肉便器虎オヤジと調教と...

  肌寒くなった夜道を、チラホラと見かける街頭に導かれるように俺は歩き続けている。その道のあちらこちらから、小さな子供の声や光が溢れ、暗い夜道だということを忘れてしまいそうなほどに、温かさと光に包まれた道。

  

  住宅街の道を歩きながら、そんなことをぼんやりと考えている俺も、ずいぶんと歳をとったものだと、自覚する。

  

  

  

  俺、[[rb:九条 久志 > くじょう ひさし]]はどこにでもいる、今年で36になった虎獣人の、普通のサラリーマンだ。趣味は筋トレと、日曜大工。そんな趣味の性か、学生の頃から続けているのもあって、まるで筋肉の塊と表現されるのが相応しいほどにバルクアップされた、ボディビル顔負けの身体つきをしている。ジムなんかに行けば、誰もが俺に対して、羨ましそうな目線と尊敬の眼差しを向けてくるため、ちょっと気持ちよかったりする。

  

  ...まあ、ジムという場所にはあまりいい思い出はないがな。

  

  ただ、筋肉で山の様に盛りあがった肉体は、スーツという伸縮性のあまりよくない服には合わず、俺のサイズのスーツを購入するのに、身長は平均より少し高い程度の俺でも特別に注文しなければいけなかったりと、ちょっとだけ弊害もあったりする。

  

  今は、仕事を終わらせた帰り道。営業課なんてところに勤めているせいで、色んな所で媚を売ったり、多くの会社へと歩き回ったりと、忙しい毎日を送っている。

  

  そんな生活に、正直に言えばストレスだって溜まってるし、なにより酷い疲れを感じている。

  

  

  

  しかし、そんな今の俺にも大切な奴らがいる。自分の家の玄関を見つけ、安堵と疲れから小さく息を一つ付き、玄関の扉を開ける。

  

  「父ちゃん、お帰り!!」

  

  次の瞬間、素早い動きで小さな影が俺の身体に飛び付いてくる。俺と同じ黄色と黒の縞模様の獣毛を持った虎獣人の子供...俺の子の[[rb:正志 > まさし]]。

  

  「あらっ、おかえりなさい。

  だめよ正志...お父さん、疲れてるんだから。」

  

  「構わないさ、[[rb:蘭 > らん]]。」

  

  そして、正志に続いて俺を出迎えてくれる猫獣人の女性...俺の妻の、蘭。

  

  

  

  これが、今の俺の生活。俺が三十路になったころに出会い、そのまま1年間ほど交際して結婚した。息子の正志も生まれ、俺の人生は今が一番幸せだといえる時間だと自負できるほどだ。

  仕事にいくら疲れていても、此奴らを見れば明日も頑張ろうと思える活力になる。自分は父親なんだと自覚し、幸せを噛みしめさせてくれる妻子たちを護っていきたいと思える。

  

  ...俺は、親父とは違う。

  

  

  

  

  俺の親父の名は[[rb:九条 快志 > くじょう かいし]]。かつては有名な重量挙げ選手であり、オリンピックの選手にまでなったほどの人だった。

  そんな人だ...俺も母も、そんな彼を慕っていた。俺にとっては、憧れていたと言ってもいいほどだ。

  親父は、歳をとってからは後の世代の育成に励んでいたが、ある日突然、何の前触れもなく行方不明となった。

  

  理由なんて、分からない。これといった書置きも、俺たちへの連絡もなし。あれから何十年経った今も、行方すらわからないままだ。

  だが、たとえどんな理由が事情があったとしても、俺は家庭を壊した親父を...あいつを許すつもりはない。

  

  母は、何時までも父の帰りを待ち続けて、そのまま疲れ果てて死んでしまった。最後まで、最後の瞬間まで...親父を待っていた。

  

  

  

  

  だが、俺は違う。今目の前にいる愛すべき家族を、俺は絶対に捨てたりしない。

  自身の家庭が恵まれなかった家の子は、自身が家庭をもつようになると大切にすると聞いたことがあるが、俺が正にそれなのだろう。俺の家を知っている同僚や部下、上司からも驚かれるくらいに俺は家庭を優先していると言われたことがある。

  

  だからこそ、どんなに疲れていても子供が抱き付いてきてくれるなら、精一杯抱きしめかえしてやる。休みの日には、正志と一緒に遊び、妻の代わりに料理をする。

  俺なりに、俺が出来る家族への愛を行動で、精一杯頑張る。だが、辛いことなんてない...愛する家族のためなら、俺はなんだってするつもりだ。

  

  

  

  

  

  「くそ、あの豚野郎が...」

  

  会社から出て、俺は軽く悪態をつきながら、ネクタイを軽く緩めて大きく息を吸い、今俺が抱いているストレスと一緒に吐き出す。俺がそうやっている理由は、仕事にあった。

  俺自身にミスはなかった。俺の方は、愛すべき家族の生活のためというのがあるから、仕事に関して手を抜いたことはない。下げたくない頭を下げ、プライドも家族のためと思って捨てる時も多かった。

  

  俺ではない...仕事のミスは、俺と一緒に行った上司にあった。その豚獣人の上司は、仕事が大して出来ないくせして、上の人達へと媚や家の力でのし上がっただけのできそこないで、プライドも無駄にお高くとまっている。そのせいで、今日は取引相手と少し問題になってしまった。

  家の力もある豚獣人の上司が責められないということもあって、その説教は俺の方へときたうえに、その張本人である豚獣人の上司からも説教を食らうという理不尽さに、悪態の一つもつきたくなるというものだ。

  

  

  全く、最悪の一日だったと言っても過言じゃない。こんな日はさっさと帰って、息子の正志と一緒に風呂に入ったり、妻の手料理に舌鼓を打ちたいところだ。

  

  

  

  そんなことを考えながら歩き続け、繁華街を抜けた人通りの少ない道を歩いている。

  普段ならば、こんな道は通らないのだが、今日は腹を立てていて一秒でも早く家に帰りたいという意思の方が強く、ここを通るのと通らないのとでは、数十分単位で帰宅時間が変わる...それでも、あまり治安のよくない場所でもあるからと、いつもは通らずに時間をかけて帰っていた。

  

  ...そう、いくら苛立っていて早く帰りたかったからといっても、ここを通るべきではなかった。最悪の一日が終わったと思っていた俺は、これから起こることが本当に最悪の一日に...いや、日々になるということを、まだ知らない。

  

  

  

  

  

  

  そんな道を歩き続け、ちょうど半分くらいを過ぎた頃...

  

  「ちょっと、そこの逞しい虎獣人のおじさん。」

  

  俺を、声変わりが終わってはいるが、それでもまだ20代前半くらいの若い男性の声に引きとめられた。その声の方へと向けば、一応着ているくらいの、みすぼらしい服を着たハイエナ獣人が、嫌な笑みを浮かべながら、俺の方を見ている。その眼はまるで、俺を見定めているようで、どこか感じの悪いものだった。

  

  「俺と、ちょっと遊ばねえか?」

  

  俺のことをある程度確認し終えたのか、ハイエナ獣人はそう言葉を続けた。ニヤニヤと嫌な笑い方をしながら、舌なめずりまでしているハイエナを見て、遊ぶの意味を理解した。

  

  「悪いが、俺にそういった趣味はない...わかったら、さっさと失せろ。」

  

  俺は手を軽く振って追い払う仕草をし、ハイエナを無視してさっさと帰ろうと足を進めようとした。

  

  「そりゃあ、残念だな...俺、あんたの父親である九条選手のファンで、ずっとヤりたいって、思ってたんだがね。」

  

  すると、ハイエナ獣人がそんなことを言う。

  

  「そうかよ...だが、もう俺はあの人とは何の関係もないんでな。

  いいから、さっさと失せろっつってんだよ!」

  

  親父の話題を出されたからか、俺は少し冷静さを失いながら、ハイエナ獣人に怒鳴っていた。しかし、そこら辺の大男であっても委縮させる俺の恫喝を、目の前のハイエナ獣人は「お~、怖い怖い。」なんて、へらへらと笑いながら返してくる。

  一々頭にくるハイエナ獣人の男の反応に、これ以上相手してられないと、急ぎ足でこの場を立ち去ろうと、再度歩き始めようとした、その時だった。

  

  「ん~...でも、おじさんがしてしてくれないなんて寂しいなぁ~。

  仕方ないから、この前見っけた虎の子供でもさらって、相手してもらおうかな~?」

  

  「っ!!

  虎の...子供だぁ!?」

  

  「そっ...まあ、あと20年後が楽しみって感じではあるが、何も知らない子に雌の快楽を叩き込むのも、いいもんだからな。

  あ~、因みに、これがその子の写真。」

  

  そう言い、ハイエナ獣人はボロボロのシャツの胸ポケットから一枚の写真を取り出し、俺に見せつけてきた。その写真に写っているのは、隠し撮りされたのか遠くからではあるが、間違いなく息子の正志であった。

  俺がその写真を見せられ、驚愕の表情を浮かべている俺に、ハイエナ獣人が耳打ちする。

  

  「奥さんの蘭さんも中々に綺麗だし、今家の前でスタンバイしてる仲間に頼んでさらってきてもらっちゃおうかな~。」

  

  「てっ、てめえ...!」

  

  「まあ、おじさんが相手してくれればいいだけの話だからさ。」

  

  そして俺の前に立ち、勝ち誇った様な笑みを浮かべながら言い放つ。

  

  「それじゃあ、付いてきてくれるかな...久志さん。

  まあ、拒否ったらあんたの家族が酷い目に合うだけだけどさ。家族思いのあんたが、拒否るとは、思ってねえけどよ。」

  

  「ぐっ...」

  

  もちろん、そんな指示は死んでも拒絶したいが、家族を盾にとられているとしたら抵抗は出来ない。こいつが嘘をついているっという可能性もあるのだが、それにしては俺のことを調べつくされている部分が引っかかる。ここまで調べられているとなると、俺の家の場所くらい調べ上げているだろうしな。

  

  「...くそ、わかった。おまえの指示に従う。」

  

  ギリリと、悔しさと怒りから肉食獣の持つ鋭い牙を砕きそうな勢いで噛み、ハイエナ獣人を睨みつける。だが、抵抗はできない。

  

  「おし、それじゃあ...場所を移動するとしますか。

  よろしく頼むぜ、久志さんよぉ。」

  

  俺がいくら睨みつけても、そんなこと気にせずにハイエナ獣人は俺の方に腕を回してくる。払いのけたい衝動を必死に堪え、俺はハイエナ獣人に道案内されて歩き出す...もう、戻れないとは知らずに。

  

  

  

  

  

  

  

  荒廃した場所、アスファルトなんて敷かれていない道。

  そんな舗装もされていないような道を、俺たち野郎二人で並んで歩いている。しかも、その理由が、今から俺はハイエナ獣人の遊び...おそらく性交に付き合うという、吐き気を催すような理由。

  俺に男同士でやるような趣味も、経験もない。だが、断れば俺の命より大事な家族に危害が及ぶ。

  

  そんな俺の気持ちを察しているのか、ハイエナ獣人はわざと俺の身体に指をはわせ、いやらしい目つきで見つめ、熱い吐息を俺にかけてくる...くそっ、こんな小汚ねえ野郎と、これからヤらないといけないと考えただけで気がめいる。まだ、腹が立っても得意先に下げたくなんてない頭を下げている方が、よっぽどマシだ。

  

  

  

  「おう、ここだぜ。」

  

  俺が意気消沈として、出来る限り何も考えないようにして歩いていると、不意にハイエナ獣人が俺に話しかけてきた。俺が、その声に反応して意識を引き戻すと、目の前にはシャッターの閉められた、小さな...車の修理工場が目に入り込んできた。

  まあ、工場といっても、規模は小さなもので町工場という表現が近いくらいだろうが、それでも車を数台は収納できるくらいの広さがある。っといっても、散乱する道具は錆びつき、スクラップの車しかないということは、もうだいぶ前に潰れた工場なのだろうことが、何となく予想が出来た。

  

  すると、ガラガラと大きな音を立ててハイエナ獣人が工場を開け、俺を中へと案内する。辺りは暗く、真夜中で電気も付いていないために、中は真っ暗で夜目のきく種族の俺でさえ、何も見えない。

  

  「おい...もうどうでもいいから、さっさとやって終わらせてk」

  

  ドカッ!!

  

  「ぐぅ!!」

  

  そんな暗闇の中へと進み、俺が話しかけた瞬間、鈍い音が響き、後頭部に激痛が走る。

  

  「てっ、めぇ......」

  

  激痛が走ったと思った瞬間、ゆっくりと意識が遠のいていく...この瞬間、俺は後頭部を殴られて気絶しようとしているんだと理解したが、理解した時にはもう遅く、俺はそのまま意識を失ってしまった。

  

  

  

  「ああ、精々...たっぷりと楽しみな、久志さん。」

  

  

  

  

  [newpage]

  [chapter:~1日目~]

  

  あの日、親父は普通に家を出て専属のジムへと出かけたはずだった。しかし、親父が家を出てから暫くして、ジムで世話になってる人から電話がかかってきて、親父が時間になってもジムに来ていないと連絡が来た。

  その日以来、親父の消息はぱったりと途絶え、警察に出していた捜索願いを出し、思い当たる場所や知り合いの家を訪ね宇などして、お袋は必死に親父を探した。

  

  だが、未だにあの人は見つかってはいない。あの人が消えて以来、お袋は最後には神頼みさえはじめ、そのまま親父を待ち続け、身体を壊して死んでしまった。

  

  

  何があったのかなんて知らない、理由があったのかもしれない。それでも、もし生きているのなら、お袋にあんな思いをさせ、死なせた親父を...俺は許せない。

  そして、俺は親父とは違うと...何が起こっても、どんな状況に陥っても、必ず家族の元へと帰る。俺は、自分の心にそう誓った。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  ...夢、か。

  

  

  久々に見た、親父の夢...まったく、今更、なんであんな夢なんか見るかな、俺は。

  

  

  

  頭に鈍い痛みを覚えながら、ハッキリとしない意識の中で、俺は目を覚ました。すると、寝起きとはいえ身体の異常な熱気に気づき、思わず意識がはっきりと覚醒する...っというより、一体何が起こっているんだ、俺に?

  未だに少し霞む目を、それでも必死に見開いて...今、俺に起こっている現状を確認する。

  

  ぼんやりと浮かぶ程度の明るさを灯すオレンジ色の光が揺れ、その光に照らされている部分以外は、真っ暗で殆ど何も見えない。まだ寝起きのためかはっきりしない頭のまま、とにかくここはどこなのかと身体を動かして状況を確認しようとした時、俺は自分の異常な現在の姿を理解した。

  

  

  今の俺は、鍛えられた自身の太い腕の手首に手錠を付けられ、その手錠は頑丈そうな鉄製の鎖に繋がり、その鎖は先ほどから俺の背中に当たっているのを感じていた鉄柱に括り付けられていた。しかし、それは腕だけではなく、両脚も股を軽く開くようにして固定されており、俺は四肢の自由を奪われた形で、拘束されていた。

  ...それも、つい先ほどまで来ていたはずのスーツはおろか、下着も全てはぎ取られており、素っ裸の状態で。

  

  

  「くそっ、どうなってやがる!?」

  

  「おっ、虎のおっさん...ようやく目を覚ましたか。」

  

  俺が自身に起こっている異常な事態に驚き、思わず声を出すと、それに答えるかのように、聞いたことのある声が俺に向かってかけられる。

  揺れるオレンジ色の光の奥から、ゆっくりと声尾の主が現れ、俺の目の前に立つ。そいつは、ついさっき俺に声をかけてきたハイエナ獣人の男だった。

  

  そいつを見て、俺の後頭部に感じる痛みと合わせて、ようやく俺は思い出した...俺は、このハイエナ獣人に寂れた工場に連れてこられ、中へと案内された瞬間に後頭部を何かで強打され、気絶したのだと。

  

  それを思い出すと、自分の身に危害を加えてきたハイエナ獣人に、煮えたぎる様な怒りを覚え、グルルっと唸りながら目の前のハイエナ獣人の男を睨みつける。

  普通なら、俺が唸りながら睨みつけようものならば、体格も合わさってか随分と獰猛そうな肉食獣に映るらしく、たいていの奴ならば睨みつけるだけで、相手は恐怖におびえ、腰を抜かす。

  

  だが、俺がそんな風に睨みつけていても、初めて出会った時と同じように、彼自身には全く効果がなく、寧ろそんな俺の姿を滑稽だと言わんばかりに、鼻で俺を笑う。

  今すぐにでも殴り倒し、その首をかき切ってやりたいという衝動が俺の全身に走り、殴り掛かろうと身体を動かそうとしたが、ガチャン!っと嫌な金属質な音が鳴り響き、再び俺の身体は後ろの鉄柱へと引き戻された。必死に動かそうとしても、俺の四肢に手錠や鎖が食い込むだけで、俺は全く身動きが取れない。

  

  「くそっ、くそっ!

  てめえ、一体何の真似だ!!」

  

  それでも必死に抵抗の意思から、がちゃがちゃと四肢を動かそうとして金属が擦れる音をさせらながら、俺は牙と敵意をむき出しにして、ハイエナ獣人に怒鳴りかかる。

  

  そんな俺の姿を、もう一度わざとらしく鼻で笑い、ハイエナ獣人が口を開いた。

  

  「何の真似って、俺は言っただろ。

  遊ばないかって...それにのったのは、おっさんの方だろ?」

  

  「...ああ、そうだ。てめえが家族を盾に、脅してきやがったからな。」

  

  「まあ、まあ...そう怒んなって。

  あんたみたいなのと遊ぶために、ちょっと乱暴な策を使っただけだろ...そう、ムキになることじゃねえって。」

  

  ハイエナ獣人の男は、未だに敵意むき出して今にも飛びかかってきそうな俺を、わざと煽りながら言葉を続ける。煽り自体は、直ぐに分かるくらい単純なものだったが、冷静さを失った俺には、十分なものだったらしく、どんどん目の前のハイエナ獣人の男に敵意と怒りが湧いてくる。

  

  「かわりに、今からたっぷりと可愛がってやるからよ。」

  

  「っざけんじゃねえぞ、くそ餓鬼が!」

  

  「全く、これからは俺があんたを飼うんだからよ...ご主人様のご機嫌を損ねるのは、良くないと思うぜ。」

  

  「ふざけたことを一々ぬかしてんじゃn、っ!

  ちょっと、待て...今、なんつった!!?」

  

  目の前のハイエナとのやり取りは一々俺を煽ってくるものだから、怒りをあらわにして、現在唯一できる抵抗として怒鳴り散らしていたが、そんな会話の中で、とんでもない単語が聞こえ、思わず聞き返す。

  

  「あれっ、聞こえなかった...これから、あんたは雌猫として俺に飼われるんだよ。」

  

  すると、そんな異常なことを、さも当然のように言い放つハイエナ獣人の男。そして、その言葉を突き付けられてぐらりと、一瞬世界がゆがむ...そう思えるほどにハイエナ獣人の男の言った言葉は、衝撃的だった。

  

  

  飼われる?雌猫!?

  

  そんな言葉を自分の中で繰り返すと、たらりと嫌な汗が流れた。

  

  「つまり...俺を...」

  

  「まあ、早い話...肉便器かな?」

  

  「なっ!?

  ちょっと待て、聞いてねえぞ!」

  

  「え~。初手で、そんなこと言うわけないじゃん。

  つっても、逃げたらあんたの家族が代わりになってただけだがな。」

  

  「そんな...冗談じゃねえ!」

  

  ハイエナ獣人の男の言葉を理解し、慌てて逃げ出そうと四肢に思いっきり力を入れて、脱出を試みる。だが、結局は空しく激しく擦れる金属音を響かせるだけで、まともに動くことさえできない。

  

  「もう、諦めろって...心配しなくても、あんたには極上の快楽を教えてやるよ。

  もう、俺らのちんこ無しじゃあ、生きていけねえほどにな。」

  

  慌てる俺をあざ笑いながら、ゆっくりとハイエナ獣人の男が近づいてくる。

  

  「くそっ!

  こっ、こっちに来るんじゃねえ、クソホモ野郎が!」

  

  自分が今から何をされるのか...男同士の行為なんてものに興味のない俺にとって、それを知るすべはないが、それが逆に何をされるか分からないという恐怖に代わり、必死に罵声と静止の言葉を投げかける。

  

  だが、もちろんそんなことで止まるわけもなく、息がかかるほどまで俺に近づき、その手を俺の身体へと伸ばす。

  

  「おとなしく、堕ちちまった方が...気楽だぜ。」

  

  そう俺に囁き、俺の胸の中央に存在する突起へと指をあてる。今までまともに触ったり弄ったこともなかった、鍛えぬいてきたために豊満に膨らんだ胸筋に付いた薄いピンク色の乳首。そこに軽く触れたかと思うと、ピンっと軽く乳首を弾かれる。

  

  「んあっ...」

  

  その瞬間、俺の口から信じられないくらいに艶やかな声が漏れ出た。

  

  それは...間違いなく、嬌声。俺は今、乳首を刺激されて...気持ちよかった。

  

  

  

  ...嘘だ。こんなの嘘だ。

  乳首を刺激されただけで、胸の中央から胸全体にかけて、一気に快感が走る。心の中で、何度も嘘だと否定しても、確かに感じてしまった快感の刺激が、頭から離れない。

  

  「いい声で鳴くじゃねえか...男のくせに、乳首刺激されたのが、そんなに良かったのかよ。」

  

  信じられないと驚愕している俺に、男が耳打ちする。その瞬間、俺の中の何かにヒビが入るのを確かに感じた。その俺の姿に、ハイエナ獣人の男が口の端をつり上げてイヤラシイ笑みを浮かべる。

  

  「こんな感じ、によ...」

  

  そして未だに、驚愕に心ここにあらずの状態の俺を更に追い込もうとするとするように、乳首を掴み、捏ねられる。

  

  「んひぃぃ!!」

  

  そしてまた、俺の口から筋骨隆々とした男の俺には似つかわしくないような艶やかな声が漏れ出る。そのまま、ハイエナ獣人の男の指が、俺の乳首を這いまわり、弄り回す。

  

  「あっ、んあぁぁぁ!!」

  

  そうして乳首を弄られ、捏ねくり回されるたびに耐え切れずに、俺は乱れて嬌声を放つ。耐えようと、必死に牙に力を入れて口を閉じようとしても、胸の中央で発生した電気のような快感に負けちまう。

  

  

  くそ...くそ...くそ...

  

  

  なんで、こんな...まるで、本当に雌みたいに喘いでしまっているんだ、俺は!?

  

  

  

  どれだけ考えても、理解なんてできなかった。今まで、一度も弄ったことも、まともに触ったこともなかった乳首が、男に捏ねくり回されることに悦び、俺にその快感を叩き込んでくる。

  

  「おらっ、見えるか久志さんよ。

  あんたのちんこ...乳首を雄に弄られて、嬉しそうにビンビンに勃起してやがるぜ!」

  

  そんな中で、ハイエナ獣人の男の声が響く。そして、その漢から伝えられたことは、俺を更に追いこんでくるものだった。ただでさえ、乳首を弄られて快感を感じているだけでも、俺自身の男としてのプライドも何もかもがズタズタにされているというのに...それでも、俺は確認せざるを得なかった。

  

  ...そこには、確かに俺の逸物に芯が入って痛いほどに勃起して、その先端の割れ目からぷっくりと我慢汁が溢れ出てきていた。しかも、乳首を刺激されるたびに、ビクン!ビクン!っと小さく痙攣を繰り返している。

  

  それは間違いなく...感じているからこその反応。俺は、男に乳首を弄繰り回されて喘ぐ雌へとなり下がっていると、嫌でも突き付けられる。

  

  その恥辱感と嫌悪感で胸はいっぱいになっているはずなのに、乳首を軽く捏ねられるだけで、脳みそが犯されるように蕩ける。

  

  

  気が付けば、俺は動けないながらも身体を前に出し、乳首をよりハイエナ獣人の男の指に擦り付けようとしている。その事実が、より俺を責めたてる。

  それでも、まるで性感帯に成り果てた乳首を捏ねくり回されれば、耐え切れずに嬌声を放ってしまうという事実...俺の中で、大切な何かが、音を立てて崩れていく。

  

  嫌なはずなのに...男に乳首を弄られて、快感に悶えてしまう。

  

  

  気持ちいい...気持ちいい...気持ちいい!!

  

  

  俺の逸物が反応しちまう。気持ちいいと、快感に悶えてしまう。乳首が気持ちいいと、狂ってしまう。今すぐにでもイってしまいそうなほどに...とにかく、気持ちいい。

  

  

  「んあっ、ああぁ、あああぁぁぁ!!!!」

  

  ビュルルルル!!!!

  

  

  イった...イってしまった。逸物を触られたわけでもないのに、俺の逸物は痛いほどに勃起し、大きく膨張してはじけた。

  

  「おいおい、乳首弄られただけでイっちまうとか、ずいぶんと変態だな、あんた。」

  

  イってしまったという、虚無感と悲しみの混じった恥辱感に震える俺を、更に責めたてるように俺にそう言い放つ。それがより、俺を屈辱的に責め立てる。

  

  イって朦朧とする意識の中で、ハイエナ獣人の男が俺の乳首を吸い付いて、更に責めたてる。責められて敏感になっている乳首を、更に舌で責めたてられる。

  チロチロと先端を責められると、頭がぶっとびそうになる。温かい舌で、乳首を転がされると、雄々しいはずの筋肉に覆われた身体が、情けなく震える。口からは、もう耐え切れなくなった快感に震えた喘ぎ声が、叫びのように上がり続ける。

  もう片方の乳首は、さっきと同じようにハイエナ獣人の男の指で責められ、二つの乳首からくる似て非なる快感に、脳みそが蕩け出てくるような錯覚に陥る。

  

  「ああ゛、ああぁ!!

  ごれっ、やべえ゛ぇよお゛ぉぉ!!イぐイぐイぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

  

  そして、乳首を同時に責められて、ついさっきイったばかりだったためか再び、今度はあっけなくイってしまった。二回目のはずなのに、寧ろ射精量はさっきよりも多くザーメンが飛び出し床一面に白濁液のシミが広がっていく。

  

  2回も乳首でイってしまった俺は、愕然としていた。更に、射精後の気怠さも合わさって、四肢から力が抜け去り、だらりと俺の身体を拘束する鎖に支えられる。気が付けば、屈辱感からなのか激しい快感による生理現象からなのかも分からないが、瞳から涙が零れ落ちる。

  

  「また派手にイったな、おっさん。

  いいぜ、その顔...あんた自身に見せてやりたいくらい、今のあんたは最高に扇情的だぜ...」

  

  そんな俺に、無慈悲にハイエナ獣人の男が言葉で責めたてる。俺にはもはや、睨み返すという現在できる唯一の対抗の意思も起こせず、ただ力なく責め苦に耐えるしかない。

  

  「さて...俺も休憩欲しいし、そろそろ、他の奴の相手も頼もうかな?」

  

  「他の...奴らだと...」

  

  「あれっ?俺は言ったはずだぜ...俺‘ら’のちんこ無しじゃあ、ってね。」

  

  その言葉を待っていたと言わんばかりに、後ろから不意に、他の人の気配を感じる...気配を感じ、それは直ぐにきた。

  

  

  俺の前から、後ろから...多くの手が伸びてきて、イヤラシイ手つきで俺の身体を弄り始める。そして、その手の持ち主の誰もが、多種にわたる様々な男の獣人達。

  

  「おい、そこのハイエナ!本当に、この虎獣人を好きにしていいんだな!」

  

  「すっげ、なんだ此奴の身体!筋肉ムッキムキじゃねえか、いいねいいね!!」

  

  「でもさっき、すげえ乳首で感じてたぜ此奴。

  こんな身体つきして、本当はとんだド変態雌野郎だぜ!」

  

  

  そんな男の獣人達が、俺に対し様々な感想や罵声を浴びせながら、俺を責めたて続ける。

  

  「お゛、お゛、お゛、ごお゛ぉぉぉぉ!!

  やべっ、やめ゛でぐれ゛ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

  

  そして、そのどの責め苦も気持ちがいい。バキバキに割れた腹筋を指の腹でなぞられ、ハイエナ獣人の男のように乳首に吸い付き、片方は乳首に噛みつかれ、両脇を舐め上げられ、耳の中にまで肉厚な舌が無理やりねじ込まれて、ジュルジュルと音を立てて責めたてられる。

  

  

  ...俺は、そのどの責めにも敏感に反応し、俺の逸物があまりの気持ち良さに、先ほど出したザーメン混じりの我慢汁をまき散らしながら暴れまわる。

  

  

  ...おかしい、こんなの絶対におかしい!?

  

  

  訳が、分からなかった。さっき、ハイエナ獣人の男に乳首を責めたてられているときも思ったが、いくら何でも俺の身体がここまで敏感になっている理由が分からない。

  

  今まで、身体を鍛えることはあっても、そんな風に開発したことなんて一度もない。そのはずの俺の身体は、それでも男たちからの責め苦に、敏感に反応し、快感を感じてしまっている。

  

  「まら゛、イぐう゛ぅぅ!!

  もう、無理い゛ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

  

  

  

  頭の中で必死に考え、整理していても...周りの男たちから受ける責め苦によって俺は大きく乱れ、ヨがる。何度目かもわからなくなった射精に、頭は真っ白になり、それによって更に敏感になっていく身体を更に責められ、またヨがる。その繰り返し。

  

  この異常なまでの、身体の熱っぽさの理由も分からないまま...俺は多くの男たちにただただ恥辱され、理性も吹き飛び、莫大な快感に、意識を失っていった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  「そういえば、あの虎のおっさんに何したんだ...流石に、ノンケがあんな急には感じねえだろ?」

  

  「...ああ、そのことな。ついでだったから、頼まれてた新作の媚薬のテストをするために、気絶してる間に原液そのままで打ちこんでおいたんだよ。

  にしても、『マタタビンビンDX』なんて間抜けな名前だよな。こんな強力なのを、一般の商品で売ろうとしていること自体も、ずいぶんとぶっとんでるけどよ。

  まあ、まだ試作品の段階らしいがな。」

  

  

  

  原液...試作品...媚薬...

  

  

  快感に薄れいく意識の中、俺の耳に届いたのは、そんな現実だった。

  だが、こうなってしまった今、もうその情報に...意味はなくなっていた。

  

  [newpage]

  [chapter:~3日目~]

  

  

  あの日から、数日が経過した。

  

  ハイエナ獣人の男に、この工場に連れてこられて気絶させられ、身体の自由を奪われて、媚薬で狂わされて、恥辱される。

  

  一文で表してしまえばあっという間で、実際に経験すれば永遠のように感じた、この数日。

  光のまともに入らない、こんな場所では時間の感覚も狂ってしまう。そんな中で唯一、食事の時間の回数が俺に時間の経ち方を教えてくれた...回数から考慮すると、3日程度経ってしまったらしい。

  

  この3日間、思い出したくもない様な日々が続いた。

  

  鉄柱に張り付けられ、媚薬で身体の感覚を狂わされて、多くの雄たちから恥辱される日々。雄たちは時間ごとに入れ替わり、様々な種族の手や舌で、俺の身体の至る所を責めたてた。

  その恥辱の中で、俺自身にも異変が起こっていた。初めの頃こそ感じなかったが、恥辱され続ける中で俺の身体は、どんどん敏感になっていった。

  初めの頃は、一度も弄ったことがなかったこともあって、小さなピンク色の突起でしかなかった乳首。それもこの3日間、休む暇なく弄られ、開発され続け、今では蛇イチゴほどの歪な大きさへと肥大化してしまった。

  だが、俺の身体には、そんな目に見える変化以外にも変化が起きていた。俺の身体が空気に触れるだけで、ビクッと身体を痙攣させてしまう。まるで、むき出しの感度の上がった性器のように...まるで、身体中が性感帯になってしまったみたいに。今では、四肢に擦れる手錠や鎖の感触だけでも、敏感に快感を感じてしまっている。

  

  

  正直に言えば、そんな体になってしまったことや多くの雄たちに恥辱を受けたことで、俺の心は折れかけていた。男として尊厳を踏みにじられ、度重なる言葉と快感の責めに人としての大事な部分を壊され、心は擦り切れ、いつ折れてもおかしくないほどだった。

  

  しかし、それでも俺は負けるわけにはいかない。家では、愛する妻と息子が、ずっと俺の帰りを待ってくれている。

  

  俺は、親父とは違う...どんな状況になろうとも、必ず家族の元へと帰る。俺の中にあった、親父に対するコンプレックスが、俺の中で覚悟となり、折れそうな心を必死に保ってきた。

  

  「くそっ...くそっ!」

  

  ガチャガチャと、金属が擦れる音を響かせながら、俺は必死に抵抗を続けていた。これ以上、妻や息子に心配をかけるわけにはいかないと、俺は焦っていた。

  

  

  ...いや、焦っている理由はそれだけではない。今なら、まだ俺はもとの生活に戻れる。

  そのことに確信があるわけではなかったが、少なくとも...このままでは、もう二度と戻れないような気がしていた。実際、俺の身体は日を追うごとに快感に狂っているのだから。

  

  

  

  

  「くそっ、くそっ!

  早くしねえと、あいつが...あいつが来ちまう!」

  

  「誰が、くるって?」

  

  俺が四肢の自由を取り戻そうと、必死に抵抗を続けていると、ここ数日の間で聞き慣れた声がかけられた。

  

  「よお、虎のおっさん。

  思ったより、元気じゃねえか。早く続きをしてほしい、ってか。」

  

  そんな冗談をぬかしながら、ヘラヘラとした薄気味悪い笑みを浮かべて男はやってきた。俺にこんなことをした、憎いハイエナ獣人の男。

  

  「ふざけんなよ...いいから、早く俺を解放しろよ。」

  

  俺は、空気に触れることで快感を感じてしまい、小さく震えながらも、必死に顔をしかめてハイエナ獣人の男を睨みつける。

  

  「そう怒んなってば、なっ!」

  

  そんな俺の姿に口の端をつり上げながら、ゆっくりと近づいて俺の乳首を摘まみあげた。

  

  「んひっ!

  やっ、やめr、んあぁ!!」

  

  歪に肥大化した、開発されきった乳首を強く摘ままれ、弄られ、吸われ...その刺激を快感に変換する俺の乳首は、もはや性感帯以外の何物でもなく、乳首を弄られると、まるで逸物事態を刺激されているような快感が、俺の発達した胸筋の真ん中で引き起こされる。

  そんな乱暴な快感に、もはや口を噛みしめて耐えることも出来ず、俺は快感に乱れた嬌声交じりの叫び声を上げる。

  

  この数日間、多くの雄たちに恥辱されてイかされ続けた俺の逸物だが、乳首を刺激されただけでいきり勃ち、ダラダラと我慢汁を溢れさせていく。金玉もキュウキュウと反応し、中でまた新たな精が作られて、卑しく快感を貪ろうとしている。

  

  

  しかし、そんな中でハイエナ獣人の男の手が急に止まる。

  

  「あっ...」

  

  そうなると、先ほどまで感じていた快感を失い、俺は思わず声を漏らしていた。

  

  ようやく終わった快感という苦痛による安堵がある...あるはずなのに、快感を失ったことによる喪失感の方が大きいなんて、嘘だ。俺自身が、もっと欲しいと思っているなんて、絶対に嘘だ。

  

  「いい顔になったな...快感を欲する、雌の顔だ。」

  

  そんな俺の顔を見て、ハイエナ獣人の男は満足そうに俺の顔をそう言う。その時、ハイエナ獣人の男と目が合い、俺は身体が震えるのを感じた。

  

  ...恐怖じゃない、この感情は...悦び?

  

  俺の顔を確認し終えると、ハイエナ獣人の男は俺の身体に指の腹で這わせながら、ゆっくりと下の方へと伝っていく。そして、筋肉で硬く引き締まったケツへと持ってきて、ケツの肉を揉み解す。今の俺には、それさえ快感を感じてしまい、身体が快感に震える。

  

  だが、それで終わりではない...それは俺も分かっている。分かっているからこそ、心の中で待ち望んでいる自分がいる。この後のことを想像して、それを待ち望む...嫌だ、俺が変になっていく。

  

  ケツの肉を揉み解していたハイエナ獣人の男の手が止まり、俺の硬く引き締まったケツの肉を分け入って、そこへと手をもってくる。

  そこは、ハイエナ獣人の男の手が目指しているのは俺の肛門。一度も使われたことのない処女穴を、滅茶苦茶にしようとしているのがハイエナ獣人の男の目的。

  

  「くっ...あっ!」

  

  快感に可笑しくなった頭が、そんな最悪なことを待ち望んでいることへの悔しさと、快感に必死に耐えるために、ケツの肉を揉み解されている間、口を堅く噛みしめて耐えていたが...ハイエナ獣人の男の指が、あるところに触れたことで、口が思わず開いてしまった。それほどの、刺激だった。

  

  「さてと...ようやく、ここの番だ。

  頭ぶっ飛ぶくらい、楽しめるぜ...久志さんよぉ。」

  

  「そっ、そこは...やめてくれぇ...」

  

  俺に絶望の一言を突き付けるハイエナ獣人の男に、弱々しい声でしか反論できない俺。理性は、はっきりと拒絶しているはずなのに、俺は...心のどこかで、待ち焦がれてしまっている。早く欲しいと、心の中で思ってしまっている。

  なにより、この状況では俺に拒否権もなく、抵抗もできない。その絶望感が、様々な感情と混ざり合い、俺の目から熱いものが零れ落ちた。

  

  「あっ、ああぁぁぁ...」

  

  軽く、ノックされるように指の腹で触れられただけで、俺の口からは感嘆の声が漏れ出て、身体は素直に反応してしまう。

  

  「嫌だ、嫌だと言ってるが、ここは素直なもんだぜ。

  分かるか、あんたのケツが早く欲しいってヒクついてるのがよ。」

  

  「うっ、ううぅぅぅ...」

  

  怒りや憎しみ、悔しさや恐怖といった感情たちが、快感に酔った頭によってかき消されていき、ドンドン与えられる快感によって淫乱に書き換えられていく。

  

  ズブッ!

  

  「んああ゛ぁぁぁぁぁ!!!」

  

  そして...ついにその時が来た。

  

  俺の菊門を無理やりにこじ開けて、肉壁を抉りながら、それがねじ込まれた。ささくれだったハイエナ獣人の男の指が、無遠慮に肉壁を弄り、抉り始める。ハイエナ獣人の男の指によって起こされる、ケツに感じる異物感と圧迫感に、息が詰まりそうになる。ケツの穴の中をグニグニと弄られる感触は、これまで感じたことのない感覚...だが、身体の奥底から、確かな快感が起こっている。

  

  なにより、異様な熱を...ケツから感じる。

  本来、排泄のための器官に過ぎないはずの肛門が、指によって無理やりに広げられ、肉壁を抉られる度に...その部分が熱くなっていく。

  ケツの穴の中に指が挿入され、中で円を描くように動く。しかし、直ぐに乱暴にかき回し、中で指を折り曲げてワザと肉壁を抉る。中で指が動くたびに、ぐちゅぐちゅと俺のケツから粘着質な汚らしい水音が俺の耳に届き、耳が犯されていく。

  俺のケツの穴を、指でぐちょぐちょにかき回して犯す間、ハイエナ獣人の男は俺の身体にねっとりと舌を這わせる。身体からくる快感と、ケツに起こる新たな快感に、俺は脳みそごと犯されているような錯覚に陥る。脳みそが蕩け、ドンドン馬鹿になっていく。

  

  「やめっ...やめれぇぇ...」

  

  そんな俺には、そう呻くように言うくらいしか抵抗できなかった。

  

  

  ...分かる。俺が、俺という男が変わっていく。

  ケツの穴の中を犯され、身体中を恥辱され...俺は、雌になっていく。雄に恥辱され、自身を汚されていくことを歓喜している。自身から、こんな汚らわしいはずの行為を自ら望んでいる。

  

  

  変わる...変わる...変わる...

  

  

  

  俺の目から、涙が溢れる。

  

  

  嫌だ...怖い、怖い。

  

  

  

  怖いのに、嫌なはずなのに...気持ちいい。

  

  

  

  ジュプッ!

  

  「あ...」

  

  「フ...いい顔になってきたな、虎のおじさん♪

  どうだ?恨み言の一つでも言いたいんじゃねえの...聞いてやっから、言ってみろよ。」

  

  俺のケツの穴から、ワザと乱暴に指を引き抜くとハイエナ獣人の男が、俺にそう耳打ちした。イヤラシイ笑みを浮かべながら、見下している男の眼を見れば、俺の答えは聞くまでもないといった感じで、悔しさに牙を噛みしめる。

  

  だが、実際は...その通りだった。

  

  「...欲しい。」

  

  「んっ、今なんて言ったのか聞き取れなかったぜ、おっさん。」

  

  絞り出すように出した俺の言葉だったが、無慈悲にもハイエナ獣人の男は聞こえなかったふりをして、もう一度俺の口から言わせようとする。

  凄まじい恥辱感を受け、俺の身体に何かが流れたような感覚がする。既に、俺の精神は限界にまで追い込まれていた。

  

  「欲しい...ケツが、ケツマンコが疼くんだ...

  ちんぽ、俺のケツマンコにちんぽぉぉ...」

  

  堕ちた。

  

  俺の頭に、そんな一言が浮かんだ。事実、指を引き抜かれてから俺のケツは疼き、そこを埋めてくれる物を...それ以上に、狂わされた身体の感覚も合わさって絶対的な快感を欲している。

  

  「ん~...まあ、及第点ってことで、今回はよしとしておくか。

  一応、いい感じに堕ちてはいるようだしな。」

  

  そう言われ、声のする方へと顔を向けると、再びハイエナ獣人の男と目が合った。

  

  「あっ...」

  

  その時、身体に電撃が走った様な錯覚に陥った。その瞬間に、俺は目の前の雄に屈服したのだと、唐突に悟った。

  

  「んじゃ、ご褒美をやるとするか...」

  

  そう言うと、ハイエナ獣人の男は身体を屈めて、俺の足を固定していた鎖を外す。

  

  今までの俺なら、一部とはいえ俺の身体が自由になったこの瞬間にハイエナ獣人の男に、蹴りの一発でも入れてやるところだが、今の俺には、最早そんな気も気力もなかった。

  

  そんな俺の中の葛藤なんてまるで関係なしに、ハイエナ獣人の男は事を進め、俺の筋肉を纏った太い両脚を持ち上げ、やつの下半身で勃起したちんぽを、俺の菊門に宛がう。

  

  ちゅぷ...

  

  菊門にちんぽが触れただけで、頭に快感が走り、俺の脳を犯す。これから起こるであろうことに期待し、心臓が高鳴っている。

  

  

  

  おそらく、今から俺はこのハイエナ獣人の男に犯されるのだろう。そして、そうなれば俺はもう二度と、元には戻れなくなる。家族の...あの二人の元には、戻れなくなる。

  

  すまない...すまない...

  

  心の中で、俺は二人に謝罪する。

  俺は...もう、戻れない。俺は、もう...

  

  ちんぽが、ちんぽがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ...

  

  

  ゆっくりと、亀頭部分が押し込まれていく。無理やりに拡張されるケツマンコが、ギチギチと悲鳴を上げる。それが、今の俺には幸福の瞬間だった。

  

  ぎゅぷぷ...

  

  「あっ、ああぁぁぁ...」

  

  一番大きな亀頭部分が挿いり、そのまま滑り込むようにハイエナ獣人の男の、凄まじい熱を帯びたちんぽが滑り込んでくる。

  

  ...くる、もうすぐ俺は処女を失う。

  それが...嬉しくて、たまらない。

  

  ずぶっ!

  

  「あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!」

  

  叫ばずには、いられなかった。圧倒的な存在感と質量、そして異常なまでのケツマンコの中の肉壁に起こる、焼けただれそうなほどの熱。それらの全てが合わさり、俺の脳みそが直接犯されるほどの莫大な快感に、身体中が悲鳴を上げ、歓喜している。

  身体から、生理現象のためか凄まじい汗と、目からは涙が溢れる。口は閉じることを忘れたかのように大きく開かれ、唾液と歓喜の声が溢れ出る。

  

  処女を散らせ、ちんぽをぶち込まれた。その事実が、何よりも俺を悦ばせ、快感に狂わせた。

  

  「挿っ、挿いってる゛ぅぅ!俺のケツマンコに、ちんぽぎでる゛ぅぅ!

  すげえ゛ぇ、すっげえ゛ぇぇぇ!!

  ちんぽぉ!中でヒクヒクじでぇる゛ぅぅぅ!!」

  

  あまりの快感に、俺はバカになったみたいにそう叫んでいた。だが、それだけの快感であり、それだけの幸福感だった。頭の中が、ちんぽで一杯になる。ガチガチに硬くなったちんぽが、俺のケツマンコの肉壁を抉るだけで体の奥底から、背筋がゾクゾクするほどの快感に体が震える。

  そんな快感を感じてか、俺のケツマンコは必死になって中でヒクつくちんぽを肉壁で締め付け、より快感を貪ろうと蠢く。それによって、俺のちんぽも限界まで膨張し、先っぽからは、だらだらと我慢汁があふれ続ける。

  

  「ちんぽぉ、ちんぽでもっど俺を抉っでぇぇぇ!!

  ごの゛ぉ、ケツマンコをぐちゅぐちゅにじでぐれ゛ぇぇぇぇ!!」

  

  熱い。俺の中でヒクつくちんぽが、熱くてたまらない。

  異常なその熱に、ちんぽ自体に何かを塗り込まれているのだろうことが分かったが、そんなことは今の俺にはどうでもいい。もっと、その熱いちんぽで滅茶苦茶に犯し、俺を雌としてもらこと。

  

  今はそのことだけが俺の全て。

  

  「ずいぶんと嬉しそうだな、おい。」

  

  ちんぽをぶち込まれて喘ぐ俺に、ちんぽをぶち込んでいる張本人のハイエナ獣人の男が後ろから耳元で囁く。そして、まるで弄ぶかのように腰を動かす。

  

  円を描く様にちんぽを擦り付けられ、肉ヒダを掻き回される。それをヒクつく、硬く反り返った火傷しそうなほどに熱い熱を発する本物のちんぽでされていると分かると、肉ヒダにちんぽが引っかかるたびに、体の奥底から言葉に出来ないほどの莫大な快感が起こる。

  

  「あ゛っ、ああ゛!ずげえ゛ぇ、しゅげえ゛ぇぇぇ!!

  ちんぽでぇ、俺のケツマンコぐちゅぐちゅしゃれ゛で ぇぇ!!!」

  

  グチュ!ニチャ!っと、汚らしい水音が俺たちの接合部から発せられ、その汚らしくもイヤラシイ水音が、俺の耳と脳みそを犯す。その音が届くたびに感じ、自分が自らの意思でケツマンコをキュウキュウと窄め、ちんぽに吸い付いて貪欲に快感を貪ろうとする。

  

  まだ、ピストン運動さえされていない...本当にちんぽを挿れられただけの状態にも拘わらず、既に俺の身体はケツ穴をマンコに変え、雌としての快感と幸福を噛みしめ、雌にされる悦びに浸っている。

  

  

  あれほど、嫌悪感を持っていたはずのハイエナ獣人の男に対しても、今となっては寧ろ、雌としての幸福を教えていただけた人に...どれだけ感謝しても足りないほど、好意や敬愛の気持ちさえ湧いていた。

  

  「そうかそうか...おまえの主人として、俺もお前が乱れている姿は嬉しいぞ。」

  

  ‘主人'...その言葉が、俺のちんぽと快感で蕩かされてバカになった脳みそに、何度も響き渡る。

  

  

  

  

  

  

  

  

  主人、主人、主人...彼は、俺の、俺の...

  

  

  

  

  ご、主人...ご主人、様...!!

  

  

  

  

  そうだ!ご主人様!!

  俺に快感とちんぽを恵んでくださる、この卑しいケツマンコにちんぽをぶち込んでくださる俺の大切な人!!

  

  

  

  

  

  「ご、主人様...ご主人様ぁぁぁ!!!」

  

  頭の中で何度も響いた言葉が、俺の中で一つの答えを生み出した。

  

  こいつは...この人は...このお方は、俺のご主人様!この不出来なちんぽ狂いの雌猫ケツマンコ交尾狂いの変態に、この肉便器にちんぽを恵んでくださる俺のご主人様!!

  

  それを理解した時、俺の無駄に筋肉を付けた筋肉だるまのような身体が、歓喜に無力に震えた。

  

  「はやく、この卑しい雌猫をちんぽで滅茶苦茶にして下しゃい゛ぃぃぃぃ!!

  ご主人様のちんぽで、ちんぽで俺を貴方の雌にして下しゃいまぜえ゛ぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

  

  そして、俺は叫んだ。この筋肉だるまの俺に雌としての快感を教えてくださったご主人様に、ご主人様の雌になりたいと、懇願した。

  

  「お~お~。さっきまでは、嫌だとかぬかしてやがったのに。」

  

  すると、後ろでちんぽを挿入してから動かなかったご主人様が、バチン!と肉と肉のぶつかる破裂音をさせて俺に腰を打ちつけた。

  

  「ひぎい゛ぃぃぃ!!

  も゛う、もうじわ゛け御じゃいましぇん゛でじだぁぁ!!」

  

  腰を打ちつけられたことで、ご主人様のちんぽも動き、俺の肉壁をごりごりと抉る。抉られた部分からはすさまじいまでの快感が発せられ、俺は顔を歓喜の涙と唾液でぐちょぐちょに破面させながら、彼に謝罪する。

  

  ご機嫌を損ねるわけにはいかない...卑しい肉便器となってしまった今、俺にはちんぽをくれるご主人様こそがすべてだ。彼を、ちんぽを失いたくない!俺の心には、そのことで一杯になっていた。

  

  「まあ、今日は初めてだから特別に恵んでやろう。」

  

  「あ゛、あ゛りがどう゛ごじゃいま゛しゅう゛ぅぅぅぅ!」

  

  「よし...なら、めいいっぱい...喘ぎ狂え。」

  

  その言葉を発せられると同時に、ご主人様が動く。

  

  それによって発せられた...さっきと同じ肉のぶつかる破裂音と、イヤラシイ水音が部屋中に響き渡る。そして、俺の野太く低い重低音の声が、艶を帯びている嬌声も。

  

  「あ゛、あ゛ぁぁ!!ちんぽ、ちんぽしゅげえ゛ぇぇぇぇ!!!

  むり゛ぃぃぃ!ちんぽで頭が変になっぢま゛う゛ぅぅぅぅぅ!!!」

  

  ケツマンコも、その周りも、ちんぽも顔も...俺はもう滅茶苦茶だった。それでも必死に、ケツマンコの中の肉壁の柔肉でちんぽを締め付け、快感を貪り、ご主人様に満足してもらおうと必死になる。

  ご主人様は、決して手加減しない。まるで獣のように荒々しい腰使いで、俺のケツマンコをその硬いちんぽで抉り、俺の中の雌を満たす。実際、俺のケツマンコからは腸液が漏れ出て、気持ち良くて可笑しくなっていることだけが、バカになった頭で唯一、鮮明に理解できた。

  

  「ふう、ふう...媚薬で狂わせた初めてで、これなら上々か...

  依頼者用に、後でまた少し手を加えるとして、今は妥協するか。」

  

  「あ゛、あ゛、あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

  

  後ろで何か声が聞こえたが、今の俺にその言葉の意味を考える余裕はない。まあ、今となっては考える必要もない。

  

  

  

  俺は肉便器。俺は雄からちんぽを恵んで貰って、ただ自身の雌を満たす便器...それだけの存在...ふへ、あへへ...♥

  

  

  

  「っ、とりあえず...一発ヌいとくか、いいかおっさん!肉便器として、よく覚えておけよ!精液の味を!!」

  

  「ぎでえ゛ぇぇぇ!!ザーメン、俺のケツマンコにいっぴゃい゛注いでぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

  

  激しいピストン運動が続く中で、ふと俺の後ろで腰を振るご主人様が少し声を荒立てさせて、俺に怒鳴りつけるように言う。その命令と、中にあるご主人様のちんぽが最初よりも膨張して小刻みに震えていることから、ご主人様が射精しようとしていることが分かる。そのことが...俺は自身が肉便器としてキチンと役目を果たせている充実感と、今から雌として雄のザーメンを孕ませてもらえるという事実による幸福感に酔いしれる。

  

  

  コリっ!

  

  「ひぎい゛ぃぃぃぃ!!!あがあ゛ぁぁぁ!!」

  

  その感覚によっていると、不意に俺の敏感になったケツマンコの中でとある一点にご主人様のちんぽが当たる。

  

  

  「んがあ゛あ゛ぁぁぁ!!あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!」

  

  その感覚に、俺は思わず身体を跳ねさせ、自由の効かない両腕に力が入り、がちゃん!がちゃん!と大きな金属音をさせるほどに暴れ狂った。

  おそらく、そこは俺の前立腺。そこに、ご主人様のちんぽがぶち当てられたのだと、暴れ、喘ぎ狂いながら俺は理解した。これが、前立腺を刺激されるケツマン交尾...今まで、ご主人様は敢えて底を避けるように腰を振っていたため、この感覚は今初めて経験するもの。

  

  これが前立腺をちんぽで突かれる感触...気持ちいい...ぎも゛ぢい゛い゛ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!

  

  今まで敢えて刺激されなかったそこを、ご主人様は今度はわざと狙ってちんぽで突き上げてくる。その、異常なほどの快感に頭がスパークし、硬く我慢汁を流していた俺のちんぽが、壊れた噴水のように暴れて我慢汁をまき散らす。一突きされるだけで壊れそうなほどの快感を、何度も連続で突かれて与えられ、何度もスパークする快感に狂う。

  

  ちんぽで雌にされているという、満たされた気持ちに、快感に...

  

  「おらっ、イくぞ!ぐっ、おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

  

  「あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

  

  そして、ご主人様のちんぽが俺の中で弾け、凄まじい熱を帯びたヨーグルト状の濃いザーメンが俺の肉壁に当たりながら注ぎ込まれていく。

  俺自身も、それに答えるかのように俺のちんぽから白濁液をぶっ放す。あまりの凄まじさに、高く放たれた白濁液がドバドバと俺の身体に降り注ぎ、黄色と黒の縞模様の獣毛と腹部分の白い獣毛が、汚らしい白濁液に染まっていく。そして、筋肉に覆われた身体の激しい凹凸が分からなくなるくらい、俺は白濁色に染まっていった。

  

  

  汚された...俺は、自分の全てを汚された...嬉しい、嬉しくてたまらない。

  

  あへ、あひひ♥

  

  

  

  

  

  

  「完全に堕ちたようだな...」

  

  「あへ...あはは...」

  

  ドクドクと中出しされる快感に俺が魘されていると、ご主人様がそう吐き捨てるように言う。

  

  

  完全に堕ちた...いくら、俺がちんぽとザーメンでバカになってるとはいえ、その言葉の意味が理解できないわけではない。だが、今の俺にとって‘堕ちた'という表現は、あまり相応しいとは言えないだろう。

  雄に媚びを売り、ちんぽによるアナルセックスという極上の快感を覚え、雌としても肉便器としても開花したこの身体は、寧ろ今の俺には誇らしささえ覚えていた。この無駄に鍛えられた筋肉質な肉体も、雄に媚びを売る至上の材料となり、この肉壺へと誘えばちんぽという名誉と快感が与えられる。

  

  

  

  妻?息子?家族??...そんなもの、最早どうでもいい。俺はちんぽさえあれば幸福で、肉便器としての生こそが生きがいで...ちんぽとご主人様こそが俺の全て...えへへ♥

  

  

  

  「さて...」

  

  ズブリという鈍い音と汚らしい水音をさせて、俺のケツマンコからご主人様のちんぽが引き抜かれる。

  

  「あっ...」

  

  不意に失った...圧倒的な存在感のちんぽが引き抜かれ、俺の口から思わず声が漏れる。そして、ゆっくりとご主人様の身体が俺から離れていく...彼の熱が、俺の大好きなちんぽとご主人様の熱が離れていく。

  

  

  それが、そんなちょっとしたことが俺の中でどうしようもない絶望感となって、俺の心を支配していく。

  

  

  

  ガチャリと音を立てて、俺の腕を縛り付けていた鎖が外される。

  

  「これでお前は自由だ...」

  

  そう一言だけ発すると、ご主人様は俺とは反対の方向へと振り返り、ゆっくりと歩みを進めていく。

  

  

  

  

  ああ、そうなんだ。俺は、ようやく解放されたんだ。

  

  ようやく、ようやく...

  

  帰るんだ...ずっと、そう思って必死に耐え続けてきた。

  

  帰る...帰るんだ...

  

  ...

  

  何のために?誰の為に?

  

  ようやく解放された...そう願っていた...何のために?

  

  ...

  

  

  

  

  「あっ、いっ...嫌...」

  

  俺はブチ模様の獣毛をもつハイエナ獣人の男...ご主人様の服へと手を伸ばし、掴む。

  

  

  何のため?そんなことは、決まっている。

  

  俺は、ご主人様のため...俺の全てはご主人様の為。

  

  

  

  俺の存在理由を失いたくないと、俺はご主人様の服を掴む。そんな俺の行動にご主人様が止まったのを確認すると、見捨てられたくない俺は、目の前で寝転がって両足を上げて俺の卑しいケツマンコが見えるようにすると、そこへと自分の武骨な指を3本無理やり挿入し、グチュグチュとかき回してアピールする。

  

  自分に至らない点があったのなら、貴方の肉便器として恥ずかしくないケツマン交尾とちんぽ狂いの変態になってみせる。自分に足りない点があったのなら、自分自身の意思で身体を開発して、恥ずかしくない肉便器として生きて行って見せる。

  

  だから、自分を見捨てないでほしいと...彼に必死に媚を売る。俺に雌としての悦びと、ケツマン交尾の快感を教えてくれたご主人様を、失いたくない。

  

  「...主人に対する依存度は、既にかなりのモノか。思った以上だな。

  意識改変と感情操作は、これからのつもりだったが...ここまでくれば、殆どその必要もなさそうだな。

  これも一種の、才能...なんてな。」

  

  そんな哀れな俺の姿に、何かを呟くように言うご主人様。そして最後には、嘲笑にも似た笑顔で俺を見下す。

  

  その嘲笑は、俺にとってはご褒美だ。それは少なくとも、ご主人様が俺に対して無関心ではないことを意味している。哀れな肉便器の俺は、嘲笑される程度は当たり前のことで、寧ろ、俺の中にある歪に肥大化した被虐心を刺激してくださるご褒美だ。

  

  しかし、無関心は違う。

  

  無関心とは、つまり無だ。そのモノに対する感情を一切持たない、それこそ空気か何かと一緒の存在になってしまう。哀れな肉便器である俺が、ご主人様の傍にいるのが当たり前になることに不服はなく、使われるのが当然と周りが認識するのは、俺にとっては自身の役割を果たせているといえる。

  だが、無とは存在さえ認識されないことを意味している。それは、今の俺にとっては存在を全否定されたことと同じなのだ。肉便器の俺は、あくまでも肉便器の俺以外に‘ちんぽで犯して下さる相手'が必要になってくる。それは最低でも、相手に自分が‘良質な肉便器'であることを認識してもらい、‘使ってやろう'という意識を相手に持たせることが最重要となる。

  だからこそ、無関心が怖かった...それは、折角ご主人様が教えてくださった‘肉便器としての自分'の否定であり、‘ご主人様への裏切り'である。そんなこと、容認できるはずがない。

  

  「ごっ、ご主人様ぁ...」

  

  出来る限り肉便器として情調的に、淫らに見えるように...必死で筋肉だるまな自身の肉体をくねらせ、武骨なその指でヒクつくケツマンコを掻き回し、卑猥な水音をたてる。肉便器としての完熟した姿を雄である相手に見せ、その本能と性的欲求を刺激するように...ただ求めるだけではなく、自身が貴方の肉便器であるということを最大限に見せつけながら。

  

  「おりぇ、ケツマンがヒクついて頭が変になっちまいそうです...ちんぽを、ちんぽを恵んでくだしゃい゛ぃぃ...」

  

  貴方の肉便器だと、貴方のための精神と肉体なのだと、相手に必死に見せながら...

  

  「そうか、ちんこを恵んでもらいたいのだな?」

  

  すると、そんな俺の姿を何度か確認してから、ご主人様が口を開く。

  

  「はい゛、はい゛ぃぃ!!」

  

  そんな問い掛けに、あくまでも求めていることを知っていただけるように必死に、それでもくどくなって嫌われたりしないようにギリギリの返事で、俺は答える。

  

  「おまえは、何者だ?」

  

  そんな俺が、今か今かと待ち望んだご主人様の問い掛けは、思わず面喰ってしまいそうなほど単純なものだった。

  

  「ご主人様の、哀れで淫乱なケツマン交尾とちんぽ狂いの肉便器でしゅ゛!!」

  

  その問い掛けに、俺は即答する。ここで少しでも、もうちんぽを恵んでもらえないんじゃないかという恐怖心と、ご主人様への忠誠心を示すために。

  ご主人様への忠誠心だけでなく、恐怖も素直に示したのは、貴方に‘依存している'と教えるためだ。依存とは、簡単に言えば頼ることを止められない状況であり、もう貴方無しでは自分は生きていけないと示すためだ。

  

  「そうか...それでは、おまえの好きなものは何だ?」

  

  「ご主人様と、雄臭いちんぽとザーメンです!」

  

  これも簡単だ。そもそも、肉便器の俺が欲し、かつ、依存している俺が好きなものなど決まっている。

  

  「そうか、つまりおまえは...俺の言うことなら何でも聞くか?」

  

  「もちろんです!」

  

  これも当然のことだ。だからこそ、一抹の不安を覚える。

  これは、ご主人様が俺の依存度と忠誠心を信用していないという表れではないかと思ってしまう。

  

  それは、俺にとっては致命的なことだ。こんなに慕っているのに、それを理解に苦しむ程度でしか表せていられていないということでもあるのだ。

  

  「そうか、なら...」

  

  すると、ご主人様のその言葉に応えるかのように、後ろから人の気配がする。

  

  「此奴ら相手に、存分に狂え...」

  

  そして、ご主人様のその言葉ともに後ろから数十人もの屈強な雄たちが現れた。その誰もが俺を見下し、嘲笑し、変態だと罵る。

  そんな彼らの様子を見て、ご主人様の言わんとしていることを理解する。

  

  

  

  今から俺は、彼らによって輪姦されるということを。

  

  

  「はい゛ぃ♥」

  

  そんなご主人様からの命令に、俺はアヘ顔になりながら返事を返す。

  

  ちんぽで脳みそを蕩かせてバカになりながらも、俺は理解していた...これは先ほどの自分の対応によるご主人様からのご褒美であり、より良質な肉便器として完熟させるために、ちんぽとザーメンによって起こる悦びと快感を、俺の身体に教え込み、染み込ませるためであることを。

  

  

  俺の返事を確認すると、小さく笑みを浮かべてご主人様が俺から距離を取ると、それを皮切りに雄たちが一斉に俺の身体を目指し、その太い腕を伸ばす。

  その腕が俺の顔へ、腹へ、胸へ、ちんぽへと伸び、一気に俺を責めたて始める。発達した胸筋をもまれ、蛇が這いずるかのように指で身体の敏感なところを責められ、いきり勃って我慢汁をあふれさせるちんぽを荒々しく扱かれる。それだけでも意識が飛びそうなほどの快感だったが、俺の筋肉に覆われた硬い両脚を掴まれたかと思うと、目の前にいた雄はその硬くそそり勃つちんぽで、俺のヒクついたケツマンコを一気に貫いた。

  

  「あひい゛ぃぃぃぃ!!ちんぽぎだあ゛ぁぁぁぁ!!

  しゅげえ゛ぇ、ちんぽ、ちんぽいっぱいぎでえ゛ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

  

  ドピュルルルルルル!!!!

  

  「ちんぽ奥までぎでぇ、俺、壊れぢま゛う゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

  

  ブジュルルルルルル!!!!

  

  「無理ぃ゛ぃぃぃぃ!!!イくイく、イぐう゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」

  

  ブシャ~~~~~~!!!!

  

  「お゛、おごっ、んがあ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

  みっ、みでぇぇぇぇぇぇ!!ご主人ざま゛ぁ、俺の痴態みでぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

  

  ゴボゴボゴボゴボゴボ!!!!

  

  

  

  そして俺は、輪姦された。筋肉で出来た身体の凹凸も、黄色と黒の縞模様の虎獣人の獣毛も殆どわからないくらいに、身体の外も中も白濁液に汚されていく。思考は既にピンクに染まり、淫語や意味の分からない嗚咽交じりの嬌声を放つ。

  そんな中で俺自身も、ちんぽでゴリゴリと柔肉を抉られては中に種ヅケされ、何度も何度も果て、潮を噴き、例えザーメンが出なくなっても止まることのないケツマン交尾によって、脳で処理できないほどのオーガニズムを経験し、何度も気絶してはそれ以上の快感で無理やり意識を引き戻されるを繰り返し、俺は肉便器として多くの雄に使われた。

  

  

  

  

  ...幸せだ。ご主人様に見守られながら、ご主人様によって教えていただいた肉便器としての幸福と、雌としての悦びを得ていることが...ちんぽが、ちんぽが、ちんぽちんぽちんぽ...

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  目の前で繰り広げられる肉欲の宴。一人の虎獣人を中心として、多くの雄たちの凄まじいまでの肉欲を、その屈強な身体に一心に受けながら、虎獣人のおっさんはただただ淫らに乱れ続ける。

  

  

  ...予想以上だった。本来の計画ならば、あと数日かけて新作の媚薬の実験と並行して身体を開発し、一週間後くらいにアナルセックスの快感を教え込む予定だったのだが、想像以上に彼が出来上がっていった。そんな彼の姿に「最初から才能があったのかな?」なんて考えが思い浮かぶあたり、俺も‘調教師'としてまだまだだなと、思わず自嘲にも似た笑みが零れる。

  

  「おやおや、ずいぶんと楽しそうですね調教師さん...肉便器の調教が、そんなにうまくいってるんですか、デュフフフフ。」

  

  そんな俺に、後ろから誰かがゲスな笑いを帯びた言葉を投げかけてきた。誰かっといっても、こんな場所に来る相手で、しかもこんなにも口調に特徴のある相手なんて、今回の依頼者くらいのものだ。

  

  「ええ、まあ。これなら、予定を繰り上げて最終調整込みでも、一週間程度で済むと思います。」

  

  「それは、それは...これは、肉便器の完成が楽しみですね...デュフフフフ。」

  

  そう言うと、依頼者である豚獣人は豚っ鼻を鳴らしながら、反吐が出そうなほどイヤラシイ目つきで、目の前の肉欲の宴の中心となっている虎獣人を見つめて、ぺろりと舌なめずりした。

  

  「...これは、素晴らしい光景ですね...デュフフフフ。

  それにしても、全く腹の立つ...此奴の性で、今日は随分と手間を取らされた上に、私のプライドまで傷つけられた。

  全く、好みのタイプでなければ、さっさと人として壊して、性処理道具として売ってやるところを...まあ、その分はこれからたっぷりとその身で償ってもらいましょうか...デュフフフフ。」

  

  依頼を受けたときに一度会ってはいたが、ここまで人としての品格も性格も最低となると、いっそのこと清々しいほどだ。

  

  「あとは、更なる熟成のための肉体開発と、今彼が抱いている主人に対する依存相手を自分から貴方にすり替える工程を終えれば、調教終了となります。」

  

  そんな相手とまともに対話する気など起こるはずもなく、俺は淡々と仕事の話を進めていく。

  

  「了解だよ、デュフフフフ。

  それにしても...依頼料が必要ないということでしたが、本当に良かったのですか...お金なら心配せずとも、今まで通りキチンと支払いますよ...デュフフフフ。」

  

  「いえ、今回は新人である自分の研修にご協力いただいた上、大切なお得意様ですから...今後とも、わが組織をご贔屓に。」

  

  そう、今回の虎獣人への調教は俺の調教師としての初仕事。俺の父から受け継いだ二つ名と共に、受け継いだ仕事をしていくための実地研修であった。まあ、父のこともあったし、何より組織本部で行った試験をトップで合格している俺の実力を疑う者などいないが、実際の現場を体験することも重要とされ、今回の仕事を任されることとなった。

  

  「では、自分はこれで...」

  

  「おや、いいのですかな...調教師の貴方が、対象である彼を放置しても?」

  

  「ええ、今彼を輪姦している彼らもわが組織の一員です。

  調教師でないとはいえ、武術も身に着けたメンバーです...問題はないでしょう。

  どちらにしても、今日の段階でこれ以上の調教も出来ませんし、一度本部に戻って経過報告も必要ですから。」

  

  「それはそれは...忙しい御身分ですな、デュフフフフ。

  それでは私も、そろそろ仕事に戻りましょうかね。」

  

  そう適当に話を終えると、依頼者の豚獣人はゲスな笑いを上げながら部屋を後にする。そんな彼の姿を横目に見ながら、改めて虎獣人の方へと向く。既に身体中を白濁液で汚し、顔は完全に破面して雄に媚びる姿は、肉便器以外の何物でもなかった。

  

  自分は、依頼者の彼のことを人として最低などと評したが、実際、こんなことをしている俺にそんなことを言う資格はない。だが、だからといって俺には、この道しかなかった。

  

  

  ...やはり、俺もまだまだだな。調教対象に情が湧くなんて。

  

  

  それは、調教師としては最低で...人としては当たり前で...

  

  それでも、俺はもう...戻れない。

  

  「さようなら、久志さん...あの時の言葉...」

  

  

  

  

  『そりゃあ、残念だな...俺、あんたの父親である九条選手のファンで、ずっとヤりたいって、思ってたんだがね。』

  

  

  

  

  「あれ...結構、マジだったんだぜ...」

  

  

  

  その言葉が彼に届くはずがない、それを分かってもいても、俺は自分の気持ちを少しでも誤魔化すためにそう言うしかなかった。調教師の世界がどういうものか分かっていたはずなのに、情けないことこの上ないな。

  

  そうして、俺もその場所を後にする。扉を閉める時、一際大きな嬌声が上がったが、もう俺はそれを確認する気もなかった。

  

  

  

  

  ブーブーブー

  

  ピッ!

  

  「ああ、そうか...分かった。

  兄ちゃん直ぐ帰るから、おまえの作った夕飯うめえから楽しみにしてるよ、公平。」

  

  

  [newpage]

  [chapter:~一週間後~]

  

  ここは、どこだろうか...俺はなんで、こんなところにいるのだろうか?

  

  

  気が付くと、俺はどこかの河川敷でスーツ姿のまま、横たわっていた。上体を起こし、痛む頭を押さえながら俺は自分の、今置かれている状況を整理しようと考えを巡らせる。

  

  俺は確か、仕事での苛立ちから早く家に帰ろうと、繁華街を抜けた人通りの少ない道を通っていて...その後は...

  

  『ち.ぽ...も...おりぇ...壊れぢ.....も.ど...』

  

  

  

  

  ...思い出せたのは、ここまでだった。思い出せたことも断片的過ぎて、これといった有益な情報とはならない。

  

  

  『帰るんだ...ずっと、そう思って必死に耐え続けてきた。』

  

  

  そうだ...俺は、帰らないといけない。何故かはわからないが、そうしないといけないのだから...

  

  

  

  

  夜道を、チラホラと見かける街頭に導かれるように俺は歩き続け、見慣れた玄関の前に立ち、がちゃりと大きな音をさせて俺は扉を開く。

  

  「...ただいま。」

  

  

  帰ってきた、帰ってきたはずだ。その証拠に、俺の妻も息子も、その眼に涙を浮かべながら「心配した。」と俺に抱き付く。そんな温かい、俺の家族。

  

  その日のうちに妻が出していた捜索願を取り下げ、親類や会社の人達に一応報告を終え、目も回りそうなほどのあわただしさの中で、その日は過ぎていった。

  

  次の日になり、会社を休んで病院で一応検査もしてもらった。結局、俺は多少の記憶障害を起こしてしまっており、この行方不明となっていた一週間の間に何が起こったのか分からないまま、警察の捜査も行き詰っていた。

  

  

  

  

  それから数日程、療養の機関として会社から休みを頂いている間、俺は酷い身体に感じる疲れからか、まるで死人のように深い眠りについていた。目を覚ませば、心配した妻の顔と息子の顔、それに俺は少し困ったように笑い返すしかなかった。

  

  

  夢の中で、何かが見えた気がする。しかし、起きてしまうと何を見ていたのかもよく思い出せないまま、心のどこかにそのことをシコリとして残し、俺はどこか納得のいかない日々を過ごしていった。

  

  

  そんな生活を一週間ほど過ごし、流石にこれ以上の休暇は職場に迷惑がかかるとして復帰。出かける時に、妻が多少、心配そうに俺に大丈夫かと何度も声をかけてきたが、俺はそれにまともに対応もせず、出迎えに来た息子の顔も見ることもなく、職場に向かう。

  

  

  そこに、俺は少し違和感を感じた。

  

  

  こうじゃなかったはずだ...確か、俺はこんな奴じゃなかった。それでもなぜか、これが当たり前だという違和感もある。そんな相反する想いを抱えたまま、俺はただただ職場へと急ぐしかなかった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  そこで俺は、この違和感自体が無意味だと知ることになった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  数日後、俺は妻の蘭に別れ話を切り出す。あまりにも突然な、あまりにも一方的な俺の別れ話に、妻は驚き、涙していた。そんな俺らの姿を、息子の正志が心配そうに見つめているのが分かったが、その時の俺はそんな息子の視線さえどうでも良くなっていた。

  結局、別れる理由も言わずに、俺は一方的に息子を捨て、妻と別れたのだった。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  「ほう、それはそれは大変でしたね。寂しいですか、家族と離れて...貴方は会社でも有名な愛妻家であり、よい父でしたからね。」

  

  「ぞっ、ぞん゛なごとぉぉ!どうでもいい゛でずぅぅ!!

  ご主人様の゛ぉぉぉ!!ご命令d、んひ゛!!ご主人様のドリルちんぽがぁぁぁぁぁぁ!!奥まで、届ぐぅぅぅぅぅ!!!」

  

  「おやおや、ずいぶんと酷い方ですね...家族と私の逸物、どちらが大切なんですか?」

  

  「ちっ、ちんぽぉぉ!!ご主人様のドリルちんぽでずぅぅぅ゛!!!

  あひっ、もっと゛ぉぉ!もっど俺のケツマンコ滅茶苦茶に犯じでぇぇぇぇぇ!!!」

  

  「本当に、貴方は淫乱ですね...デュフフフフ。」

  

  「はい゛ぃぃぃ!!おりぇはぁ゛、貴方の゛淫乱な肉便器でずぅぅぅぅ!!

  ちんぽ、ちんぽで脳みそグチュグチュになってイく、哀れな雌猫でずぅ、あは♥」

  

  「フフ、そう通りです。ですから精々、私が飽きるまでは頑張ってくださいね...デュフフフフ。」

  

  「がっ、がんばりまずう゛ぅぅぅ!!もっどお、貴方に相応しい淫乱な肉便器にな゛り゛ま゛ずがら゛ぁぁ!!

  ご主人様の雄ミルクを、この便器のケツマンコに注いでぐだざい゛ぃぃぃぃ!!!」

  

  

  

  

  家族、妻、息子...そんなもの、どうでもいい。父親へのコンプレックスなんて、今あるこの快楽の前には何の意味もない。いや、そもそも俺には考える必要なんてない。俺はただ、ご主人様の命令に従って、腰を振り、ケツマンコを締め付け、ご主人様の性を受けながら快楽を貪ればいいのだ。

  

  

  それが...おりぇにとっての、幸せじゃかりゃぁぁぁ...あは、あはははははは♥

  

  

  [newpage]

  [chapter:~数十年後~]

  

  

  小さく揺れる、動く車の中。俺の意識はぼんやりと、かつての父の姿を思い浮かべていた。しかしそれは、外の景色を眺めても、暗い夜の闇に周りの景色が飲み込まれていく光景と同じように、思い浮かべた父の姿も、俺の意識の闇へと飲まれていってしまう。

  

  

  俺にとって...俺たち家族にとって、忌むべき記憶。

  

  

  あの日、あの父が何故あんなことをしたのか。俺はもちろん、母でさえその理由を知らない。俺の記憶にある姿は、表情に驚愕を浮かべ涙を流す母の姿と、冷たいと感じるほどに無表情だった父の顔。

  

  

  あの頃は、何もわからなかった。それ以前の、俺の記憶にある父の姿は、俺や母に優しく笑いかけてくれる...大好きな姿。それが、まるで無関心にでもなってしまったかのように、冷たい目で俺たちを見据える父の眼。

  

  ...今なら、分かる。あれが、堕ちた者の眼であるということに。そういった者たちに多く触れあった今の状況ならば、それを理解できる。

  

  

  

  だが、嘗ての俺がそんなことを知るはずもなく、毎日を泣いて過ごす母の姿に嫌気がさし、荒れた時期が俺にもあったなと、自嘲の笑みが思わず零れる。

  

  

  「...大丈夫か、正志。」

  

  どうやら、そんな俺の元気のない姿を感じ取ったのか、隣の運転席で車を運転している薄い焦げ茶色の毛をもつ狼獣人...[[rb:誠也>せいや]]が心配そうに、俺に声をかける。

  

  「心配ねえよ...俺も、一々と気にするような...そんな柔なやつじゃねえって。」

  

  「...そうか。」

  

  そんな誠也の姿に、俺は空元気でしか返事を返すことが出来なかった。そんな俺に、誠也も何かを感じ取ってくれたらしく、それ以上は何も言わずにいてくれる...此奴のこういう優しいところが、今は素直に嬉しかった。

  

  

  

  

  「そろそろ、目的の場所に着くぞ。」

  

  「...ああ。」

  

  そんな中、ふと重々しい口調で誠也がそう言う。それに簡単に返事をし、目的とした場所を目視する。見えてきた場所は、荒廃した土地だった。

  ここ、月影町は決して貧しい街ではない。普通に発展し、近くにはリニアの駅とそこから広がる繁華街。そこから少し歩けば住宅街が並び、寧ろ、近隣の町よりも遥かに発展した町といえる。

  

  だが、そんな煌びやかに見える町は、一皮むけば生々しい場所へと変わる。昔、とある会社が開発を進めていたが、その会社の倒産してしまい、買い手も付かなかった広大なこの土地はそのまま荒廃してしまった。まあ...表向きはの話だけどな。

  

  

  そんな何もない様な場所に建つ、表面の壁や屋根が焼け爛れた教会。ここは嘗て、種族大戦の頃から建っている建物であり、歴史的に価値のある建物だと言われていた。そんな場所だったが、開発が中止され、荒廃して以来は忘れ去られた場所として、多くの人々も教会の存在を忘れていってしまった。

  

  

  

  

  車から降り、改めてその建物を凝視する。

  

  「やっぱり、俺一人で確認してこようと思う...おまえはここで、待っててくれ。」

  

  すると俺に、運転席から降りた誠也が、また心配そうにそう告げる。その眼はどこか、俺をこんなところに案内してしまったことを後悔しているかのように、申し訳なさそうに見つめている。

  

  そんな誠也の不意をつき、そっと唇に触れる程度の優しい口付けをして、口を開く。

  

  「誠也...悪かった。おまえを付き合わせて...」

  

  唇が、口の中が嫌に乾く。こんな、立派な中年とよべる程の歳を重ねていながら、ずいぶんと情けない話だ。

  

  「‘元'調教師のおまえには...辛いことをさせているんだな。」

  

  「俺のことは、どうでもいい。そんなこと、どうだっていい...それより、おまえの方g」

  

  それ以上、誠也の声は言葉として彼の口から出ることはなかった。まるで、乾いた唇を潤そうとするかのように、俺が再び彼と口付けを交わしたからだった。

  

  「正志...おまえ...」

  

  「もういいんだ。おまえが、苦しむ必要なんてない...誠也、おまえは悪くないんだ。」

  

  いつもより少し低い声で、ゆっくりと響く様に言う。俺たちしかない、この何もない空間で、俺の声だけが響いた。

  

  「...すまない。俺の方が、おまえを支えないといけない立場のはずなのにな...」

  

  少し顔を赤くしながら、そう言って誠也が一歩下がる。

  

  

  ったく、照れるとしでもねえだろうによ。

  

  

  「いや~、俺は肉便器だからな...受け止めるのは得意ってこった!」

  

  あえて俺は、普段の俺らしく明るく振る舞うと、一つ大きなため息をついて誠也が優しく微笑む。

  

  「つーか、これが終わったら犯ろうぜ...こんなになっちまったしよ。」

  

  そんな誠也に、また一つ軽い物言いでそう言い、自身の股間部のテントを指さす。

  

  「ったく、仕方ねえな...」

  

  俺の姿を見ると、今度は本当に呆れたようにため息を一つついて歩き始めた誠也。だが、仕方のない話だ...好きな奴と、あれだけキスすれば、自分の愚息がそれを感じ取ってしまうのは...元々、感度も性感も俺自身かなり高い。

  

  

  ...まあ、それだけが理由ではない。

  教会から少し離れた場所でありながら、そこから発せられるこの臭い...強い、性の臭いが...

  

  

  

  

  

  教会の扉を大きな音をさせて開けば、それはより強く、より鮮明に、より暴力的に俺たちに性の臭いを伝えた。その臭いは、今まで人生の中でも商売の中でも俺は強い性の中で生きていたと自負しているが、そんな俺でさえ思わず鼻を塞ぎたくなるような酷い臭いだった。

  

  ...この教会は、所謂‘廃棄場'。調教師の組織や、それに関連する者たちが‘使えなくなった性奴隷や肉便器を廃棄・処分する'ための場所だ。

  

  そもそも、この土地自体も、調教師の組織やその組織と協力関係にある者たちの所有物であり、表ざたには出来ないようなことを行うための場所として存在している。

  

  こんな広大な土地をと、この平和な国に住む者たちならば言うだろうが、知った者から言わせれば、彼らはただの世間知らずな幸せ者だ。少なくとも、俺はそう思う。

  

  

  そして、扉を開けた先にあったものは臭いだけでなく、その臭いの元となる者たちの姿だった。あちこちから、小さなうめき声にも似た嬌声が上がり、イヤラシイ水音が鈍く起こる。

  多くの雄たちが交わる場所、正常な人から見れば地獄のような光景が広がっていた。辺りには吐き出され、片づける者もいないために放置され、固まった白濁液が辺り一面に広がっている。そんな彼ら以外にも、嘗ては命だった者たちもいる。ここは、そういう場所なのだ。

  

  俺が一瞬、広がった臭いと光景に怯んでいると、特にこれといった変化もなく、誠也がゆっくりと歩みを進め、俺も慌ててそれに合わせて歩き出す。

  

  「まあ、元とはいえ俺は調教師だからな...」

  

  俺が歩みを合わせると、どこか嫌そうに自嘲にも似た笑みを浮かべて、独り言のように誠也がつぶやいた。

  

  当然の話だろう。俺が先ほどから反応しているモノは、おそらく調教師たちが彼らにもたらしたものだ。圧倒的な肉欲、性への渇望、そして時には媚薬や、過激なモノでは肉体改造を施してフェロモンを発するようにされた者など、より依頼者が求める肉便器として作られ、調教された者たちからの臭い。それに、俺の中の雌が反応してしまっているのだろう。ケツマンコの疼きが酷くなり、意識がまるで薄い膜でも被ったかのように虚ろになりそうになるのを、必死に歯を食いしばって耐える。

  

  「...やはり、俺だけで...」

  

  「頼む、俺も行かせてくれ!」

  

  「...分かった、無理はするなよ。」

  

  誠也が再び、心配そうに俺に声をかけるが今度は空元気の余裕もなく、冷や汗を浮かべながら答えてしまった。少し早くなった誠也の足取りに、あいつなりの優しさをしみじみと感じてしまうあたり、俺も意外と余裕があるのか?なんて、馬鹿な考えが浮かぶ。

  

  ふと、そんな馬鹿な考えをしていると、誠也の足が急に立ち止まり、俺もぶつかる直前で慌てて止まった。どうやら、目的の人を見つけたらしい。

  

  そのことが分かった瞬間、俺の中に一瞬の躊躇が生まれた。そのことを理解し、誠也に気づかれないように、悔しさに肉食獣の鋭い牙を折れそうなほどに噛みしめた。

  

  

  

  予想...っというより、殆ど確定情報だったし、覚悟もしていた。誠也にとっては、嫌なはずの元調教師としての情報網を使って探しだしてくれた情報なのだ。

  

  

  ...俺は、現実を受け止めなければならない。辛い思いをしながら、それでも探し当ててくれた誠也のためにも...あの日から止まったままの、自分のためにも...

  

  

  決意を新たに、俺は誠也が見つけた人の方を見る...いや、人だったっといった方が正しいのかもしれない。

  

  その肉体は多少の劣りこそ見れるもの鍛えられた筋骨隆々の身体、黄色と黒の縞模様と白の獣毛に覆われた獣人...俺と似た姿の虎獣人。そこには、俺の父がいた。

  

  

  

  

  そんな...数十年ぶりに再会した父の現状は、悲惨の一言だった。

  

  その屈強な肉体の多くの場所には生々しい傷跡の数々、乳首は開発され切って歪に肥大化し、乱暴に扱われたのか真っ赤になって、肥大化したにしても可笑しな形になってしまっていた。

  

  いきり勃ったまま萎えることのないちんぽからは、尿道に様々なモノをつっこまれたのかぱっくり開いたまま、ションベンともとれないモノを垂れ流している。

  

  ケツの方からは、何日間放置された何人分かもわからないザーメンの水たまりを作り、アナルローズがはっきりとみえるほどにガバガバになるまで弄ばれている。

  

  そして、身体中を覆うようにザーメンをぶっかけられており、獣毛がそれを吸ってしまい、もうザーメンが取れなくなってしまっている。

  

  

  

  そんな、見るからに肉便器としての姿...目は虚ろに潤み、最早どこを見ているのかも分からず、ザーメンとションベンの混じった唾液を垂れ流し、肉便器としても、人としても完全に壊れた姿。

  

  まあ、だからこんな廃棄所に捨てられているのだと、変に冷静な考えが浮かんだ。

  

  

  ...覚悟はしていた。それに、こうなってしまった性奴隷や肉便器たちは、誠也の手伝いで数多く目にしてきた。しかも、ここまで壊れてしまっていては、もうどうしようもないことも...

  

  「父...ちゃん...」

  

  思わず、そんな言葉が零れ落ちる。変わり果てた父の姿に、あの頃の自分が浮かび上がり、言葉だけでなく...瞳からも熱いものが零れ落ちた。

  

  九条 久志...今の父の姿に...

  

  

  

  

  

  

  

  あの日、俺がまだガキだった頃...会社でも有名なほどの愛妻家であり、家族を大切にしていた父。その頃の父の記憶を思い出せば、いつも優しく俺を抱きとめ、母と笑う姿。

  だが、ある時...一週間ほど父が行方不明になるという事件が起こった。当時のことは、幼かったこともありあまり覚えてはいないが、俺には無理して優しく笑いかけてくれる母が、いつも心配そうに泣きそうな顔で父を待つ母の姿を覚えている。そんな母は、父が帰ってきたとき本当に嬉しそうに、目に涙を浮かべながら喜んでいた姿を覚えている。

  

  ...そして、父から別れ話を告げられ、離婚届を突き付けられ困惑した母の姿を、結局父と別れ、毎日を泣きながら過ごしていた母の姿を覚えている。

  

  何時までもどこか父の姿を求めた、哀れな女性の姿...それが、俺の中の母のほとんどだった。

  

  それだけなら、まだいい。仕舞いには俺に父の姿を重ねて、俺を父の名で呼び、俺を夫として愛しだした母の姿を見て、俺の中で何かが音を立てて崩れ、俺は自分の最後の心を護るかのように母の前から姿を消した。

  その頃の俺は荒れ、そんな生活を続ければ誰も俺の傍にいてくれることもなく。唯一、そんな俺の傍にいてくれたのは幼い頃から共にいた、幼馴染の子だけ。しかし、彼女に俺が抱いていた感情は、愛情というよりも依存だった...そんな彼女との行為もまた、愛情からのものではなく、彼女を失いたくないという依存と執着からのものだ...結局、俺は彼女にも酷いことをしてしまった。

  

  

  

  

  そんな心が壊れてしまいそうな日々の中で、俺が出会ったのが誠也だった。出会った当時の俺たちの関係は、‘調教師'と‘調教対象'だった。親のいない、誰からも必要とされない存在であった俺は、素材としてはこれ以上ないものだったのだろう。

  

  人が聞けば呆れてしまいそうな話だが、俺たちはそんな異常な空間において互いに心惹かれ、いつの間にか‘調教師'と‘調教対象'という関係から‘恋人関係'へと変わっていった。その過程で、そして恋人となった後も、色々と辛かったことや苦しかったこともあったが、二人で何とか乗り越えてきたんだよな...

  

  

  

  

  

  

  「すまない...」

  

  俺が父の姿を見てから、思わず過去へと想いを馳せていると横に立っていた誠也が、唇を震わせながら呟く。

  

  

  誠也が言いたいことは分かる...ここまで人としても、肉便器としても壊れてしまった父を救うことは、もう不可能だってことが...

  

  俺の性だ。覚悟していたはずが、こうなっているかもしれないという確信に近い予想を立てていながら、いざ父の姿を見て、あんな弱音を吐いてしまった。そのせいで、誠也でも救うことが出来ないという現実が、誠也自身を追い詰めさせてしまった。

  

  「おまえが...おまえが悪いわけじゃない...もう、いこう誠也。

  ここに、もう...用はない。」

  

  「っ!

  だっ、だが!!」

  

  俺の言葉に驚き、誠也が取り乱しながら俺に何かを訴えかけるように言うが、俺は目をつむり、首を横に振る。今の俺には、これが精一杯だった。

  

  

  

  

  

  その後、誠也がまだ何か言っていたが、俺は耳を貸さずに無理やり誠也を引っ張って教会を後にする。再び扉を開き、大きく息を吸い、中にたまっているモノを全て出すかのように大きく息を吐いて自分を落ち着ける。この場所に近づき、中で感じてモノから解放され、ようやく頭もすっきりと、まるで靄が晴れたように気分がいい。

  

  

  

  

  これでいい...俺は、自分なりに父のことをきっぱりと割り切れたと思う。

  

  それは、大したことじゃない。正直、ここまできちんと割り切れたのは、隣に誠也がいたおかげだろう。

  

  

  誠也がこちらで俺を引き留めてくれているから、俺は戻ってくることが出来る。もし、誠也がおらず、この場所に一人で来ていたなら...もしかしたら俺は、ここで全てを捨て、父と共に壊れていく道を選んでいたかもしれない。今俺の手に感じる温もりが、はっきりとそれを俺に教えてくれる。

  

  

  この温もりがある限り、俺は大丈夫だと...伝えてくれる。

  

  

  

  

  

  さようなら...父ちゃん...

  

  [newpage]

  [chapter:おまけ]

  

  【[[rb:九条 快志>くじょう かいし]]】

  かつては有名な重量挙げ選手であり、オリンピックの選手として名を馳せた。選手を引退後、自身が世話になったジムでトレーナー業をしながら、多くの選手育成に尽力していた。

  しかし、家族にも行き先を知らせずに突如行方をくらまし、以降は行方不明のままとなった。ネット内では、昔とあるジムで見かけたという情報もあるが、真偽のほどは定かではない。

  

  【デリバリー肉便器サービス】

  一種の、裏サイトで経営されているサービス。本来は特殊なIDと端末でなければ入ることができないどころか、サイト自体見つからないもので、ネット内でも噂程度の存在であった。

  その本質は、調教師の組織や何かしらの事情で肉欲を増幅され、行き場のなくなった肉便器や性奴隷たちの集まりである。あくまでも、社員は社長の[[rb:比仮名 誠也>ひがな せいや]]を除き、元調教師である誠也によって、普通の社会に戻るための再調教を受けてなお、恩義や居場所がないために残った者たちで構成されている。

  ちなみに、リハビリなどではなく再調教の理由は、調教師やそれに準ずる者たちから受けた調教による強制力の強さのための、苦肉の策である。そのことに対し、調教師を否定する誠也は、彼らに対して申し訳ないという罪悪感を抱えている。

  

  【マタタビンビンDX】

  調教師の組織が生み出した媚薬。その名の通り、ネコ科の獣人専用の媚薬であり、このSSでの時間軸では未完成の試作品。

  ちなみに『マタタビンビンEx』は、この媚薬を入手した製薬会社によって数十年後に、一般向けに改良して一部で販売した媚薬である。依存性と効力自体は試作品のDXに劣るものの、それでも使用したものを快感の廃人にしてしまうほどの効果があり、直ぐに生産は中止となった。効果が強すぎるため、あまり調教時の使用には向かない。