Ad
イケメン狼獣人がぽっちゃり少年を娶るはなし。【33-初夜編1】
リジットさんが、俺をお嫁さんにしてくれる、って。
そう言ってくれて、…俺たちが婚約してから、もうすぐ1年。
「じゃあ、おやすみなさい」
「ああ、お休み」
そう言って、灯りを消した。もう遅い時間、カーテンもきちんと閉めた部屋は、あっという間に暗くなる。暗闇のなかで布団を手繰れば、優しくその手を掴まれた。…喉奥で、上げかけてしまった声を、なんとか飲み込む。び、びっくりした!
そのまま促されるように、…リジットさんの隣へと、潜り込む。無意識に、距離を置きそうになる身体に、彼の腕が回った。そのままふわりと抱き締められて、…心臓が、爆ぜそうに大きく飛び跳ねる。身体まで大きく跳ねさせてしまう俺に、耳元で彼が微笑う声が優しく響く。身体中の熱が、一気に上がった気がして、彼の胸のなかで、ぎゅう、と目を瞑った。俺も、彼の背に腕を回していいのか逡巡して、…シャツの裾を、こっそりと掴む。それだけでも、俺の心臓は破裂しそうだ。
…今日は。リジットさんが、うちの屋敷に泊まっていってくれる日だ。
俺が、12歳になる前にリジットさんと出逢って。彼の…その、婚約者としてお付き合いをさせてもらってから、もうすぐ1年。
俺も、リジットさんと一緒に居ても、眼を見られないとか、うまくお話しできないとか、息もできないくらいに緊張するとか、そういうことは、もうなくなった。ちゃんと眼を見てお話しできるし、リジットさんと一緒だと寧ろ安心するし、…キスだって、何度かしている。ぎゅうって、そのふかふかでしなやかな身体に抱き締めてもらうことも。そうしてもらうだけで、俺はこころが蕩けるみたいになって、身体中が幸せに満たされる。
だから、俺は今、とても幸せなんだけど。…俺の親は、そんなお付き合いなんて飛ばして、一刻も早くリジットさんと俺に婚姻して欲しい、と思っていて。だから、…もしかしたら、既成事実というやつを狙っているんだろうか。彼と俺のお付き合いが半年を過ぎた頃から、俺の親は、彼に泊まることを勧めるようになった。
親の用意した部屋は、うちで一番上質のゲストルーム。…その部屋のベッドは、勿論ひとつ。けど、一番良いお部屋だから、そのベッドサイズはクイーンで、…例え二人でも、余裕で眠れる。
そこに、『フラフィーと2人で、この部屋で』って言い出した時には、流石に仰天した。リジットさんも、『まだ婚前なのにそんなことは』、って断ってくれてたんだけど。…何度目かに親から勧められたときに、リジットさんに問いかけられた。
『お前が良いのなら、俺に断る理由は無いのだが。…お前は、嫌だろうか?』
そんなことを。あんまり真剣な顔で、俺を真っ直ぐに見つめて言うものだから。…俺も、彼をまっすぐ見つめ返して、全力で首を横に振った。…だって、俺が嫌だなんて言う訳ない。リジットさんがいいのなら、俺だって。
『お、俺もいいです!…リジットさんと一緒に寝られるの、嬉しいです!』
返した言葉は、力みすぎて裏返ってた大声になった。それでも、…多分真っ赤になっているだろう俺に、リジットさんは嬉しそうに笑ってくれて。
その日から。…リジットさんが俺の家に来てくれた日には、リジットさんはそのまま家に泊まってくれて。俺と、一緒に眠るようになった。
今までのことを、なんとなくを思い返しながら。リジットさんの胸のなかで、音を出さないように深呼吸した。…まだ、高鳴る心臓は落ち着こうとしてくれない。こうやって一緒に眠るのは、初めてなんかじゃないのに。もう、片手じゃ治まらない程度には、一緒のベッドで眠っているというのに。
ふう、って息を吸って吐くと、ふわりと石鹸の匂いがした。…俺からだろうか、それともリジットさんからだろうか?今、俺と彼は同じ匂いだから、どちらのものか判別がつかない。…そう思うと、更に心臓がどきどきした。彼にも、寝る前にうちのお風呂に入ってもらったから、同じ匂いがして当然なんだけど。改めてそれを思うと、なんだかすごく照れてしまって、気恥ずかしい。
当たり前だけど、お風呂に入ったのは別々だ。親も、そこまでは一緒に、と強要してくることもないし。そんなことを、取り留めもなく考えて。
…リジットさんともし婚姻したら、一緒にお風呂に入ることもあるのかな?不意に浮かんだ思考に、自分で驚いて、人知れず赤面する。お、俺は何を考えてるんだろう!リジットさんに顔が見えない体勢でよかった!ひとりで密かに、一頻りじたばたしてから、ふう、と小さく息を吐く。
…ていうか。リジットさんは、俺と、そういうことをしたい、って思ってくれてるのかな。なんとなく、浮かんだそんなことに。心のなかで、小さく首を振って否定した。…無理だな。だって俺、まだ全然子どもだし。リジットさんだってきっと、そう思ってるから、婚姻は16になったら、ってしたんだろうし。…自分で考えたことなのに、たどり着いた思考の先が、寂しくて。彼の腕の中で、彼には知られないように、今度は小さくため息を吐いた。
侯爵さまに嫁入りすることになってた時に、…性教育、みたいなものは、ある程度受けさせられた。だから、そういう知識は、…知識だけなら、歳不相応に持っている、と思う。例えば性行為、っていうものが、どういうものなのか、とか。男の人が、気持ち好くなるにはどうすればいいのか、とか。気持ち好くなるとどうなるのか、とか。実践は、…侯爵さまが、俺が嫁入りした時に『身をもって』教えてくれるって言うことだったから、本当に言葉で教えられただけだけど。
知識として教えられていただけの時は、俺には遠いだけだった。いつか、侯爵さまとそういうことをするんだろうな、って、ぼんやりと考えていただけだった。嫌だとか、怖いとか、そう言うことすら思い浮かばない、諦めきった思考。…まだ、そう前のことじゃないのに、すごく遠く感じる記憶。
今でも、俺のなかで『そういうこと』は、決して近くはない。けれど、…前より遠くもない。それは、俺がリジットさんを、大好きだからなんだろう。好きだから、…彼となら、そういうことをしたい、って、俺は想ってるんだと思う。
勿論、俺はそんなこと、知識としてしか知らないけど。だから、分かってないことも、まだ知らないことも、きっとたくさんあるんだろうけど。
でも、…それでも、俺はリジットさんと、いつか、そういうことをしたい。彼と、ひとつになりたい。…俺を、こころも身体も全部、彼のものしてほしい。早く、名実ともに彼のお嫁さんになりたい。
でも、リジットさんから見たら、俺なんてまだ子どもだもんなあ。もう少し大きくならないと、そういう対象には見てもらえないかな。…だとしたら、早く大きくなりたいな。
そんなことを思いながら、目を閉じた。リジットさんに抱き締めてもらうのは、まだすごくどきどきするけど、…同じくらいに、すごく安心する。
今まで巡らせていた思考の所為だろうか、…俺の身体に回る彼の腕や手を感じて、更に心臓が高鳴った。…この手が、俺の身体を、直に触ってくれる日が来るんだろうか。それを考えただけで、脳内が爆ぜそうだ。
「フラフィー…眠ってしまったか?」
「う、ううん!?まだ寝てないよ!?」
そんなこを考えていたからだろうか。耳元で、リジットさんに囁くように問いかけられて、本気で心臓が爆ぜたかと思った。弾かれたように目を開けながら、反射で応えた声は、面白いくらいに裏返る。…今まで考えてたことが分かってしまったんじゃないかって、さっきまでとは違う意味で、心臓が勢いよく鳴り響いた。
そんな俺の、身体に回っている彼の手が、ゆっくりと身体を這った。…何か、意味があるような動きに、何故だか身体が熱くなる。…ああもう、そんなわけないのに!
「ど、どうしたの?」
どうか、真っ赤になってるだろう顔が、彼にばれませんように!そんなことを願うように思いながら、抱き締められている彼の胸から顔を離して、彼を見上げた。…暗い中で、彼の琥珀色の眼が輝いているのが分かる。
横向きだった俺の肩を、リジットさんが掴んで。そのまま、俺を仰向けに倒しながら、俺の上をリジットさんの身体が覆った。まるで、リジットさんが俺に、覆い被さるような体勢。肩に置かれたままの手に、力がこもるのを感じた。
不思議と、怖くはなかった。
「…リジットさん?」
自分の心臓の鼓動が、どきどきと煩くて。彼の名前を呼んだつもりが、自分の心臓の音でよく聞き取れない。彼の輝く琥珀色の眼が、暗闇にとても綺麗で、…思わず見惚れた。そのまま、彼の顔が俺に近づく。
あ、キスするのか。そう思って、慌てて目を閉じた。ぎゅう、と強く瞑った目の奥で、さっきまで見惚れていた彼の綺麗な眼の色が、鮮やかに反射する。
彼の口が、俺の唇に重なる感触。いつもは優しく重なるだけのそれが、…俺の口を割って、滑るものが挿入って来たことに、驚いて背が跳ねた。思わず瞑っていた目を開くと、焦点の合わないくらいの近くに、眼を閉じた彼の顔があって。…それに、一気に恥ずかしくなって、また、俺も目を、閉じる。…ああ、俺、今彼とキスしてるんだ、って、それを強く実感する。身体が一段とあったかくなって、幸せに頭がふわふわした。
俺の口のなかで、ぬるぬると滑るそれが、俺の舌を捕らえる。ちゅ、と音がするくらいに強く吸われて、ふわふわする頭が更に溶けた気がした。まるで霞みがかるみたいに、ぽわっとしてうまく思考が結べない。
くちゅくちゅと、音を立てて俺の舌を絡み吸っては、歯の羅列をそれがなぞる。それを何度か繰り返してしてから、ゆっくりと、それが俺の口から抜かれた。その感触に、閉じていた目をゆっくり開けると、瞑りすぎてぼやける視界の向こうで、彼の舌がその口に仕舞われるのが映った。…そこで、俺の口に挿入って来たものが、彼の舌だったことを漸く理解する。頭が半分蕩けたように、うまく思考が動かない。
そんな、俺の頬を彼の指がゆっくりと撫ぜた。俺にはない、彼の指の肉球が、火照った頬に少し冷たくて気持ち好い。思わず、ふにゃりと顔を緩ませた俺に、…彼が、その琥珀色の眼を少しだけ眇めた。
「…フラフィー。俺が、怖くはないか?」
少しだけ掠れて響いたその言葉に、…思わず目を丸くした。怖い?なんで?心底不思議そうな顔をしてしまったのだろう。俺が答える前に、リジットさんが今度はその眼を優しく細める。
「全然怖くないよ?なんで?」
声にも出して、そう答えると。リジットさんが、俺の頬をまた、優しい手つきで撫ぜてくれる。少し硬くて、ざらざらと荒い肉球の感触。この手で撫ぜられることが、俺はとても大好きだな、って、…そう、強く想った。
数度、彼の手が、俺の頬を撫ぜるように滑った。それから、彼の指が、俺の頬に沈む。優しく細められていた綺麗な色の彼の眼が、何かを恐れるようにくしゃり、と歪んだ。
「俺が、…俺は、これまで以上に、お前に触れたいと思う。思ってしまう。…嫌ならば、怖いならば言ってくれ。どうか、頼む」
最後は、まるで懇願するようだった。…そんな彼の言葉が、一瞬自分に都合の良い幻聴かと思う。だって、…その言葉は、さっきまで、俺が欲しいと想っていた言葉だったから。彼に触れて欲しいと願って、…でも、彼にとって、俺はまだ子どもだろうからと。そう思って、諦めていたこと、だったから。
心臓が、期待するみたいに波打った。どくどくと高鳴る音は、やっぱり煩いほどで。幻聴じゃないのを確かめるように、彼の言葉をゆっくりと咀嚼して、反芻する。
彼が、俺に、…触れたいといって、くれた。でも、嫌だったら言ってくれ、って。…そんな訳ない、って反射で思う。だって、きっと、…俺の方が、彼に、そう想ってるんだから。
リジットさんが、俺をそういう対象と見てくれていること。俺と、…そういうことをしたいと、想ってくれていること。それが分かっただけで、心臓がどくんどくんって大きく高鳴って、身体が熱くなって、目元が潤む。…リジットさんが、そう想ってくれてるなら。俺は、俺だって。
「俺も、俺もリジットさんに触って欲しいし、触りたいです!もっと、リジットさんと近づきたいです…ひとつに、なりたいです…っ」
最後の言葉は、緊張するように掠れた。そのまま、俺の上に被さるリジットさんの、その背に腕を伸ばしてぎゅう、と抱き着く。リジットさんの顔は、抱き着いた所為でよく見えなかったけれど。…彼の身体から、ふう、って力が抜けてのが、抱き着く身体から伝わった。そのまま俺を強く抱き締めてくれるリジットさんの腕は、痛いくらいに強くて。そんなリジットさんに、俺は、…彼が笑ってくれてたらいいな、って、願うようにまた、想う。
「…ありがとう、フラフィー」
俺の耳に、彼の声が溶けるように響いた。少し低くて、涼やかで、…とても優しい、彼の声。そんな彼の言葉に、俺が答えるより早く。リジットさんの口が、俺の唇を優しく、塞いだ。
今度のキスは、いつもみたいに、重ねるだけのキスで。ちゅ、ちゅ、って俺を安心させるように、何度も優しくキスをされる。それが嬉しくて、俺も、それに応えるように、彼の背に腕を回す。
…だから、いつの間に、俺の背がベッドに沈んだのか気づかなかった。
彼の手が、俺の寝間着の釦を外していく。…俺は男だから、本当なら上半身が裸になることくらいは恥ずかしくない。でも、今は、…彼に身体を晒すこと自体が恥ずかしくて。開けられる寝間着の合わせ目に、自然と顔が熱くなる。
人よりも肉付きのよい俺の上半身が、彼の手で露になった。厚い胸脂肪の上の乳首を、つん、と彼の指が弾くようにつつく。…リジットさんの指の肉球が、頬を撫ぜられたり、手を繋いでいるときよりも、更に硬くてざらざらと感じることにことに、少しだけ驚いた。いつもは大好きなその肉球の感触に、…いつもよりも、心臓がどきどきしてしまうことにも。
そのまま、リジットさんが、胸脂肪の上にぽつん、と浮いてる乳首を、きゅって摘まんだ。くりくりと転がされて、くすぐったくて笑ってしまう。…そこから、じんわりと何かが身体中に広がっていくような感じがして、思わず腿を擦り合わせた。勝手に、小さく息も上がってきたけど、それがなにかは分からない。
「ふふっ、リジットさんくすぐったいよ」
笑いながらそう言うと、長い舌で、べろりと頬を舐められた。乳輪ごと、乳首を浮かび上がらせるように摘ままれて、密かに息が上がっていく。
「擽ったいだけか?」
リジットさんの声も、どことなく愉しそうだった。俺の、小指の爪ほどしかない小さい乳首が、彼の指で捏ね回されて潰される。くすぐったいだけ、のはずなのに、…何故だか下着のなかで、おちんちんが硬くなってきた。
…俺の身体は、12歳になった直ぐ後くらいに精通を迎えている。朝起きたら、下着のなかがべたべたになっていたのが多分そうだ。…そういう知識は、侯爵さまへ嫁入りするとなっていた時に、基礎の教養として勉強していたから、驚くことはなかったけれど。
でも、その精通から、もうすぐ一年は経つけど、…自分で射精したことはない。おちんちんを自分で弄ったこともない。おちんちんを触ったら気持ちがよくなって、射精するってことは、その基礎の勉強で知ってはいるけど。最初の精通だって気づかないうちだったし、『きもちよくなる』っていう感覚が俺には分らなくて。そういうことが、俺からはまだ遠い気もして、自分でしようとは思わなかった。
…でも。今、リジットさんに乳首を弄られて、それでおちんちんが硬くなるってことは。…俺は今、きもちがいいんだろうか?じんわりと、身体に広がってるこの良く分からない感覚が、そうなんだろうか?
そう考えているうちにも、どんどん息が上がっていく。硬くなってるおちんちんがじんじんしてきて、もどかしくて堪らない。…でも、これはどうしたらいいんだろう?ぎゅって握ったらいいのかな?そしたら、…射精したりするのかな?
考えながらも、俺の手は動かない。どうすればいいか分からなくて、ただ、リジットさんに弄ってもらってる乳首の感覚に、身を委ねた。小さな乳首が、それでも腫れたみたいにぱんぱんに膨らんでいる。リジットさんの指の肉球の、ざらざらした感触が、今は痛いくらいだ。痛いくらいなのに、…その指で乳首を挟まれて、くりくりと転がされると、背筋がぞくぞくして頭がとろりと溶けるようで、おちんちんが更に硬くなる。もう、くすぐったいと思うだけじゃなかった。身体が熱くて、顔はもっと熱くて、目元が潤む。
「あっ」
思わず上げてしまった声は、自分のものとは思えないくらいに甲高い。女の子よりも更に高い声に、恥ずかしくなって慌てて口を噤んだ。そのまま唇を内側で噛み締める俺に、リジットさんの愉しそうな声が、また響く。
「どうした?我慢などする必要はないぞ。お前の愛らしい声を、もっと聴かせてくれ」
言いながら、彼の手が、くりゅくりゅと俺の乳首を潰して捻る。俺の乳首のなかの硬い芯みたいなものが、乳首のなかでこりこりと転がった。足先が勝手に丸まって、びくびくと跳ねる。
「あ、で、でもっ」
「恥ずかしがることなど無い。ここには俺とお前しかいないのだし、俺は、お前の声をもっと聴きたい」
乳首から、じんじんとしたのが、波紋みたいに身体中に広がりきって、身体が熱く疼く。硬くなった俺のおちんちんは、小さいなりに寝間着の上からでも分かるくらいに反り立って、びくんびくんと脈打っていた。…これが、勃起っていうのかな?先っぽがぱんぱんになってる気がして、触りたいけど、自分じゃ怖くて触れない。…触ったら、きっとすごくきもちいいんだろうなってことが、無意識に分かるから。
それでも、そこを触って欲しいみたいに、俺の腰は勝手に動く。もじもじと、太腿を擦り合わせると、その動きに合わせて、下着とおちんちんの先端が擦れた。…それだけで、腰が浮きそうになる。
「んっ、ん、リジットさん…っ」
まるで救いを求めるように、彼を見上げてしまう。だって俺には、どうしたらいいか本当に分からないんだ。潤んでぼやける視界の向こうで、リジットさんが俺を見つめて、優しく笑った。
「お前は本当に可愛いな。…安心しろ、今日はちゃんとここで達せさせてやろう」
そう言って。リジットさんの手が、俺の下着のなかに滑る。ざらり、と荒くて硬い、リジットさんの手の肉球が、俺の硬くなったおちんちんに触れて。そのまま、ゆるく握られた。親指だろうか。特に硬い肉球で、ぱんぱんに膨れた先端を強く擦られて、…それだけで、頭が真っ白になった。腰が跳ねて、そのまま彼の手に押し付けるように、浮いてしまう。
彼の、鈍く伸びた爪が、おちんちんの鈴口に潜り込んで、抉るように指を動かされた。先端を擦る指も、止まってくれない。真っ白になった脳内が、一気に崩れた。まるで、お漏らししてしまうような熱い感覚が、おちんちんのなかを迸っていく。
「やだぁっ!でちゃうっ、でちゃうぅ…っ!だめっ、ゆびはなしてぇ…っ」
最後は、ほとんど涙声になりながら、隠すように腕で目を覆った。顔が熱い。恥ずかしいのに、腰がびくびくと跳ねて、頭が溶けたようにとろとろになる。…彼の爪が、俺の鈴口から離れた。途端に、びゅるり、って俺のおちんちんから、熱いものが噴き出す。お漏らしとは違う、もっと粘ついて固体じみた液体。
「あーっ!びゅるびゅるでてるぅっ、おれのおちんちんからあついのでてるよぉ…っ」
自分に起こっていることが分からなくて、感じてることを全部口から叫んでしまう。おちんちんから、熱いのがびゅるびゅる噴き出ている感触が、堪らない。…これが、射精だろうか?だとすれば、俺は今イってるんだろうか。今感じてるものが強すぎて、これがきもちいいのかすら分からない。まるで、身体が火の玉にでもなったみいに、全部熱かった。
目を覆ってる所為で、目の前は暗い…はずなのに、火花でも散ってるみたいに、目の奥がぱちぱちしてる。足先が強く丸まって、びくびくと震えてるのが分かった。おちんちんをその硬い肉球でなぞられると、息も止まりそうになる。
「あ~…あ、ぁ」
熱いのが噴き出る感触が、ゆっくりと治まっていく。まるで出し切った、とでも言うように、硬かった俺のおちんちんが、彼の手のなかでくにゃりと柔らかなものに戻った。ベッドに深く身体を沈めて、溺れたみたいに呼吸を繰り返す。…そんな俺の、目を覆っていた腕を、彼の手が掴んだ。そのまま外されて、涙でぼやける視界に彼の顔が映る。
「達したのは、初めてか?」
問いかけられた言葉に、その意味を咀嚼する前にこくこくと頷いた。…間違ってはないと思う。だって、精通の時は、いつの間にか射精していて、…俺はこんな風にならなかったから。
俺の答えに、満足そうにリジットさんが眼を細めた。彼の指が、俺の頬に伸びて、また、優しく撫ぜてくれる。俺のおちんちんを握っていた方の手も離されて、…その指が、俺の膚を這った。
「ひゃあ!?」
そのまま、その這っていた指が、…俺のお尻の奥の、窄まった孔に触れる。ぬるり、とした感触が、お尻の孔を擽るように広がった。…この滑った感触は、彼の手に放ってしまった俺の…精液だろうか。そう思うと、恥ずかしさで爆ぜそうになる。
ぬるぬると、きつく窄まった孔を撫ぜられて、身体が震えた。ただくすぐったいだけのはずなのに、今度はおなかが熱くなってきた。そこを中心にして、じわじわと切ないような疼きが広がっていく。…さっき、乳首を弄られたときにも感じた、感覚。…もしかして、俺は今、きもちよくなってるんだろうか?お尻の孔を撫ぜられてるだけなのに?頭が混乱して、思わず彼にしがみついてしまう。
そんな俺の背を、リジットさんが、片手で抱き締め返してくれた。宥めるように俺の背を撫ぜて、…その顔が、俺の耳もとに寄せられる。
「…これからは、陰茎よりもこちらだけで、快楽を得られるようにしてやろう。ここで俺を受け入れて、それだけで達せるように、お前の身体を慣らしてやるからな」
いつもよりも幾分も低くなった声が、…俺に、そう囁いた。彼の指の滑る肉球が、ざらりと俺のお尻の孔を強く撫ぜて。それだけで、俺の身体はまた大きく震えてしまう。
彼の言葉の意味は、俺には良く分からなかったけれど。…それでも、彼の望んでくれるようになりたくて。俺は、その言葉に、こくこくと大きく頷いた。
俺は。その日に、その…最後までするのかな、って思ったんだけど。リジットさんは、それ以上のことをしなかった。
『お前の身体は、俺を受け入れるにはまだ幼すぎるからな。お前には、痛い想いも苦しい想いもさせたくない。それは、婚姻するまで待つことにしよう』
その日こそ、お前の全てを、俺のものにさせてくれ。そんなことを、初めて聞くような、甘い声で俺に囁くものだから。俺は、その言葉にも、真っ赤になりながら全力でこくこくと頷いて。
その日から。…リジットさんは、その言葉通りに。俺の家に泊って行ってくれるたびに、俺に、きもちいいことを教えてくれるようになった。
Ad