ」

  ライエイはフォック達の方を見る。

  「ボーンラッシュで戦闘不能にしてゆけ!」

  「ホォォォォォッ!」

  通常は棒状に出る筈の『ボーンラッシュ』をヌンチャクの形状へと変えており其れによる龍狼のルカリオの連撃で戦闘不能のポケモンを増やしていってゆく中でフォック達の方は殆どのポケモンが戦闘不能になったロケット団達と相対していた。

  「さて、いい加減諦めたらどうかなロケット団の皆さん?」

  「き、貴様ら何故此処に来られた。外に部下が居る中でどうやって!?」

  黒服の男性の悲鳴にも近いその声が部屋に響く。

  「え?普通に倒したんだけど?」

  「…あれで普通ねぇ?」

  フォックのその発言に龍狼の頭に浮かぶのは犬神家みたく地面に上半身が突っ込んでる戦闘員達の姿であった。

  その理由はドラゴンタイプのポケモン達にも重労働過ぎる行為を戦闘員達が行っていた為。

  「それ以前にオスドラポケに重労働させるとはイイドキョウシテルナテメェ?」

  「くっ、使って何が悪いのだ!」

  黒いオーラを出しながらゆっくりを歩み寄るフォックに対して黒服の男性が発した発言を聞くと。

  [newpage]

  「ほお・・・」

  「あーあ、悪手過ぎる発言だよそれ。」

  フォックの周りから炎が出てきてそれが身体に纏わりだすのを見ながらルカリオに戦闘不能になったポケモンの回収を頼んだ龍狼は黒服の男性が言い放った言葉にそう溢しながらライエイの近くにいるロコンとヒノアラシの近くまで待避する。

  「おまっ!?それこいつに言ったら!?」

  「…あの人達、御愁傷様な目に遭うね。」

  

  蒼剣は慌てだしフォックの後ろ姿を見ながらそう呟く莉音。

  「な、何ですかあれは…あのトレーナーの身体から炎が…?」

  「オマエラニハタップリトオシオキシナイトイケナイナ」

  白衣の青年がその現象に驚愕の表情を見せる中で炎がフォックを纏うと腕の色がオレンジに変わった途端、

  骨が鳴り響く音と共にフォックの背中からかえんポケモンの『リザードン』の翼が服を破りつつ出てきながら人差し指と中指、

  薬指と小指が各々付き合わさるとそれらがリザードンの三本指へとなりながら袖口を破りつつリザードンの腕へとなってゆき口元が少し前に出てきた瞬間、

  帽子から二本の角を出しながら首を伸ばしつつリザードンの顔へと変化してゆくとお腹周りがポッコリに成りだすとズボンが破れ落ちる音と共にリザードンのお腹と足周りに尻尾が出ていた。

  そして炎が振り払われた瞬間フォックの姿がリザードンへと変わっていったのを驚愕の表情でナディムとヒノアラシが見ていた。

  「さあ・・・カクゴハデキテルダロウナ?」

  魔王なのも相まってかなりの威圧感がロケット団全員をおそう。

  「…ひ、ひいぃ!」「こ、こっちにくるなぁ!」「に、逃げ場が…!」

  その剣幕に逃げに徹しようとするロケット団と白衣の青年達のグループだったがいつの間にかフォックの溢れ落ちたモンスターボールから出てきたポケモン達に囲まれていることに気づく。

  [newpage]

  「どうやらフォックの怒りを買ったようだな、丁度いい、このような姿にした奴等に向けて炎を出そう」

  「キュ、キュウゥ?(ほ、炎を?)」

  「ピュウゥ…ピュウ?(あの人達にやるのは…ひどいんじゃ?)」

  ライエイのその提案に苦言を漏らしだすナディムとヒノアラシ。

  「そこは対策がある」

  そう言ってからライエイは蒼剣に連絡をする。

  「蒼剣、フォックとこっちが攻撃したらお前はカメックスのみずのはどうですぐに捕まえられるように封じることができるか?」

  『俺が!?なんとかやってやる!』

  「蒼剣、何を話してたんだ?」

  突然の音に驚きつつも連絡を聞いていた蒼剣にその内容を聞く莉音。

  「フォックの攻撃とさらに捕まってる二匹がいて二匹も攻撃する形をとるみたいで提案が受けられないらしくてんで俺のカメックスであいつらを炎から守る形で攻撃を仕掛けると。」

  「仮に炎来るんなら、ボロボロになってる地面の一部使って消火してみるね?」

  その内容を聞きながらギルガルドの剣を見てそう伝える。

  「まあフォックがあんな状態だしよ、あいつら捕まえないといけねぇし」

  「そうだね、何とか落ち着くまで何とかしないとな?」

  そう言って憤怒と黒いオーラを溢れだしながらロケット団に対し骨をならすフォックを見ながら技の準備をしっかりと行ってゆく。

  [newpage]

  「とりあえずこっちはなんとかする。二人は炎を出す準備をした方がいい、奴らの命は取らない様にな」

  「キュウゥプ!(やり方は分かったよ!)」

  「ピュウゥ?(どちらから出せば良いんだい?)」

  水などで服だけ焼いて後はロケット団の皆を水などで纏って下着だけの状態にする事を聞いたナディムとヒノアラシは頷きつつもどちらの方から炎を出せば良いのかを聞く。

  「いやどっちもやってもらった方が膨らんだ熱風を放出できる」

  「あー、そう言う意味、じゃなくて口か尻かって意味だろ?」

  龍狼がその言葉から違う意味合いではないかと思って聞いてみると二体から肯定の頷きが返ってきた。

  「なるほど、口からで頼む」

  「キュウ」「ピュウ」

  「尻に着いてる奴はどうするんだ?」

  ナディムとヒノアラシのお尻に着いているテープを見ながら龍狼はそう言った。

  「そこだな、何かで抑えて漏れないようにするしかないな」

  「尻のテープ貼ったまま口の方を取れば良いんだな?」

  そう言いながらナディムの口に着いている金具を龍狼が手にする。

  「あぁ、急いだ方がいい、フォックが技を発動しようとしている」

  そう言いながらライエイもヒノアラシの口のテープに手を置いた。

  [newpage]

  「底知れる絶望の淵に・・・」

  今まさに技を繰り出そうとしていたフォックを見てライエイが声を出す。

  「それんじゃま行くぞ!」

  「あいよっ!出すの頑張れよ!」

  「ムググ…」「ピュググ…」

  ナディムとヒノアラシ共に変な感覚を感じながらも準備完了。

  「いけるか?」「任せな!」

  ギルガルドの剣と盾を組み合わせた状態を持つ莉音と蒼剣も準備完了。

  「沈め!!」

  某電脳のアバター決闘者の台詞を言いながらフォックブチギレ最大のオーバーヒートを繰り出すと

  「今だ!思いっきり出せ!」

  「いっけぇ、ファイヤー!」

  ライエイと龍狼各々が手にしていたヒノアラシのテープとナディムの金具を引っ張り取った。

  「「ゴオオオオオオォ!?」」

  ナディムとヒノアラシの口から出たのは『かえんほうしゃ』であり一発目の放出で驚きを隠しきれないモノとなった。

  「んじゃこっちもあいつらに炎が命中したらすぐ行くぞ!」

  「あい分かった。カメックス頼んだよ!」

  蒼剣と彼のカメックスにあるお願いをした莉音も準備する。

  [newpage]

  炎がロケット団達を包み込む瞬間。

  「おしっ!行くぜ!カメックス!みずのはどう!!」

  「此方にハイドロポンプ!」

  二人からの指示を受けカメックスは二つの技を各々の砲台から技を発動して強力な水圧が出す。

  「来たねぇ…キングシールド!」

  剣と盾を組み合わせたギルガルドを叩き置くと其処から強力な防御を発動し発射されたハイドロポンプを当たり散らしてスプリンクラーの様に威力を弱めさせた。

  「どうだ?」

  「ぐおっ、つうぅ…!」

  ハイドロポンプの強力な水圧に腕が持っていかれそうになりつつもギルガルドを構え続ける莉音。

  「大丈夫かあいつ?」

  「モーマンタイ!続けさせて!」

  心配する蒼剣をよそに床に少しずつ靴の後を残し続けていってる莉音がそう叫ぶ。

  「カメックス!」

  カメックスは頷き技を継続させる。

  散らされたハイドロポンプがロケット団達の身体にぶっかかりながら水のはどうでそれを纏わせるように変えてゆく。

  「これでどうだ!」

  「ちちっ!オーバーヒートが自分の背後に!」

  フォックが放ったオーバーヒートの熱を感じながら頃合いを伺う莉音。

  「カメックス!莉音の方に水の波動で守ってくれ!」

  水の波動が莉音を包む

  「こいつぁ良いねえー!ライエイ達は!?」

  ひんやりする水に涼しさを感じながら龍狼達の状態を確認する。

  [newpage]

  「とりあえずは一安心だがカメックスの限界も考えると数分か数時間しか持たないな」

  「この子ら少し溜め込みすぎじゃあないかい!?此処まで放出してもまだ膨らんでるよ!」

  色々とライエイは把握していく中で悲鳴に近い声で龍狼が未だ膨らんだ状態のナディムとヒノアラシの身体を見ながら叫んでいた。

  「やばいな、放出しても溜まりすぎているな、このままではカメックスなどが持たないぞ!」

  「じゃあどうするんだよ!このまんまだと…!」

  ライエイはこのままではカメックスの限界がきてしまうと察するのを聞き何か打開策は無いものかと辺りを見渡す龍狼。

  「そうだ!ちょすいで膨らんだポケモン達に水を出すのはどうだ?」

  ちょすい持ちのポケモン達がいて同じならもしかするとその水でなんとかできるとライエイは提案する。

  「残り僅かの状態だ、間に合うこと出来るかい!?」

  ギルガルドを持ちこたえながら莉音が叫ぶ。

  「やってみる、智月」

  「…だー、もうこうなったらやけっぱちだぁ!」

  ライエイが持っているヒノアラシを龍狼が持ちかえながらもナディムと一緒に出させるようにする。

  「こっちはちょすいのポケモン達の方に行く、そっちは頼んだ!」

  「こんちくしょおぉ!!」

  ライエイがちょすい持ちポケモン達の元へ向かう中ナディムとヒノアラシに炎を出し続けさせながら龍狼は彼に希望を託す。

  [newpage]

  「ここか!すまないが協力してくれないだろうか?このままだと炎が全体に広がる、君達の水でなんとかしてもらいたい!」

  ちょすいポケモン達のとこに来たライエイは水分たっぷりに成っていた彼らに頼むと一部が何とか頷いている姿を確認するが大きく膨らんだその身体では出すこと自体困難な者もいる始末であった。

  「なるほど、ならこっちでサポートして取り出すようにしておく」

  「ライエイー!早くしろー!此方がそろそろ尽きてしまうー!」

  莉音の悲鳴に似た叫びをあげる。

  「わかった!行くぞ!」

  ライエイは素早く自身に電気を帯びてちょすい持ちポケモン達の口を外すと更に微量な電気で出せないポケモン達に少し出せるようにさせるが駄々漏れの様に水を垂れ流していっているポケモン達の水の勢いは弱く強い刺激がないと放水出来ないモノであった。

  「くっ!なら俺の風魔法でなんとかするしかねぇ!」

  「勢いが鈍ってる!早くー!」

  放水の勢いが鈍り始めているのを感じてそう叫ぶ莉音に蒼剣は謎の言葉を使って唱え始める。

  「行くぜ!」

  「待った蒼剣、ここは一匹ずつやってくれ、一気にやればここらへんが水で埋もれる」

  ライエイが待ったをかけて方法を伝える。

  「わかった!」

  蒼剣は小さい風を生成してちょすい持ちポケモン達の眼前に置くように配置するとその中の一体の口に小さい風を入れる。

  「これでどうだ!」

  その元人間ポケモンの呻き声が強まると体内に入った風の勢いが強くなり口から大量の水と共に放出される。

  「おしっ!これでいけるか!?」

  「どあっちょい!勢い強!?」

  キングシールドを構えていた莉音がその言葉を漏らす程強めの水が発射された。

  「どうだそっちの二匹の方は!」

  「何とか順当に炎はいて貰ってる!フォックのオーバーヒート尽きるまで継続してるよ!」

  「「ゴオオオオオオォー!」」

  ライエイのその声に返事を返す龍狼の腕の中で少しずつではあるが膨らんだ身体を縮ませてゆくナディムとヒノアラシ。

  「よしっ!このままなんとかいければ!」

  「順々に頼むよ!下手に撃ちすぎたら電子機器にも被害飛ぶ!」

  ギルガルドを構え続ける莉音がそう言い放つ。

  「了解!」

  蒼剣とライエイ各々頷きあい準備を怠らない様にする。

  [newpage]

  数分経って尚ナディムとヒノアラシの炎を放出していた龍狼が有ることに気付く。

  「んっ、フォックのオーバーヒートが…収まってきた?」

  リザードンの姿と成っていたフォックの『オーバーヒート』の勢いが弱まっている事に気付きそれに対応するようにナディムとヒノアラシの炎の放出を抑えようと龍狼が二体の状態を見てみる。

  「キュブフウゥー…」

  「ピュルフウゥー…」

  先程まで『かえんほうしゃ』程の炎を出していた二体であったがはき続けてゆく内にコントロールが出来てきたようであり共に通常の家一部屋程の膨らんでいた身体の大きさから通常の風船程の大きさまでに縮み込んだその姿を見て龍狼は少し安堵の表情を見せた。

  「ふふっ、君たち!それくらいで大丈夫だよ!」

  「ウッキュ…キュウゥ(うっぷっ…ふうぅ)」

  「ピュムッ…ピュウプ(んっむっ…良かったぁ)」

  二体のお腹を優しく叩いて止めさせた龍狼はロコンに相方の手を握って繋ぐ様に伝えると成れた手付きで二体のお尻に着いてたテープを剥がしてから未だ浮くロコンの尻尾を握って風船の様にしていった。

  「ンッ、キュウゥ…」

  「ンッ、ピュウゥ…」

  困惑していた二体であったが龍狼の見事な手際の良さを受けて痺れるような感覚を鳴き声で漏らしつつ未だ残る身体の浮遊感を好きに成っていった。

  「ふう、スッキリしたわ」

  オーバーヒートが払われて爽快な気分でリザードン姿のフォックが出てきた。

  「あら?あいつら大丈夫のようね、なんかしたのか知らないけど」

  「ふうぅ、フォックさんかなりイライラしてとんでもない事起こそうとしたでしょ!?」

  ギルガルドのマフラーを元に戻しながらフォックに莉音がそうぼやいた。

  「え〜だってオスドラを道具扱いなどしたこいつらが悪い」

  「そりゃそうだけどさぁー、此方の警察に逮捕させた方が妥当じゃないかい!?」

  倒れているロケット団達を指差しながらそう呟くフォックに対してそう言いながら莉音はかなりこった身体を揉みほぐしながら辺りを見渡して何かを探し始める。

  「まあそうね、とりあえず問題はこの子達元人間って感じはあるし元に戻す方法とかないかしらね」

  「データか書類で纏めてあるんじゃないかい?」

  普通の風船サイズに縮んで浮いているロコンとヒノアラシを尻尾を上手く握って運んでいる龍狼がそう言ってきた。

  「あ、なるほど」

  「パソコンに入っているか?」

  ライエイはパソコンにデータがあるのか聞く。

  「おっ、ノートパソコンならある。ってパスワード付けられてら…」

  ノートパソコンを見つける莉音であったがパスワードが付けられているのを見てそうぼやく。

  「あら、それならこいつらに聞きましょう、まあそうしても手段はあるし」

  「…!いやぁ、その方法でやってみるのはぁ、ねぇー?」

  ロケット団の奴らを起こそうとするフォックに少しわざとらしくそんなことを言いながら近くに来る龍狼。

  [newpage]

  「パスワード俺らが知ってるわけじゃないし余程でない限り難しいわよ?」

  「あーそうなのかぁ…監視カメラが設置されてある。恐らく別部屋から俺達を見ているぞ?」

  耳元近くにまで行った龍狼が小声でそう伝えた。

  「あら、じゃあそいつらのとこ行きましょうか。」

  同じく小声で言ったフォックに頷いてから龍狼は風船状態のロコンとヒノアラシを持って軽く口笛を吹きながら莉音やライエイ、蒼剣にも近づいてから同じことを伝える。

  「了解した」

  「わかった」

  「集団で行ったらばれそうですね、誰かいきます?」

  全員でゆくリスクを考えてそう聞いてきた莉音。

  「俺が行く」

  「なるべく此方で目立つように動く。」

  ライエイが行く事を聞いて小声で誘導する事を伝えてからロコンとヒノアラシのお腹を擦る龍狼。

  「キュキュウ」

  「ピュウゥー」

  それに答えるように鳴き声をあげて目立たせる中でその隙にライエイが自身の能力で素早く移動する

  「な、なんという実力者揃いなんですか!?一刻も早くこの事を上司に連絡しないと!」

  そんなことが起こっているなど露知らず逃走の準備を行っていた研究員と思われる人物であったが全てお見通しだった。

  「悪いが眠ってもらう」

  「はえっへっ?」

  ライエイが微弱な電気をスタンガンの容量で見ていた人物を気絶させてすっとんきょうな声を出してぶっ倒れかけそうになる彼を上手く受け止めたライエイは彼の胸ポケットから手帳が出ているのが見えた。

  「手帳か」

  拾って手帳の内容を見るとこの研究所内で作られた薬品での注意事項が書かれているページ内にパソコンのパスワードと思われる文字列を複数見つける。

  「これだな」

  気絶した研究員を担ぎ運びながらフォック達の元へ戻る

  [newpage]

  「見つけてきた、ついでにパスワードもだ」

  戻ってきたライエイは手帳をフォック達に渡してから気絶した研究員を縄で縛って動けなくさせる。

  「これでいけるかな?」

  フォックが一番上にあるパスワードをうっていくもログイン出来なかった表記が出る。

  「他の端末のパスワードも入れてるみたいだね、手こずってる?」

  そう言いながら龍狼はロケット団や白衣の男性達も縄で縛ってゆく。

  「これは長いけどいけるかな?これでどうかな?」

  電子音と共にログインできない表記が出ると共にヒントが表示された。

  内容は『ロケット団のスローガン』とだけ。

  「スローガン?」

  どんなスローガンなのか分からないフォックと同じ画面を見ていた莉音。

  「もしかして…少し借りるね?」

  「あ、うん」

  莉音にノートパソコンを渡したフォックを置き去りにするようにキーボード音が連続で鳴る。

  「僕が読んでたやつにロケット団のスローガンが載ってるやつがあってね…」

  そう言いながらノートパソコンに打ち込んでいって出来た文章を見せる莉音。

  『Raid On the City, Knock out, Evil Tusks.(街々を襲いつくせ、撃ちのめせ、悪の牙たち。)』

  「これで入れるか…」

  エンターキーを押すと『ようこそ』の文字と共にノートパソコンへのログインが出来た。

  「正解のようね、とりあえず方法は載ってある?」

  「ちょっと待ってろよー、複数のファイルがあるから…おっ、これかな?」

  ファイル内に『Pチェンジ計画』と記されたモノを見つけた莉音はそれにカーソルを合わせてダブルクリックをした。

  [newpage]

  結末から先に言うと、『Pチェンジ計画』は『ポケモン世界の各地方にある重要施設及び人物への無力化を行い混乱の最中に一気に制圧を行う』という計画でありそれらを行うための物として『Pチェンジシリーズ』と『特性を自由自在に変化させれる薬』があったのだがこれ等にはある欠点があった。

  それは材料として使用した『不明の果実』と『特殊な鉱石』の成分の一部の解析は出来たのだが未だ大部分が解析出来なかった為にポケモンへの変身は可能であるがその逆である『ポケモンから人に戻る事』が出来ない物に成ってしまっていたのである。

  「これはかなり重要だけどポケモンから人に戻ることができないみたいね、これは困ったことになったわね」

  その致命的とも言える欠点があるにも関わらず『Pチェンジ計画』を推し進めていったのはその『成分の解析が出来ない事』を逆に利用して仮に奪われて元の姿に戻す薬を作ることに成っても先の欠点で解析が出来ない以上元の姿に戻す薬は難航しジリ貧になって自滅すると判断して。

  計画が成功し散り散りと成っていた組織の構成員達を召集し大規模に成れば設備も大きく使えて解析が楽になるというのもあり高をくくっていた事が分かるものであった。

  「うわっはぁ~、少々杜撰過ぎやしないかね?」

  「一応蓄えがあったとはいえそのままでは不味いのを理解したんでしょうね。」

  「だがこのままでは元に戻せなくなる」

  「どうすんだ?これじゃお手上げだぜ?」

  「これは元に戻すのにはその不明の果実か特殊な鉱石の成分がなんなのか分かれば元に戻せるはずなのよね」

  フォックはその不明の果実と特殊な鉱石が重要に思いその考えを出した。

  「キュ?キュウゥ。」

  「んっ、どうしたんだロコン…成る程ね。」

  膨らんでいるロコンが前足を差している方向を見てみるとその『不明の果実』がなっている低木を見つけた。

  「これが不明の果実ね?何やら魔力がある感じはするわね」

  「あー、カードゲームとかで出てたからね。そりゃ此方では『不明』になるのも当然か。」

  フォックは果実を見て魔力を感じている中で莉音はそのきのみを見て何のみなのか理解できた。

  「ん?カードゲームで?これがなんの実なのかわかるの?」

  ふと疑問におもいフォックは莉音に聞く。

  「これ、『ふうせんのみ』だよ。その特殊な性質からその名が付けられてるんだ。」

  そう言って低木になっているきのみを一つもぎ取ってから手を離すと地面に落ちる筈のきのみが浮かび上がった。

  「ふうせんの実ね、確かに浮いてるし多少の風属性の魔力で浮いてるようね。これなら膨張のはわかるけど問題はポケモン化がこの実でやれるのかってところよね?」

  確かにこれだけでは膨張するだけでポケモン化と繋がらない為に莉音もぐうの音を出せなくなる。

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  「もしかしたら、この報告書内に書かれているもう一つの材料の『鉱石』に秘密があるんじゃないか?」

  別の報告書を見た龍狼がそう言ってきた。

  「その鉱石ってあるかしら?」

  「あー、サンプルとして持ってきたのならあり得そうな話だからな?」

  「ピュウピュ!」

  「んおっ、と今度はヒノアラシの声って事は」

  ロコンの前足を握って連なる状態に成っている膨らんだヒノアラシの視線の先を龍狼が追いかけて見ると赤く透明な部分を含んでいる鉱石を見つける。

  「これがその鉱石?見たところ普通の物になるんじゃないか?」

  莉音が鉱石に近づき不用意に触ろうとする。

  「あれこれ確かオリジン鉱石じゃないかな?」

  「オリジン鉱石?」

  ふとフォックがこの鉱石に見覚えがあり鉱石の名を口にしその名を聞いてそう言ってくる莉音。

  「別世界の、というかシンオウ地方がまだヒスイ地方という名前の頃のだけど別世界の俺がこっちで調査員としてポケモンの生態など色々と回っていてね。その時にディアルガとパルキアを捕まえるための鉱石がこのオリジン鉱石なんだよ」

  そうフォックが説明する。

  ちなみに色んな世界には複数のフォックが存在している。しかし中には別の名前のもいるがフォックという人格とは変わりない者達が多い。

  「そのオリジン鉱石って何か力とかあったりするのか?」

  龍狼がその事について聞いてくる。

  「う〜ん伝説のポケモンを捕まえるために必要だったのもあるけどもしかすると何か特殊な成分があってそれがポケモン化に繋がった…でもおかしいなオリジン鉱石は今は取れないはずましてや昔のシンオウ地方の頃に取れていたのもあるけど今はそれがないのになんでこいつらがオリジン鉱石を持ってるのか疑問だわ」

  「地下深く…其処に有ったんじゃないのかい?」

  矢継ぎ早に疑問を出してゆくフォックに莉音がこう答えてみる。

  「可能性はなくないわね、これはオリジン鉱石調べればポケモン化を解除できる方法が見つかるはず」

  「今まで取れなかった鉱石の調査って苦労するんじゃないか?」

  オリジン鉱石を調べることを考えていたフォックに水を差すのを覚悟にロコンことナディムとヒノアラシを触っていた龍狼がそう言ってくる。

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  「そこよね、まあ別世界の俺がオリジン鉱石を調べていたら俺もわかるけどそこまで詳しくないのよね」

  「はあぁ…兎に角、警察に引き渡す際に証拠品としてこれ等を提出する流れになるって感じかい?」

  話を聞いていってた莉音が今までの事を纏めてそう聞いてくる。

  「そうね、でも警察でも驚くわよ?だってこれ今では貴重な鉱石なんだから」

  「あー、博物館とかでも見てなかったからなぁ…『特殊な鉱石』って事で説明しておく?」

  「通じるかわからないけどそれでいいんじゃない?とりあえず俺元に戻るから服は予備あるしちょいと姿戻るからちょいとまっててね」

  龍狼と話し合っていたフォックは予備の服を持ってから別の部屋に行った。

  「フォックが戻るまで元人間のポケモン達を元に戻す方法を考えないといけないな」

  「ふぅむ、それもあるけど先ずは元人間のポケモン達の今後もだろ。野生に出すのまずいだろ?」

  ライエイのその提案を受け入れつつも龍狼が元人間のポケモン達の今後の問題を言ってくる。

  「だよな、どうするんだよ?」

  「うーん、何体かは警察に引き取らせるか?あっ、トレーナーに渡すのは…いや、変なことやらかして元に戻れること不可能にさせたらまずい。」

  「んっ?そういえば壊れたゲージにいたパッチラゴンは?」

  莉音が考えを巡らしている中で壊れたゲージの所にいたパッチラゴンの姿が無いことに龍狼が気づく。

  「あ!?いねぇ!どこ行ったんだ!?」

  蒼剣が辺りを見渡してるとフォックが入っていった別の部屋から電撃の光が見えた。

  「「まさか!?」」

  その光景に察した蒼剣と龍狼がナディムとヒノアラシを持ったまま部屋を開けると。

  「あ〜このお腹の感触がたまらん」

  人間の姿に戻ったフォックがパッチラゴンを電撃受けながらもモフモフしていた。

  「「やっぱりお前かよ!!?」 」

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  その様な出来事の後に龍狼からの連絡を受けて突入してきた警察に事情聴取を受けられたり証拠品として提出されたふうせんの実とオリジン鉱石に目を白黒点滅させながらも受け取る刑事や装置の一部を操作して出てきた元人間のポケモン達の手かがりの量に度肝を抜かされた鑑識の姿にご苦労様の念を込めた挨拶をしながらも元人間のポケモン達の今後についてを聞いてみる。

  「うーむ、かなり悩み処ですね。野生に返すのは論外だとして、先ず警察内に何体かは呼んで症状の事も考えて全地方のポケモンセンターにも応援をお願いしておきましょうか。あっ、トレーナー達にお渡しするのも手か…嫌々先ずは親御さんからの承諾やらが必要かぁ…」

  ブツブツ言いながら長考する事になった警察を見ながら、先程から自分に付いて離れなくなったナディムとヒノアラシに触れながらため息を付く龍狼であった。

  「この子達は元トレーナーとそのパートナーポケモンだからね」

  「ははっ、僕に気に入られちゃったみたい、どうしよ?」

  元の大きさにまで戻った二体を見やりつつ、フォックに助けを求める。

  「ん?何?」

  「てちょっ!?なんでその子連れてんの!?」

  膨らんだままの元人間のパッチラゴンを撫でながら、どうしたかと返事返したフォックに驚く龍狼。

  「だってオスドラポケだし連れてく」

  「その子元人間だって、ライエイが言ってたでしょ!?」

  そう言いながらもライエイを探す。

  「そうだけど〜どっちみち元に戻す方法ないでしょ?」

  「それに、ここの研究員だそうですのでその処遇は当然かと」

  「ぐうぅ、じゃあこの二体どうすれば良いんだよ?」

  ライエイと莉音の正論にぐうの音も出ない龍狼だったが懐いているナディムとヒノアラシを見てそうぼやく。

  「そのロコンとヒノアラシは智月が面倒見ればいいんじゃない?

  まあこのパッチラゴンはモフモフして罪を色々とやらないと肥満化薬とか色々丁度よくできてモフモフできるし♪」

  「お前な〜」

  「…親御さんが引き取ることになったらそうして置くからな。全く、三桜の弟がいる所でも何やら良からぬ事があるようだし、はぁーどうしてこうなった?」

  「キュウゥ?」

  「ピュピュウゥ?」

  今まで撫でていたパッチラゴンに、良い笑顔を見せるフォックに呆れる蒼剣を見ながら、盛大な溜め息を付いた龍狼にナディムとヒノアラシの鳴き声が響いた。

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  その後、ナディムの両親に出会ってから龍狼が事情を説明してゆき、ナディムとヒノアラシを引き取るかどうかを聞いたところ、ナディムの父から『息子を宜しく頼みます』との声を貰って、満更でもない表情を浮かべながらもナディムとヒノアラシを引き取ることになった龍狼であった。

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  この大事件によってもたらされた二つの薬品は、警察の様子を見に行った野次馬の中の一部が製法を見つけてしまい以後、このポケモン世界では『人がポケモンになる事件』や『膨らんだ姿のポケモンの目撃証言』等が現れる事になった大元にもなっており現場にあったその薬の名前と現象からこの事件の名前が出来上がった。

  『Pチェンジバルーン事件』と。

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  ナディム

  好奇心旺盛だけど、ゴーストタイプのポケモン嫌いの少年。茶色の髪と青く澄んだ目の色が特徴

  パートナーであるヒノアラシを探す為に、空き家と思わしき所に入ったところ『Pチェンジバルーン事件』に巻き込まれてしまい、青い瞳をしたロコンに変化してしまい特性による膨張を受けてしまう。

  この事件の影響で、『口を防がれても身体と触れていれば話し合える』能力と、膨らまさせる際の気持ち良さに目覚めてしまい、膨らんだ自分の身体を元に戻させてくれた龍狼に懐きつつヒノアラシと共に龍狼が住んでいる世界に住む事になった。

  何故か毛の一部に銀色があるようで?

  ヒノアラシ

  ひかえめだけど気になることは気になる性格のナディムのパートナーポケモン。首にナディムの頭文字が書かれたスカーフを付けているのが特徴

  『金・銀・クリスタル』で、主人公やライバルが手に入れなかったポケモンだったが、ナディムの両親の引っ越しの際にウツギ博士がナディムに渡してくれた。

  コガネシティに住んでいたところ、散歩の中で知り合ったポケモンからシティの外れにある家の噂を聞き、偶然その近くを通りかかった際にそれを思い出してその家に入ったところ『Pチェンジバルーン事件』に巻き込まれて特性を『もらいび』にされながら膨らまさせる羽目に遭った。

  この子もナディムと同じく膨らまさせる際の気持ち良さに目覚めてしまい膨らんだ自分の身体を元に戻させてくれた龍狼に懐きつつナディムと共に龍狼が住んでいる世界に住むことにした

  何故か背中の炎の一部が紫色になることがあるようで?

  二体ともに身体を膨らませる才能があり龍狼が見ている中でならお互いの炎タイプの技を使用して膨らむ姿が目撃されてる

  キョウライ

  元人間で元はロケット団の研究員、表向きは製薬会社で働いていてパッチラゴンになってから余る力をぶつけたい衝動にかられ誰かに其れを出したいという本能が出て二重人格的なのが出ている。首にロケットペンダントが付けていて中身は人だった頃の写真が載っている。裏表激しいがフォックによって力を制御されてしまい、また色々と太ることなど膨らむ癖が出てしまっている。現在はフォックの手持ちで色々と振り回されたりなど蒼剣以上に苦労が多くなってしまう

  因みに、ナディムの両親が龍狼にナディムとヒノアラシを引き取って貰うのを了承して貰えた理由は、『彼処まで澄んでいる瞳をした人ならナディムを酷い事に使わないだろう(ナディム父)』『彼処まで懐いているんだから働き詰めの私達よりも貴方が良い子にしてくれる(ナディム母)』とのこと