第1話 Lightning Wolf !

  此処は○県○市

  都会と田舎の境目、そのアスファルトを、ひとりの少年が軽快に歩いていた。 青い毛並み、赤い瞳の狼獣人、その名は 尾上 ルー。 彼はふと、正面から歩いてくる少年に視線を止めた。

  ——風の匂い。 柔らかな風に包まれるような気配。それは、ただの通行人とは違う。

  「……おもしれぇ。アイツ、強ぇな?」 ルーの唇が吊り上がる。胸の奥がざわつく。遊び相手を見つけた子供のように。

  すれ違いざま、ルーは声をかけた。 「なぁ、オマエ。名前は?」

  振り向いたのは、黄色の毛並みを持つ狼獣人の少年——イズナ。 どこかあどけなさの残る瞳が、驚いたようにルーを見返した。

  「え? ボク? ……イズナ、だけど」

  その瞬間、ルーはニヤリと笑った。 「オレと遊ぼうぜ!」

  「えっ……遊ぶ?」 イズナが首を傾げた瞬間、稲妻が弾けた。

  「——バトルだよ!」

  ルーは稲妻を纏い、目にも留まらぬ速さでイズナへ迫る。 生成した雷刀で放つ居合斬り《迅雷・一閃》が閃き、空気を裂いた。

  「ちょ、ちょっと!? ボクは戦うつもりなんて——!」 イズナは慌てて後方に跳び退く。

  瞬天!イズナも風速で応戦する。

  (速いな……!でも……速度ではオレの方が速ぇ!)

  ルーは楽しそうに笑いながら、次々と雷撃を放つ。 「ほらほら! もっと見せてみろよ! オマエの力をさ!」

  イズナは困惑しつつも、反射的に風の刃を繰り出した。 「やめてよっ! 本気じゃないんだから!」 風刃がルーの雷刀とぶつかり、空気が爆ぜる。

  火花と風圧が交錯し、街道の砂塵が巻き上がった。 雷と風——二人のスピードが交わる度に、まるで嵐が生まれるかのようだった。

  「そうだ、それでいい! やっぱオマエ強ぇな!」 ルーの瞳は獲物を見つけた狼のように輝く。

  一方、イズナは困ったように眉を寄せた。 「ボクは別に戦いたいわけじゃ……!」

  そのとき——。

  「……なぁにやってんだ、ガキ共」

  低く響く声が二人の間に割り込んだ。 闇のオーラが舞い、砂煙を切り裂く。 現れたのは、かつてイズナが戦った筋肉隆々の狼獣人——ガレフ。

  イズナ「あっ!おじさん!」

  ルー「なんだぁ?オッサンつえぇのかっ?」

  ガレフは鋭い眼差しをルーに向ける。 「試してみるか?」

  しばしの沈黙の後、ルーはにやりと笑う 「おもしれぇ!」

  ルーはイズナの方を向き、白い歯を見せて笑う。 「勝負はお預けだ!」

  イズナは少し呆れながらも、照れたように笑みを返す。 「ボクは困ったけど……でも、キミが悪い奴じゃないのは分かったよ」

  ルーは拳を突き出した。 「じゃあ、これからはダチってことでいいか?」

  一瞬迷った後、イズナも拳を軽く合わせる。 「……うん!」

  その様子を見届け、ガレフは小さくため息をついた。「ガキの喧嘩かよ。」

  ——こうして雷狼のルーと風狼のイズナは、奇妙な出会いを経て仲間となったのだった。

  イズナ「じゃあまたね〜!」

  ルー「オゥッ!また遊ぼうぜ!」

  別れの言葉を交わし、イズナはその場を立ち去る。

  ルー「さぁて!行くぜオッサン!」

  ガレフ(クソッ、面倒だぜ。)

  ライトニング! ルーがガレフの視界から消える。

  ガレフ(速いっ!ウソだろっ!?)

  ドゴォォォン!

  ガレフ「グオ…オォ…」

  ガレフの腹筋にめり込むルーの小さな拳、ルーは腕を引き、その場に倒れ込むガレフ。

  ルー「( ๑ㆆ ㆆ) なん…だぁ…?これは…ふざけンなぁぁぁぁあ!💢」

  ガレフ「ゲホッ!ゲホッ!…」

  ルー「これじゃあまるでオレが弱い者イジメしてるみてぇじゃねぇか、つえぇと思ったのにガッカリだぜっ!」

  ガレフ(…まったく見えなかった、ガキのクセにこんな力が一体どこに…?いや、思えばあの黄色いガキとイイ感じにやり合ってたんだ、そりゃそうか。見事にやられちまったぜ。)

  ルー「興醒めだ…帰るとしよう。オッサン!大丈夫かぁ?」

  ガレフ「ガ、ガキィ…一体どうやってそんな力を…?」

  ルー「知らねぇよ、オレはつえぇ奴と戦うのが好きだからなぁ、つえぇ奴と遊びまくってたらこうなってたってだけの事だ。勝ち負けなんかどうでも良い、オレは楽しみてぇだけだぜっ。それがつえぇと思ったのにワンパンって…」

  ガレフ(とんでもねぇガキだぜ…こんな奴が身近に居たとはなぁ…オレもまだまだって事なのか。)

  じゃあな、オッサン。 ルーは立ち去る。

  ガレフは暫く考え事をした後に、森へと向かう。そう、かつて 勇(ユウ) を喰らったあの場所に。

  ???「ゲヘヘ!弱そうなガキだぜぇ!待ちやがれぇ!」

  ???「うわぁ〜!く、来るなぁ〜!!」

  ガレフ(こんな所にガキが居るのかっ?おかしな奴に追われてる様だったが、放っておけねぇな、行ってみるか。)

  続