~Revers_Hero's~「反転世界、変態ヴィラン達襲来!」

  【ディザイア】。平和な世界にある日突然発現した超能力だ。その力は人の強い願いによって呼び覚まされる。物を動かす念動力や、炎や雷を放つような力、人の心や身体を操る力まで、多岐に渡り確認されている。

  世界は混乱することとなった。全ての常識が覆されてしまうその力に、人々は怯え、その力によって世界の均衡が崩されるのではないかと懸念する声が上がった。そして、その懸念はすぐに現実のものとなった。

  願いはすなわち欲望でもある。ディザイアの力に目覚めた者の中に、その欲望を振り翳し人々を傷付ける者達が現れ始めたのだ。後に【ヴィラン】と呼ばれることとなるその脅威の存在に、力を持たない人々は為す術なく逃げ惑い、その脅威に怯える日々を送っていた。

  これは、もしかしたらありえたかも知れないし、全くあり得ないかも知れない世界の話。

  ある晴れた、桜の花開く四月の初頭。新学期、新年度の始まりということもあり、あらゆる始まりが日本で行われる季節だ。そのうちの一つに、入学式というものがあるだろう。

  N県N市。N県立曙高校。男子校のこの学校も、今日この日が入学式だ。新たな始まりの日に全校生徒と全教員が一堂に集い、新入生を祝っている。地方都市なのもあり大きな学校ではないが、その場に百人以上集まっていた。

  そんな厳粛ながらお祝いムードの体育館に、無粋な乱入者が姿を現す。

  「ようテメェら! 今日はテメェらにとって最悪で最高の日になるぜ!」

  体育館の二階の窓を破って飛び込んで来たのは、黒毛をベースに首元と顎下が白毛の狼獣人だ。身体は黒いボディスーツをベースに、赤いマントを羽織り目元を黒い目出しのマスクが覆っている。黒のスーツの胸元には赤で大きく口を開く狼の模様が描かれていた。

  「オレ様はダーク・シャドウ! 悪の組織【ブランチN】のリーダーだぁ!」

  バサッとマントを広げ、その狼獣人のヴィラン、ダーク・シャドウが高らかにそう宣言する。突然現れたヴィランの存在に、体育館の中がざわつく。

  「ワァーッ! いいよぉ、かっこいいよぉ!」

  シャドウに続き割れた窓から飛び込んで来たのは、同じく黒ベースのボディスーツにごつい金属のグローブとブーツを装備しているのが目立つ、かなり体格のいい赤鬣の獅子獣人だ。胸元にはシャドウのように模様があるが、その模様はピンクで描かれた太陽である。目元は赤い半透明のバイザーをしていて、一応その正体を隠している。

  「そういうのはいいからさっさとやれ」

  「はぁい! ダーク・サンシャイン、いっきまーす!」

  鬱陶しそうにあしらわれても気にせず、獅子獣人のヴィランことダーク・サンシャインは両手を上げ、ギラギラと光るピンク色の炎でできた、小さな太陽を呼び出し体育館全体を照らすように中空に放つ。

  「さぁ、ピンクの太陽で、みーんなエッチな気持ちになぁれ!」

  浮かび上がったピンクの太陽が体育館を、そこにいる生徒と教師を照らし熱していく。

  「はぁ、はぁ……」

  「俺、変だ……」

  その効果はすぐにどよめく体育館中に伝播していき、生徒達を、そして教師達をすぐに発情させてしまう。身体の内から熱が沸き出て、息が荒げていく。すぐに我慢出来ずピシッと決まっていた制服を脱ぎ出し、多数の人目があるにも関わらずズボンまで脱ぎ出す生徒が出る。

  「逃げないと……!」

  すぐに理性が飛ばなかった生徒と教師が体育館の扉を開こうとするも、押しても引いても扉はピクリとも動かなかった。

  「言われた通りにやっておいたよ、リーダー」

  割れた窓から、更に一人ヴィランが入ってくる。二人よりも小柄な雪豹獣人で、同じように黒いボディスーツを着ている。雪豹と表したものの、スーツに添えつけられた黒いフードを被り、首元はおろか口元までスーツが覆っているため、大きな尻尾でしかその特徴を知る由はないだろう。スーツの胸元には青で六角形に左上と右下にそれぞれ一本線の描かれたマークが描かれている。

  「良くやったぜ、ダーク・フリーザー。そうだな、好きな教師でも持っていきな」

  「そうさせてもらうね。それと、そろそろおじさんも来るよ」

  気だるげに答えて、一人先に生徒達のいる一階へと降りていく雪豹獣人ことダーク・フリーザー。

  「誰がおじさんだクソガキィ!」

  入れ違いにさらに窓から飛び込んで来たのは、他と同じく黒いボディスーツを身に纏った、シェパードの犬獣人だ。黒いフルフェイスのヘルメットを被っているが、そのヘルメットから出たマズルが種族を示す証明になる。他のヴィラン達のように胸元にマークがあり、緑色で鎖を十字とバツマークをそれぞれ重ねたような形をしたマークだ。両手にはそれを象徴するように鎖が巻かれている。

  「うっせぇぞダーク・チェイン、先に報告しろよな」

  「ああ? 俺を誰だと思ってやがる。警備も用務員もしっかり躾けておいたっての」

  「はいはい、そうかよ。んじゃ、盛ってる奴以外なら好きにしな」

  「ったりめぇだろ。じゃなきゃテメェに協力なんかしねぇよ」

  ダーク・フリーザーに続いてダーク・チェインと呼ばれた犬獣人も混乱する体育館の一階に飛び下りていく。

  「はぁ、はぁ……!」

  「俺、俺……!」

  逃げ場もなく発情させられている生徒と教師で、体育館は混沌としていた。後から来た二人のヴィランが現れる頃には、発情の限界が訪れパンツを脱いで、他の全裸になった男に後ろから抱き着き、イキリ立つモノを尻に当てて挿入しようとする生徒や、正面から抱き合いチンポ同士を擦り合わせ、互いに慰め合おうとする生徒が出てきていた。

  「好きだ、ずっと好きだったんだ……!」

  「や、やめっ……!」

  特に元々ゲイで劣情を持っていた子から真っ先に堕ちていた。とある三年生のガタイのいい狼獣人が、部活の後輩の二年生の猫獣人にそう言い全裸で迫る。互いに発情しているとはいえ、まだ理性のある者にとっては恐怖でしかない。その気があろうがなかろうが、この状況ではただ恐ろしいだけだ。

  「な、なんだこれ……!」

  狼獣人の先輩の影が後輩猫獣人へと伸び、その身体に纏わりつく。すぐにその影が猫獣人の服の下へと滑り込み、ボディスーツのようにピタリと張り付いた。

  『受け入れてやれよ。お前だって、気持ちよくなりたいだろ?』

  猫獣人の頭に声が響く。その言葉の後に、どれだけ先輩が自分に対して劣情を抱き、この状況を夢見て自分を慰めていたのかが、目の前にフラッシュバックする。その劣情は先輩狼獣人のものだが、影の力が猫獣人の心にそのまま投影していき、次第に劣情は猫獣人のものへと変わっていった。

  影のスーツに操られるままに、猫獣人は服を脱ぐ。シャツを脱ぐ。ズボンを脱ぐ。パンツも、脱いでしまう。最初は自分の中に投影された劣情と状況に混乱していたが、その劣情を自分のものと感じて段々と乗り気になってしまい、周囲に誰かがいるのも関係なく全裸になって、尻肉を掴んで尻穴を先輩へと見せ付ける。

  「ああ、好きだ、好きだ!」

  「僕も、好き……!」

  躊躇なく狼獣人は猫獣人の肛門にチンポを押し当て、そのまま挿入してしまう。本来ならまず入らないが、ダーク・サンシャインの力によって皆尻の穴まで緩んでしまっている。

  「うんうん、やっぱり愛は報われなくっちゃねぇ、チラッ、チラッ」

  「はいはい、言ってろ言ってろ」

  一方的な愛の成就の押し付けを眺める、元凶であるサンシャインが、シャドウに対して色目全開でチラ見するも、シャドウは鬱陶しそうに答えるばかりだった。自分の、自分とシャドウのする悪事を、本気で善意と信じて行っているため、こんな場違いなやり取りもこのヴィラン達にとっては普通のことだ。

  「ダメです、非常口も、何かに塞がれて……」

  「クソッ、早く、生徒を逃がさなくては……!」

  「あれ、まだ脱いでないの?」

  何とか脱出を画策していた教師達の下に、周りの高校生達と比べて随分幼く背の低いヴィランが現れ、一瞬ただの子供が紛れ込んでいるのかと錯覚してしまい揃ってギョッとした顔をしたが、すぐにヴィランだという認識を持ち敵意を向ける。

  「脱いでくれないと、コレクションとしていまいちなんだけど」

  「教師が、守るべき生徒の前でそんな痴態を晒せるか……!」

  ヴィラン相手に抵抗出来ないながら啖呵を切ったのは、大柄の虎獣人の体育教師だった。普段は万年ジャージなのだが、入学式ということもあり、ビシッとスーツを着ている。だが、元来のガタイの良さをスーツが隠しきれておらずピチピチになってしまっていた。

  「あ、おじさんはそのままでも良い感じだね」

  そういいダーク・フリーザーはパンッと手を叩く。すると虎獣人の体育教師の足元から黒い板状の何かが前後に現れ、それが本を閉じるかのように体育教師を挟み込んでしまう。

  「……っ!」

  その光景に他の教師達は目を覆うが、潰され無残な死体と共に血飛沫が上がるようなことはなかった。代わりにそこには両手両足を広げた状態の虎獣人の姿がある。そのまま生身で拘束されているわけではなく、黒いものがぴったりと張り付き銅像のような状態になっていた。ダーク・フリーザーのフリーズは、冷凍ではなくカーボンフリーズのフリーズなのだ。

  「なっ……!」

  その状態に、他の教師達は驚愕する。グロテスクな光景こそ広がらなったものの、銅像のようにされて動くことのない同僚の姿に、増幅された性欲が吹き飛びそうなほどの絶望を感じていた。逃げ出そうにも強制的に勃起させられて、この状況でも萎えることを知らない今、走ろうとするだけで普段は気にも留めない布の擦れで射精しそうになるのだ。この状況で射精してしまっては、理性が壊れると皆理解はしているのである。

  「うーん、スーツでもなかなか、いいモノがあるのが分かるね」

  他の教師達の存在が視界から消えたかのように、フリーザーは固めた虎獣人の股間に触れる。触られようとも固められた体育教師は一切動くことができないが、それでも服の上から触られているとは思えないほど感じてしまい、固まったまま射精してしまう。外から見ても表情も何も変わっていないが、体育教師の理性は剥がれ落ち、次に触れられて射精するのを待つ存在になってしまった。

  「あっ、足が……!」

  「残りはちゃんと全裸でコレクションしてあげるね。一人一人脱がせて、アヘ顔でチンポ晒して固めて、僕のコレクションにしてあげる」

  いつの間にか足元に黒いものが広がり、なんとかその場から逃げようとした教師達の足を拘束していた。必死に抜け出そうとするも抵抗虚しく一人のズボンが下ろされる。このまま一人一人、痴態のままカーボンフリーズされ像に変えられるのも時間の問題だろう。

  一方ダーク・チェインの方はというと……。

  「おいおい、こんな時に我慢するなんて、マゾなのかぁ?」

  周囲が脱ぎ出し痴態を晒す中でも、我慢して服も脱いでいない生徒の一人、今日入学してきたばかりのまだあどけない犬獣人に向けて、チェインは煽る。内向的な犬獣人にとって、性欲よりも恥ずかしさが勝っているのだ。

  「そ、そんなんじゃ……」

  「まぁどっちでもいい。今からテメェは俺のペットだ」

  そう言いダーク・チェインが手を翳すと、その腕に巻かれた鎖が素早く生徒の首へと伸びで巻かれたかと思えば、首に巻かれた部分が赤い首輪へと変化する。

  「えっ、首輪……!?」

  「その邪魔臭い服を脱いでろ」

  命令が下されると同時に、今まで何とか我慢していたはずの犬獣人はあっさりと制服に手を掛けて、乱暴に脱ぎ始めてしまう。その間にも我慢していた他の生徒へと鎖を放ち首輪へと変え、隷属していく。

  「あっ、な、なんで……」

  「あ? 当たり前だろ。テメェらは俺のペットなんだ。俺の命令を聞くのは当然だろうが」

  チェインの言葉が、首輪を掛けられ鎖に繋がれた生徒達の頭に響き染み渡っていく。自分はこの方のペットなのだと。命令を聞くのは当然なのだと。そう認識したとき、頭がボーッとしていき、目も虚ろになり言われたままに服を脱ぎ去り、あっという間に全裸になった。

  「よしよし。デカいの、テメェは椅子だ。四つん這いになれ」

  「はい……!」

  先ほどまで恥ずかしさと恐怖に染まっていた生徒の一人の馬獣人は、今やチェインの言いなりと化し、言われるがままにチェインの傍で四つん這いになる。チェインはその背中へとそれが当然かのように無遠慮に座り、他のペット達を見る。

  「余興だ。足でも舐めてろ」

  「「はい……!」」

  命令されて、投げ出されたチェインのラバーに覆われた足を、ペットにされた生徒達が四つん這いになりながら愛おしそうに舐め始める。その中には、一番初めにペットにされた犬獣人の姿もあった。恥ずかしさで皆から目を背けていた犬獣人の姿はもはやそこにはなく、マゾヒズムに毒され性趣向を犯されチンポを勃起させて喜び恍惚の表情で足を舐めているのだ。

  ---[newpage]

  このままヴィラン達に蹂躙され、ヴィラン達の享楽のための玩具にされてしまう。そう思われた時だった。

  「とう!」

  シャドウとサンシャインの侵入してきた方とは反対側の二階の窓を突き破り飛び込んでくる影が一つ。

  「あん? なんだ?」

  「ヒーロー、サンダー・タイガーだ!」

  そこに現れたのは、全身を黄色ベースのボディスーツに覆われた、ヒーローであった。黒い稲妻模様が虎柄のように全身に描かれていて、顔は黄色いレスラーマスクのような覆面にマズル以外覆われている。両手足を銀のグローブとブーツが覆い、腰のベルトには稲妻マークが真ん中に装着されている。

  「はぁ、邪魔者の煩いヒーローが来たね」

  「げっ、テメェがいるってことは……」

  「そうだぜ、お前達の好きにはさせない! ドリーミング!」

  「おうよ!」

  サンダー・タイガーに続き、白い翼の梟鳥人が翼を広げて飛び込んで来た。その身体は白いボディスーツに覆われており、目元は黒い布製のマスクが覆っている。手足は黒いグローブとブーツを身に着けており、スーツの胸元には大きなZのマークが描かれている。

  「ドリーム・フェザー!」

  バサリと大きく背中の翼を羽ばたかせると、白い光の羽が飛び散り一瞬空に留まり、それが男子生徒達の盛る体育館の一階へと降り注ぐ。

  「ハッ、ハッ……?」

  さっきまで興奮状態でセックスしていた生徒達が、次々と電池でも切れたかのようにぱたりぱたりと次々倒れていき、そのまま眠ってしまった。これこそヒーロー、ドリーミング・フェザーの能力だ。

  「これでこいつらには、この悪夢も本当に一時の夢になるぜ」

  「もう、余計なことばっかりしてさぁ……」

  「空気の読めねぇヒーロー共だぜ。フリーザー! チェイン! 遊びは一旦終わりだ! 新しい玩具共で遊んでやれ!」

  「はいはい」

  「チッ、仕方ねぇなぁ」

  リーダーの指示は面倒くさそうに受けるが、自分達の享楽を邪魔されたことに対して明確な敵意を持ってヒーローを睨み、すぐに動き始める。

  「固まっちゃえ!」

  ダーク・フリーザーはパンッと手を合わせて、二人のヒーローを挟み込むように黒い板を呼び出す。

  「おっと」

  「当たるかよ!」

  しかしさすがにヒーローだ、半ば不意打ちとはいえ二人とも回避する。ドリーミングは飛翔しタイガーは二階から飛び下り一階へと着地した。

  「まずはテメェからだ虎野郎!」

  「なんの!」

  着地したタイガーに向けてチェインからいくつも鎖が放たれる。しかしサンダーが手を翳すと、その先端へと向けてグローブから電撃が放たれ鎖が弾き返された。サンダー・タイガーはその名の通り雷の力を持ち、主にその雷を自らの体に巡らせ身体能力の強化に使うのだが、こうして空中放電にも使えるのだ。

  「サンダー……!」

  反撃にとチェインへ向けて必殺技を放とうとするタイガーだったが、生徒が急に起き上がり自分とヴィランの間に立ちはだかる。その表情は先程までペットとしての、恍惚とした表情ではなく、恐怖と絶望で染まっていた。

  「た、助けてヒーロー……!」

  「ひ、卑怯な……!」

  「ヴィランに卑怯は誉め言葉だぜ?」

  サンダーが躊躇している内に、チェインはさらにまだ起きている生徒の首に鎖を巻き、即席でペットを増やして人の壁を作り出す。

  「ドリーミング!」

  「今そっちに……!」

  「行かせるかよ!」

  空中から光の羽をまき散らそうとするドリーミングだったが、そこに黒いものが伸びて来たのを、ドリーミングはそれを慌てて回避する。天井から影を伸ばしそこへぶら下がっているシャドウからの攻撃だ。

  「クソッ……! って、しまっ……!」

  困惑の内に再び現れたカーボン板に挟まれ、サンダー・タイガーはあっという間に固められてしまった。どういうわけか両手を降伏するように上げ、足はガニ股のポーズになっていて、ヒーロースーツ越しでも分かるモッコリが強調される。

  「サンダー!」

  「よそ見してんじゃねぇよ!」

  「チッ……ってぇ!?」

  一瞬目を離したドリーミング。その隙を見逃すシャドウでは、サンシャインではなかった。先程まで襲われ意識を向けていた影を囮に、回避先にサンシャインのピンクの太陽から放たれた炎が置かれており、見事に直撃してしまう。

  「イギィッ!」

  その光に照らされるだけで一般人ならば発情してしまうような代物だ。それが一端とはいえ直撃してしまえば、ヒーローといえど無事で済むはずもなく、敏感になった身体はすぐに火照りチンポが急激に勃起し、ヒーロースーツに擦れて射精してしまう。

  気を失って落下するようなことはなかったが、飛行を続けるのも困難になり舞台の上へと着地する。盛る生徒も眠る生徒も離れていたのは幸いだったが、ヴィランがそんな状態のヒーローを放っておくはずもない。

  「さぁて、俺達の享楽を邪魔したんだ。たっぷり愉しませてもらうぜぇ?」

  「サンシャイーン、こっちにも炎ちょうだーい!」

  「いいよー! そーれ!」

  フリーザーが大声で声を掛け、それに応えてサンシャインは天井に浮かぶピンクの太陽から、固められたサンダー・タイガーに向けて火球を放った。

  「ぷはっ、なんで解除おほぉおおお!」

  炎が当たる寸前に、サンダーを固めるカーボンの一部、顔と股間だけが解放され、炎が直撃する。ただですらカーボンに固められている間に股間を触られフラストレーションを貯めていたところに、発情の炎に焼かれれば汚い喘ぎ声を上げながらアヘ顔を晒して秒でイくのも当然というものだ。

  そして、その瞬間でまた固められてしまい、スーツの上からでも分かるような勃起したチンポとアヘ顔を晒したヒーローカーボン像が出来上がってしまう。屈辱極まりない状況ながら、ヒーローのプライドは折れて次の射精を待つ存在となってしまった。

  「気持ちよさそうだねぇ、ほらほら、こうして欲しいんでしょ?」

  (んほぉぉぉおおお!!)

  声を発することは出来ないが、ヴィランにモッコリをさすさす撫でられるだけで、ヒーローはまた射精してしまい、行き場のない精液が股間に溜まっていく。

  「ほらよ、欲情劣情に塗れた心をくれてやるよ」

  一方シャドウとサンシャインに囲まれたドリーミングはというと、シャドウの力でサンシャインの影が伸び、ドリーミングの身体に第二のヒーロースーツのように纏わりつかれていた。影のスーツは見た目をヴィランのようにするだけでなく、サンシャインの『シャドウとセックスしたい』という純然たる欲望を心に影写しされてしまう。

  「これが欲しいんだろ? うん?」

  シャドウのスーツが変形し、そのチンポが現れる。対して大きいものではないが、サンシャインの心が反映してしまっているドリーミングにとって、それは欲しくて堪らないものになっていた。我慢できず、四つん這いのままシャドウのチンポに近寄るほどだ。

  「おいおい、ヒーローのくせして堕ちるの早過ぎだろ。まぁいい。サンシャイン、ケツぶち犯してやれ」

  「シャドウの命令とあらば」

  言われた通りにサンシャインもまたスーツを変形させて、その巨根をボロンと表に出す。セックスしたい相手とは違っても、最愛のダーク・シャドウからの命令であればケツを掘るしなんならそのアナルを差し出すのがダーク・サンシャインだ。

  「んむ、んおぅっ!」

  特に動かないシャドウのチンポを咥え込み、愛おしそうに嘴の中で舐めていたが、サンシャインの馬鹿デカチンポが挿入されて口が開いてしまう。劣情の太陽の炎に直に焼かれたドリーミングの尻には、解かさずともその巨根が入るのだが、痛みと快楽に声を上げざるを得なかった。

  「おい、ちゃんとしゃぶりやがれ」

  「んむっ! んふっ、んっ……!」

  すぐにシャドウに頭を押さえられ、ドリーミングの口の中をチンポが占有する。普通なら苦しくて仕方ないことだが、堕ちたドリーミングにとってはそれさえご褒美となり、すぐフェラに戻った。

  「あー、そろそろ出るぞ、全部飲みやがれ……!」

  「僕も、出しちゃうね!」

  「んんっ……!」

  前後からヴィランに深く腰を打ち付けられ、熱いザーメンを注ぎ込まれる。腹が満たされながら、喉に引っかかろうがシャドウの精液を飲み干す、堕ちたヒーロー。

  「ふぅ、こいつこのまま持って帰るか?」

  このままヒーローが敗北し、ヴィランに蹂躙されてしまうのか!? その時だった。

  バンッ!

  カーボンフリーズで固められていたはずの扉が、音を立てて開く。なんだなんだとヴィラン達がそちらに目をやると、そこには巨大な影が一つ、立っていた。

  「……ヴィランが……四人か」

  その男は黒毛と茶毛のドーベルマンの犬獣人で、2mを優に超え筋肉の鎧を纏うという言葉が相応しい体躯を持ち、その身には赤いビキニパンツにブーツとグローブ、赤いマントをして目元を覆う同じく赤いマスクをしている。あまりにも威圧感のあるその存在に、ヴィラン達でさえ一瞬たじろいでしまう。

  「っ! ジャスティス・ウェイカー……!」

  チェインがすぐに鎖を放つが、その男の腕の一振りで鎖は全て砕け散った。次の瞬間にはチェインの前に犬獣人のヒーロー、ウェイカーは瞬時に移動し、そして……。

  「ふんっ!」

  「ぐはぁー!」

  一撃、拳を振るうとチェインは凄まじい速度で吹っ飛び、体育館の窓ガラスを突き破って遥か彼方へと飛んで行ってしまった。

  「……えっ? い、いや……さすがに子供には……」

  「知らん」

  「嘘、あぁれぇー!」

  呆然とするフリーザーの近くまでいつの間にか移動し、背中から凄まじい拳が振るわれ、同じく窓ガラスを突き破って遥か彼方へと飛ばされてしまう。

  「お、おい! こっちにはヒーローが……!」

  「あ、あれ……?!」

  シャドウがトんでいるドリーミングを影で無理矢理起こして脅そうとしたその次の瞬間には、どういうわけかそこにドリーミングの姿はなかった。たった一瞬で、ウェイカーは舞台まで飛びドリーミングを無理矢理引きはがし、離れた場所に放り投げていたのだ。

  「なっ、ダーク……!」

  「ふんっ!」

  なんとか攻撃しようと構えるも、その次の瞬間二人のヴィランは体育館の中空を舞い、そのままもう一発、拳を叩き込まれた。

  「ヒーローが技打つ前に攻撃するかよー!」

  「ああ、シャドウと一緒にやられるならいいかなぁ」

  二人とも吹っ飛ばされながら捨て台詞を吐いてキランと星になる。

  残ったのは、サンダー・タイガーのカーボン像とイき狂っているドリーミング・フェザー、そしてヴィランの被害者の高校生達が発情の太陽の影響から逃れ、ある者は倒れて気絶し、ある者はなおも盛り、またある者はカーボンフリーズされたままの状態だ。

  「起きろ、ドリーミング・フェザー」

  「ふぇ……!? ウェイカー!? あ、俺……」

  「いい。羽を」

  「は、はい……」

  ドリーミングは疲弊しながら大きく羽を広げ、ゆっくりと体育館中に光の羽をまき散らし、全員を眠らせて霧散する夢の出来事として一般人の記憶からは自然と消えていくことになる。それをもって、事件は一応収束した。

  ---[newpage]

  「で、ヴィランは捕まえていないと」

  「事態は収束した」

  「そういう問題じゃないよ! 何度も言ってるじゃない、ヴィランは原則捕獲だって。全く、ウェイカーはいつもいつも……」

  事件は収束したのにも関わらず、その解決したヒーローであるジャスティス・ウェイカーは、茶黒白の三毛猫の獣人、中学生天才科学者ドクター・ブレイブに説教されていた。ヒーローの本来の業務はヴィランの捕縛、逮捕なのだから、吹っ飛ばして生死不明のままになるのは問題だ。それも、常態化しているのだから説教の一つも言われるだろう。

  「ちょっと、聞いてる?」

  「ヴィランが出現したようだが」

  「え? あ、本当だ。んもう、今度はちゃんと……あ、ウェイカー!」

  ドクター・ブレイブの言葉を無視して、ウェイカーは今日もまた出動する。全てのヴィランを吹っ飛ばし、ヴィランの被害に苦しむ市民たちを解放するために。

  今日のヴィランのコーナー!

  今日のヴィランは~

  ダーク・シャドウ!

  【ブランチN】のリーダーで、影を具現化させる力を持っている。人の影を具現化させることでその能力、性格、心をコピーして、対象に投影させることが出来るんだ。その能力で自分の影を具現化させて相手を同調させて配下にしたり、本編中みたいに無理矢理相思相愛にさせたりできるぞ!

  リーダーとして強がったり粋がったりして粗暴な言動だったり態度をして、特にダーク・サンシャインに対しては露骨に邪険にしているけど、裏ではデレッデレで甘えまくっているぞ!

  以上、今日のヴィランのコーナーおしまい!

  次回予告!

  今日も絶賛快勝のヒーロー、ジャスティス・ウェイカー。しかしヴィランはいつでもどこでも現れる。

  ドラゴンヴィラン、ダーク・ドラゴン率いる【ブランチC】。機械の竜に暴風の竜、双頭の爆破を起こす竜に無限に再生する竜。その襲撃によって町は大混乱を極めていた。

  一般人がどんどん眷属に変えられて行き、このままでは町はドラゴンの眷属で満たされ、世界がドラゴンに征服されてしまう。数の暴力に流されるサンダー・タイガーとドリーミング・フェザー、それを助けたのはマジシャンのヒーローだった。

  次回、リバース・ヒーローズ第41話「結局ドラゴンだろうとワンパンで終わりなんだよなぁ」で、君も反転世界にアクセス!

  「これ、シロタン系列だったのかよ……」

  「俺がこんな脚本書くかよ」

  「んまぁ……自分を被害者にしねぇよな」

  「いや、よりによってお前に犯されるとか……」

  「そこ考えるなよな……」

  「まっ、お前の悪堕ち……とはなんか違うベクトルのあれはイケるな」

  「本人前にして言うかよ……しっかし、これは太陽には見せられないな」

  「あいつ解釈違いとか気にするタイプか?」

  「俺とお前がってなると、多分やばい」

  「何が?」

  「あ゛っ」

  「おお、笑顔のはずなのにやべぇ顔してるな……」

  「よし、今年のエイプリールフール終わり終わり! 太陽、デート行くぞデート!」

  「へ? あ、うん!」

  「はぁー、イチャつきやがって……終わりだ終わり」