「初めまして、主治医のヒグルマです」
大きな丸い眼鏡をかけた猫獣人が、白衣を翻してアオイの向かい側に座った。
ひょろりとした大柄で、アオイと並んで立つと大人と子供の身長差ができるくらい背が高かった。
「僕はアオイです。えっと、アイドル歌手やってます。一応」
「なるほど。それで、まだお漏らしが治っていないと」
「あっ、やっ、その……は、はい」
医師によどみなく言い捨てられ、アオイは顔を真っ赤にしながら渋々と肯いた。
自分のお漏らしがチームの足を引っ張っていると思うと恥ずかしくて耐え難い。アオイはマネージャー経由でオーナーから専門の機関を紹介してもらった。
「まあ、良いんじゃないですか? 無理して治すこともないでしょう」
ヒグルマは白衣の胸ポケットからペンを取り出して、PCに何かを記入しながら呟いた。
「え……いやでも……」
「まずは意識を変えることからです。精神を無理やり押さえつけても、むしろ悪化してしまう場合があります」
「そ、そうなんですか……」
ヒグルマはPCをカタカタと動かしながら、スピーカーから唸るような重低音を流し始めた。ゆらゆらと揺れるような音程で、身を任せるだけて心地いい。
「今回は催眠療法を用います。スマホから電波を流す方法もありますが、今回は音波を使って条件付けさせましょう」
「催眠……ですか?」
「胡散臭いですよね。おまじないの一種だとでも思ってください。そのぶん、体への負担も少ないですよ」
「そ、そうなんですか……」
ヒグルマの声を聴きながら、瞼がとろんと重たくなってきた。
「お漏らししてしまうアオイくんは、まず年相応の扱いに戻ってもらいます」
「年相応……?」
「お漏らししても仕方ない、おむつが取れなくても仕方ない。そんな子供のように扱われて、改めてお漏らしを自覚してもらうんです」
「そ、そんな……」
そんな恥ずかしいこと、できるか。
カチカチ……
ヒグルマはPCを手早く動かし、アプリの出力を最大まで上げた。
「さあ、お漏らしっ子にパンツはまだ早いですよね」
医師の言葉がゆらゆらと頭の中でこだまする。
「そ……そんな」
「アオイはこれから、おむつの良い子になるんですよ」
「い、いや……」
「さ、たっちして……」
「あ……う……」
スクッ
アオイは言われるままに椅子から立ち上がった。頭では今すぐ逃げろと思っているのに、音と電波で無意識を揺らされ、体が言うことを聞いてしまう。
「今日はこのまま検査入院です。服もお着換えしましょう」
「あ……やっ……」
入院?
受付でそんな話を少し聞いていて、軽く準備くらいはしてきたが、まさかこんな急に決まるとは思ってなかった。
「ばんざーい」
「うっぷ……」
手早く上着を取られてしまう。
下に来ていたTシャツとするりと取られ、靴下、ズボンと続く。
「意外と地味なトランクス穿いてるんだね」
アオイはあっという間に、灰色と緑のチェック柄したパンツ一丁の姿で立たされた。
「あっ……いやっ、そんな、ジロジロ……」
人前でなされるがままに服を脱がされ、恥ずかしくて仕方がないのに、ヒグルマの声を聞くとどうしても体が従ってしまう。
「でも、お漏らしっ子に、こんなお兄ちゃんパンツは似合わないよね?」
ヒグルマの大きな腕が伸び、最後に残ったトランクスのゴムを引っ張られる。
持ち上げられたゴムの隙間から、ほっそりとした太ももと、その間に縮こまった股間がうっすらと見える。
「や、やだっ……」
アオイは口を振って拒否したが、体は直立したままピクリとも動かない。
先生の言うことは聞かなければならないと、無意識に感じてしまっている。
「脱ぎ脱ぎしましょうねー」
パサリ……
最後の布地が取り払われ、アオイは素っ裸で直立させられた。
「うう……」
「ふむふむ、これはお漏らしっ子にお似合いの、おちんちんだね」
ヒグルマの指が伸び、アオイの小さな股間をピンと弾かれた。
「やっ……」
思わず腰が引けてしまうが、直立のポーズだけは崩さなかった。
「服を脱いだらこんなお子様ちんちんで、ギャップに苦しんだんじゃない?」
「うう……い、言わないで……」
自分のモノが小さい自覚は薄々感じていたが、面と向かって言われると、さすがにショックだった。
「大丈夫。これから外見と中身を少しずつ合わせていくから」
言いながら指先でぷにぷにと股間をいじられる。
「う……や……」
「まずは、おちんちんの回りの毛もなくしてしまおうか」
きゅっ……
おちんちんの先端をつままれ、持ち上げるように引っ張られる。
「えっ、やっ……」
股間周りだけ周りより少し長く伸びた陰毛は、小柄なアオイにとって唯一の大人を感じる体の一部だった。
「衛生的にも綺麗にしたほうがいいんだよ。ちゃんとした剃毛はまた改めてやるからね」
片手でおちんちん引っ張りながら、ヒグルマのもう片方の手には、小さなカミソリが握られていた。
ショリ……ショリ……
手慣れた様子で、股間周りの周囲から伸びた毛を、他の毛と同じ長さに整えていく。
「い、いや……」
「暴れたら、おちんちんまで切っちゃうかもよ」
「あ……あう……」
目の前で見る見るうちに、自分の小さなおちんちんが子供と全く同じ見た目に整えられていく。
恥ずかしさと情けなさでパニックになりながらも、アオイは両手は体の横にピンと伸ばし、青年医師の手に股間を突き出していた。
ショリ……
おちんちんを持ち上げられ、玉の裏まで綺麗に整えられた。
「綺麗になったねー」
「うう……」
サイズも見た目も完全にお子様にされた股間を見て、思わず顔が熱くなった。
「今日は初めてだし、パンツタイプのおむつにしようか」
「お、おむ……つ?」
「そうだよ。お漏らしするような赤ちゃんは、ちゃんとお似合いの下着を身につけないと」
「そんなの……」
アオイの顔が真っ赤に染まる。
おむつなんて、そんな恥ずかしいモノつけられるものか。
両手をぎゅっと握り込むが、体は直立したまま動かない。ぷるぷると震える体と一緒に、ぷるんと揺れる股間がまた一層を情けない。
「はい、足開いて……」
有無を言わさずにアオイの足を開かせる。
「や……やめてっ」
「お漏らししても大丈夫なようにするからね」
「で、でも……」
「ほら、早くしないと、またしーしー出ちゃうかもよ?」
ヒグルマが指さした先では、小さなおちんちんがプルプルと震えていた。
ブルッ……
言われると、寒気と共にほんのりと尿意が高まってきた。
「ううっ……」
「しーしー、我慢してない? 床にお漏らしするよりマシだと思うけど」
ヒグルマは手に持った紙おむつをカサカサと広げて見せる。
「あ……う‥…」
おむつはいやだ。それでも、診察室の真ん中でお漏らししてしまうのもいやだ……
じわじわと迫る尿意に押され、頭の中がグルグルと混乱してきた。
「おむつ、穿いてくれるよね?」
ヒグルマの顔がずいっと近づく。低く、緩やかな声が頭の中で響き、思考がぼんやりとしてくる。
「う……うん」
半ば呆けた顔にで、アオイはゆっくりと肯いた。
「よしよし、あんよ上げて」
「うぅ……」
ヒグルマに促されるまま、左右の足を片方ずつ持ち上げ、恥ずかしい下着に足を通される。
シュル……
彼が手を持ち上げると、アオイのおちんちんがふっくらとした下着に包まれた。
カサカサ……
敏感な部分を圧迫する慣れない感触が、なんと言うか、こそばゆい。
「これで、お漏らししーしーしても大丈夫だね?」
言葉を皮切りに、安心したせいか尿意が一気に溜まってきた。
ピンと直立したまま、足がふるふると震える。
「あ、いやっ……」
「どうしたの、おむつ穿いてるから、そのまましーしーして良いんだよ?」
「あっ……あぅ……」
ショロロ……
くぐもった水音が流れ、おむつの前部がぷっくらと膨らんでくる。
アオイはおむつ一丁のまま、医師の眼の前でお漏らししてしまった。
「よしよし、しーしー、しーしー、全部出しちゃおうね」
ヒグルマの大きく細い指がおむつ越しにアオイの股間を揉みしだいてくる。
ショワアアア……
「あっ、やっ……」
「大丈夫、全部出しちゃおう」
「あ……やっだ……、見ないでっ」
ぷるぷると震えながらも、おしっこは止まらない。お漏らしする姿を間近で見られ、恥ずかしさと情けなさで頭がいっぱいになる。
シュウウ……
やがてゆっくりと勢いが収まり、下半身にふっくら膨らんだ感触を覚えた。おむつがずっしりと重く感じる。
「よしよし、しーしー全部でたね」
「うぅ……」
「これから入院着に着替えて、おむつも新しいのに換えてあげるからね」
ぐっしょりと濡れたおむつを、いやらしい手付きで揉みしだかれる。下半身が暖かく湿った感触に締め付けられた。
「い、やだぁ……」
直立の姿勢は崩さず、涙混じりの声でふるふると首を振った。
「入院同意書はもう貰ってるし、お漏らしの症状も見ての通りでしょ?」
言い聞かせるような口調で、ヒグルマの指先がぐしぐしおおむつを突いてくる。
「うぅ……」
「お漏らしが治るまで、一緒に頑張りましょう」
「う、うん」
半ば押し切られるように、アオイが首を縦に振る。
「大丈夫。ちゃんと、お漏らしが治らない赤ちゃんとして、優しく扱ってあげるからね」
ヒグルマがいやらしい顔でニヤリと微笑んだ。