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イケメン狼獣人がぽっちゃり少年を娶るはなし。【33-初夜編2】
その日は、朝から落ち着かなかった。
朝から、何度となく見遣ってしまった時計に、また視線を送る。午後7時。…もうすぐだろうか。どきどきと高鳴る心臓を押さえるように、ボタンのないシャツをぎゅう、と握る。俺の今着てる服は、その寝間着のような、ボタンのない膝丈のシャツが一枚。その下は、下着だけだ。もう、既に湯浴みもして身体も綺麗に洗った。…そんな用意をしてる自分が、期待でいっぱい過ぎる気がして、それにも恥ずかしくなって、更に身体が熱くなった。
そのまま大きく息を吐いたとき。こんこん、と俺の部屋をノックされて、思わず飛び上がった。はい!って大きな声を上げながら、ドア前まで思わず駆け寄る。まるで待ち構えるように、ドアが開くのを待つ俺の前で、その扉がゆっくりと開いた。
開いたドアの向こうで、うちの屋敷に勤めてくれてるメイドさんが、俺にゆっくりとお辞儀をする。それから。
「リジット近衛兵長さまがいらっしゃいました」
鈴のような声が淡々とそう告げて、俺の反応を見る前にくるりと踵を返した。それを追いかけるように、俺も部屋を後にする。…うちの使用人さんたちの間での俺の空気加減は、リジットさんと婚約してからもそう変わりはない。俺の両親からは、どうでもいい子から金の卵くらいまで評価が上がったのだけれども。…そう思って、ひとつため息を吐く。本当に、俺の価値は、それしかないんだな。
それでも、今はもう、そうしたことで落ち込まなくなった。自分の存在を諦めることも、ひとりで哀しくなることも。…もう、そんなことしなくていいって、リジットさんが。…もうすぐ、俺の旦那さまになってくれる大好きなひとが、そう言ってくれたから。
『お前には俺がいる。もう、お前を決して独りにはしない、だから…安心して、俺を頼ってくれ』
リジットさんが優しくそう言ってくれる言葉が、耳の奥で響いて、勝手に顔が緩んでしまった。それに、慌てて顔を隠すように覆ったけれど、目の前のメイドさんは、そんな俺に気づく様子もない。それにほっと息を漏らして、彼女のあとを追うように足を進めた。
気が急いてしまうのを抑えて、俺の前を歩くメイドさんについていく。こうした時に、使用人を差し置いて屋敷の人間が前を歩いてはいけないというのが、貴族の決まりだ。…リジットさんはきっと、そんなこと気にしないと思うんだけど。…例えリジットさんと婚姻しても、俺が男爵家の息子だという事実は変えられないし。貴族との繋がりも、決してなくなることはない。だから、そういった決まりやマナーに関しては、今まで以上に勉強してる。…だって、俺の所為で、彼が笑われたりするのだけは絶対駄目だし、嫌だから。俺が、彼の足を引っ張るようなことだけは、したくないんだ。
そんなことを思いながら歩いているうちに、メイドさんの足が、漸くエントランスへ続く階段を踏みしめた。それに続いて、俺も階段を下りる。その途中で、玄関に佇む彼の姿が目に入って、更に急ぎたくなる足を必死で抑えた。
「お待たせ致しました」
そのまま、メイドさんについて彼の前まで歩いていって。リジットさんに丁寧にお辞儀をしてから、俺の前から彼女の身体が一歩下がる。その分の一歩を前へ進んで、俺の未来の旦那さまを見上げた。琥珀色の綺麗な眼を、優しく細めて俺を見てくれる彼に、また勝手に顔が緩んでしまう。
「リジットさん、お待ちしてました。…あの、あ、逢いたかった、です…!」
なんとか、語尾まで消えることなくそう言い切れた。たったそれだけ言うのにも、息が上がるくらいに顔を熱くしてしまった俺に、…彼の眼がますます細められた。彼の手が俺に伸びて、指の背で頬をなぞられる。少し硬くて、でも触り心地の好いふかふかした獣毛が、俺の頬を滑った。その感触に、俺の目元も溶けるように崩れる。
「俺もだ。…お前に逢いたかった、フラフィー」
彼の、少し硬質で低い声が、囁くように俺にそう告げる。そんな彼に、耳まで爆ぜそうに赤くなるのを自覚しながら。そのまま、俺を抱きしめてくれる彼の背に、俺もそうっと腕を、回した。
今日。彼がお仕事の後なのに、俺の屋敷に来てくれたのは。俺と、その…そういうこと、をするためだ。
まだ、俺の身体が彼を受け入れるほど、慣れてないから。俺自身も、そういうことをするのが、リジットさんが初めてで。知識としては知っていても、 経験としては何も知らないから。リジットさんは、俺が怖くないように、痛くないように、って俺の身体を、婚姻までに慣らしてくれるって、言ってくれた。
俺は、彼のその言葉や気持ちだけで、すごく幸せで、嬉しかったんだけど。…リジットさんは、その言葉通りに。今日もこうやって、お仕事の後なのに、俺に逢いに、うちの屋敷にまで来てくれたんだ。
そんな彼と、並んで廊下を歩いて、部屋に向かう。両親が用意してくれたのは、この間と同じに、うちの屋敷で一番のゲストルームで。程なくして到着したその部屋に、リジットさんと一緒に、なかに入る。…もう、既にカーテンは閉めてあるから、部屋のなかは暗い。それでも、予め灯しておいたランプの灯りで、辺りを見回すのには支障なくて。
そのまま、ベッドに歩み寄ろうとする足は、緊張で一歩が小さくなる。心臓が爆ぜそうなくらいに高く鳴って、自分の息遣いが耳に響いた。
「フラフィー」
…後ろから名前を呼ばれて、文字通りに飛び上がる。爆ぜそうな心臓が、本当に爆ぜたかと思うくらいにどきどきと脈打った。
「は、はいっ!?」
面白いくらいに声を裏返しながら、勢いよく彼を振り返る。そんな俺に、暗がりのなかで彼が可笑しそうに笑った。彼の指がまた俺の頬に伸びて、今度は指先の肉球で、頬を優しく撫ぜられる。ざらりと荒くて硬いその感触が、それでも嬉しくて。煩いくらいに高鳴る心臓を、服の上から押さえながら小さく笑った。
「そんなに緊張しなくてもいい。どうか、安心して俺に身を任せてくれ」
静かな部屋に、彼の声が低く、けれど柔らかく響く。眼を細めた彼の顔が俺にゆっくりと近づいて、慌てて目を瞑った。ちゅ、と音を立てて、重ねるだけのキスをされる。…それだけで、俺の意識はうっとりと蕩けた。
顔が離れて、彼の腕が、俺に回って抱き締められる。そのまま身体が宙に浮いて、驚いて目を見張った。
「え、り、リジッ」
彼の名前を呼ぶよりも早く、ベッドへと俺の身体が下ろされる。彼の手で、丁寧に下ろされた俺の身体が、ベッドに沈んだ。そのまま、彼が俺を覆うように、俺の上へと被さってくる。上から注ぐ彼の眼に、身体が燃えるように熱くなった。
…今日の俺の格好は、その、彼とすることに備えて、…ボタンのない長いシャツと、その下は下着だけだ。シャツと言っても膝程まであるから、寝間着だといえばそれほどおかしくはない格好。…でも、そのシャツを捲れば、俺はすぐに下着一枚になる。
この間に、初めてそういうことを、彼としたとき。俺の寝間着はボタンのあるシャツだったから、リジットさんは俺のボタンをはずしてくれた。でも、それはもしかして面倒なんじゃないかな。って想ったから、今日は、こういう何もないものを選んだのだけれども。
…こんな格好をして、そういうことをする気満々だと、彼に引かれないだろうか?今更ながら、そんな不安が俺を襲った。いや、でもボタンのあるシャツや寝間着の方が、ボタンをはずさなきゃいけなくてやっぱり面倒なんじゃないのかな?…ていうか、彼に脱がせてもらうって言う前提が、そもそもおかしいんじゃ!?でも、そんな自分から脱ぐのも、それこそやる気満々だとか、情緒がないとか思われない?この期に及んで、そんな不安ばかりが頭を占める。…俺には、こういう経験なんてないから、どれが正解なのか分からない。
もう一層のこと、彼に聞いてみようか。そんなことを思いながら、俺に覆いかぶさるような体勢の彼を見上げた。…俺は、どれだけ不安そうな顔をしていたのか。俺を見遣るリジットさんの眼が、俺を安心させるように細められて、その口角も上がった。優しい手つきで、彼の指がまた、俺の頬をなぞるように撫ぜる。
「そんな不安そうな顔をするな。お前につらい思いや痛い思いはさせない、約束する」
そう言って、また、優しくキスをされた。…俺の不安は、彼が思うのとは違ったんだけど。それでも、彼の優しい眼や指やキスで、俺の不安は萎むように小さくなった。
彼の指が、躊躇いなく俺のシャツをたくし上げる。首元まで上げられて、俺の顔も一気に熱くなった。…このシャツの方が、リジットさんが楽かな、って思って選んだけど。思いのほか、一気に肌を晒すのは恥ずかしい。彼の目の前に晒された俺の厚い胸脂肪の上で、ぽつんと小さい乳首がきゅうっと硬くなった。
…この間に、彼にたくさん弄られた乳首は、ちょっとの刺激で、すぐに硬くなるようになっていた。前までは、乳首が硬くなることも、それに俺が気づくこともなかったのに。…今は、シャツが乳首を掠めるだけで、きゅっと硬くなってしまうことさえある。そんな乳首を、自分で少しだけ弄ったけど、…きゅって摘まんだだけで、腰からお尻がじんわりと熱くなって、おちんちんも硬くなってしまって。…それがすごく恥ずかしくて、なんとなく怖くもなって、おちんちんが大きくなる前に止めてしまった。それから自分では何もしていない。
今も、…彼に乳首を弄られることは、すごく恥ずかしい。でも、自分で少しした時とは違って、恥ずかしいのに、…彼にされると、全然怖くなかった。彼に、人知れず硬くなってる小さな乳首を見られるって思うだけで、下着のなかでおちんちんが熱を持っていた。
そのまま、彼の指が俺の乳首を軽く摘まんだ。ざらりと硬い肉球の間で、くりくりと捻るように転がされる。それだけで、腰から下がじわじわと熱くなって、その中心が切なくなる。背筋がぞくぞくして、腰が浮いた。首元までたくし上げられたシャツを、両手で強く握る。
「あ…んん、ちくびっ、ちくび、へん…っ」
前よりも、乳首が膨らんでる気がして、思わず声を上げた。ころころと転がされると、じんわりどころじゃない、ぴりぴりと痺れるような感覚が、身体中に広がる。でも痛いわけじゃなくて、じぃんと震えるような痺れで、身体が溶けるみたいだ。下着のなかでおちんちんがどんどん硬くなって、あっという間に下着を持ち上げてしまう。じんじんと痺れるような感覚は、彼の指で転がされる乳首からも、ぱんぱんに膨れて下着のなかで擦れるおちんちんからも感じて、拡がる。痺れの底に甘いような擽ったさがあって、それがもどかしくて、勝手に腰が動いた。きゅっと強く彼の指で押し潰されると、その擽ったさが更に膨れて、お尻の孔まできゅっと窄まった。おなかのなかがきゅるきゅると蠕動して、胸の奥が切なくなる。
「り、リジットさん…おれのからだ、おかしいよぅ…っ」
この身体に拡がる痺れと疼きを、どう表現したらいいか分からない。彼の服の裾を掴みながら、震える声で彼に訴えるように告げれば、…リジットさんの眼が、俺を見遣って細められる。
「フラフィー、それは気持ち好い、というんだ」
吹き込まれるように、耳元で、リジットさんの声が甘く蕩けた。きもちいい。彼の言葉が、頭の中で響く。…これは、これがやっぱり『きもちいい』なのか。繰り返すようにそう思うと、蠕動してるおなかのなかの、更に奥が、きゅうっと捻じれるように熱く締まった。
「…だから、もっと俺に感じてくれ」
溶けるくらいに甘い声が、また、俺の耳もとで囁く。それと同時に、リジットさんの指が、俺のお尻のあわいを開いて、その奥に潜り込んだ。
「ひゃうっ」
驚いて、思わずお尻に力を入れてしまう。けれど、そんな俺の些細な力なんて意にも介さないにみたいに彼の指が、俺のお尻の孔に触れる。そのまま、ざらざらと硬くて荒い肉球が、お尻の皺をなぞるように撫ぜて、それだけで何故か背中がぞくぞくと震えた。おなかのなかがまた蠕動して、その奥にも切なさが募った。きゅってお尻の孔を締めると、そこからも擽ったいような、甘い痺れが沸き起こる。
「…あ、くすぐったいよ…」
彼の指で擽られて、それでお尻の孔がひくひくと蠕動してしまう。それは、なんとなく、擽ったいとは違うって自分でも分かる。でも、俺の知ってる感覚で言うと、それしか思い浮かばない。それでも、俺のお尻の孔から、とろりと何か漏れるような感触がして、慌ててお尻の孔をきつく締めた。滲むように、お尻の孔が薄く濡れるのが分かる。
「済まない、痛かったか?」
俺が、きつくお尻の孔を締めて窄めたからだろう。リジットさんが心配そうに俺の顔を覗き込んで、痛ましそうに眼を歪めた。そんな彼に、慌てて首を横に振る。
「う、ううん!あの、なにか、お尻からとろって出てきちゃって、その…」
今の俺の状態も、どう言ったらいいか分からない。要領も得ずに尻すぼみになる俺の言葉に、それでも分かってくれたかのように、リジットさんが表情を緩めた。
「ああ、安心しろ。これは腸液だ。臀部を弄られて、お前の腸内が反応したのだろう」
そう言って、それを塗り込めるように、ぬるぬると彼の指が俺のお尻の孔を撫ぜて、滑る。ざらざらとした感触が、そのぬめりで少し滑らかになって、余計に擽ったくなった。勝手にお尻に力が入ってしまって、俺のお尻の孔が、少しだけ開いて拡がる。…そうすると、甘くて痺れるみたいな感覚が、更に波紋みたいに身体に広がった。
何度か撫ぜられていると、おなかのなかからとろとろとなにかが漏れ出すのが分かる。これが腸液なのか。俺のお尻の孔で、それが彼の指に捏ねられて、くちゅくちゅと濡れた音を立てた。…無性に恥ずかしくて、顔が爆ぜるように熱くなる。
お尻の孔のひくつきが、一層強くなった。撫ぜられてるだけなのに、段々と息が弾んで、腰までもじもじと揺らめいてしまう。彼に撫ぜられているお尻の孔から上がる音も、くちゃくちゃと更に粘ついたものになっていた。おなかが熱くて、ぐるぐると腸全体が蠕動している。とろり、としたものが、少し開いてしまったお尻の孔からまた、漏れた。
「んっ、…ん」
首元に捲り上げられているシャツを強く握って、目を瞑る。鼻から抜けるみたいな声が零れて、腰が何かを求めるみたいに動いて揺れた。身体が熱くて、その中でも下腹部が特に熱い。
そんな俺に、応えてくれるみたいに。つぷり、と彼の指が、俺の少しだけほころんで開くお尻の孔のなかに少し、潜った。それだけで腰が跳ねて、甘い波紋が身体を浸す。
「痛いか?」
「あっ、ううん!痛くないよ…」
きもちいい、って言葉が自然と浮かんで、俺の口から零れそうになる。それが恥ずかしくて、慌てて口を噤んだ。…俺は、やっぱりきもちよくなってるのかな?そしたら、…それを、口に出して言えたら、リジットさんは喜んでくれる?
そんなことを思いながら、きもちいい、って喉奥で呟いた。…でも、どうしても恥ずかしくて、そこから先に声が出ていかない。
そんな俺の身体の奥に、ゆっくりと彼の指が挿入っていく。彼の指の太さに、そこが拡げられていくのが分かった。多少の圧迫感で、少し苦しい。それでも、その苦しさよりも、彼の指を受け入れている悦びのほうが強くて、目をきつく瞑って呼吸を速めた。俺のおなかのなかで、彼の指がおなかを削げるように進んでいく。とろとろと漏れている、多分腸液で、指の獣毛が濡れそぼって俺のおなかを擽った。その感触で、俺の腸がまた畝るように蠕動して、俺の腰まで揺れてしまう。
「んん…あ、おなかくすぐったい…」
彼に指で擦られるたびに、くすぐったいのが増していく。ざらざらと硬い肉球でおなかのなかを削げられると、それだけで腰が浮いてしまった。おちんちんがどんどん硬くなって、弄られてもいないのに先端までぱんぱんになる。
「あ、あのリジットさん…っ」
また、おちんちんを弄って欲しい。びゅるびゅるって射精させて欲しい。そう思って、薄目を開けて彼を見つめた。前回は、口にしなくても分かってくれたから、今も、それを期待して。
…でも、そんな俺に、リジットさんが薄く眼を細める。少しだけ口の端を上げて、上から俺を見下ろすように見遣り返す彼の顔は…心臓が震えるくらいに格好良かった。
「これからは、こちらだけで達せるようにしてやると言っただろう」
そう言って、彼が、俺のなかの指を軽く動かした。くちゅくちゅと濡れた音がして、指の間から腸液がとろりと垂れる。そのまま、ゆっくりと指が奥からずるずると抜かれて、…お尻の孔からほど近いところで、指が止まる。そこで、彼の指が、ゆっくりと曲げられた。こり、とその奥にある痼りのようなものを、彼の指が圧し潰す。途端。
「ぅああっ!」
勝手に、口から大きな声が漏れた。彼の指が、俺のおなかのなかの、こりこりと痼ったところを撫ぜるように転がしている。たったそれだけなのに、俺の腰は反るように浮いて、心臓が爆発するように跳ねていた。ころころと彼の指が痼りを転がすだけで、俺の腸壁は、彼の指を食い締めるように締め付ける。頭までとろりと蕩けて、考えるより前に、きもちいい、って言葉が勝手に浮かぶ。
「あっ、きもちいい…っ!」
反射のように、浮かんだ言葉を大きな声で、甲高く口にした。目の前のリジットさんにも、勿論その声は聞こえただろう。嬉しそうに、満足そうに彼の琥珀色の四白眼が細められて、小さく口の端が開いた。そこから覗く赤い舌が、目の奥で残像を描く。それにつられるように、俺の口も緩んだ。
くちゅくちゅと濡れた音を立てながら、彼の指がころころとその腸壁の奥の痼りを転がしては、優しく撫ぜる。それを数度繰り返されるだけで、俺のぱんぱんに膨らんでいたおちんちんからは、白色の白濁が勢いよく噴き出した。きゅんきゅんと、腸壁が今まで以上に畝って、リジットさんの指をきつく締め付ける。
「あーっ!イく、イくぅ…っ!」
びゅるびゅると噴き出てる俺の精液が、自分の胸からおなかを白く汚した。身体が、まるで縮こまるみたいに丸まって、胸に着くくらいまで押し畳んだ足のつま先が、びくびくと飛び跳ねた。イってる途中なのに、リジットさんは俺の腸壁のなかの痼りをこりこりと転がすのをやめてくれない。お尻がきもちよくて、でも止めてくれないのが苦しくて、視界が潤んだ。
「やだ、リジットさんっ、だめ、だめぇっ」
ぶんぶんと首を横に振りながら、ほとんど半泣きで訴える。ころころと、彼の指でその痼りを優しく撫ぜられるだけで、俺のおなかのなかも、射精しているおちんちんも、痺れるように熱く震えた。
最後の一滴まで吐き出してから、俺の足の間でおちんちんがくにゃりと垂れる。そこで、彼が指をお尻から抜いてくれた。ちゅぽん、って音がして、俺のおなかのなかがひやりと冷える。今まで、ずっと彼の指が挿入っていた俺のお尻の孔は、彼の指の太さに開いたままになってるみたいだった。熱すぎる腸壁を、冷たい空気が舐めていくだけで、背筋がまた震えてしまう。
「あ~…っ、ぁ、はあっ…」
荒い息を吐きながら、ベッドの上で大きく脱力する。もう、指先にも力が入らない。そのまま、重力に任せるように、ベッドに身を沈めた。そんな俺を、リジットさんが、上から覆うように抱き締めてくれる。ふんわりと、包まれるように抱き締められるのが、すごく心地好くて、こころが蕩けた。
「大丈夫か?済まない、無理をさせたな」
俺を気遣ってくれる声色で、優しく彼が俺の頬を撫ぜてくれる。そんなリジットさんに、ゆるゆると首だけ振って、大丈夫だってことを伝えた。本当は言葉で伝えたかったけど、うまく口すら動かない。
そんな俺を分かってくれたかのように。リジットさんが、眼を細めたまま俺の今度は俺の頭を撫ぜてくれた。
「上手に後ろだけで絶頂できたな。お前の達する姿、堪らなく愛らしかったぞ」
そのまま頬にキスをされて、思わず赤くなってしまう。…それでも、それが蕩けるくらいに嬉しくて。俺も、彼の背に腕を回して、その服の裾をきゅっと握った。
そんな俺に、彼の顔が近づいて。…耳元に、彼の口が寄せられる。
「次からは、お前に雌の絶頂を教えてやろう。その暁には、…お前の身もこころも、俺の妻にさせてくれ」
そう言って、優しく笑ってくれるリジットさんに、見惚れてしまいながら。俺は、その意味もよく分からないまま、緩みっ放しの顔で、ただ何度も頷いた。
それからも。リジットさんは、決して最後までしようとはせずに、俺の身体をゆっくりと慣らしてくれた。
俺のお尻に挿入される指が、1本から2本に増えるのにも、そう時間はかからず。…その頃には、俺は、すっかりと、おちんちんを触らなくても、お尻だけで射精できるようになっていた、けど。
でも。それが、彼の望む『雌の絶頂』じゃないことは、俺にもなんとなくわかっていて。
…俺は、それがどういうものなのかは分からなくても。彼の望む通りになりたいな、って、願うように、密かに想った。
俺が。彼の望む絶頂を迎えることが出来たのは、それからもう少しだけ先のことだった。
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