リョウと向き合ったユウタの手には前面をテープで止めるタイプのおむつが握られていた。
自分で脱ぎ穿きできない、まさに赤ちゃん向けのおむつだ。
「な、なんでだよ!」
「こっちのほうが、吸収量ありますから」
「そ、それが、何だよ……」
「あれれ、今日何をしたか忘れちゃいました? 学校でおもらしして、玄関先でまたおもらしして、床まで濡らしてたじゃないですか」
「う、うるさい!」
「リョウくんのおもらし回数も増えてきましたし、パンツおむつじゃ、もう限界なんですよ」
「くっ……でも……」
「うーん。リョウくんは良い子になったと思ったんですが……」
ユウタはソファにポフンと座ると、自分の膝をポンポン叩いた。
「う……」
リョウの膝がブルブルと震える。
「今度はずっときつーいお仕置きが必要かもねー」
ユウタはニコニコしているが、瞳の底で決して譲らない威圧感が揺らめいている。
「う……ぐぅ……」
あの屈辱を思い出し、リョウは眉をひそめて唇を噛んだ。
肩が縮こまり、両手をへその前でギュッと握る
「どっちがいい? ブランケットにごろんする? それとも、お膝の上でお仕置きされてからにするー?」
「ど、どっちにしてもやるんじゃねえか……」
「リョウくんのおもらしが減れば、やらなくて済むんですけどねー」
「ぐ……」
リョウは両耳をぺたんと落とした。
視線を下げると小さな股間がぷるんと揺れてる。気恥ずかしくなり、両手を少し下げてそれとなく隠した。
「ふふっ……」
一丁前に恥ずかしがっている様子を、ユウタに鼻で笑われた。
そもそも、こっちが丸裸のままなのに、このまま言い合いしても滑稽なだけだ。
「くっそ……」
リョウはしぶしぶと、おむつ替え用のマットの上立った。
「良い子ですね。はい、じゃあ、ごろんして下さい」
「あ、ああ」
両手は股間をガードしたまま、ブランケットの上に寝転がる。
布地越しに伝わる。冷たくて硬い床の感触。
ペシペシ
ユウタが太ももの内側を叩く。
「さ、おむつ替えのポーズしてください」
「そ、そんなポーズ……」
まるで獣が降伏するかのような、情けないポーズを思い出して、リョウは身を縮こませた。
「リョウくんの赤ちゃんおちんちんが、よく見えるようにおまたを開いてください」
ペシペシ
ユウタは再度太ももを叩く。
「うう……」
リョウは顔を赤らめながら、ゆっくりと脚を開いた。
「はい、良い子です」
ユウタはそう言うと、リョウの股の間に入った。
リョウの足はM字に開かれ。それでも股間を両手で隠したままなので、なんとも滑稽なポーズだ。
「おててはー?」
ユウタがニコニコ顔でのそきこんてくる。
「う……」
リョウは顔を赤くしながら、股間を包む両手をギュッと握りしめた。
「あれれー? まだ言うこと聞けない悪い子なのかなー?」
ユウタがわざとらしく、お尻をさすってくる。
「そ、それは……」
「じゃあ、おしおきだねー。ちゃんと両手をどけて、おまた開かないとダメだよー?」
「ぐ……」
渋々両手を離すと、すかさずユウタの手が伸びて掴み上げられた。
「はい、おててはここだよねー」
その手を持ち上げると、リョウの顔の隣まで引き上げられる。
「うぅ……」
リョウの顔が真っ赤に染まった。
「リョウくんの赤ちゃんおちんちん、今日も可愛いね」
「う、うるせーよ……」
消え入りそうな声で虚勢を張った。
「じゃあ、おむつ穿かせてあげるからねー」
「くっそ……」
ユウタはいそいそとおむつを広げた。
「ほら、お尻上げるよー」
そう言うと、両足をひとまとめにして大きく持ち上げられた。
「なってっ、何しやがる」
足はユウタの手によってリョウの腰上まで持ち上げられ、おちんちんどころかお尻まで丸見えの格好だ。
「暴れないで、良い子だからじっとしてるんだよー」
あまりの恥ずかしさにリョウは身をよじるが、思ったように力が入らない。
「くっそ、見んな、見んなよぉ……」
「ふふっ、かわいいですよ」
ユウタの手を逃れるようになんとか暴れて見せるが、お尻がくねくねと動くだけで、全く抜けられる気配がない。
体格だけで言えばリョウのほうが強いはずなのに、両足の力をもってしてもユウタの片手一つさえ振り切れなくなっている。
何かがおかしいはずなのだが、リョウの頭は羞恥で染まりきっていた。
「ほら、良い子良い子」
「あっやっ、降ろせ……」
どうにか身をくねらせるが、ユウタの手によって足を高くあげられたまま動かない。
ユウタにはお尻をの穴まで丸見えになっているに違いない。
なんだが、どんどん力が抜けるような。ユウタに抵抗出来なくなっている自分がいる。。
「さぁ、良い子だからじっとしてー」
「くっそ……」
体からどんどんと抵抗感がなくなっていく。
視線を巡らせると、がっちりとつかまれて両足はピクリとも動かない。
かろうじて動いている部位といえば、持ち上げられたお尻からプランとぶら下がった小さなおちんちんが、ひょこひょこと左右に揺れるくらいだ。
「被れちゃうといけないから、パウダーも使っておきましょうか」
ユウタはそう言うとベビーパウダーの缶を開け、パフを手に取った。
「くっそ、はやくしろよ……」
「じっとしてくれたら、そのぶん早くなりますよー」
「ぐ……」
渋い顔で押し黙り、無駄な抵抗をやめた。
目尻にじわりと涙が滲んだ。
「よしよし、良い子ですねー」
「くっそ……」
悪態をついてみせるが、お尻まで丸見えにされている姿で言っては、もはや滑稽だ。
「量も増えますから、かぶれないようにねー」
ユウタはポンポンとベビーパウダーをはたく。
「ふっぅ……」
お尻に慣れない感触が走り、リョウは思わず声を出してしまった。
「さ、おむつですよー」
「は、はやくしろよぉ……」
ユウタはやっと両足をおろした。
クシャッ
おしりの下に柔らかなおむつの感触が伝わる。
ブランケットよりほんのり温かい。
「さ、続きやりますからね」
ユウタは両足を開放すると、左右に大きく開いた。
「ふぐっ……」
さっきよりはマシだが、これでもかなり恥ずかしい。
「前にもはたきますからねー」
ユウタはベビーパウダーを手にとって、ポンポンと股間全体に塗り広げていく。
リョウのおちんちんがパタパタと煽られ、小さく揺れる。
「んっ……くっ……」
先ほどのお尻ペンペンとは打って変わって優しいタッチだ。
「じっとしてて良い子ですねー」
「ん……」
「おちんちんもないないするよー」
ユウタはニコニコして、おむつの前を閉じた。
クシュッ
ふんわりと分厚い感触に股間が包まれる。
今までのパンツタイプのおむつより、一回り大きく圧迫感が強い。
この感触に少し安心感と心地良さを覚え始めている。
「ふぅ……」
「ふふっ、新しいおむつは気持ちいいですねー」
「は! い、いや、そんなことねーし」
慌てて否定したが、ユウタはクスっと笑った。
「はいはい。具合はいかがですかー?」
ユウタはおむつの上から股間を握り、様子を確かめた。
「んっ……くっ……」
リョウはクシュクシュとした、感触に身をよじる。
おむつの下で股間が快感を得ていることが伝わってくる。
「うん、大丈夫そうですね」
「ふぅっ……」
心臓がトクトクと、少しだけ跳ねる。
おむつの上からでも、すっかり反応してしまう体になっていた。
「じゃあ、最後にテープで止めたらおしまいです」
ユウタはおむつのテープを伸ばす。
ピッピッ
リョウのへその前あたりで、おむつが閉じた。
それから、指を添わせてギャザーを立てる。
「うっ……」
太ももをなぞられるように指が動くので、少しこそばゆい
「これでオッケーですね」
「あ、ああ……」
リョウは仰向けになったまま返事した。
以前より一回り大きく、ふっくらとしたおむつに包まれた下半身が目に入る。
「うんうん、可愛いですよー」
「うっせ」
悪態をつきながら、半身を起こす。
足を閉じようとすると、以前よりも窮屈な感じがする。
まるで幼稚園児のように、大股を開いてブランケットの上に座った。
カーテンには照りつける夏の陽光が揺らめいている。
「今日からずっと、このタイプのおむつをつけてもらいますからねー」
「くっ……」
何か言い返したいがおむつ一丁の姿では、噛みついても暖簾に腕押しだろう。
リョウは唇を噛んで押し黙った。
窓の外ではセミの声がうるさいくらいだ。
「それと明日から、トイレトレーニングも始めましょうか?」
ベビーパウダーを片付けながら、ユウタは立ち上がる。
「と、トレーニングなんて、そんなの……」
「おや? じゃあ、もう失敗しないって言えます?」
「ぐっ……」
「大丈夫。おしっこ我慢出来る時間を測るテストみたいなもんです」
「う、そ、そう……」
「じゃあ、これからおむつの日はトレーニングですね」
ユウタは喜々として、あのアプリをいじる。
「くっそ……勝手にしろよ」
リョウは悪態を付きながら、立ち上がる。
おむつのせいで、自然とがに股気味になっている。
想像以上にお尻がぷっくり膨らんでいる。
「まだ暑いですが、シャツくらいは着ましょうか」
ユウタは洗濯されたTシャツを広げる。
「お、おう」
リョウが受け取ろうとすると、ユウタはさっと手を引っ込めた。
「着せてあげますよ。ほら、バンザーイ」
「じ、自分で着られるってーの」
「駄目です。これから僕が居るときは、リョウ君の着替えは僕に一任してもらいます」
「だからって、そんな、子供みてーな」
「そうですよー。赤ちゃんが自分で着替えられないのは当然ですもんねー」
「あ、赤ちゃんなんて……そ、そんな……」
「おやー、おもらししちゃう子は、赤ちゃんじゃないのかなー」
「ぐっ……」
リョウが顔をしかめる。
「はい、バンザーイ」
おずおずと両手を上げる。
「うっぷ」
Tシャツに袖を通され、一応ながらおむつ1丁から脱した。
それでも下半身はおむつ丸出しのままだ。
「ふふっ、良い子良い子」
ユウタはそう言って、ブランケットやおむつをテキパキと片付けはじめる。
「なあ、おい、ズボンは?」
「んー?」
ユウタはニヤケ顔で生返事を返した。
そう言ってからふと気がつく。おむつが想像よりも大きく、自分の尻が一回り大きくなったくらいだった。
これだと、ズボンの上からでもおむつを穿いていることが丸わかりだ。
「あ、あの。黒のトレーナーにしてくれよ。あ、あれなら結構ゆとりあるし……」
リョウは思いつく限りで、この家にある一番ゆったりとした服を要求した。
ユウタはにっこりと振り返る。
「ズボンは無しです。これからは、その格好で過ごしてもらいますよ」
「な、なん……っ!」
困惑して次の言葉が出てこなかった。
呆然としたまま口をパクパクさせる。
「トレーニングも始めますし、これからはずっと、おむつは見せた格好で生活してもらいます。」
「はっ……そっ……んなっ」
リョウの顔が青ざめていく。
おむつに視線を落とすと、先程の出来事が思い出される。
お仕置き、恥ずかしい
「大丈夫。ちゃんと似合って、かわいいですよー」
ユウタがポンポンとおむつに包まれたお尻を叩く。
「うっ……そ、そういう問題じゃねえ」
「では、何か?」
「そ、それは……そ、そうだ! 学校。さすがに日中この格好で学校行けなんて言わねーよな?」
リョウは縮み上がりながらも言い返した。
「ふふっ、それは問題ないですよ」
ユウタは子供に言い聞かせるように一笑に付した。
「は? いや、これで外に出るとか無理たから。そ、それに、学校だっていつも一緒にいるわけじゃねーだろ……必要ねーじゃん!」
リョウは早口に反論した。
「今日は、学校で何やったか忘れちゃいましたー?」
「ふぇ……あ……!」
虚勢を張った顔が、しおしおと垂れ下がった。
顔を青ざめて、尖った耳がぺたんと倒れる。
「今日は終業式だったんですよー」
ユウタの声を半分放心しながら聞いた。窓の外からカーテン越しにも伝わるくらい、大きなセミの声が響く。
明日から、夏休みが始まる。