素晴らしき10月

  僕は白米が苦手だ。味のしない、真っ白なお米が美味しいと思わない。

  ふりかけやおかずがあれば食べられるけど、米だけで食べようとは思わない。

  だからいつも少しだけ米を残してしまう。

  「お米の一粒にはね、7人の神様が宿っているの。だから残しちゃダメよ」

  ママはそう言うけどやっぱり苦手なものは苦手だ。どうにかならないかな~。

  『それならいい方法があるぞ。今は10月。神無月だ。米の中の7人の神様が出払っている今のうちに坊やが好きな食べ物の神様を米の中に入れてしまえばいい』

  話しかけてきたのはポテトチップスの袋だ。

  『俺、ポテチの神なんてどうだい?うすしお、コンソメ、7人集めて米をポテチの味に変えようぜ』

  それは名案だ!僕は米の中にポテチの神様を詰め込んだ。

  もぐもぐ…ポテチ味のお米、最高!

  食べ足りなかった僕はママのお米にも手を伸ばす。

  マリトッツォ、モンブラン、ガトーショコラ等、ケーキの味がした。