ねこによしよしされて猫にドナドナされるだけ

  大きい猫さんがあなたの元にやってくる!

  ネコよしよし宅配センター

  などというアヤシイアニマルセラピー的チラシに

  掲載された電話番号にかけ、予約を取ってしまった時はどうしようと思った。

  「よしよし…つらかったでしょ、ここまでがんばったねえ。えらーいえらい!」

  本当に大きい二本足の猫が「ネコよしよしでーす」と来た時には驚いたけど、何故か家に招き入れてしまった。

  自分の家よりも居心地が良いような気分だ。

  猫さんのお腹に埋もれて。

  「よしよし…」

  頭を撫でられるのがすごく気持ちいい。

  すごく暖かい手で撫で回され、こねくりまわされるのは、なんだかすごく安心する。

  料金の話…とか…明日どうするか…とか、

  今は考えられない。

  それよりも、ずっと撫でられていたい。

  このまま眠りたい。

  「眠たくなってきた?疲れたもんねぇ、なでなで、なでなで…」

  にゃあん…

  恥ずかしげもなく猫の鳴き声のような甘え声を出してしまった。

  ああ、この猫は着ぐるみとかではないのだろうか。

  かなり恥ずかしい…や、やめてほしい

  にゃ、にゃあ…

  「どうしたんだい?何か気になるのかな?かわいい子猫ちゃん」

  にゃう…

  「恥ずかしがらなくていいんだよ、子猫ちゃん。

  まだきみは小さいんだから、十分がんばったよ。」

  にゃあ…んみゃあ…んみゃあ…

  「さあさ、おかえりなさい子猫ちゃん、ぼくと一緒にかえろうか。ねぇ、連れてってあげる。おいで、」

  みゃう…

  「さびしかったね。つらかったね。おかえり、おかえり、泣いていいんだよ、さあゆこう。」

  んみゃああ…みゃあああん

  「今日からきみはキジ猫ちゃんだ。きょうだいのところへ行こうね。」