Day08:おむつ交換

  「くあっ……」

  入院病棟の多目的室で、アオイは大きくあくびをした。

  クシュ……

  相変わらず昼間でもおむつ着用を義務付けられているものの、それ以外は割と自由に過ごさせてもらっている。

  唯一、お漏らししたときに看護師や医師に報告することだけが苦痛だが、おむつがパンツタイプなので着替えは自分で出来る。

  「レン、元気にしてっかねー」

  薄く雲がかかった晴れ空を見上げながら、かつての相棒を思い起こす。

  アオイとレンの二人組アイドルユニットで、小規模ながら勢力的に活動していたものだったが、多忙が祟ったせいかオーナーから長期療養を言い渡された。

  アオイはお漏らしの治療のため長期入院となり、マネージャー曰くレンと二人だけで事務仕事は粗方片付けられてるとのことだ。

  4日前くらいに打ち合わせで久々に彼と顔を合わせたが、忙殺される量の仕事と無理やりなキャラ付けからも開放されて、少し元気そうに見えた。

  「暇ー」

  静かな部屋で響く秒針の音が心地よい。

  通信機器も没収され、何事もない日々を過ごしてみると、今までが詰め込みすぎてたとよく分かる。

  デジタルデトックスってやつか?

  入院費はオーナーが工面してくれてるらしいし、当分この生活も悪くないかもな……

  「おう、調子はどうだ」

  痩せぎすの大男で主治医のヒグルマが、ノックも無く廊下からぬっと顔を出した。

  「いや、まあまあです」

  アオイはぶすっとしかめっ面で返した。

  ヒグルマと顔を合わせるようになってから、またお漏らしの回数が増えた気がする。しかも理由をつけては何かと、恥ずかしい思いをさせられている。

  信頼してるが、気に入らねー奴だ。

  「そろそろかと思って見に来たよ」

  「な、何が……?」

  食って掛かるが、何を指しているかは分かりきっていた。

  「おむつだよ。そろそろしーしーしてる頃かと思ってよ」

  「い、いや。大丈夫です」

  「だめだ。抜き打ち検査だ」

  ぐいっ

  言うやいなや、ヒグルマの指先がアオイのおむつの中に入り込み、ズボンごと腰ゴムを引っ張られる。

  「あっ……やだっ」

  「ほれ、濡れてるじゃねえか」

  下半身からしっとりとした感触が伝わってくる。

  視線を下ろすと、引っ張られたゴムの隙間から細くのびる自分の足が見える。

  その隙間に、スベスベに整えられた陰毛のないお子様おちんちんと、それをふっくらと包みながら薄黄色に湿ったおむつの吸水部が見える

  「え、な、なんでっ?」

  「お漏らしに気づかなかったのか、こりゃ今のおむつも卒業だな。いや、落第か?」

  「そんなっ……えぇ!?」

  慌てて取り繕おうとするが、言い逃れできない結果を目の前に突きつけられると、黙って押し黙るしかできなかった。

  「ちょうど今のおむつも無くなったし、新しいおむつに替えてやる」

  「あ、いや、着替えくらい……自分で」

  「それも今日までだな」

  ぶっきらぼうに言い放つとヒグルマが立ち上がり、棚から棚から道具をまとめて持ち出してきた。

  手を離れた腰ゴムが、お腹の真ん中でペちん鳴った。

  パサ……

  アオイの足元にブランケットが敷かれ、可愛い柄のおむつに、ウエットティッシュが並べられる。

  「あのー……」

  状況が飲み込めず、アオイは拳をへその前で握り込んだまま立ち尽くした。

  「さ、ここに寝ろ。ごろん、できるか?」

  「えっ……いやっ……」

  「今日からテープタイプのおむつに変更だからな、これからは俺か他の人におむつ替えを頼むんだぞ」

  「えっ、えっ、そんなぁ……」

  「分かったら、おむつ替えのポーズはこうだ」

  アオイは大きな手に優しく強引に押し倒され、ブランケットに寝転んだ。ポカポカした陽気に包まれながらも、背中の布はひんやりと冷たい。

  ぐいっ

  両足を開かれ、ガニ股のポーズ。両手は顔の高さまで持ち上げられる。

  獣が降伏を示すかのような格好をさせられ、アオイの顔がボッと赤くなる。

  「こ、こんな……」

  「ちゃんと覚えろ。これからアオイには必要だからな」

  スルッ

  手早くズボンを取り払われ、たっぷりと膨らんだおむつが顕になる。

  「うえっ……」

  思わず足を閉じそうになったが、思い立って両足は広げたまま寝転んだ。

  上手く言えないが、ヒグルマに指示されたことは、守らなくては行けない気がしてしまう。

  「よしよし、いい子だ」

  グシュ……グシュ……

  ヒグルマの指が何かを確かめるようにおむつを揉んでくる。

  「しーしー、まだ出るならやっておきな」

  指先の刺激に呼び出されたかのように、一気に尿意が高まる。

  「あっ……やっ……」

  シュウウウ……

  両足をガニ股に開いたまま無防備な姿をさらけ出しながら、アオイはおむつにおもらしを始めた。

  「よしよし、しーしー、しーしー」

  ヒグルマは嬉しそうに口角を上げると、無防備な股間を優しく揉みしだいてくる。

  「あっ……あっ……」

  グシュウ……ショロロ……

  おむつ越しに大きな手で包み込まれながら、優しくゆっくりと上下に揉まれる。

  アオイはガニ股に開いた股間を閉じる事も出来ぬまま、刺激に身悶えしながら必死に声を押し殺した。

  シュウ……

  程なくして勢いは収まり、おむつが一層大きく膨らんだ。

  「しーしー、全部出たな」

  「……ん」

  真っ赤な顔で、虚ろな目をしたまま、天井を見上げた。

  ビリッビリッ

  「あっ!!」

  ヒグルマにおむつのサイドステッチを破かれる。

  慌てて股間を隠そうとしたが、ぐったりした体は言うことを聞かない。

  ぷるん……

  赤ん坊サイズのおちんちんが、開かれたおむつと一緒に飛び出した。

  「みっ、見ないで……くださ……い」

  しどろもどろに抵抗するが、体が動かない。

  多目的室に面した廊下にはいまだ人通りが絶えないというのに、そのすぐ隣でアオイはすっぽんぽんの下半身をさらけ出している。

  「赤ん坊がいっちょ前に恥ずかしがるんじゃねえよ」

  ヒグルマが口元をニヤニヤさせながら手を伸ばすと、アオイの股間がピンと弾かれた。

  「あぅん……」

  顔を真っ赤にしながら弱々しく抵抗するが、がに股に大きく開いた足も、顔の横に揃えられた手もまるで動かない。

  「おむつ替えポーズ、上手だな」

  クシュッと頭を撫でられる。

  「うぐぅ……」

  まるで見えない何かに導かれるように、体がヒグルマの言うことを聞いてしまう。

  「綺麗にしてやるから、じっとしてろよ」

  おむつ替えのポーズのまま、ヒグルマの大きな手が、小さなおちんちんに伸びてくる。

  「ひんっ」

  大きな指でおちんちんと引っ張り上げられ、ウェットティッシュが周囲を拭き清めていく。

  敏感な所を摘み上げられて、思わず身を固くする。しかし抵抗したくても体の力が抜け切っていて、身動ぎすらできない。

  「じっとしてて、良い子だ」

  「あぅん……あっあっ」

  小さなおちんちんは引っ張られたまま、玉の裏からお尻まで、優しく拭き取られていく。

  物心ついてから一度も他人に触られたことのない場所を、何の躊躇もなく刺激され、思わず声が漏れる。

  「あんよ上げるぞ」

  ぐいっ

  両足をまとめて持ち上げられ、下半身が宙に浮く。

  股間からお尻まで丸出しの恰好にされ、また顔が赤くなる。

  「かぶれるから、パウダーもはたいておくぞ」

  ポンポンと慣れた手つきでお尻の割れ目にタルカムパウダーを付けていく。

  ほんのり甘い香りに包まれながらも、両足はまだ持ち上げられたまま、視界の先ではプルンと垂れ下がったかわいらしいおちんちんが、パウダーを叩かれる動きと一緒に、プルン、プルンと震えている。

  「うう……」

  アオイは思わず両手で顔を覆い隠してしまう。

  ヒグルマに「じっとしてろ」と言われるか思ったが、それくらいは許してくれるらしい。

  「ほら、新しいおむつだ」

  ぽふん

  乾いた音を立てて、アオイのお尻に新しいおむつがあてがわれた。

  この前買ってきた、ファンシーな柄の子供用おむつだ。

  「うぁ……」

  顔を真っ赤にしながらも、柔らかな感触の上で両足をまたがに股に開く。

  「こっちは吸水量が多いから、これから安心していいぞ」

  ピッピッと手早くテープが止められ、アオイの下半身はふっくらとしたおむつに包まれた。

  しかも今までのパンツタイプとは大きく異なり、ファンシーな柄をちりばめた見るからに子供用のおむつだ。

  「これからは、自分で着替えるのは禁止だ。必ず誰かにおむつを付けてもらうことにする」

  「そ、そんなぁ……」

  こんな恥ずかしいことを、これからやられ続けるなんて……

  「それから……」

  ヒグルマが何処からともなくカメラを取り出し、アオイに向けて構える。

  「えっ……ちょっと」

  「経過観察の記録だよ」

  パシャ……パシャ……

  恥ずかしい格好に向かって、容赦なくシャッターが切られる。

  「あんよ広げな。新しいおむつが見えるようにな」

  「うぅ……」

  やっぱり、すぐに治して出て行ってやる……