1.
その犬は頭部だけを地面に出し、胴体は土の中に埋められていた。
犬の視線の先には国司の屋敷がある。山の中腹から屋敷がよく見えた。ただ犬の頭部は木陰に隠されていたため屋敷からはその姿は見つけることが困難だった。
その屋敷はその犬が飼われ寵愛を受けていた場所である。そこで屋敷に住む人々に可愛がられて生涯を終えるはずだった。
犬は自由を奪われ野ざらしにされ怯え焦燥しきっている。口吻を縄で縛られ鳴き声すらあげられずか細い鼻声を出すだけだった。
屋敷には朝廷から派遣された国司が住んでいた。その国司は任期が終わっても京都には帰らなかった。京都でのうだつの上がらない生活をするよりも地方での傍若無人な振る舞いを好ましいと考えたからだ。
その国司は部下を使い弱き者の領土を騙し取り、農民に重税をかけて私腹を肥やしていた。それだけで農奴達に恨まれるには十分だった。
そしてその国司への復讐に理不尽だがこの犬が贄へと選ばれた。
ある時、農奴達は寺を追われ野垂れ死ぬ寸前だった破戒僧に手を差し伸べた。休む場所と水と食事を与えると破戒僧は大いに感謝した。破戒僧は何か返礼をしたいと考えたが手持ちなど何もなかった。代わりに破戒僧は呪術を与えた。
休息を与えられている間に破戒僧は村人の会話を聞いていた。その中には国司への強烈な不平不満があった。破戒僧が村人へ返せるものはそれしかないと思った。破戒僧は国司の屋敷の飼い犬を攫ってこいと言った。
破戒僧は言った。
犬を顔だけを出して地面に埋める。呪う対象に目を向けたまま十日十夜と放置し餓死する寸前にその犬の首をはねる。するとその犬の頭部は相手へと飛んでいく。その頭蓋骨を盃にし酒を入れ祀るとその人は犬神筋となることができる。そして犬神は犬神筋に有益になるよう動くため、犬の憎悪の対象となった国司の奴ら共を犬神憑きにすることができる。犬神に憑かれれば心頭が引き裂かれすぐに一族はおぞましい最後を迎えるだろうと言った。
ただその蠱術を為している間、犬に見られてはならないとも言った。一度その犬に見られればその人が犬神に憑かれてしまう。
村人達は破戒僧を旅路へ送り出した後、国司の屋敷から飼い犬を攫った。見られないように目隠しをし、吠えられないように口吻を縛った。そして国司の屋敷が見渡せる山の中腹に犬を埋めた。
犬は十日十夜、国司の屋敷を見下ろした。犬には状況がわからなかった。自分をこのようなめに合せているのが誰なのか分からなかった。何度も吠えようとしたが叶わなかった。初めは可愛がられていた国司の屋敷の人々を想った。しかし不条理な疲弊は混濁していく意識の中で人というものを呪い始めた。それは国司の人々も含まれていた。
しかしその呪わしい人の中でも犬はある少女を想った。それはいつも無邪気に屋敷で遊んでくれた国司の娘だった。人というものをまとめて恨み呪ろうという中でその少女だけは純白だった。
犬の視界が暗くなり視界が閉じられていこうとした時、後ろに人の気配を感じた。犬の首をはねるために刀を持った村人だった。
すると村人とは別の駆ける人の足音が犬には聞こえた。
村人が刀を振り下ろすと犬の首は飛んだ。往生する刹那、犬は少女に抱きかかえられていた。そして光を失う瞳に少女の涙をはっきりと受け取った。
2.
「伊予、塩分を摂り過ぎている。たんぱく質は差し支えないが、炭水化物と脂質はいささか過多。栄養の配分が偏っているぞ。」
背後からの重みのある男の言葉を聞いて女子高校生の藤原伊予は眉だけを動かした。脱力した前屈みで椅子に座っている姿勢はピクリとも動かない。ただフライドポテトを食べる指が止まった。薄い茶のロングヘアが微かに揺れる。
「知っている」
清楚から離れた軋んだ声だった。その忠告の声を無視して伊予はフライドポテトを2本つまんで口に放り込んだ。
ハンバーガーファストフード店の窓際の2階席から眼下を歩く人達を眺めた。誰も伊予に気づかずに一定の速度で道路を歩いていく。街を行く人達の姿が小さい。
「承知の上ならば、なおのこと慎むが道理であろう。」
伊予の背後からまた男の声が聞こえた。伊予は煩わしそう猫背の姿勢を正した。首を少し後ろへ捻る。視界の隅にその男が入る。
「あのさ、分かってるって言ってるでしょ。そっとしておいて欲しい時ぐらいいい加減察してよね。ほんとに鈍感」
苛立ちを顕にしているが少量の声だ。目の隅の男を一睨みすると伊予は再び窓の外へと視線を移す。
伊予が一瞥したのは犬の容姿をした獣人だった。そしてその身体からはファストフード店の2階の様子が透けて見えていた。半透明だ。この世の理の外の存在だった。
つまり霊体である。
手を伸ばせた後方を黒色の毛皮、前方を白い毛皮に包まれたその犬獣人の体躯は大きい。尾は巨大な筆のように後方に伸びている。下半身には公家が履くような羽織袴をしているが上半身は裸だった。露出している黒い毛皮には白い獣毛が蔓のような唐草模様をあしらっていた。
全身の筋肉は丸見えとなっている毛皮に包まれながらも浮き沈みがわかるほど丸々と発達している。投げ出された胸の筋肉は丸く膨れ上がり女性とは違う豊満さが伺えた。背丈は手を伸ばせた易易と天井を触ることができるほどだ。
筋肉が盛り見上げるほど大きな肉体のシルエットは太い木というよりは丸い岩石のようである。
そして首には獣毛の紋様とお揃いの唐草模様の風呂敷をマフラーのように巻き付けていた。
。
伊予に拒絶された犬獣人の霊体は険しい表情のまま口を開こうとしたがやめた。また伊予の機嫌を悪化さえてしまうと思ったからだ。
女子高校生になると女性としての悩みが増える。それだけでも大変にも関わらず伊予には子供の頃からのこの犬獣人の霊体が悩みの種だった。
3.
平安時代末期、憎い国司に犬神を憑かせるための蠱術の贄となった犬がいた。その犬は国司の館の飼い犬で国司の娘に大変懐いている黒毛の背中と白毛の腹の犬だった。
その犬は農奴にありったけの憎しみを与えられた後に首をはねられた。状況を理解できないまま解き放たれる憎悪は強い想いを抱く国司へと向かうはずだった。
しかしその最後、国司の娘に魂を救われた。
それから国司の娘は犬神を使役する犬神筋となった。そしてその犬神の呪いは蠱術を執り行った農奴達に降り掛かった。農民達は一人残らずその犬神に憑かれた。
病い、幻覚、発狂、不吉なことは何でも起こった。農民達は自身が行った呪術が失敗に終わったのだと悟った。恐慌に陥りながら農奴は小さな神社を建立した。無惨に殺した犬を神として祀り許しを乞うた。
それから犬神の祟りは鎮まった。
農民達は神社で祀ったことが功を奏したと思い、それから二度と国司に歯向かうことはなくなった。ただそれは農村の惨状を知った国司の娘が自身の守護霊となった犬神が原因だと悟り、犬神に農奴を呪うことを禁じたためだったのだ。
犬神筋となった国司の娘から時代は流れていく。その娘の長女、そして更にその女の長女へと犬神は脈々と受け継がれていくことになる。女性であるため姓は変わりつつもその犬神は女性の家筋へと憑き続けた。犬神はその筋の女性を助けるために働き続けた。朝廷が没落し、戦がなくなり、侍がなくなり、西洋文化が入り込みこの世が大きく変化していっても犬神はその女系を守護し続けた。
犬神は犬神筋の女にだけその霊体を視ることができた。そして犬神の姿を目視することが出来る女の願いをその妖力で叶え続け血筋の繁栄を支え続けた。しかしその願いは明も暗もあった。
犬神筋の女性は犬神を使役することができる。意図的に犬神を他者に取り憑かせることができた。犬神に取り憑かれた者に何が起きるかは犬神筋の女性の念の強さによる。軽い病気に罹らせることも発狂の末に命を奪うこともあった。手段はどうでもよかった。その犬神はただただその血筋を守り続けたかった。
犬神の名前は「カズラ」といった。何故その名前を名乗りだしたのかは今となっては誰も分からない。ただ「カズラ」、つまり「葛」が生い茂る場所に何か関係があるらしかった。しかしそれも幾年の時を経てしまっては詳細な理由は彼方霧の中だった。カズラ本人ももう由来を覚えていない。
カズラの霊体としての姿は精悍だった。二足歩行の獣人の姿で腕も脚も胸も背丈も大きい。しかしそれは霊体の姿の話である。これはカズラの霊体としての強さの現れだった。昔は痩せた犬の霊体であったらしい。しかし犬神筋を守るという一心で霊力を高めていき、その外見は筋肉を膨張させた大男の姿へと変貌していった。
黒い豊かな背中毛は猛々しく逆立っているが、その勇姿を視ることの出来るものは少ない。
カズラは公家や神職が着るような白い衣と紫色の袴を身に着けているように視える。これも遠く昔に犬神が祀られた神社でその当時の人が着ていたものを真似た心象であった
藤原伊予が長女として生まれ3歳になった時、母の後ろに立つカズラを指さして笑った。母だけは伊予にカズラが視えていると悟った。その顔は複雑だった。
その後伊予は母と深く話すことになるが、母はカズラに対して相反する気持ちを持っていた。犬神のカズラは善でも悪でもない存在である。ただカズラは犬神筋の言うことにただ従った。助けを求めれば守護霊としての役目を果たす。しかし漆黒の想いに駆られればそれは悪霊ともなることができた。つまり全ては犬神筋の気の召すままだった。
伊予の母はそのことに強い危機感を持っていた。伊予にカズラが視えてしまっていることはカズラを使役することが出来るということ。これはもうどうすることもできなかった。
伊予の母は伊予に犬神筋の女としての教育を施すしかなかった。
伊予は母からカズラが視えていることは誰にも言わないようにと厳命された。これは伊予にカズラが視えていることを感づいた時から母は繰り返し忠告した。その時の母は鬼気迫るものがあった。
幼少の頃は子供の不自然な言葉と流されるが年を重ねるごとにカズラが視えることを標榜する言動は許容できなくなる。家族が見ていないところで母は伊予に発言には気をつけるようにと繰り返し告げた。
小学校に上がる頃には伊予は母にしかカズラのことを話さなくなった。そして母のそばを離れないカズラという存在について少しずつ語り合い、少しずつ悟っていく。
伊予が中学生に上がった頃、伊予の母が癌で亡くなった。守護霊のカズラでさえ人の寿命はどうすることもできない。
母の死の悲しみから僅かに回復した時、伊予はカズラとの繋がりを感じた。意志が2人の間に太い綱となって結びついたことを心で理解した。
カズラの宿主が伊予の母から伊予へと移ったのだった。
伊予とカズラの関係は静かに始まった。伊予は母から繰り返し「犬神はいずれあなたの言うことを何でも聞くようになるから注意しなければならない」と言っていた。「犬神の力に溺れてはいけない。きっと不幸せになり破滅することになる」とも教えられた。
母が亡くなってから伊予は本格的にカズラとの意思疎通の日々を送ることになった。
年端もいかない時期に父より大きな、父より男らしい大男と暮らすことになる。そしてその存在は犬の容姿をしていた。あまりにも無理難題が過ぎた。
「勝手に部屋に入ってこないこと。お風呂もダメだからね。勝手に学校までついてこないことも。友達と遊びにいくこともついてこないで。わかった?」
「それならば我はいつお前を護ればよいのだ」
「もうそういう時代じゃないの。あんたが何もしなくてもあたしはすくすく育つから」
微かな煩わしさを漏らしながらカズラと初めて約束したことはそれだった。
「学舎はまだしも街には幾らも火種が転がっている。危ういぞ」
伊予がため息をつく。
「だから、もうそういう時代じゃないの。危なかったら走って逃げれるわ」
カズラは伊予が初め想像したよりも押し付けがましくなかった。ただ伊予への保護欲の膨らみはひりつくほど感じられた。
「伊予がそう言うのであれば仕方がないな」
澄ました顔ではあったがカズラの不服が伺えた。
「じゃあもう寝るから。はい、部屋出てって」
「わかった」
表情は変えずともカズラは僅かに後ろを振り向いて部屋を出るその瞬間まで伊予を見つめ続けた。
「ほら、買ってきたよ」
その日の伊予は比較的機嫌が良好だった。そんな日は街の外周を散歩しながら郊外の自然食を売っている店で甘葛と椎の実を買ってくることがある。どちらもカズラの好物だった。
「かたじけない。ありがたく頂戴しよう。」
天井の梁からカズラが勢いよく飛び降りてきた。いつもは鋭い目つきで表情を崩さないカズラであったが伊予が買ってきたものに興奮していた。舌で口吻の周り舐め上げた。犬神でありながら作法を身につけているカズラらしからぬ所作だった。
カズラはよく外の納屋や天井の梁の上で横になっていた。昔から犬神はそこがお気に入りらしかった。もちろんカズラの大柄な体躯を入れる納屋も梁もないのだが霊体なのでそこに存在している、というのが正しかった。
「自然食のこのお店、お客さんが少なくていつか潰れちゃうかも。そうなったらこういうのってどこで買えばいいんだろう」
「さて、如何せん」
伊予の心配に同意しながらも目の前の甘葛と椎の実に釘付けだった。そして伊予がテーブルに並べたそれらをカズラの方へ差し出すまでカズラはじっと見つめたまま待っていた。それは犬のそれであった。
カズラは霊体であるためもちろん飲食はしないが甘葛と椎の実が好物だった。これも昔からのことらしかった。過去では高級品であった甘葛と椎の実も時代が経つにつれて容易く手に入るようなものにいなった。しかし更に時代が経つとそれらは古風な食材となり身近な食品店では手に入らなくなってしまっていた。
「うむ、実に美味い。礼を言う」
「そう。よかった」
伊予がカズラの表情を読み取る。表情は固いが確かに喜んでいるようだった。
霊体の姿でどうやって飲食をするのかと伊予は過去に何度もカズラに質問していたが要領を得なかった。なにやら「気」のようなものを「食べる」らしかった。伊予はそれを目に見えないエネルギーのようなと解釈し、それから気にすることがなくなった。
「もう嫌!」
伊予が自室でそう叫んだのは高校2年生の時。
高校に入ると伊予は髪の毛を微かに茶色に染めた。風紀はそれくらいを許容する学校だった。初めて髪を染めた日、鏡で見た自分がどこにでもいる普通の女子高生のように感じられた。
伊予は時を同じくして激しく恋をした。ごく普通のごく自然なことだった。むしろ周りと比べて遅いくらいだ。
相手は同級生の男子生徒だった。高校から同じ学校に通うようになったその日からその男子生徒のことが気になっていた。同じクラスではなかったが学校内で見かけた時にはその男子生徒をずっと目で追っていく。ずっとモヤモヤを感じていた。伊予はこれが恋であることに高校2年生になった4月にようやく気付いた。
だが伊予が自分自身の恋心を発見し損ねている内にその男子生徒には彼女ができていた。伊予は邪魔だと感じた。その気持ちも伊予は客観的に捉えられていなかった。そんな仄暗い感情が自分の中に眠っていることは思いもよらなかったからだ。
ある日、その男性生徒の彼女が病欠をした。そして次の日も、その次の日も病欠をした。それは1週間、2週間と日数が伸びていった。その頃になってようやく伊予の耳にもそのことは届いた。病気が日に日に悪化しているらしかった。直感が伊予の暗い胸を刺激した。
「何したの!」
と、家に帰りすぐにカズラを詰問した。初めは怒鳴り散らそうと思っていた。しかしカズラを目の前にするとその存在が不気味に思えた。伊予の声は震えか細い。
伊予の眼前に佇む肉の盛り付いた犬獣人はさも当然のように説明をした。
「あの女は、じきに命尽きる。そうなれば伊予はあの男を手にすることができるだろう
身の毛が揺れた。母からカズラを受け継いでからというもの油断をしていたと愕然とする。この存在は世の理の外、理解の範疇を超えた存在だったことを改めて伊予は認識した。どこか大きなペットを飼っているような気分になっていた自分が恨めしかった。
「今すぐやめて!そうじゃないと」
伊予の言葉は詰まった。カズラに何か罰を与えたかった。しかしその方法がさっぱり分からなかった。この犬の化身のことを自分は何も理解していないのだと伊予は言葉を失った。
カズラは不思議そうな顔で伊予の顔を覗き込んだ。
「しかしそれでは」
「何でもいいから、とにかくやめて!」
目を強く瞑りながらそう叫ぶと伊予の心拍数は跳ね上がった。
ほんの一呼吸して目を開けるとそこにカズラの姿はなかった。
それから3日が経った。今度の伝言は早かった。その女生徒の不可解な病気はたちどころに快方したらしい。更に1週間後にはその生徒は何ともない顔で登校をしてきていた。
ひとまず胸を撫で下ろした。そしてすぐに伊予はカズラを自身から切り離し放逐することを考え出した。
伊予は学校と街の図書館に通いだした。勉強熱心ではない伊予にとっては小学生以来の行動だ。
小難しく感じる日本の伝承の本を手当たり次第に情報を探った。少しずつであるが犬神についてのことが見つかってきた。
まず、犬神に愛されるひとはおっちょこちょいの人が多いらしかった。伊予は機嫌を損ねた。犬神について知らないことだらけだった。
本に書いてある犬神を除霊する方法を伊予は片っ端から試した。お握りを身体に擦り付けて家の外壁に投げつけるという方法を見た時にはぎょっとしたが伊予の気持ちは切迫していた。だがそれはご飯の塊を地面に作り出す以外に変化はなかった。
他にもトイレの壁を削ってご飯に入れて食べた。胡麻を煎じて家族の仏壇へ線香と共に燃やして見様見真似でお祈りをした。足の小指をわざと殴打して激痛と共に床に倒れた。倒れた時に指が5本まっすぐに伸びているなら成功した証だとあった。
それら全ては身体を痛め、気分を悪くした以外の結果は得られなかった。
「何事をしておるのだ」
そんな伊予の様子をカズラはいつも不思議そうに眺めていた。伊予はいつも悔しさに目を潤ませてカズラを睨んだ。
それから程なくして伊予の手持ちの情報は尽きた。そして伊予は諦めた。
「いい?あたしが何を思って何を考えてても他の人に何かしたらだめだからね」
強い口調をカズラに押し付けた。しかしその言い付けをカズラが破ったからといって何も出来ないことを伊予はもう理解していたし、何の強制力もないただの口約束だということを伊予は重々承知していた。しかしこれくらいのことしかやることがなかったのだ。
「心得た」
カズラはそうとだけ言ったが明らかに物足りなさそうな表情をしていた。堂々とした屈強な身体つきにも関わらず、身体を這う白い唐草模様と同様の模様がある首に巻き付けた風呂敷がカズラの雄雄しい顔つきを幼く丸めていた。
伊予はごく普通の女子高生になることを諦めた。未来の自分に想いを馳せて暗澹たる心持ちになった。
一生をカズラと共にするのだと悟った時から伊予は学校での友達付き合いもぎこちないものになっていった。街を出歩くにもいつカズラ寄ってくるか分からずどぎまぎすることが増えた。
カズラに家にいて欲しいと伝えてもカズラは気まぐれに伊予のそばに現れた。伊予の機嫌が悪い時には路地裏で怒鳴ってカズラを帰らせるが、追い返す気力がない日はそのままカズラと時間を共にした。
伊予とカズラの仲は取り散らかったようでもあり、いい塩梅に取りまとまったようでもあった。
そして何度目かの叱責を受けた時、しょんぼりとしたカズラが伊予に告げた。
「帯留めを持っておろう。亡き母君の形見だ。我が助力を要する折には、その帯留めに願いを託せ。この身に懸けて、お前を護ろう」
机の奥にしまっている母の形見、帯留めのことを思い出した。今の時代帯を締める機会もないのでそこでずっと眠ったままでいた。それが役立つ時がくるのだろうかと伊予は半信半疑だった。
4.
カズラの影が気になって伊予は街を歩く時、街の外周に沿って歩くようになっていった。その日も買い物を済ませると街の端を歩いて家へと足を進めていた。ただ気まぐれでいつもとは反対側の街の端を歩いていた。
その時、一軒のお店が目に入った。古物商のようである。汚れと埃を被った看板に「六壬」と書かれていた。筆で書かれたような字体だが荒々しくこれが達筆なのかどうか伊予には分からなかった。こんな店が自分の街にあったんだ、と驚いた。
小さなそのお店は木造の2階建てで古めかしい。全ての木板、柱が長年の雨風による痛みで不健康に黒ずんでいる。そして何より埃っぽかった。店の扉のガラスも陳列窓になっているガラスも埃と汚れで中がくすんで見える。店内は薄暗く、店の奥までが外からは見通せない。
小汚い店だった。どういう類の人がこういうお店を利用するのだろうと伊予は訝しんだ。少しの好奇心を刺激されつつも伊予は買い物が入っているビニール袋をぶら下げながらその店の前を通り過ぎようとした。
しかし、伊予の目が曇った飾り窓の中に吸い寄せられた。
飾り窓の中には古さが見て取れる、しかし何やら趣を感じられる品々が乱雑に陳列してある。その中でも伊予は古風な手鏡に目を奪われた。不思議だった。何故その手鏡に興味、関心を惹かれているのか全く分からなかった。ただその手鏡から目を離すことが出来なくなっていた。
この手であれを持ってみたい、鏡を覗いてみたい、と伊予は思った。頭よりも先にその考えに囚われた心が身体を操っていた。
気が付けば伊予は「六壬」の扉を開けていた。
中は埃っぽく、店全体にこびりついたヤニの臭いがする。店の飾り窓から外光が差し込んでいるにも関わらず薄暗い。不気味だった。店の中は商店というよりは和風の居室を改造したように天井、壁、床が黒く沈んだ木で出来ている。店内には壁、テーブルの上に古めかしい和の大小様々なものが並んでいた。鏡、歪な白い器、何冊もの和綴じされた書籍、そして和紙でできた箱。中には何が入っているのかさっぱりわからない。何かそれらの品々から見られているような不気味さがあった。
「こん……に……」
誰もいない店に入りどうすればいいのか迷い、挨拶をしようにも部屋の発する圧力に言葉が続かない。
「こんにちわ」
伊予の肌が驚きから波打つ。声は店の奥、カウンターの後ろから聞こえた。ねっとりとした声だった。伊予が目を向けると店の主人らしき男性が椅子に座っている。全く気が付かなかった。その気配のなさに再び伊予はぞっとした。
伊予はもう店を出ようとした。体の向きを店の扉向けようとしたが、やはり飾り窓に置かれていた手鏡がどうして気になった。店主はあれから何も話しかけてこない。薄暗く目線はわからないがこちらに注意を向けているようではなかった。伊予はまた店の中に店主の目を盗むように足を進めた。
すぐ飾り窓へ向かった。外から見つけた手鏡が置いてあった。伊予は後ろを気にしながら、どこから湧き上がるか分からない好奇心にそっと手を伸ばし、手に取った。
鏡を改めて観察する。古い手鏡でところどころに汚れを感じさせる。しかし漆塗りの本体が長い年月の痛みから手鏡を守っていた。学がない伊予にはそれが何であるかわからなかったが漆の下には作り物ではない花が埋め込まれているようだった。美しさと淑やかさと力強さを感じさせる一品だ。
伊予は鏡の中を覗き見る。自分の顔が映し出される。いつもの自分の顔、と思われたがどこか今の自分自身と一致しなかった。自分の思っている顔立ちとは違う、あどけなさを感じさせる顔だった。伊予は小さく息を止める。鏡に映されるのは自分の顔であるはずだがその顔に伊予は渇望の念を抱いた。
目に力を籠める。もっとこの顔を見ていたい。もっとこの鏡を見つめていたい。この鏡が欲しい、と伊予は強く思った。
その時、パリンという音を立てて手鏡の鏡の部分が割れ、弾けた。
「えっ!?」
突然のことに伊予は驚き、手鏡を床に落としてしまう。手鏡の残りの鏡も飛び散り、持ち手のところがへし折れてしまっていた。
手を引いた体勢で伊予の身体が固まる。言葉も出てこなかった。
すると店の奥で人が動く気配がした。
「あぁ、これはこれは」
店主と思われる男がカウンターの向こうから伊予のもとへと歩き近づいてきた。
伊予は店主の姿を見て心が後ろへと引いていく。
店主の頭は禿げ上がっており、残された髪の毛は煙のようで頭皮を覆うことに寄与していない。ボサボサの眉毛に濃い体毛と無精ひげ。図体はデカく肥満体であることが一目でわかった。地肌に白い、しかし染みがいくつもある汚れたタンクトップ、下は丈の短いベージュのズボンを着ていた。
そして店主の顔を見て伊予は醜いと思ってしまった。顔立ちは太った年配の男性だ。しかしその顔の皮の下に汚らわしさがあると伊予は直感で読み取る。その穢れが顔に気味の悪い陰影と皺を作り、まるで蝋人形の顔が溶けているようだった。
しかしその奥に煮え滾るような生への貪欲さが伺い知れる。
「壊してしまいましたか」
「すみません!」
ようやく伊予の口から言葉が出る。しかし焦りと罪悪感から次の言葉が出てこなかった。
「おや、なかなか派手に壊れている」
店主は床に散らばった持ち手と鏡の破片を屈んで拾い始めた。
「すみません!弁償します!」
「弁償、ねぇ」
怒気ははらんでいない。しかし粘ついた口調と音質の声は伊予の肌を震わせた。
「床掃除します」
「いや、いいよ。後で履いておくから」
と店主は言った。大きな破片を拾い終わるとまだ床が小さい鏡の粒でキラキラと輝いていた。
伊予の目を見つめる店主の瞳は濁り淀んでいた。伊予はこれほどまでに泥ついた目を知らなかった。立ちすくんでいるだけの伊予に店主が同じことをつぶやいた。
「弁償、ねぇ」
「なんとか、弁償します。すみません」
「弁償といってもねぇ。うちは古物商だから代わりの品なんてないんですよ」
伊予はギクリとした。至極もっともな意見だった。弁償によりこの罪を償う方法は断たれた。自分ではどうすることもできない。家や学校に連絡が行く。怒られる。一連の流れがクリアに想像できた伊予は首を垂れた。あまりにも早い降参である。
「どうすれば」
店主に嫌悪感を感じる。しかし今の立場上店主の言うことを受け入れるしかない、と伊予は覚悟した。
「いや、いいよ別に」
それは思ってもみなかった言葉であった。
「いや、でも……」
「いや、いいんだ、いいんだ」
店主が小さく手を振る。その顔は伊予に対して何の怒りも呆れも感じさせない。本当に何とも思っていないようであった。
「そう、いいんだ。実はね君が手鏡を手に取るところから私は店の奥で見ていたんだ。あの手鏡を選ぶなんて、なんて審美眼のある客なんだろうとね。で、見ていたよ。君が手鏡を落としてしまう前に鏡が割れて破片が君の顔に当たっていたね。なら、落としてしまうのも無理はないよ」
「はい……」
証言しても信じもらえないような状況を見ていた店主に救いを感じつつもあの間ずっと店の奥から見られていたという事実に心臓が縮んだ。
しゃべる店主の口の端に泡立った唾液が少し溢れている。気味が悪かった。
「それで、この品のことはもうどうでもいいのだが、一つ聞いていいかね」
「はい、なんでしょう」
話が変わる。すぐ家にこの店を出たかった伊予の顔に影がかかる。
「なぜこの手鏡を手に取ったのかね」
店の外で感じた違和感を説明しようとしたが上手く伝わらないだろうと伊予は切り替えた。
「外から見つけた時にすごい綺麗だったから、手に取ってみたいなって」
「それだけではないだろう。新品でもない古い手鏡を見にこんなうら寂しい店に普通入らなんじゃないのかね。店主の私が言うのもなんだが」
心から本当の気持ちを取り出してこうようとしていると伊予は思った。
「別に、深い意味は……」
「君はこの店に入る時に不気味そうにしていたね。しかしこの手鏡の前に一直線に歩いて行った。この手鏡が綺麗だという意外に何かあったんじゃないのかね」
「まぁ……うまく言えませんが、何かあったかもしれません」
「例えばどんな?ほかにも、そうだな、鏡を覗きんこんでどう思った?」
店主の真意がわからず伊予は言葉を窮した。が、ここまでくると本当の感触を打ち明けた方が早く事が収まるのではないかと考えた。
「初め見た時とても心が惹かれて。どうしてもこの手鏡を覗いてみたくなって。鏡を覗いたから自分の顔が自分の顔じゃないように感じて。で、鏡を見つめていたら、割れてしまって」
少し口を開けて店主がほほ笑む。粘ついた唾液が引き延ばされる音が聞こえた。
「うんうん、見込んだ通りだ。そう、君はどんな家に住んでるのかな」
急の私的な質問に伊予はたじろいだ。気色が悪い。
「あ、いや、すまないね。気味悪く感じさせてしまったかな。だから単刀直入に言うね。君は普通の家筋ではないね。何か、特別な力がある。そして君にも特別な力がある。そうだろう?」
こんなに自分の立場を言い当てられたのは生まれた初めてだった。
「何度も急にごめんね。実はね、私もあるんだ、少し特別な力ってやつが」
「え!」
閉ざされた口から言葉が弾け飛ぶ。
「自分の口からは色々と言いにくいだろう。だから言い当ててあげようか。君からは犬の匂いがする。野性味と上品さを併せ持った犬の匂いがする」
心拍数が上がり伊予は心臓の筋肉が痛かった。
「犬神筋、だろう、君は。そうだろう?いや、犬神という存在にすら気が付いていないかな?」
伊予の心がビクンと大きく跳ねると、不思議と心臓が落ち着いた。自分の身の上をここまで見通す人に初めて出会い奇妙な親近感を得てしまったのかもしれない。
「はいそうです。犬神筋です」
「そうだろう、そうだろう。犬神は見えている、感じている?」
「見えています。言うことも聞きます」
「あ!」
珍妙な感嘆する声だった。演技ではなく素直に店主は驚いているようだ。
「すごいすごい!犬神を使役できる、すごい!」
「たまに言うこときかない時もあります」
「なるほど、なるほど。そうなんだ、そうなんだ。いや、ねぇ店の前を君が通っていた時から君の霊気のようなものは感じていたんだよ。それが店の中に入ってきて手鏡を取った時に確信したんだ、この子はすごい、とね」
「店主さんもそういった力があるんですよね?」
「私はモノが視える程度。君ほどではないよ。そういった式神というのを手名付けるのは生まれ持った才能がものをいうからね」
「そうなんですね。全く意識してませんでした」
「これはすごいことなんだよ」
店主の笑みに熱い喜びが感じられる。店主が歩み寄ってくると伊予は体を触られるのではないかと身構えた。店主の足が止まる。
「この手鏡はね、平安時代後期頃のものだと思われる。過去に繰り返し何かしらの祈祷や呪いに使われたんじゃないのかな。君が感じ取ったような霊気のようなものが強く宿っている。この手鏡は鏡を覗き込んだものが見たいものを見せてくれる、そしてそれが現実になるように事が運んでいく、と言われていたものなんだ。
だから君はこの霊力のようなものに何か感じることがあったんじゃないかね」
伊予は手鏡の中に理想のどこにでもいる女子高校生を見ていた。
「ただこの手鏡の霊力と君の霊力がぶつかり合い、共鳴し脆くなっていた手鏡が耐え切れずに壊れてしまった。そんなところだろう」
ここまで霊的存在に言及をした会話をしたことがなかった伊予はただ店主の言うことを聞いていた。心身に醜さを感じ取りつつも、このような話が出来るこの店主に伊予は親しみを感じてしまっていた。
「ただ、この手鏡は私が四国にはるばる出向いて手に入れた品物だったのだがな。惜しいことをした」
「すみません、何か代わりになるものか、事があれば何でも言ってください。償います」
しばし忘れていた罪悪感が伊予の中で膨らむ。親密さを感じた仲として何かきっちりと自分が償いをして関係をフラットにしたいと願った。
「そうか」
割れた手鏡を見ていた店主の顔がぐいっともたげると伊予の顔を見つめた。
「そうか、そうか。なら、すまないが犬神を私に見せてくれないか。家からはここまで離れられないか?いや、犬神は主人を護るためについていくからな。そんなことはないな。別に君に付きっ切りというわけはないだろう?今日は君について来ていないからな。どうだろう、君が学校に行っている間とかでいい。犬神を私のところへ寄越してくれないか。この目で犬神を見て、どのような存在か色々と見てみたいんだ。どうだろうか?」
少しの興奮が現れる。口早にそう告げる店主に気圧されて、
「あ、はい、大丈夫です。多分、カズラもいいって言ってくれると思います。わかりました、頼んでみます」
「カズラ?その犬神の名前かな?そうか、そうか。よかった。これで久しぶりに私にも楽しみが出来たよ。最近でもこういった古の妖怪や霊的存在は都会には現れないんだ。みな地方の森や山の中でひっそりと過ごすことが多くなってしまっているからね」
「他にもこういった存在に出会っているんですか」
「ああ、何度も。君ももし機会があれば地方の人があまりいない歴史ある場所に行ってみるといいよ。君ほどの力があれば様々なものが視えるんじゃないかな」
「そう、なんですね」
店主の言葉に伊予は自信がつけていった。気が付くと窓から差し込む光が微弱になっている。
「こんな遅くまで引き留めてしまってすまないね。どうか、どうか君の犬神に私に会いに来てくれないかお願いをしてみて欲しい」
「大丈夫です。今回の事もありますし、罪滅ぼしとしてお願いしてみます」
「ありがとう、ありがとう。では帰り道、気を付けて」
「はい、また、今度」
この一件が片付きそうなこと、同じ境遇の人に出会えたことから存外に悪くない心持ちで伊予は店を後にしようとした。
「ああ、そうだ、言っていなかった。私は芦屋鬼和という。見ての通りこの古物商の店主だ」
「蘆屋さん、ですね。よろしくお願いします。私は藤原伊予っていいます」
何気なくそう告げると鬼和の顔がピクリと微かに引きつった。この店から解放されることに浮足立った伊予はその店主のリアクションに気が付かなった。
「ああ、そうなのか。よろしく。では先ほどの件、どうか頼むよ」
「はい、それでは失礼します」
伊予は軽く会釈をして店を後にした。くすんだ橙色のランプに照らされる鬼和は微動だにしていない。
「藤原か。そうか、藤原か」
無意識か鬼和は指で手のひらをカリカリと引っ搔いた。
「犬神か。ふふ、久しぶりだな。思う存分楽しませてもらうぞ」
店の奥、カウンターの更に奥の棚に置かれた式盤がプルプルと震えている。
5.
「だからごめん!そのお店の人に会って来てくれない!」
伊予は手を合わせてカズラにそう言った。まさかカズラにこのような動作と言葉を発するとは思ってもみなかった。先ほどの古物商で起こったことを話し最後にこのお願いをカズラにぶつけた。
「待て。その古物商とはなんだ。何をしたんだ」
カズラの口調は真剣だった。表情もどこか怒気を孕んでいた。自分の粗相を責められていると思い伊予は誠心誠意カズラに謝罪をしたが、カズラの真意はそれではなかった。
「その古物商にはもう近づくな。後は我がなんとかする」
そう言ってカズラは伊予の身体に顔を近づけると鼻をクンクンとひくつかせた。
「まじないの臭いがする。ただの古物商ではないな。その手鏡以外には何が商われていた」
「古い和風のもの、かな。和紙の箱とか、古い本とか売ってた」
引け目を感じながら伊予は抑えた声でそう言った。
「そうか。とにもかくにも、もうその店には近づくな。我が明日、見定めてくる。よいな」
「うん、わかった」
カズラにこうして責められるのは久しぶりのことだった。これまでカズラを少なからず疎ましく思っていた伊予は心がチクリと傷んだ。
「霊気の乱れを感じる。疲れているのではないか。今日は早めに休んだほうがよい」
「うん、そうする」
カズラが険しい顔で伊予の部屋を抜けていく。その広く逞しい背中に頼もしさを感じながら、
「ごめんね」
とだけつぶやいた。
「案ずるには及ばぬ」
カズラは振り向かずにそのまま部屋の外へと消えていった。
6.
その日伊予は急いで家へと帰った。学校に行っている間にカズラがあの店主へと会いに行ったはずだからだ。
玄関扉を開ける。カズラの名を呼ぼうかと思ったが必死に思いとどまった。家の中を徘徊しカズラがいつもくつろいでいる梁を見て回った。カズラはいなかった。カズラの気配もしなかった。嫌な予感がした。
あの店に再び行こうかとも思った。しかしカズラにもう行くなと言い付けられており気が引けた。伊予は自室でただじっとカズラの帰りを待った。
9時頃、夕飯が終わり自室に戻った後、何もする気が起きずにベッドに伊予は横になっていた。そこに「伊予」と小さく呼ぶ声が聞こえた。カズラの声だった。
「伊予」
「カズラ!」
ベッドから跳ね上がりドアを見るとそこにカズラが立っていた。
「大丈夫だった?私が学校行ってる間に行くと思ってたんだけど、結構遅くなったんだね」
「遅くなってすまない」
その声は何か伊予に後ろめたさを感じるものがあった。
「どうしたの?何かあったの?」
たまらず伊予は心配そうな顔でそう質問した。
「なに、些末なことだ。あの店主としばし言葉を交わしただけだ。我が存在のことをあれこれ問われ、それに応じた。それで伊予の件はすでに済んだこととする、と言っていた。ゆえに、憂うところはない。ただ、あの店主、伊予が言っていたとおり、わずかながら霊力を備えている。無用の面倒に巻き込まれぬよう近づかぬがよかろう。」
「そう、よかった。もうあそこら辺には近づかないようにする」
「ああ、それでよいだろう」
伊予はカズラにこれまでにない信頼を寄せた。
「ありがとう。助かった。これから、もっとカズラの言うこときくようにするね」
まごころの反省の言葉だった。カズラはそれを聞くと先ほどまであった顔の影がすっと晴れた。
「案ずるな。無茶をせねば、それでよい」
カズラが微笑む。伊予は粗相の恥ずかしさからはにかんだ。
「心配をかけたな。今宵も早めに休むがよい。」
「うん、そうする」
これまでにはない温かみのある会話を終えるとカズラは部屋を出て行った。
7.
芦屋鬼和は誰も来店をしない古物店「六壬」のカウンターの向こう側にいた。椅子に座り肥えた身体をだらりと壁にもたらせながら藁人形を持っていた。ただ人を模した人形ではなかった。顔から前に口がせり出ている。犬の顔だ。
その藁人形からは乱雑に埋め込まれた毛がはみ出ていた。カズラの身体から拝借した霊毛であった。
鬼和はもう片方の手に持っていた釘で藁人形の頭部を刺し、グリグリを押し潰した。
第7のチャクラ、サハスラーラ
頭部に位置し、精神性に関係し刺激をすると霊性を高め、悟りと導く。
頭から釘を引き抜くと頭部にぽっかりと穴が生まれた。そしてすぐに喉を釘で突き押し潰す。
第5のチャクラ、ヴィシュダ
表現力に関係し、羞恥心を喪失させていく。
次は胸へ
第4のチャクラ、アナハタ
愛、感情のバランスに関係し、愛、偏愛を高める。
釘を引き抜くと藁人形を引っ繰り返し臀部の割れ目にズプリと釘を刺す。
第1のチャクラ、ムラダーラ
生命力、生存本能に関係し、精力と生存本能を高める。
そして、最後。臀部から釘を引き抜くと鬼和は最後に藁人形を表面にし、藁人形の股間に釘を刺し、下半身の束ねられた藁が引きちぎれるほど乱暴に釘を回し続けた。
第2のチャクラ、スワディースターナ
感情や快楽に関係し、多幸感、欲求、快楽、性力を高める。
藁人形の下腹部を釘で滅茶苦茶に掻き回す芦屋鬼和の笑顔は泥にまみれたように汚く爛れていた。そしてばらばらに解かれて散っていく藁人形を見て股間を熱く、膨らませていた。
「ゔむむぅぅ〰〰〰〰〰〰ッ♥♥ はぁ はぁ はぁ♥ なんだ なんだこれは♥ 身体が熱い♥ 熱い 熱い♥ 霊力が抑えきれん♥ 身体の中から霊力が溢れて言うことをきかぬ♥ 熱い♥ 身体が 飛び散ってしまう♥ ふぅ ふぅ ふぅ♥ 高まる 霊力が高まる♥ こ、これは一体♥」
伊予の家。梁の上からカズラが転げ落ちる。身体を搔き毟る。霊体の中、霊気の源から霊力がドクドクと溢れて仕方なかった。その霊力は沸騰する水のようにグツグツと動きカズラの霊体を苛んだ。
普通霊力は時間と共にカズラの霊体から蒸発するように徐々に消えていく。もしくは霊力を行使して現実世界に何かしらの影響を与えていた。それと同時にカズラの奥にある霊力源、その中からトクトクと湧き上がるものであった。代謝のようなものである。その霊力源は犬神としての使命感に他ならなかった。
しかし今、カズラの霊力源からこの何百年感じたことのない揚力をカズラは感じた。その溢れ出る霊力の圧力がカズラの霊体の内側からカズラを弾け飛ばそうとしていた。
「ふぅ────ッ♥ ふぅ────ッ♥ これは一体♥」
その時カズラの中で瞬間あの薄汚い店主の顔がよぎる。
カズラは日中に店主、芦屋鬼和のところへ面会に行っていた。汚らしい男だとカズラは思った。そしてすぐにこの鬼和が霊力の持ち主であることを察した。しかし粗相をしたのは伊予側であるためカズラは何もこちらからアクションを起こさなかった。
鬼和は犬神であるカズラを見ると好奇の目でカズラを見た。そしてもっと霊体を隅々まで見せて欲しいと言った。カズラは僅かな嫌悪を催したがそれで事が収まるのであれば、と鬼和に誘われるがままに店の奥、居間へと連れていかれた。
生活感を感じさせ過ぎる畳の部屋。テーブルの上には茶碗や皿、吸い殻が詰まった灰皿があった。床にはビール缶が転がり畳の上の染みを作っている。そんな人の巣のような空間を天井から吊るされた電力の足りていない薄暗い蛍光灯が照らしていた。
汚らわしいとカズラは思った。しかし言われるがままにカズラは鬼和の居間に立った。精悍なカズラの霊体はその居間を圧迫し、頭部は天井につきそうであった。
「さぁ、さぁ。犬神の身体を見せてくれ」
「……うむ」
カズラは仁王立ちのまま動かなくなる。すると鬼和がその周りをグルグルと回った。その間も鬼和は頭のてっぺんから足の先まで舐めるように観察し続けていた。その視線は気まずかった。カズラはすぐに目を閉じ、この時間が早く過ぎていくことを願った。
「すごい身体だ。過去に犬神を見たことはあったが、それはそれは貧弱な身体をしていたよ。こんなにも逞しい犬神、滅多に見られるもんじゃないね。はぁ、すごい」
鬼和は目で見るだけではなくカズラの身体に接触してきた。カズラの閉じていた目に更に力が籠る。本来霊体のカズラに触れることはできないが鬼和の手はカズラの肉体を捉えていた。つまり霊体に作用を及ぼす霊力があるということだ。触れられた身体の部位から鬼和の霊力が微かに流れ込む。ドロドロとしていく黒く粘ついた霊力だった。カズラは不快感から鬼和を振りほどいてしまいそうになった。
頬、首、腕、胸、腹を鬼和の手が這う。
「すごく霊力の粘度と濃度を感じる。素晴らしいねぇ。どうだろう、下半身も見せてはくれないか」
意の外の依頼だった。さすがにカズラも目を開け、鬼和を睨んだ。
「何を、言う」
「いや、袴を脱ぐだけでいい。下半身は霊力の源でもあるからね。君の中からどれくらい霊力が湧き上がっているのか、ぜひ見せて欲しい。これで終わりにする。彼女のこともこれで、お終いだ」
伊予の名前を出されるとカズラも弱い。カズラは言いたいことを飲み込むと再び目を閉じた。すると瞬間カズラが着ていた袴が霧散する。袴も霊子であるためカズラの意のままに姿を変える。
本来霊体に衣服などはいらない。しかし霊体には霊体の根源となった出来事に準ずる何かを身につけていることが多い。それが霊体としての強度を高めるからだ。カズラの袴は遠い昔、カズラが生まれた時代のものを模している。時代が変わった現代においてもカズラは袴を身につけ、霊力が発現した根源と自身を身につけ、結び付け霊力の強度を高めているのだ。
カズラの下半身は上半身に見劣りしない太ましいものだった。腰は太く、両脚は家の大黒柱を思わせた。そして股間には豊かな霊毛があり、本来人間にあるべきものはなかった。
「いやぁ、精悍だねぇ。こんなにも頼ましい犬神は他にいないんじゃないかな。この時代、新しく犬神が生まれることは稀だからねぇ。いやぁ、すごいねぇ」
鬼和の言葉の口調は粘っこく、動く口の中で唾液が攪拌されているのがわかる。
下半身をベタベタと触られる感触に抵抗を感じながらもカズラは身動きしなかった。ただ、この男にベタベタと触られた霊体を伊予に見られるのを想像して怖気を感じた。
「いやぁ、いいものを見せてもらった。少し不快な思いをさせてしまったかな。申し訳ない。さぁ、もう帰ってもらって構わない」
鬼和は笑顔でカズラにそう言った。分厚い鬼和の唇が歪む。年を感じさせる染みのある皮膚には乾きが伺える。
「ああ、そうか。ならば、ここで失礼しよう。伊予の件、すまなかった。同じことが二度と起こらぬよう、よく言い含めておく。」
「まぁまぁ。若い時には色々なことがありますからね。そんな責めないであげてください。こちらこそあなたのような立派な犬神を見れて逆に儲け物でした。ははは」
「そうか。では」
カズラは一礼するとするりと部屋をすり抜けて外へと出て行った。カズラを見送った後も芦屋鬼和の顔には笑顔が張り付いたままだった。その手の中にはカズラが気づかない内に霊体から抜き取ったカズラの霊毛が握られていた。
8.
店を閉め、窓から差し込む夜光だけになった店内。カウンターの席に芦屋鬼和は座りゆっくりと煙草を吹かしていた。力の抜けた顔には僅かに笑みがこぼれている。その床には散り散りになった藁人形が落ちていた。
鬼和は煙草を灰皿で潰すと薄っすらを目も開けた。視線の先、薄暗い店の入り口に人を超えた大きさの影が見えた。カズラだった。口吻から漏れる息は蒸気のように熱そうである。その熱はカズラの中にはっきりと芽生えた怒りによるものだ。
「貴様、我が身に何を施した」
声量は普通だがそこには怒気の圧力が込められている。対して鬼和は涼しい顔で笑みを絶やさない。
「そんな怒りなさんな。久しぶりに犬神を見たもんでねぇ。ちょいと悪さをしたくなっただけ。それにこんな立派なもんだから、我慢できなくなっちゃってねぇ」
近づくカズラの影を無視しているように新しい煙草を1本取り出すと使い捨てライターで火をつけた。
「与太を飛ばすな!」
カズラが鬼和に飛び掛かる。その体格に見合わない速さは猫のようであった。カズラの爪が鬼和に迫る。霊体ではあるものの強力な霊力を振りかざすということは致命的な影響を及ぼすことは必至であった。
「ふん」
鬼和は両指を揃えると空に指を走らせた。[[rb:九字紋 > ドーマン]]であった。その星の盾をカズラの鋭利な爪が切り裂く。しかしそれは木で鉄板を叩いたように弾かれた。
「なっ!」
カズラは一瞬にして察した。鬼和は陰陽師だった。
「貴様っ!」
このことにカズラの憤怒は行き場を失う。[[rb:九字紋 > ドーマン]]の堅牢な守りの前では式神であるカズラはいとも容易くなすすべがなくなった。カズラは研ぎ澄まされた牙をかち割れそうなほど嚙み合わせた。
「まぁまぁ、別に取って殺そうってわけじゃあない。ちょいと、お前で遊んでみたくなったのさ。それだけさ」
鬼和は椅子から立ち上がるとカウンターを回り込む。前のめりになり臨戦態勢のカズラに臆することなく歩み近づいていく。あまりにも不遜な行動だが今のカズラには出来ることはない。しかし、そうは思っても何かをせずにはいられなかった。先ほどと同じようにカズラは飛び掛かりより強い殺意をもって爪を鬼和に伸ばした。
しかしそれも[[rb:九字紋 > ドーマン]]の前には歯が立たなかった。
「くぅっ!」
カズラと鬼和の距離が近づく。すると鬼和は擦り汚れた短パンの後ろのポケットからクシャクシャの紙を取り出した。
「まぁ、お前如きならこれで十分だろう」
鬼和がその紙をカズラのおでこに貼り付けた。親が子供を軽く叱るかのような軽いタッチだった。
呪符であった。
「ぬぅっ!」
カズラの動きが止まる。カズラの霊力の流れが止まる。カズラはぴくりともその場から動けなくなってしまった。
「ふふ、まぁ犬神だかなんだかいっても所詮は犬っころよ。これくらいで言うことを聞くようになる」
何とか身動きを取ろうとブルブル震えるカズラの前に鬼和は立ちはだかる。腕を上げ、指をクイッと曲げる。するとカズラの右腕がそれに合わせて動いた。
「ぬっ!」
「しっかり呪いが行き届いたようやな。まぁ人様にかかればこんなものよ」
余裕のある笑みが鬼和の顔に醜い皺を作る。
「まぁ、こんなところは寒いだろ。奥へ行こう。そこでたっぷり寵愛してやろう」
振り返ると鬼和は店の奥、居間へ向けて歩き出した。そしてカズラの方を見向きもしないで指だけをクイクイッと曲げ合図を送った。するとカズラの足がズルリズルリと床を這うように動き出し鬼和の後を追いかけていく。
「ぐぅっ! くそっ!」
その間もカズラは身体の支配権を自らに戻そうと心血を注いだが叶わなかった。鬼和の後を追ってカズラの姿が店の奥にある襖へと吸い込まれていった。
9.
「ぬぅ〰〰〰〰〰〰っ♥ ふぅ────っ♥ ふぅ────っ♥ ふぅ────っ♥ ぐぅぅぅ〰〰〰〰〰〰っ♥」
「力強い声だ。俺が普通の人間だったら恐ろしくて卒倒しちまうよ」
鬼和の四畳半の寝室。畳の上には灰皿、洗濯をしていない衣服、ビール缶、ペットボトルがが散乱している。そして畳に敷かれた皮脂や汗で汚れた煎餅布団の上にカズラは立っていた。
カズラの前方の天井に貼られた字札から伸びる霊縄にカズラの両手首は縛り吊るされている。。それぞれの足首は壁に貼りついた字札と繋げられた霊縄によって両脚が無理矢理大きく開かされていた。
「すまないねぇ。いくら俺だってこんなに強い犬神様に本気で暴れまわられたらタダじゃすまないからねぇ」
「この借り、必ず覚えておけっ!」
怒気を孕んでいるはずのカズラの声は濡れている。
「ちょいとイタズラしただけだったんだが、随分と効き過ぎちまったみたいだねぇ。悪かったよ」
「どう出るつもりだっ!」
「いや、なになに。悪さしちまったのはこっちの方だからねぇ。お詫びの印にお前の身体を元に戻してやろうとしてるだけさぁ」
鬼和はカズラの周りをうろうろと歩きながらカズラの肉体の隅々までを観察した。
「ふぅ────っ♥ ふぅ────っ♥」
「随分と苦しそうだ。悪かったよ、まさかここまで霊体が疼いてしまうなんて思わなかった」
「直ちに元へ戻せっ!!」
「そう急くな。俺の話を聞けよ。すぐに戻してやる。俺がお前の霊毛でちょちょいと遊んだらお前の霊力が溢れ出しちまっただけだ。溢れ出る霊力が制御出来ずに霊体が破裂しそうなんだろ?」
「ぐぅっ!」
「なら出せばいい。溢れ出る霊力をビュルビュル出しまくっちまえばすぐにお前の身体は元通りさぁ」
「ふぅ────っ♥ ふぅ────っ♥」
「苦しそうだ。大丈夫、大丈夫、俺が全て教えてやるよ」
両手首を吊るされ、両足首を開かされるカズラの前に鬼和が止まる。
「それじゃあ、まずは余分な霊力を出し切れるように霊力の出力を上げるよ」
「何っ?」
鬼和が人差し指と中指を揃えるとカズラの前で手印を切り始めた。
「臨 兵 闘 者……」
目の前で刻まれる手印はカズラも歴史の中で見たことのあるものだった。そして今、それに不吉な予感がよぎるが身体が沸騰したカズラは黙ってそれを見ているしかなかった
「皆 陣 烈 在 前」
九字護身法は陰陽道の中でもっとも実践的な守護呪法だ。言葉と手印を通じて調和を体現する行法である。言葉に宿る守護神を意識して唱えることでただの呪文ではなくなり、心に堅牢な結界を張ることが出来るようになる。
しかしそんな一般的に知られる九字護身法には十文字目が存在する。それは九字護身法の守護力とそれを実行する力を示すものだった。つまり十文字目を任意の対象に与えることで相手を固く影響を促すことが出来るのだ。
「淫」
鬼和は指を絡ませた卑猥な手印を結ぶとカズラの頭にコツンとぶつけた。
「ん゙ぶぅっ!」
カズラの無様な声が漏れた。鬼和の手印が当たったカズラの頭がムニョリと凹み、霊体の中に僅かに侵入した。するとその手印がジワジワと振動しているように霊力が波打ちカズラの霊体全体に波紋を広げていく。その反響はゆっくりと、だがしっかりと身体の中で反射し、回折し、共鳴し合っていった。
「ん゙ ん゙ ん゙ ん゙♥」
「どうや?身体の中がジンジンしてきただろぉ。これで霊力を発散する出力が得られた」「な゙ な゙ 身体が 熱゙い♥ もっと 熱くな゙るぅ〰〰〰〰♥ 何を したぁ♥」
「今霊体の中にある余分な霊力を外に出す圧力を高めてるんだ。もう少しの辛抱だ」
と言いながら鬼和は汚いハーフパンツのポケットから黄ばんだ字札を取り出した。それを霊熱から身体をよじらせ仰け反るカズラの胸にペタリと貼り付けた。
「これで霊力を放出する場所を制御出来る。そうしないと全身から一気に霊力を放出してしまいお前の霊体が危ういことになってしまうぞ」
「早くっ 早く鎮めてくれっ♥」
「そう焦るな。ほら、霊力を放出するぞ。袴を脱げ」
「な゙ な゙ぁっっっ?♥」
「袴を脱ぐんだ。外に出すったらそこしかないだろう。ほら、さっさと脱げ」
「ぐぅっ♥」
「別に気にすることはないよぉ。さぁ脱げ」
グツグツと煮える霊体で意識が揺れるカズラは霊衣の袴を解除させた。ズルリと袴が溶けるように消えるとカズラの霊毛で盛り上がった股間が露わになる。
「なんや、付いてねぇのか。そこがねぇと外に出せねぇだろ。ほら、チンポ出せ」
「ぬ゙ぅっ ぬ゙ぅぅぅぅ♥」
カズラは余裕のない心と誇りという名の羞恥心がせめぎ合っていた。内側から圧力をかけてくる霊力に身体が割れそうだった。
「なぁん。恥ずかしがり屋のワンちゃんやな。ほれ、俺が出させてやるよ」
鬼和は縛られるカズラの横に立つと片手をカズラの股間に捻じ込んだ。手はカズラの股間の中にドップリと浸かる。そしてグチリと手を握るとカズラの霊体の中に何かが形付けられた。その何かを鷲掴みにした手を鬼和はカズラの霊体外へと引き抜いた。
ズリュンッッ!!
「ん゙お゙お゙♥」
「おうおう、立派な一物やな」
鬼和が握り引き出したのはカズラの性器だった。もちろんそれも霊体ではあるものの鬼和によって無理矢理引きずり出されたカズラの排出を司る器官であり、その形状はカズラの霊魂が覚えているものだった。
尖った亀頭、丸々と膨らんだ亀頭球。四足歩行の犬の性器である。肉の幹はカズラの霊体の大きさに見合う堂々した太さで尖った亀頭から滴る霊液でトロトロに濡れているように見える。
「おっと、チンポの根本がこんなにも腫れ上がって。そんなに興奮してしまってたんだなぁ。悪い悪い。すぐ楽にしてやるからな」
足を広げてしゃがむと鬼和は片方の手でカズラの男性器を握り前後に擦り始めた。
ズリュンッ ズリュンッ ズリュンッ ズリュンッ ズリュンッ!!
「む゙おぉぉぉぉ♥ お゙ぅ♥ お゙ぅ♥ これはだめ だ♥ だめだ♥ ぬぅ♥ ぬぅ〰〰〰〰♥ ふほっ♥ ほっ♥ ほぉ〰〰〰〰〰〰っ♥」
「ほ~れほ~れ、我慢なんかせんでいい。好きなだけビュービューぶち巻けちまいな」
「まず い♥ これは♥ これはぁ〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ぉ〰〰〰〰♥ 抜けるぅ♥ 抜けてしまうぅ♥ 身体がぁ♥ 抜けてしまうぅぅ〰〰〰〰♥」
「ほれ、抜け抜け。腰が砕けるほど出しちまえ。誰も見てやしないんだからな」
カズラの男性器を扱く鬼和の手の速度が上がる。それに合わせてカズラ自身気づかぬうちに、両手首を吊るされ、両足首を開いたまま固定された姿勢でユッサユッサと腰を動かし始めていた。カズラの尾は巨大な団扇のように空中を乱舞していた。もしそれに実体があれば部屋中が物品が飛び散りまくっていただろう。
ズッヂュッ ズッヂュッ ズッヂュッ ズッヂュッ ズッヂュッ ズッヂュッ!!
「はふぅ♥ はふぅ♥ はふぅ♥ ふぅ〰〰〰〰♥ ふぅ〰〰〰〰♥ たまらんん〰〰〰〰♥ 辛抱たまらんん〰〰〰〰〰〰♥」
「ほ~ら、腰も動いてきちまった。なんも考えんでいい。俺の手をマンコだと思って好きに腰振って好きにビュービュー出したらええ」
しゃがみながら鬼和は虚ろな瞳で喘ぐカズラの顔を見上げた。顔からは汗のように霊雫が垂れ、閉じる力をなくした口吻からは長い舌が垂れ、そしてそこから霊液が垂れている。鬼和はそんなカズラの姿に脊髄を熱くした。その熱はやがて鬼和の股間へとドクドクと落ちてきていた。
「もういいだろ、もういいだろ。手のスピード上げてやるからな。ほら、イケイケ」
ズヂュッズヂュッズヂュッズヂュッズヂュッズヂュッズヂュッズヂュッ!!!
「ん゙お゙お゙お゙〰〰〰〰〰〰〰〰ん゙♥ わぅ♥ わぅ♥ ふほっ♥ お゙お゙お゙っ〰〰〰〰♥ お゙ぅん♥」
「ほら、イケイケ。イク時は「イク」っつうんだ。言ってみろ。楽になるからよぉ。ほら、「イク」「イク」。言ってみろ、「イク」「イク」「イク」「イク」」
鬼和がピストン運動させる手と腰を自ら動かし擦り付けられるカズラの男性器を象った霊体が摩擦でグツグツに煮える。先端からはすでにドクドクと霊液が滴り、そのまま垂れ、杭を伝い濡らし、鬼和の手は霊液でズブズブになっていた。
その時、カズラの下腹部をドクンと震えた。そこを震源として霊力の塊がブルブルと振動しカズラの男性器に伝搬していった。
ヌヂュッヌヂュッヌヂュッヌヂュッヌヂュッヌヂュッヌヂュッヌヂュ〰〰〰〰!!
「む゙おおおお〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙♥ イグ♥ イグ♥ たまらん〰〰〰〰〰〰♥ イグ♥ もう もうム゙リ゙だぁ♥ 股間がぁ 熱゙い゙ぃぃ〰〰〰〰♥ イグイグ♥ イグイグイグ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥♥♥ ぐぅぅぅっっっ♥♥」
ドクンッ……
ボビュルルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰!!
ボビュルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰!!
ビュ〰〰〰〰〰〰〰〰!! ビュ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰!!
ドビュビュビュビュ〰〰〰〰〰〰〰〰!!
ビュルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰!! ビュルビュルルル〰〰〰〰!!
「お゙お゙〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 腰が♥ 身体が♥ 溶けるぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ふほ ふほ ふほぉぉ♥ お゙ お゙ お゙ お゙ぉぉ〰〰〰〰♥♥ しょ 正気が 保てぬぅぅぅ〰〰〰〰♥」
「大丈夫、大丈夫。おいおい、イクのが気持ち良すぎて腰の動きが止められねぇのか」
下半身一点に放出口を制限されたことによる圧力をもった霊力。それが一気に駆け抜け放霊されていく感触はカズラの長い歴史の中で初めてであった。その快感から霊縄につながれたままカズラは腰を下品にブルンブルンと動かし暴れた。揺れる男性器からドロドロに煮上げられた霊力がビュルンビュルンと部屋中にばらまかれていく。
ビュルルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰!!!
ボッビュ ボッビュ ボッビュ ボッビュ!!!
ドビュビュビュビュルン!!! ビュルルルルル〰〰〰〰!!
「はっはっはっは。どんだけ出すねん。そんなに溜まってたんか」
「ふほぉ〰〰〰〰〰〰♥ ん゙ ん゙ ん゙ん〰〰〰〰♥ 終わらぬぅぅ〰〰〰〰♥ 霊力が尽きぬぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ はぁ はぁ はぁ はぁ♥ 身体が 持たぬぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ ゔ お゙ お゙♥ またイグ♥ イグイグイグ♥ イグゥゥゥ〰〰〰〰〰〰♥」
カズラの放霊はしばらく続いた。カズラの中に蓄えられていたとは思えないほどの霊液の量に鬼和もたまげてしまった。それと同時に鬼和のカズラへの好奇心もこれまで以上に高まってしまった。鬼和は心の中である一つの決心をした。
「ふはぁ〰〰〰〰〰〰♥ ふはぁ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ふぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ふぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ふぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ふぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「どうだ、出し切ったか。身体がすっきりして落ち着いただろう」
「ふぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ふぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「あちゃあ、返事できんほどへばってしまったかぁ」
鬼和の顔が破顔する。それは目、口、鼻、皺、全てが醜く歪んでいた。
「これで終い。じゃあこれでお家へお帰りよ。ただこのままじゃあチンポから霊液がトロトロ出っ放しになったらいけない。俺がちゃんと締めておいてやろう」
ガクガク足を震わせながらなんとか体勢を保っているカズラは鬼和の言動は意の外であった。鬼和はまたしてもズボンのポケットから皺くちゃの字札を取り出すとともに、新たに植物の種を取り出した。その植物の種は赤い油のようなもので漬けられているようだった。
「ほ~れ、頑張ったご褒美のお薬や。それとこのお札でザーメン零さんように蓋しといたる」
震えるカズラの下腹部に鬼和は植物の種と字札を押し込んだ。すると種も字札もカズラの霊体の中にトロトロと溶けていき姿が消えた。この鬼和の行動を霊体が不安定となったカズラが気が付くことはなかった。
鬼和が指を鳴らすとカズラを縛り上げていた霊縄がフッと消えカズラの霊体がドサリと鬼和の万年床に転がった。
「さぁ、お帰りよ。あの嬢ちゃんが心配しているよぉ。犬神なんだからご主人様を護らなきゃあねぇ」
それから正気を取り戻したカズラが苦渋の顔で鬼和の元を去ったのは1時間後だった。
10.
カズラの視界はクリアだった。
昨日までは身体の中でマグマのように霊力が溢れ酔い溺れ視野がグニャリと曲がり、霊体にも関わらず脈拍があるかのように振動していた。それが嘘のように明瞭になった。視界も思考も意志も誇りも、何もかもが確固たるものに変わっていた。
それから数日の間、鬼和の部屋での吐き気がするような時間を記憶の奥底に埋めカズラは日常を送っていた。それが何よりだった。朝、伊予を見送った後、家でごろりとすることもあればこっそりと伊予の後をつけて危害が迫っていないか見張った時もある。常に伊予の気配に気を張りながら何かあればすぐに駆け付けられるように精神を研ぎ澄ましてた。
鬼和とのあの一件で身体の中の膿を吐き出せたのかカズラの霊力はすこぶる安定していた。これまでと変わらない日々が過ぎていきカズラの中でもあの日のことは記憶の奥底で分解され塵となろうとしていた。
しかし鬼和の悪意はカズラの霊体の中でじっくりと確実に根を張り巡らせ成長していたのだった。
ある日、伊予を見送り家周りを見回りしていた時、異変は突如として現れた。
ズキィィィッッッ!!!
「ぐぅっ!」
突然の刺感がカズラを貫く。決定的な何かが霊体の中の髄の部分に到達した瞬間だった。その何かが霊体の幹に突き刺さった刹那、カズラはその気配を身体中に感じる。それは張り巡らされた蔓のようなものだった。その蔓は幾回も枝分かれを繰り返し髪の毛ほどの細さになりながらカズラの霊体内の至るところ絡みついていた。カズラは霊体の中のこの様子が一瞬で察知できた。
「こ、これはっ!」
この衝撃は身体中をカズラが気づかぬ内に蔓が占拠したことの最終フェーズを表していた。カズラは霊体内の異変に危機を感じながらも、もはや霊脈と一体化してしまった蔓の分離方法が思いつかなかった。やみくもに身体を掻く。霊体内に力を籠めて蔓を弾き飛ばそうともする。だがどの行動も何重にも絡みついた蔓を引っぺがすことはできなかった。
グギギィィィィッ!!
「むぅぅぅっ!」
そうこうしている内に蔓の先端がカズラの霊核に深く突き刺さり見る見るうちに枝分かれをして細い蔓を絡ませた。
そこからは一瞬であった。再度ズキンッという痛みと共に霊核を経由して全身の霊脈へ蔓から分泌される何かが流れ込んでいく。カズラは自分の霊体が丸ごとごっそりと作り変えられていくような感覚に慄いた。
「これはっ!ま、まずいっ!ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙っっ♥」
カズラが仰け反る。身体の表面に走る誇り高き純白の唐草紋様が見ているだけで胃がもたれそうになるピンク色へと一瞬で変化した。
「む゙む゙む゙ぅぅぅ〰〰♥ これ、これはぁぁ♥」
粘ついたピンク色の唐草紋様がカズラの霊体の中へジュクジュクと熱と痒みを伝搬させていく。漆にかぶれたようだった。カズラの身体に走る唐草紋様は全身を包んでいる。そのため熱された鉄線に身体をガッシリと縛られているようだった。
霊体内に侵入してくる熱と痒みはカズラの中に籠り、共鳴しますます温度を高めていった。そしてそれに呼応するように霊体内に張り巡らされた蔓がドクドクと脈動する。躍動する蔓が霊脈と霊核をギュウギュウ締め付けるとそこからカズラの霊力がドボドボと溢れてきた。
「熱いっ♥ 熱いっ♥ 身体がぁ♥ こ、これはぁ♥ あの時のぉ♥」
この感覚にカズラは覚えがあった。それは鬼和に身体を弄ばれた時のものと一緒だった。身体の中の霊力が溢れ圧力を増し身体が飛散しそうになる。その圧迫感、酩酊感と何もかもが一緒だった。
「はぁ……はぁ……はぁ……♥」
とにかく一刻も早くこの霊体内の圧力を減圧したいとカズラは思った。そして思い出すのは先日の鬼和の部屋でのことだった。霊力を身体から放出さればいいと悟った。カズラは羞恥心をかなぐり捨ててあの時のように霊衣の袴を解除し股間を露わにした。あの時のように霊体から男性器を引き出し、そこから溢れ切った霊力を解放する。それだけのはずだった。
しかしカズラがいくら霊体から男性器を引き出そうとしても引き出せなかった。自分の霊体にも関わらず自分の思い通りにいかないことに焦りを覚えた。圧力を増す飽和する霊力は確実に股間に集まっていると察知できるのだが、その最後の壁が取り払えない。股間を外へと圧迫する霊力の高まりを感じ続ける以外にカズラは為す術がなくなった。
我武者羅にカズラは自身の股間を掻いた。そこにぼうっと「禁」と書かれた字札が浮かび上がった。鬼和の呪札であった。
「クソォ、あのジジイぃ♥」
身体の表面を包む本来であればカズラのシンボルであったはずの唐草紋様がカズラの身体に止まることなく熱と痒みを供給し続ける。それに対応して蔓がカズラの中をギチギチに締めあげる。それによってカズラの霊力が絞り生み出され続けていた。
カズラの爪が何度も自身の股間、「禁」字符の上を滑り走る。
「あの老いぼれ、ただでは済まさぬぅぅぅぅ♥」
カズラの視界は脈打ちぼやけ蕩けていった。怒りさえも溶解させる泥酔感を携えたままカズラは鬼和の店へと駆けて行った。
11.
「このジジイぃ♥ い、命はないと思えぇ♥」
「ははぁっ!まだそんな無駄口叩く余裕はあるんやな。でももう身体も限界だろ。大人しく俺の言うことを聞きなさい」
またしても鬼和の寝室。前回のようにカズラは両手首、両足首を縛られていた。両手首は天井の字符から伸びる霊縄に縛り吊るされ、両足首は壁に貼りつけてある字符から伸びる霊縄に無理矢理開かされ固定されていた。この前と違うのは天井尾の字符の位置がより前方になったことでカズラの身体が前屈みになり、尻を突き出しているようになっていることだった。
カズラは煮え滾る身体を引きずって鬼和の店へ突入すると死に物狂いで爪と呪いを浴びせかけた。しかしそのどれもが鬼和の印に阻まれ届くことがなかった。そして消耗しきった身体をいともたやすく霊縄で緊縛されると鬼和の寝室へと連行されたのだった。
「別にお前を消し去ろうなどとは思っていないよ。ただ可愛いワンちゃんをもっと愛でたくなっただけさぁ」
「もう喋るな、穢らわしいぃ♥」
「なんだなんだ、反抗期にでも入ってしまったかぁ?まあいい。たくさん可愛がってたくさん愛を育むんだぞ」
食いしばるカズラの歯が飛び散りそうだった。
「俺の仕込んだ種がちゃんと成長してびっしりとお前の中に入り込み霊脈に絡みついたようやな」
「い、一刻も早く、この不審なるものを排せよぉ♥」
「い、や、だ。これはヤブガラシの種を動物の血で煮詰め霊力を加えたものだ。生に飢えたヤブガラシがお前の中の霊脈を抱き締めて霊力をくれくれとせがんでいるぞ」
「御託はいいぃ♥ 直ちに取り除けと言っているぅ♥ さもなくばぁ……♥ はぁ────っ♥ はぁ────っ♥」
「どうした息が上がっているぞ。大丈夫、大丈夫。俺に任せておけば前みたいにスッキリ全快でまたお家に帰れるぞ」
目と唇を高い曲率で曲げた鬼和はポケットの中から字符を取り出した。その字符には「啜」と汚い字で書かれていた。
「ほ~れ、こんなのは初めてだろう。きっと気に入るぞ。ほれ」
両手に持った「啜」と書かれた字符を鬼和はカズラの肉で膨れ上がった胸の先端、両乳首にペタリと貼り付けた。するとその字符から下品な吸音が響き始めた。
ズヂュヂュヂュヂュヂュヂュヂュ────〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!
ズヂュッ ズヂュッ ズヂュッ ズヂュッ〰〰〰〰ッ!
「ぬ゙ぉ♥ ぬ゙ぉ♥ ぬ゙ぉ♥ ぬ゙ ぬ゙ぉぉぉ────〰〰〰〰〰〰♥ お゙ん お゙ん お゙ん お゙ん お゙お゙ん♥ む、胸がぁぁ〰〰〰〰〰〰♥ はふっ はふっ はふぅぅ♥ こ、心地よいぃぃぃぃ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
ズヂュヂュヂュヂュヂュ────────────ッ!
ヂュ〰〰〰〰〰〰〰〰ヂュ〰〰〰〰〰〰〰〰ヂュ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!
「敵わぬ 敵わぬ 敵わぬぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 身体が♥ もたぬぅ〰〰〰〰♥」
両乳首はペラペラの和紙一枚に嬲り犯されていた。吸い、舐め、啜る。その全てを同時に「啜」と書かれた字符はカズラの乳首へと見舞った。鬼和が植え付けたヤブガラシに身体の霊脈をギチギチに縛り絞られ霊力が過剰に充満したカズラの霊体。そんな敏感になった胸の先端に突き刺さる霊力の刺激にカズラは身体を仰け反らせ、腰を見苦しく振りまくった。
「うんうん。気に入ってくれたようやな。なかなかこの字符、いかしてるだろ?ちょっとした自信作や」
「そ、そ、早急にぃぃ♥ 剥がせぇぇ♥ ん゙ん゙ん゙ん゙〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「そんな気持ちよさそうな声上げられたら剥がす気もなくなっちまうぜ。ビンビンの乳首をジュルジュル啜られてとびっきり気持ちいいだろ。乳首も霊力を放出する箇所にはなるが、これで乳首からも霊力は解放出来なくなったな、うんうん」
「ぐ ぐ ぐぞぉぉぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ わ゙うんっ わ゙うんっ♥ ん゙ん゙〰〰〰〰♥ はぁ────♥ はぁ────♥ はぁ────♥ 意識が♥ 意識が♥ 持ってかれるぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
連続する快感に身をよじらせ続けるカズラの霊体が削られていく。もはやカズラにまともな思考も意志もなかった。ただただこの霊体に籠る熱を外に全力で、一気に放出したい、その一心だった。
「まぁ~だだよ。ほれ、お前のご主人様は一体誰なのかよ~く考えさせてやるから。ご主人様の臭いをしっかり覚えるんだぞ」
と言って鬼和はビクつくカズラに顔を近づけるとカズラのマズルの先端、霊力で湿った鼻をパクリと咥えた。
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙〰〰〰〰〰〰♥」
鬼和はカズラの鼻を咥えながら舌でベロベロと舐め、粘つき泡立った唾液をカズラの鼻の中へジュルジュルと流し込みまくった。
ブヂュヂュヂュヂュヂュヂュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!
「ん゙ぐぇぇぇぇ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
カズラの目がグルグルと回る。強烈な臭いだった。人の体臭を何百倍にも濃縮させたような臭い。その中に加齢した男性の臭いを混ぜ、そして人の悪意の臭いを混ぜ、そこにドロドロの穢れた霊力をグッショリと潜り込んだ臭い。それらが鼻から逆流をしてカズラの喉奥へと流れていく。
それらの臭いと味が人の何千倍も敏感な犬の嗅覚と味覚を刺激した。
「ンチュ……ンチュチュチュ〰〰〰〰っ。どうだ、カズラちゃん。ご主人様の臭いと味は分かったかな」
「ぶへはぁ……へはぁ……へはぁ……♥ フスゥ────♥ フスゥ────♥」
あまりにも強い刺激と霊力にカズラは昏睡状態のようなった。視界がぐにゃりと曲がり回り、白黒に明滅を繰り返した。しかしそんな中でその臭いと味覚に順応してしまう自分もいた。それは鬼和が唾液に混ぜた霊力がカズラの霊体内に作用し、霊力を補強することによる感度、快感の増幅にカズラの意識が騙されてしまっているからだった。
「ほ~らどうや。ご主人様の臭い、味、気に入ってきただろ?」
「フスゥ────♥ フスゥ────♥ フスゥ────♥ いい 臭い? フスゥ────♥ フスゥ────♥ いい 味?」
「そうそう、もっと鼻をスーっとやって味わってみ?」
「フスゥ────────♥ フスゥ────────♥ ゔ ゔ うぅ いい 臭い♥ スゥ────────♥ スゥ────────♥ 旨味 感じりゅ♥」
「そうそう。どうだ、鼻も舌も乳首もビンビンになって早くビュービュー射精したいだろ?」
「しゃ しゃしぇい?♥」
「そう。チンポからザーメンをビュービュー出すことや」
「しゃ しゃしぇい♥」
「よしよし。それじゃあお鼻は俺の臭いで蓋しておこうな」
カズラの意識が朦朧としている間に鬼和はズボンとブリーフパンツを脱いでいた。脱いだブリーフパンツは黄ばんだ染みだらけで、そしてすでに精液でドロドロに濡れていた。鬼和はカズラの痴態を眺めている間に何度もパンツの中で射精をしてしまっていた。
そしてそっと汚れたブリーフパンツをカズラの口吻に被せた。
「ん゙ぶぶぶぶぶぶぶぅぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「ほれほれ、強烈だろう。これはご主人様の子種汁の臭いだ。しっかり覚えておけよ」
「フスンッ♥ フスンッ♥ フスンッ♥」
「さぁさぁ、身体も仕上がってきたことだしブリブリ射精させてやるか」
「しゃ しゃしぇい♥ しゃしぇい♥ しゃしぇい♥」
鬼和は尻を突き出した体勢で緊縛されたカズラの後ろに回り込むと自身の勃起した男性器をカズラの球体のように熟れた尻に押し付けた。それはショウガのようにイボだらけ歪み、そして小さかった。
「フサフサの尻尾もよう揺れとるわ」
カズラの無茶苦茶に揺れる尻尾を抱き枕のように抱えると鬼和は腰を前に進めた。鬼和のショウガのような男性器がカズラの中に埋もれる。しかしその窪みは鬼和の実体ある男性器の何倍もの太さだった。鬼和の男性器は分厚い霊力に包まれていたのだ。
ズブブブブブブブブブ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰……………………
「ぬ゙おおおおおお〰〰〰〰〰〰♥ は 入ってくりゅ♥ 入ってくりゅ♥ 肉が 入ってくりゅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お゙お゙お゙お゙ぉぉ〰〰〰〰〰〰♥」
「肉やない。チンポや、チンポ。ほれ、言ってみぃ」
腰を押し込めると物と物がピッタリと嵌った音がして鬼和の腰とカズラの尻が密着した。
ズッッッップン──────────ッ!!!
「どぅお゙お゙お゙お゙お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「お~、たまらんたまらん。犬神の霊肉が俺のチンポに絡みついてきよる。ほれ、ご主人様のチンポだ。ケツでしっかり覚えろよぉ」
鬼和が壮年の男とは思えない若々しい腰使いでカズラに男性器を抜き差しし始める。鬼和が男性器を押し刺せばカズラの尻には太い穴が生まれ、抜けばその穴はぴったりと元に戻った。それに合わせて霊力と霊力とが衝突する音が生まれる。
パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ!!!!
「お゙ お゙ お゙ お゙♥ こ こりぇはぁ 不味いぃぃ♥ 不味いぃぃ♥ 身体が♥ ふほぉ ふほぉ ふほぉ ふほぉぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ 弾けて しまうぅぅぅ〰〰〰〰♥」「ほれ、言うてみぃ。チンポ気持ちいい言うてみぃ」
「だめだぁ だめだぁ だめだぁ♥ 身体がぁ 頭がぁ♥ 飛んでしまうぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ た たまらぬぅぅ〰〰〰〰♥ あ˝ん あ˝ん あ˝ん あ˝ん♥」
「ほれ、チンポ言えっつってるだろぉが」
子供折檻するように鬼和は乱暴に腰をカズラの尻に叩きつけた。
ボヂュンンンンンッッッ!!
「お゙ お゙ お゙ お゙ チンポォォォ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「そうだ、そうだ。これがご主人様のチンポだ。もっと言ってみぃ。オチンポオチンポ言ってみぃ」
メリメリと軋んだ音を出しそうなほど開かれたカズラの尻穴に鬼和は霊体性器を乱暴にズンズンと叩きつけまくった。
ドチュッ ドチュッ ドチュッ ドチュッ ドチュゥゥゥ〰〰〰〰ッッ!!
「お゙ん お゙ん お゙ん お゙ん♥ お お オチンポォォ〰〰〰〰〰〰♥ くりゅ くりゅ♥ オチンポ♥ オチンポ♥ オチンポォォ〰〰〰〰〰〰♥」
「そうだそうだ。気持ちいいだろ、気持ちいいだろぉ?」
「ん゙ ん゙ ん゙心地よいぃぃぃぃ〰〰〰〰〰〰♥ チンポが 身体の中 ズンズンして 心地よいぃぃぃ〰〰〰〰〰〰♥ ふほっ んほっ んほぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
繰り返される鬼和の腰の衝突。霊体肉棒とカズラの霊体内との衝突。拡張と収縮を繰り返すカズラの尻穴。それらが鬼和の腰とカズラのまん丸の尻の間で霊液をしぶかせながら続いた。
するとカズラの股間、鬼和の「禁」字符がモコモコと盛り上がり始めた。カズラの犬用の性器だった。カズラの中で暴れ回る霊力はカズラに快感をもたらせながらその脱出口を先ほどから常に探し回っていた。そして本来その役割を担う性器へと集中していた。それは「禁」字符の霊力を押しのけて前方へとムクムクと枝を伸ばし続ける。
カズラの霊体から犬性器がブルンと出力される。それは前よりも大きく怒張し、根本のコブは大きく膨らんでいた。しかしその先端には「禁」字符が貼り付けられており霊精が飛び出ることを阻んでいた。
バチュンッ バチュンッ バチュンッ バチュンッ バチュンッ!!
「い 至れぬぅぅ〰〰〰〰♥ ゔ ゔ ゔ ゔぅぅぅぅ♥ んほぉ んほぉ んほぉ♥ 身が持たぬぅぅ 身が 持たぬぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ チンポで 押し出して 出させてくれぇ♥ お゙ お゙ お゙ お゙ぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ 気が 狂うぅぅ♥」
「じゃあ一緒にイこうな、な、な?俺もイクからお前も目一杯可愛い声でイクイク言うんだぞ。イクぞ、な、な?」
「イグ イグ イグ イグぅぅぅ♥ オチンポ でイかせてくれぇ〰〰〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙チンポがぁ♥ 身体に響いて イグイグイグゥゥゥ〰〰〰〰〰〰♥」
「あ~イクイク。ザーメン上がってきたわ。お前の中にザーメンビュービューするから俺とお前のガキ作ろうな。俺の霊力とお前の霊力をグチョグチョに掻き回して一生離れないようにしような、な?イクぞ?────イグぅ!!!」
鬼和がカズラの中で絶頂する。先端からは人間の量とは思えない精液がドクドクと放たれた。それは男性器を包んでいた霊力が小さな泡となって包み込み霊力の一部としてカズラの中に炭酸のようにシュワシュワと注入され、そしてカズラの霊体の中へと消えていった。
「ぬぉぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 混ざる♥ 混ざる♥ お 俺の身体と 混ざるぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ たまらぬぅぅ♥ たまらぬぅぅ♥ たまらぬぅぅ♥ あ˝ あ˝ あ˝ あ˝♥ イ────────────グゥゥゥゥゥゥ♥♥♥」
バリィッ!
カズラの男性器の先端に貼り付けられていた「禁」字符が破れ、飛散した。そしてそれに続いて男性器からはこれまでのものとは比べ物にならない濃度の霊液が空に円弧を描いて飛び出していった。
ドビュルルルルルルルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!!
「ん゙ほぉぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ イグイグイグイグイグイグぅぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ほ ほ ほ ほぉぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ 抜け 落ちてしまうぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 全てが 全てが 抜けていくぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥♥♥」
鬼和がカズラの中で射精し続けている間、カズラも霊精放出が止まらなかった。
ボビュルルルルルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰!!!!
ビュルルルルルルルルr〰〰〰〰〰〰〰〰!!!!
「いかん いかん いかんんん〰〰〰〰〰〰♥ 形をぉぉ♥ 保っておけぬぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ イカれてしまうぅぅ♥ ん゙おぉ ん゙おぉ ん゙おぉ♥ 止まらぬ 止まらぬ 止まらぬぅぅ〰〰〰〰♥ イグイグイグイグイグイグゥゥゥ〰〰〰〰〰〰♥」
しばらくの間、鬼和とカズラは止まることなく精を排出し続けた。それが止まった後、カズラは霊縄に全てを預けてゼェゼェと呼吸をしながら脱力して意識を失っていた。
「ふぅ~。出た出た。やはり式神との子作りは最高だな。偉そうにしている霊をチンポで言うことをきかせる以上の娯楽はないわぁ」
とつぶやきながら鬼和は卑小な男性器をカズラの中から引き抜いた。
ヌポォォ………………
「ん゙お…………♥」
無意識にカズラの喘ぎ声が発せられたがそれ以降カズラは言葉を出さなかった。鬼和の男性器により収縮することを忘却してしまいポッカリと開いたままのカズラの尻穴からは霊体と交わりきらなかった鬼和の精液がドボドボとこぼれた。
「ま~だ、始まったばかりだ。これからも一緒に愛し合っていこうね、カズラちゃん♥」
床に腰を下ろすと鬼和は部屋の隅に乱雑に置かれていた団扇を取って汗まみれの顔を扇ぎだした。
12.
某大学文化人類学科の高山(仮名)教授の回想。
ある4月、まだ助教授だった私のところにいつものように新しい学部4年生が研究室に配属されてきた。名は芦屋鬼和といった。平凡な見た目で少し影がある中肉中背の学生だという印象を受けた。鬼和はぼんやりとした外見に反して勉学に熱心だった。熱心であることを隠しているようでもあった。
大学院生の指導を受けて学部生は卒業論文を作っていくが上級生のことをよく聞き、よく学び、よく研究した。学生レベルであれば過去の文献などを集め、読解し新たな視点から解釈をして論文にまとめるというのがスタンダードな流れだった。
ある日鬼和は私のところへ1人でやってくると「僕は民俗学にすごく興味がある。もっと学びたい」と直談判してきた。話を聞くと私のフィールドワークについていきたいということだった。本来であれば研究室に配属されたからといって講義がなくなるわけではないし、まだ知識に乏しい学部生を連れていくことはないのだが、鬼和からは並々ならぬ情熱を感じた。昨今では大学は企業へ入るための資格試験のように捉え漫然とした意識で大学に入る者も少なくない。そんな中でここまで学問に熱心な学生は久しぶりだった。私はそのことを許可した。
私は博士の人間の他に鬼和を連れて日本各地に出向いた。地域民への調査はもちろん、地方の古い家屋が取り壊されたり神社仏閣の修繕を行う際に昔の文献などが出てきたとなればその地へ向かって文献の鑑定もした。
そんなある日、四国地方の公共団体から連絡があった。ある山の中に荒れ果てた家屋があったらしい。そこにはこれまでホームレスのような見た目のみすぼらしい老人がひっそりと住んでいたが、その年ついにその老人が老衰しているところを発見された。親族や身元引受人もいなかった。その家屋を構成する材木は痛み腐り今にも倒壊しそうだった。この家屋を引き取る者など現れるわけもなく取り壊すことにしたが、いざ家の中を整理してみるといつの時代のものか判然としない書物や文献が大量に出てきた。そこで私のところに分析と鑑定の依頼が回ってきた。
私はいつものように博士と鬼和を連れて調査へと向かった。現場で発見された文献を整理するとそれは江戸時代などではなくそれよりも遥か昔、平安時代から室町時代の文献だった。特に民間の信仰から占い、祈祷、そしてそれらの歴史についての文献であるらしかった。この時代の文献がこの量で一気に見つかることはそうそうなく私は興奮した。私達は丁寧に文献を保全処理をし一枚一枚細心の注意を払って調査を進めていった。
貴重な文献の数々に私は心を躍らせたが、それは私だけではなかった。鬼和は文献に夢中になっていた。まだ古文学を解析する知識が乏しいにも関わらず鬼和は資料に食らいついていた。そこに学問の探求心以上の何かを感じた。少し不気味だった。
文献の数は非常に多く現地だけでは到底調査が間に合わないため、数日間資料の概要をまとめ、それから全文献は大学へと持ち帰り調査を続行することとなった。
現地調査の最終日、私達は資料を運ぶために運搬する車を持っていた。その時に私は何気なく文献の一覧を読んでいるとあることに気が付いた。連番が振られているわけではないがおよそ連続しているであろう文献の間が何冊が抜けているように思われた。整理は手分けをして行ったが最終的には全て私がチェックをしたため抜けがあるとは思えなかった。単純にその文献が元から欠落しているようだった。そう納得しようとしたが私は腑に落ちなかった。
それから鬼和はぱたりとフィールドワークについて来ることがなくなった。卒業論文の作成もあるため当たり前と言えば当たり前なのだがあれほど熱心にお願いをしてきて夢中でフィールドワークを楽しんでいた姿を思うと少し寂しい気持ちだった。
変化はそれだけではなかった。鬼和はぶくぶくと太りだした。元々同年代の男の子と比べると瘦せ型であった身体に見る見るうちに脂肪がつき身体が大きくなっていった。大学生活で生活リズムが崩れ肥満体となる学生は山ほどいるが、鬼和の太り方は気味の悪さがあった。暴飲暴食をしているようにも見えず、何故ここまで肥えてしまうのか見当がつかなかった。
ある時期、研究室の学生が内蔵を悪くして入院することになった。少し前から体調を崩し始めて気が付いたころには入院が必要になるまで病状が悪化していた。不健康そうには見えなかったその学生の容態に私は驚きながらも何かしてやれることはなかったかと胸が痛んだ。
それから数日後の夜中、私はペーパーを作成するためのある資料を探していた。自室を探しても見当たらず鬼和の机を探し始めた。鬼和に特別に書籍を貸すことは頻繁にあったため今回も鬼和に渡したまま忘れてしまったのだろうと思った。断りもなく机を漁るのは気が引けたが時間が迫っていることに自身に許しを与えた。
鬼和の机には私が貸した書籍の他にもたくさんの研究ノートで溢れていた。ちょっとした興味で中を覗いてみたがびっしりと文字が書かれておりフィールドワークに来なくなり太った体形になってからも熱心に勉学に励んでいることが伺えた。
そして求めていた書籍が見つからないまま机の一番下の大きな引き出しに行きついた。中を開けると広い空間にノートがぎっしりと押し込まれている。その密度にさすがに面食らいながらもそのノートをより分けて本がないか探してみた。すると本ではないが引き出しの奥の方に積まれたノートに囲まれた瓶があることに気が付いた。机を漁る過程で鬼和への興味が高まっていた私は引き出しを最大まで引っ張るとその瓶を取り上げてみた。
中には虫がびっしりと詰め込まれていた。私は初めそれは虫の死骸だと思った。だがよく見てみるとその虫は全て生きていた。手足が全て切除されて達磨のようになった虫達がモゾモゾと瓶の中で動きひしめき合っていた。声を上げて瓶を落としてしまいそうになるのを必死で堪えた。怖気のする瓶からすぐにでも離れたく捨てるように引き出しの中に瓶を戻した。しばらく鬼和の机の前で唖然としていた。すぐにその場を離れようとしたが妙な好奇心が勝ってしまった。私は鬼和の机の中のノートを盗み見ることにした。
ノートには全て丁寧な研究者として日付がふってあった。意欲的な研究ノートだった。初めは一般的な民族学に関することがまとめられているが、日付が経つにつれて様子がおかしくなっていった。いや、その傾向があったのだがそれがより顕在化していった。
鬼和は呪術に興味があった。初めは歴史上の標準的な祈祷や宗教儀式への言及であったがそこから、占い、心霊、妖怪、まじないとどんどんとオカルトめいたものへとのめり込んでいったようだった。
そしてそこから更に流れを変えた。陰陽師だった。それに行き着いた鬼和はその分野に没頭したようだった。それも吉凶を見極める占術や暦作りなどの陰陽師本来の仕事ではなく呪術、呪文に特化して研究をしていた。更に陰陽師の自体の歴史として本流ではない亜流として陰陽道を継承していった声聞士という民間下級陰陽師への記述も見受けられた。その部分は単に書籍からの拝借ではなく実際に現地へ行っての調査内容のようだった。 次のページには大きく震えた字で「蘆屋」と書かれていた。
私はそれから鬼和を目に見えて避けるようになった。救われたことに鬼和は大学院への進学を希望しなかった。どこに進むつもりなのか分からないし、聞くつもりもなかった。 卒業論文の製作が佳境に差し掛かった年明けのある日、隣の研究棟で体調を崩す学生が多発した。ウイルス性の病気でも内蔵や精神的な病気でもなかった。原因不明のまま倒れる学生だけが増えていった。直感的に鬼和を思い浮かべた。しかし呪術を使って人を呪う、病ませるなどというのは学者として認められないものだった。効果の出る呪いは本来人に可能性を植え付けて神経衰弱にさせる類のもので、霊力だか妖力だかはフィクションのものだ。祈祷や呪儀式などは実在するがそれは信仰の範疇の話であって霊的なものを裏付けるわけではない。私は研究室のある研究棟にその厄災が届かないことを祈りながら生活を続けた。
ある夜、0時をまわり研究室を退室する時に中には鬼和だけが残っていた。黙々と卒業論文を作成しているようだった。軽く声をかけると鬼和は微かにこちらを見て頷いた。私はそのまま家へ帰らずに大学の事務都合で他の研究室の教授のところへ書類を届けに行った。時間も時間なので研究室の扉にマグネットで書類を貼り付けて帰ろうと思っていたが偶然にもその教授も遅くまで残っていた。そこで教授と研究についての話や世間話をしている内に時間が過ぎていった。予期せず長話となってしまったことを詫びると私は帰宅するために駐車場へと向かった。
隣の研究棟の裏から駐車場へと歩いていると遠く暗闇の中で何か動くものがあった。大きさからいって狸などではなかった。人のようだ。その研究棟の更に向こう側には勾配があり樹木が植えられた茂みになっている。その中に人が入っていった。不吉なものを感じた。私は引き返そうかとも思ったが不審者である場合には通報も必要だと思い足音を立てないようにしてその茂みへと近づいた。研究棟の窪みに身を隠して様子を伺った。人影は地面を掘っていた。私はここまで近づいてしまったことを後悔し始めた。ただならぬものを察知した。離れようにもあの人影が動き出すのと同時になってしまっては見つかってしまうと思いじっと身を隠したままにした。
人影が立ち上がった。猿のように身をかがめた姿勢でコツコツとゆっくり走り出すとそのまま私が隠れている物陰を通り過ぎた。鬼和だった。身が強張らせながら鬼和が姿を消すのに十分な時間をそこで過ごした。何分の時が過ぎたかわからなくなってから動き出すと茂みへと行ってみた。しばらく茂みを探索すると上から落ち葉で隠してはあるが掘り返して間もない箇所が見つかった。周りから太目の木の枝を取るとその箇所を掘り返した。
動物の死体が出てきた。小さく声を上げてしまった。痛いくらい心臓が跳ねていたが木の枝で掘り進めると中から更に数体の動物の腐乱死体と骨が出てきた。
私は次の日そのことを大学に報告をした。大学は芦屋鬼和を放校にした。
13.
「ほれ、そこに可愛いワンコみたいに犬座りしてみぃ」
「はぁ はぁ はぁ はぁ♥ お 仰せ、確かに承ったぁ♥ はぁ はぁ はぁ♥」
いつもの鬼和の寝室。その中心、ぺちゃんこの薄汚れた万年床の上で全裸のカズラは忠犬のように犬座りをして大きな身体を小さく丸めた。目はトロリと蕩け涙をまとわせている。下顎からは力が抜けてダラリと口が開き、体温を調節する犬のように湿度の高い息を弾ませていた。
「いい子いい子。今日もたっぷりと愛し合おうね、カズラちゃん」
「」
「ほ~ら、ご主人様の美味しい美味しいチンポだぞ~」
「はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ♥ ご、ご主人様の オチンポォォ♥ お オチンポ♥」
「どうだ、欲しいか?欲しいだろ?」
「か かたじけなく存じます♥ 誠に嬉しきことにございますぅ♥ はぁ はぁ♥」
「うんうん、それじゃあ始めようね」
と言って鬼和は寝室の襖をピシャリと閉じた。すると壁と襖に貼り付けられていた割符がピタリと合わさる。それは物忌札だった。物忌札は平安時代に物忌みの時期に自宅に籠ることを示すために門や扉に貼られたものだ。そのため結界としての役割もある。つまり鬼和の寝室に結界が張られたことを意味していた。
結界が生成されるとボシュンッとカズラの周りが霊煙に包まれた。巻き起こった煙霧がゆっくりと晴れていくとそこには先ほどとは変わったカズラの姿があった。
マズルの先、鼻には輪っか状の華麗な髪飾りがぶら下がっていた。首にはペットの犬にするような首輪。いままで筋肉でパンプアップしたようだった胸はいやらしさを感じさせる膨張をし、先端の乳首はソーセージのように太く伸び、鼻と同様に飾り付けられた輪っか状の髪飾りがつけられていた。その髪飾りはカズラのでべそとなったへそをも貫いていた。身体に刻まれ凛々しかった唐草紋様は今やどぎついピンク色で身体中に卑猥な紋様を浮かび上がらせていた。臀部の割れ目には細い犬の装飾的な尻尾が何本も穴の中に捻じ込まれ九尾の狐のようになっている。
そして何よりも股間には男性器がなかった。そこにはバックリとした裂け目、女性器が形成されていた。今はまだ何も起きていないにも関わらずその割れ目はヒクヒクと痙攣をし、涎を垂らすように霊液を溢れさせていた。
「う~ん、我ながらいい出来栄えだ。可愛いぞ、カズラちゃん♥」
「恐れ多きお言葉ぁ♥ 喜び余って心が浮き立ちますぅ 鬼和殿♥ はぁ はぁ♥」
そう言ってカズラは大きな尻尾をブンブンと振った。
カズラの霊体が鬼和のヤブガラシに捕らえられたあの日から1カ月が経った。あの時に鬼和はヤブガラシの蔓を解除するはずがなかった。カズラは強力な放霊を行ったがそれはただのその場しのぎに過ぎなかった。当たり前だがヤブガラシの蔓と身体を這う桃色の紋様は24時間常にカズラの霊体を苛んだ。伊予の家に帰ってからもカズラの霊体は疼き続けた。それを伊予に悟られまいとするのに心底苦慮を重ねた。
そのため伊予が学校に行っている間、カズラは1日も欠かすことなく鬼和の店へ通った。伊予が家にいる時でさえ我慢がきかなくなると鬼和の元へと飛んで行った。そして鬼和の言われるがまま、されるがままに霊体をいじくりまわされ、そして意識が飛ぶほどの霊力の放出を行い続けた。
その間に鼻と乳首には鬼和の呪力がギチギチに込められた女性の念が宿っている髪の毛で出来た髪飾りの輪を装着された。それは狂おしいほどにカズラに淫響を与えた。それだけではない。乳首には鬼和の「啜」字符が埋め込まれ常に舐め、吸い、弾き、噛みまくり開発が行われた。そのためカズラの乳首はソーセージのように太く長く変形した。
そして股間に埋め込まれた「禁」字符は「牝」と書かれた字符へと取って替えられた。「牝」字符はカズラの男性器を退化させるとそのまま股間に穴を作り上げた。そしてそれから鬼和の手腕によって女性器へと作り変えられてしまったのだ。
「ほれほれ、ご主人様のチンポが恋しかっただろ。ほれ」
黄ばんだタンクトップだけを着て下半身を露出させている鬼和は自身の小さなイボ付き男性器を手に取るといい子に犬座りを続けているカズラの鼻にピトリと乗せた。薄黄色の恥垢がビッシリとこびりついた男性器だった。
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙〰〰〰〰〰〰♥ わ 我が主のチンポから誠にによき香りが立ちのぼっております♥ もはや堪え忍ぶことが叶いませぬぅぅ♥ フスゥ フスゥ フスゥ♥ スン スン スン♥ ふがっ ふがっ♥」
「おうおう、涎が氷柱みたいに垂れてるじゃないか。我慢の出来ぬ駄犬よな」
「至らぬ駄犬にて、面目次第もございませぬぅ♥ はぁ はぁ♥ されど鬼和殿を慕う心は偽りなく、御意のままにお仕えいたしますぅぅ♥」
「ふぅ。カズラちゃんのことを思うとシコりまくってしまうからこんなにいつもチンカスびっしりになってしまう。臭いだろ?」
「ふぅ────────っ♥ ふぅ──────────ッ♥ 良き香でございます。一嗅ぎしただけで心惹かれてしまいますぅ♥」
「そうか、そうか。それはよかった。じゃあ俺のチンポ、たんと召し上がれ」
「ありがたきお言葉ぁ♥」
カズラは犬座りしたまま餌に食らいつく犬のように鬼和の男性器を咥えた。長いマズルの中に鬼和の小さな男性器がすっぽりと収まる。カズラは犬用のおやつを食べるように手加減をしながら甘噛みし、舌で鬼和の男性器を舐め回した。そして同時に男性器にかびりついた恥垢をベロベロをこそぎ落としゴクゴクと霊体内へと運んでいった。
「ンヂュプゥ……ンヂュル……ヂュルヂュルヂュルル〰〰〰〰〰〰♥ んはぁ、鬼和殿のこの味、忘れ難うございますぅ♥」
「はぁ、カズラちゃん、どんどんチンポヂュパヂュパするの上手くなってるなぁ。軽くイっちまいそうだわ」
「ヂュパヂュパヂュパパァ……ね、願わくば、ザーメンを頂戴できませぬかぁ♥」
「ははっ。ザーメンなんて言葉よく知ってるなぁ。ああ、俺が教えたんだっけか。たはは。じゃあな、ザーメンじゃなくてガキ汁って言えば口にドピュドピュ出してあげるよぉ」「ヂュポ……ヂュポ……ヂュポォ♥ は はい♥ ど どうか、鬼和殿のガキ汁を口に我に飲ませてくだされぇ♥」
「よぉしいい子。じゃあ軽く出すぞ。喉にへばりついて離れないようにとびっきり濃いやつだしたるからな。あーイク、あーイクぅぅ」
ビュルルルル〰〰〰〰〰〰っ!!!
腰を前後させて男性器をカズラの口の中に擦り付けると容易に鬼和の精は放たれた。粘ついた精液はカズラの口の中、そして喉の部分の霊体にビッチャリと張り付いた。
「んぐ んぐ んぐぅ♥ クチャクチャクチャクチャ♥ んふぅ はぁ はぁ♥ かくも熱く、香り立つ鬼和殿のガキ汁をたまわり、ありがたく存じますぅ♥」
カズラの咀嚼する動きで口の中、喉に張り付いた精液がグビグビと喉の奥へと滑り落ちていく。そしてカズラの霊体の中にじんわりと消えていった。
「名犬だな、カズラちゃんは。それじゃご褒美に乳首マンコを手マンしてあげるね」
犬座りをするカズラの前に腰を屈め座ると鬼和はカズラの髪飾りが貫通した太長い乳首に中指を当て、そして乳首を豊満な胸の中へと押し潰していった。すると鬼和の年季の入った中指がずっぽりとカズラの胸の中へと埋もれた。
ヌプププゥゥゥ〰〰〰〰〰〰!!
「ぬ゙お゙お゙っ お゙ お゙♥ オッパイが マンコに 変化しまするぅぅ 鬼和殿ぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ ふほぉ ふほぉ♥」
「あぁいやらしい。オッパイにマンコができちまった。カズラちゃんはオッパイマンコをグリグリされるの好きだもんなぁ。いっぱい手マンしてあげるよぉ」
「はい 手マンを殊のほか好み申すぅぅ♥ 好悪の情、もはやオッパイに収まりませぬぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「うんうん、じゃあ気絶しないように気を確かにね」
と言って鬼和はカズラの胸に大きな乳首と一緒に埋没させた中指をグリグリを激しく動かし始めた。
グリグリグリグリグリグリグリグリグリィィィ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰!!
「ん゙ほぉ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙お゙お゙お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ こ この上なくぅ 心地よきぃ〰〰〰〰〰〰♥ ほぉ〰〰〰〰〰〰ほぉ〰〰〰〰〰〰♥ オッパイマンコで イきそうですぅ♥ オッパイマンコが 揺れ動きますぅ〰〰〰〰♥ 止ま
ぬ 止まらぬ 止まらぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ あ゙ん あ゙ん あ゙ん♥」
「あぁすっげぇなぁ。オッパイがマンコみてぇにビックビクしてるぜ。どした?オッパイマンコからメス汁出てきちゃってんじゃねぇか?濡れてきたぞ」
「は は はいぃぃぃ♥ お゙ん お゙ん お゙ん♥ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あああぁぁ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ オッパイが マンコと化して しまってますぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
「あぁ、もうビックビク。オッパイが指に食いついてくるぞぉ」
連続する指の運動に堪えられずにカズラの乳首から霊液が滲み出てきてしまっていた。押し潰された乳首から駆け抜ける霊力の振動はカズラの意識を遠のかせる。犬座りをすることを忠実に守りながらも腰を前後に揺さぶり、本物の尻尾をバタバタとはためかせた。 カズラの胸から霊液が溢れることに高まった鬼和の指の動きが激しさを増す。
グチョチョチョチョチョチョチョチョチョチョ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰っ!!
「ぬ゙お゙お゙お゙お゙お゙ぉぉぉ♥♥ な なりませぬぅ なりませぬぅ♥ 鬼和殿ぉ オッパイマンコが耐え切れませぬぅ〰〰〰〰〰〰♥ あ゙ぁ〰〰〰〰〰〰♥ あ゙ぁ〰〰〰〰〰〰♥ イグイグイグイグイグイグイグゥ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
カズラの胸がビクンビクンと震えた。決定的な予兆であった。鬼和はそのタイミングを見逃さずに指をカズラの胸からズポッと引き抜いた。押し潰されていたカズラの大きな乳首がブルンッと表へと飛び出すとその先端から持て余した霊力が噴水のように吹き上がった。
ブシュシュシュシュシュ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙お゙お゙お゙お゙ぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お゙ぉ──────────ッ♥ お゙ぉ──────────♥ お゙ぉ──────────♥ イグ イグ イグ イグ♥ 止まらぬ 止まらぬ 止まらぬぅぅ〰〰〰〰♥ オッパイザーメンを 押し留めるのが 叶わぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙♥」
「出た出た出た出た。どんどんオッパイ出る量が増えてってんな。いやらしい」
寄り目のまま天井を見つめながらブシュブシュと霊液を胸から放ち続けた。乳首という細いところに集中する霊液は高圧力で管を駆け抜ける。そのため乳首への負荷も甚大ではないがそのことが乳首にとっては快感のご褒美となってしまっている。
「ふぅ────────っ♥ ふぅ────────っ♥ ふぅ────────っ♥」「さぁ、次はどうする?どうされたいか言うてみぃ」
「はぁ──────っ♥ はぁ────────っ♥ ま マンコにぃ マンコに鬼和殿のガキ汁を頂戴願いますぅ♥ 鬼和殿のガキ汁で この身体 孕みとうございますぅ♥」「そうかそうか。じゃあマンコかっ開いてみぃ。今日も頭ブッ飛ぶまでガキ作りしたるからなぁ」
「ま 誠にありがとうございますぅ♥」
カズラの行動は速かった。犬座りを直ちにやめると鬼和の煎餅布団の上にごろんと仰向けになり、腕を曲げ、脚を曲げて服従のポーズをとった。息を上げているカズラの巨体は膨張を繰り返す風船のようである。プルプルの胸、乳首からは霊液がトプトプとこぼれ、女性器からも鬼和の男性器を待ち焦がれるように霊液が滴っていた。
「いい眺め。いい眺めだぁ。いやらしいマンコになってってんなぁ。もっとマンコずぽずぽしてもっといやらしいマンコにしてガキ孕ませまくったるからなぁ」
「フゥ──────ッ♥ フゥ──────ッ♥ あ ありがたく存じますぅ♥ もはや時を待てませぬぅ♥ どうか どうか それを賜りたく存じますぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
「欲張りなワンちゃんやな。どれ、チンポでっかくしてマンコぶっ壊すぞぉ」
小ぶりなイボイボの男性器を鬼和が撫でる。すると男性器の周りにふわりと霊気が現れ男性器を包み込む。見た目は変わらぬ貧弱な男性器だが霊力を身にまとった鬼和の男性器の霊的大きさは尋常ではなかった。
「さぁ、たっぷりマンコしようね、カズラちゃん」
屈辱的に開け放たれたカズラの太い脚の間に身体を滑り込ませると鬼和はカズラの女性器を霊力に満ちた男性器で一気に貫いた。
ドブゥゥゥゥゥゥ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
「どぅお゙お゙お゙お゙お゙お゙お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰っ♥♥♥ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙♥ 鬼和殿の オチンポがぁ♥ ふぅ ふぅ ふぅ♥ 霊核に当たってぇ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ ゔお゙ ゔお゙♥ イッッッッッッグ ゔゔゔぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
ブシュシュシュシュシュシュ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!!
鬼和の一突きでカズラの霊体が裂け、中から霊液が壊れたように噴き出る。
「いっぱいいっぱいいっぱいオマンコしようね」
そんなことは目に入っていないかの如く、鬼和は砕け落ちる極上のカズラを見下ろしながら腰を振り上げた。カズラにぶつかる鬼和の身体に蓄えられた醜い贅肉がブルブルと震える。
ドチュッ!! ドチュッ!! ドチュッ!! ドチュッ!!
パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ パンッ!!
「ふほぉ ふほぉ ふほぉ ふほぉ♥ チンポ チンポ チンポ チンポォォ〰〰〰〰〰〰〰〰♥♥♥ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 鬼和殿のチンポが あまりに強く 敵いませぬぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お゙お゙ お゙お゙♥ イグイグイグ♥ またイッグ またイッグ またイッグ またイッグぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ はぁ──────っ♥ はぁ────────っ♥」
「あぁいいオメコ、いいオメコ。こっちの霊力がヂューヂュー吸われしまうようや」
「イッグ イッグ イッグ イッグゥ♥ 身体が 身体が 身体が マンコになってしまい申すぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ イグイグイグイグ♥ マンコの痙攣が止まりませぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
鬼和の寝室の中で霊力と霊力の衝突音が響き続ける。その間からは霊液の飛沫がビチャビチャと寝室中にまき散らされた。空のビール缶の上、畳の上、カップ麺の空容器、昨日の鬼和の精液が染み込み丸められたティッシュのボール、吸い殻でいっぱいの灰皿。それらに飛び散る霊液が降りかかっては乾燥するアルコールのように蒸発していく。
両者ともに力の限りの性声を叫び続けているが物忌札によって結界が張られた寝室から外に出ることはなかった。
カズラが喉と背を反り返らせながら数え切れないほどの霊力の破裂を体験した時、鬼和の息が一段と乱れた。
「ふぅ────っ、ふぅ──────っ、そろそろイキそうや。今日は我慢したほうやろ。ガキ汁ぐっつぐつに煮え立たせたからな、今日もたっぷり霊体の中に俺のガキ孕んで家に帰ろうね、カズラちゃん」
「イグ イグ イグ イグ♥ またイグぅぅ♥ は はい♥ 鬼和殿の子を身籠りながら 家に帰り申すぅぅぅ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥」
「あ~イクイクイックイク…………ゔゔゔぅ──────ゔっっっ!!」
ドビュルルルルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!!
ビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
「ぬ゙お゙お゙お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ 焦げる焦げる焦げるぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ マンコが 身体が 鬼和殿のガキ汁で 焦げてしまいますぅぅ〰〰〰〰♥ お゙お゙〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お゙お゙〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 孕む 孕むぅぅ♥」
「あぁチンポ止まんねぇ。チンポ止まんねぇ」
ドプドプドプドプドプドプドプドプドプ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
「お゙ お゙ お゙ お゙ お゙♥ 鬼和殿のガキ汁で 子を宿した衝撃で マンコがイッてしまうぅ〰〰〰〰♥ イグイグイグイグイグイグゥゥゥ〰〰〰〰〰〰♥♥♥ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ わ゙お゙んんんん♥♥♥」
ブシュシュシュシュシュシュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!!
ビックンッ!! ビックンッ!! ビックンッ!! ビックンッ!!
対格差のある鬼和を除けてしまうほどの力強さでカズラの霊体が跳ねる。カズラの女性器は極限まで締まり上げ鬼和の霊力男性器から精液を一滴残らず絞り取ろうとしていた。その隙間からは絶頂を意味する霊液の噴水が飛び出し鬼和をべっとりと染め上げた。
カズラの霊体の中に注入された鬼和の精液は水にペンキを入れたようにじんわりと拡散していき霊体の隅々にまで行き渡った。そしてカズラの霊子ひとつひとつを孕ませるとカズラの霊体の中に消えていった。もはやカズラの身体を構成する霊力のほとんどは鬼和の子孫を残そうとする漆黒の意志によって汚染されていた。
「ブフゥ────────ッ♥ ブフゥ────────ッ♥ ブフゥ────────ッ♥ ブフゥ────────ッ♥」
「はぁ~出た出た。今日もみっちりガキ作ったな。カズラちゃんの身体が俺のガキだらけになるのが楽しみだ」
鬼和はそう言って口から垂れた唾液を手の甲で拭った。
「なんて可愛いワン子なんだぁ。絶対に、絶対に手放しはしないからな」
そして意識を失いかけているカズラの乱れた姿を見て鬼和の男性器がビククと震えた。
「まだまだ時間ある。今日はもうちょっと種付けしよか」
ゆるりと鬼和の腰が再び動き始める。
14.
「な なりませぬ♥ なりませぬ♥ も もう時間がぁ〰〰〰〰♥ うほぉ うお ゔお゙♥ お゙ お゙ お゙ お゙♥ チンポが チンポが 強過ぎるぅぅ♥ チンポ チンポォ♥ 鬼和殿のチンポが 強過ぎるぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
カズラと鬼和はこの日も霊力の交わりを行っていた。しかしいつもは蕩け顔で鬼和と交わっていたカズラの顔に今日は困惑の色が伺えた。
パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!
「ゆ 悠長にはしておられませぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ ふほっ ふほっ ふほっ ふほぉ♥ い 伊予が 伊予が帰宅してきますぅ〰〰〰〰〰〰♥」
寝そべったカズラの大きな身体は折りたたまれていた。そしてそのカズラの大きな臀部、太ももにのしかかる形で鬼和はカズラの女性器を掘り返しまくっていた。
ここはいつもの鬼和の寝室ではない。カズラの家、つまり伊予の家だった。伊予の家で霊的種付けを行うといおう悪趣味な鬼和の提案にさすがのカズラも抵抗をした。しかし印を結んだ手を押し付けられ、邪悪な文字が書かれた字符を貼り付けられまくられ、乳首を嬲られ、女性を掻き回されると、もう抗うことは出来なかった。
精液を一度注入したらすぐ帰るという約束でカズラの精神は折れた。カズラは家族がいないタイミングを探し、鬼和を家に招き入れてしまった。
それから広い和室の部屋でカズラは鬼和にされるがままに精液の享受をし続けた。部屋には仏壇と先祖の写真が壁に飾られている部屋だった。カズラはこれまで守護し続けてきた主に見下ろされながら穢れた陰陽師に身体を孕ませられまくっていた。
ボチュッ!! ボチュッ!! ボチュッ!! ボチュッ!! ボチュッ!!
「ひぃん ひん ひん♥ もう もう 猶予がぁ ありませぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ ふほっ ふほっ♥ どうか どうか このあたりでお納めくだされぇ〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ お゙ぉ〰〰〰〰〰〰♥」
「な~に言っちょる。マンコも両脚も俺に絡みついて離れんぞぉ。俺を離さないのはお前の方だろぉ」
「ちがぁ ちがぁ 違いますぅぅ♥ 鬼和殿のチンポが あまりに剛にして敵わぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙♥ チンポ 奥 チンポ 奥♥ マンコが 脚が 自ずと締まり上げてしまうぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ チンポ チンポ♥」
「悪い犬、悪い犬だねぇ。宿主の家にこんなオヤジを招き入れて、ご先祖様が見ているところでオヤジのチンポを乞うなんてねぇ」
「そ そ それは それは仰せにならぬで くださいませぇ〰〰〰〰♥ あ゙ あ゙ あ゙ん あ゙ん あ゙ん マンコ締まる マンコ締まる マンコ締まる♥ イグイグイグイグイグイグイグイグゥゥ♥♥♥」
「そんじゃここいらでまた一発ガキ孕ませとくかぁ。あ~イク、あ~イクぅぅ〰〰〰〰」
ボビュルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!!
ドビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!! ドビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お 鬼和殿のガキ汁がぁ 身体中にぃ♥ はふっ はふっ はふっ♥」
「あぁいい顔、いい顔だ」
一際大きいな鬼和の射精が終わりお互い見つめ合っている時に家の玄関口に物音がした。まどろんでいたカズラの意識が覚醒する。
伊予は家に入る前から何かの異変を察知していた。何かがおかしい。しかしその原因がなんなのかは分からなかった。玄関扉を開ける。中から異臭がした。その臭いの正体に頭の中でたどり着きそうになった時、奥の襖がサッと開いた。芦屋鬼和が立っていた。
突然のことに驚き伊予の視界が捻じれる。しばらくの間見つめ合った後、伊予は危険を察知した。叫ぶか走って逃げるか、伊予は逡巡の後に走って逃げることを選んだ。
「伊予!」
馴染みの声だった。伊予の体が止まる。振り返ると鬼和の隣にカズラが立っていた。
「カズ……ラ?」
「驚かせてしまったな。実のところ、あれ以来、鬼和殿とは交友がある。霊力の歴史や知識に長じ、良き話し相手となっておったのだ。今日鬼和殿がたまたま近くを通り給うのを見て、家に上げてしまった次第。出過ぎた振る舞い、申訳なく思う」
カズラが伊予に頭を下げた。伊予はいまだに何が起こっているのかを整理しきれていなかった。
「いや、いいカズラ君。伊予さん、私が悪いんだ、私が。たまたま近くを通った時にカズラ君に会ってな。少し話込んだ時、このような立派な犬神を使役する家筋がどのようなものかどうしても気になってしまったんだ。そしてカズラ君に無理を言って家に上がらせてもらったという訳なんだ。だから悪いのは私なんだ。カズラ君を責めんでやってくれ」
鬼和も伊予に頭を下げた。両者に頭を下げられ、そして何よりカズラがすぐそばにいることが確認出来て伊予の混乱は解けていった。
伊予は鬼和の姿をまじまじと見た。あの時と変わらないみすぼらしい服装。しかし体は変化しているようだった。あの時よりも更に肥え、太ましくなっている印象だった。そして体の表面に汚らしく溢れる体毛がより濃くなっているように思えた。
「そう、だったんですか。驚いてしまいました」
「本当に申し訳ない。長居は無用だね。すぐ出るよ。ではまた、カズラ君」
と言って鬼和は歩き出すと玄関で靴を履き、伊予の隣を通り抜けていった。
「本当に悪かった」
にんまりと笑いながら鬼和は伊予の肩をポンと叩いた。伊予のその感触に怖気を感じた。去っていく鬼和の背中を少し眺めた後、伊予はすぐに家に入り玄関を閉め鍵をかけた。
「もう家に上げたりしないでね」
「ああ、すまなかった」
カズラの顔に反省が伺える。カズラと鬼和がここまで親しくなっていることが伊予は意外だった。そしてそのことを自分に告げなかったカズラのことも解せなかった。
「なんか、あったの?」
一瞬、カズラの顔に動揺が走った。しかしその最後のサインを伊予は見逃してしまった。
「いや、これとて何もなし」
「そう」
伊予はそんなカズラを見つめたまま自室へと向かっていった。伊予の姿がカズラから見えなくなった時、カズラの背中に貼られた「化」と書かれた字符がズルリと床に落ちた。するとカズラの股から鬼和の精子と混濁一体となったカズラの霊液がドボドボと床に垂れていった。
15.
「わう♥ わう♥ わう♥ わう♥ わう♥」
「そうそう。可愛いワンちゃんはそうやって鳴くんだ。これ外のお散歩は気持ちがいいだろう」
「わう♥」
繁華街のど真ん中。カズラの首輪は鬼和が手に持った「縄」と書かれた字符から伸びる霊縄と繋がっていた。カズラは鬼和の寝室で晒していた痴態のまま四つん這いで街を歩かされていた。耳、鼻、乳首、へそには髪留めの輪っかが貫いており、身体が下品な紋様に包まれていた。股間の女性器からは霊液をトプトプと垂らしながらナメクジが這った後のように地面に霊力の痕跡を残していた。
「あぁ気分がいい。空気がうまい。ずっと店に籠っているのはやはり健康に悪いな。カズラちゃんもこうやってお散歩出来てうれしいだろう」
「フゥ──────ッ♥ フゥ────────ッ♥ 楽しさ、身に染み入り申すぅ♥ 散歩の機会、恐れ多くも賜り、感謝に堪えませぬぅ♥」
「そうだろう、そうだろう。どうだ、もしも霊力がありお前のことが視える人と出会ったら。たまげるだろうなぁ。想像しただけで愉快だなぁ。だろ?」
「は はい♥ わ 我が姿をお目にかけたくぅ♥」
「はっはっは!」
鬼和の霊犬散歩。もちろん周りの人からカズラの姿は見えていない。ただ鬼和が字符を持って歩いているにようにしか見えないだろう。だが鬼和はそれが愉快で堪らなかった。カズラを支配して自分だけのものにしているという実感が鬼和の加虐癖を刺激した。
すでに鬼和の霊力に意識を犯されてしまったカズラはこの状況をもはや異常とは捉えられなくなっていた。自分の本来の姿である犬。その姿でご主人様と街を散歩することに悦びを感じているだけだった。そしてご主人様に仕立て上げられた自慢の身体を周りに見せつけることが出来ていると歪んだ自己満足を感じてさえいた。
「ほれほれ、ここの辺りにしよか。ほら、ここに犬座りしろ。両手は頭の後ろに組め」
「仰せのままにぃ♥」
街の中心も中心。横断歩道が地面を駆け巡る場所に2人はいた。鬼和はカズラを横断歩道の近くのビルの下に連れてくるとそう言った。
「この如くにて よろしいかぁ♥」
カズラは犬座りをした後に両手を頭の後ろで組んだ。霊毛が生い茂る腋が露出する。
「そうそう。ほら、カズラちゃん。みんながカズラちゃんのこと見てるみたいだね。うれしいね」
「はい♥ いと嬉しゅうございますぅ♥」
「そうかそうか。じゃあもっとカズラちゃんの可愛いところみんなに見てもらおうね」
ズボンのポケットをごそごそすると鬼和は「啜」字符を取り出した。
「わぅっ♥ そ その字符はぁ♥ なりませぬぅ♥ 頭が 意識が 身体が トビ果ててしまいますぅ♥ フゥ────ッ♥ フゥ────ッ♥」
「何を言っているんだい。これでもっともっとカズラちゃんは可愛くなるんだ。じゃあいくぞ」
両手に「啜」字符を持った鬼和がカズラの肥大化した乳首にペタリと同時に貼り付けた。常人には聞こえない強烈な水音が街に響き渡った。
ヂュズズズズズズズズズズズゥゥゥゥゥゥ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッッ!!
「ん゙ほお゙お゙お゙お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰っ♥ これは♥ これは♥ なりませぬぅ♥ 心地よ過ぎてぇ♥ マンコが♥ 腰が♥ 胸が♥ 自ずと動いてしまい申すぅ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙♥」
「いいだよ、カズラちゃん。カズラちゃんが動きたいように動けばそれでいいんだ。可愛いよ、可愛いよカズラちゃん」
「お お お褒めいただき 恐れいりまするぅぅぅ♥ お゙ お゙ぉ〰〰〰〰♥ オッパイ イグ オッパイ イグ オッパイ イグイグイグイグイグイグぅぅぅ〰〰〰〰♥」
街中でカズラは淫らに腰を前後にグラインドさせながら両乳首から霊液を噴射させた。その霊液は街の人々が何気なく歩く道路に打ち水のごとく降り注いだ。
ブシュシュシュシュシュ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!!
「ふほぉ ふほぉ ふほぉぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ オッパイアクメ 止まらぬ♥
オッパイアクメ 止まらぬぅぅ〰〰〰〰♥ イグ イグ イグ イグ♥ ぬ゙お゙ む゙お゙ むお゙ むお゙♥ オッパイが心地よ過ぎて オッパイアクメ 止まらぬぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
「ほぉら、みんな見てるよ。カズラちゃんがオッパイザーメンをビュービューしてるところ。こんな立派な姿見られて嬉しいだろ」
「ふぁ ふぁい♥ 身に余る光栄 誇りに存じまするぅぅ♥ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ イグの止まりませぬぅ♥ イグの止まりませぬぅ♥ あ゙ お゙ あ゙ お゙ お゙ お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰♥ イグ マンコ イグ イグ マンコ イグ♥ イグイグイグイグ〰〰〰〰〰〰〰〰♥♥♥」
カズラの女性がビクビクと痙攣し、限界を迎えたことを示唆していた。そして座ったままカズラの女性器から大砲のように霊液が打ちあがった。カズラの腰は「啜」字符を乳首に貼られてから休むことなく前後に揺さぶりまくっているため飛び出した霊液は消火活動を行う水のように道路の広範囲にビシャビシャと降り注いだ。何も気づかず歩き去っていく街の人々がカズラの霊液に塗れていく。
「あ~あ~あ~あ~。こんなことして。街の人にマン汁ぶっかけちゃだめでしょう」
「ほぉ〰〰〰〰〰〰♥ ほぉ〰〰〰〰〰〰♥ 深くお詫び申し上げまするぅ♥」
「悪いワンちゃんだ。ほら、いつもの公園でいっぱいオマンコしてザーメン垂らしながら公園お散歩するぞ」
「お゙ お゙ お゙ 恐れ多くも お供いたすぅ♥」
鬼和が霊縄をぐいと引っ張るといまだに絶頂の最中にあるカズラの霊体がぐらりと傾き強制的に四つん這いとなった。前をずんずんと歩く鬼和になかば引きずられるようにしてカズラは公園へと向かっていった。
16.
ズパンッ!! ズパンッ!! ズパンッ!! ズパンッ!! ズパンッ!!
鬼和の寝室にはいつにも増して激しい霊音が鳴っていた。四つん這いになったカズラの女性器に後ろから鬼和の霊力男性器がブチ刺さっていた。すでに長い時間こうして霊交が繰り返され数えきれないほどの霊頂を迎えたカズラの身体はぐったりとしていた。上半身は鬼和の臭う布団の上にべったりと預けられている。目は寄り目になり、天井を見、白目になったりと忙しかった。口を閉じる気力もなく霊液がタラタラと布団に垂れていく。
尻を突き上げるように鬼和に差し出し、震える膝でかろうじて高さを保っていた。
ズパンッ!! ズパンッ!! ズパンッ!! ズパンッ!! ズパンッ!!
「あ~イクイクイクイクイク。でっけのイクイクイク。ゔゔ──ッッ!!」
ビュルルルルルルルルル〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
ボビュッ!! ボビュッ!! ボビュッ!! ボビュッ!!
ドビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
ビュ〰〰〰〰〰〰〰〰ッ!!
「む゙ほぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ マンコがぁ♥ 煮えるぅぅ♥ ふほっ ふほっ ふほっ♥ 息が 息が イギ過ぎて 身体がもたぬぅぅ〰〰〰〰♥ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙ あ゙♥ ガキ汁くりゅ♥ ガキ汁くりゅ♥ 鬼和殿のガキ汁くりゅぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
「ふぅ────っ!ふぅ────っ!こりゃあいっぱい出た。どうだろう、これでビッチリ絡みついたんじゃないか?」
頭皮から噴き出す汗で濡れた貧しい頭髪が鬼和の頭にべったりと張り付いている。鬼和は何かを確信したのか卑しい笑顔を浮かべていた。
「うんうん。上手くいった。俺のザーメンがびっちりカズラちゃんの霊核に絡みついたぞ」
カズラの霊体の中。その霊力の源、中枢である霊核に鬼和の精液で塗れていた。鬼和の精液はカズラの霊核に蔓のように這い、網のように絡めとっていた。
「じゃあカズラちゃんの霊核、ブチ抜いちゃうね。これでカズラちゃんと俺はずっと一緒ってことだ」
「フゥ────ッ♥ フゥ────ッ♥ そ それは それだけはぁ♥」
「じゃあいくよ、カズラちゃん」
そう言って鬼和は腰を引き、四つん這いのカズラの臀部から身体を離していった。鬼和の男性器の先端とカズラの中の霊核が精液によって繋がっている。鬼和が身体を離していくにしたがって精液が絡みついた霊核がグググッと尻の方へと引っ張られていった。しかしその霊的質量は大きく精液の綱がゴムのように伸び細くなっていく。鬼和は伸び千切れそうなザーメンの縄を両手で掴むと慎重にゆっくりとそれを引っ張っていった。
「ぬ゙お゙お゙お゙お゙ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰♥ 鬼和殿ぉぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ そ そりぇはぁぁ〰〰〰〰〰〰♥ お゙ お゙ お゙ お゙ぉぉ〰〰〰〰〰〰♥ 抜けるぅぅ〰〰〰〰〰〰♥ 出てしまうぅぅぅ〰〰〰〰〰〰♥」
「ええい、強情な霊核やな、それっ!」
鬼和が少し力を籠めて精液綱を引っ張るとカズラの女性器から霊核の一部がぬっと現れた。それはカズラの片尻にも匹敵する大きさで現実では到底抜け切れないほどだった。しかし鬼和が精液綱を引っ張っていくと霊核がムリムリムリッと女性器を押し広げその姿をどんどんと外へと露出させていく。
そしてついに鬼和が勢いよく精液綱を引っ張るとブリンッとカズラの霊核が霊体外へと摘出された。
「お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ぉぉぉぉぉぉぉぉ〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰ッッッ♥♥♥♥♥♥♥♥」
布団の上で四つん這いのまま力を失っていたカズラの身体が雷に打たれたように強く仰け反った。それは狼が遠吠えをするようでもあった。そしてその雄叫びが一通り終わると布団の上にバタリとカズラは倒れ伏した。
汗や体液で出来た染み塗れの布団の上にキラキラと霊液で濡れ輝く霊核が転がった。
「ふぅ~~~~、手こずらせやがってぇ。はぁ、これがカズラちゃんの霊核やな。綺麗だ。これは俺だけのもの。ふふふ。あぁカズラちゃん、可愛いね、可愛いねぇ」
鬼和は布団の上に転がった霊核を持ち上げると愛おしそうに頬ずりを繰り返した。
「さぁカズラちゃん、疲れただろう。今日はカズラちゃんの霊核が取り出せた日。俺達が一緒になれた日だ。だからこの中で今日はお休み」
布団のそばにあった形代を鬼和は取るとそれをカズラの痙攣する尻に当てた。するとカズラの姿は何の抵抗をすることもなく形代の中へと吸い込まれていった。
「これでカズラちゃんと一生一緒だ。好きな時に好きな場所でずっとオマンコ出来るね。そうそう、聞こえてないかもしれないけれど、この形代は相部屋だ。中には小さな餓鬼がた~くさん入っているんだ。霊力に飢えてカズラちゃんの霊液が狙われちゃうかもしれないから気をつけてね。一緒に仲良く暮らしてね。またオマンコしたくなったら呼ぶからね、カズラちゃん」
その形代からは絶叫が聞こえてくるようだった。そういって鬼和は立ち上がると寝室にある引き出しの中から漆塗りの大きな箱を取り出した。蓋を開けるとその中には無数の形代が詰め込まれていた。鬼和はその一番上にカズラの形代を入れるとピタリと蓋をして引き出しの中へと戻した。
17.
あれから伊予はカズラのことを見かけなくなった。あれからというがそれがいつなのかは分からなかった。ただ当たり前の存在過ぎて意識をしていなかった。意識を集中してもカズラの気配を感じることはなかった。
晴れて犬神筋ではなくなった伊予だったが、胸にはぽっかりと穴が開いていた。それからカズラのことを想わない日はなかった。あんなにも犬神を落とすことに躍起になっていた時が嘘のようだった。
何が起こったのかは分からなかった。しかし伊予はただカズラに会いたいと思った。
伊予は引き出しの奥から母の形見である帯留めを取り出しだ。そしてそれを握り締めおでこに当てるとカズラのことを一心に想った。