ひとしきり頭を撫でられたあと、ユウタの腕から解放された。
また二人で並んで湯に浸かる。さっきよりも少しだけ、距離が近くなっても気にならなくなった。
「リョウくんはやさしいですねー」
また頭をなでられる。正直なところ、そんなに悪い気はしない。
「そうでもねーよ。普通だ、ふつー」
「ふーん」
「なんか、あんまりやらねー話しちまったな」
「そうですねー。僕のホーム、それに可愛い弟までできて、僕は嬉しいですよ」
「弟じゃねーっての……」
危うく気を許しかけてたけど、やっぱこいつ変だ。
ユウタが手を伸ばし、また頭をなでられる。
「ほら、ちゃんと肩まで浸かるんですよー」
「うっせ……」
急に子供扱いされて唇を尖らせた。
「これが、裸の付き合いってやつです?」
「あー。まあ、そうとも言うな」
裸の……と言われてふと不貞腐れながらも、ちらと視線を下ろす。
ゆらゆら
ユウタの股間には大人サイズのちんちんが揺れてる。
それは、他の大人たちと遜色ないくらいの大きさがあった。むしろ大きい部類に入るかもしれない。
「くっそ……」
唇を尖らせながら、自分のをちらりと見てみる。
ひょこっ
リョウの股間には赤ちゃんサイズのおちんちんが、揺れもせずに顔を出している。
それは、幼稚園児と比べてもいい勝負するくらいの小ささだった。その中では大きい部類に入れてもいいかもしれない。
「さ、そろそろ上がりましょうか」
「そうだな」
二人立ち上がり、湯舟を後にする。
「一人で歩けますか?」
ユウタはニヤニヤ顔で手を差し伸べる。
「あたりめーだ」
ぶっきらぼうに振り払って、今度は手をつながずに歩く。
ペタペタ
不貞腐れながらも、おちんちんをさらして脱衣所に向かう。
「ふー、良いお湯でしたね」
ガララ
脱衣所のドアに手をかけた。
「あ、脱衣所は、体を軽く拭いてから入るんだぜ」
「体を? ああ、このタオルで」
納得した様子でタオルを絞り、ユウタは体の水分をあらかた拭き取って脱衣所へと入っていった。
「あ………」
言っておきながら、自分はどうしようか悩んでしまう。当然、タオルは持っていない。
ユウタに注意した手前、自分がビショビショの体で脱衣所に入ってしまっては、それこそ滑稽だ。
「えーっと……ロッカーは」
ユウタは悠々と自分のロッカーを探して、バスタオルに身を包み始めた。
「おい、ユウタ」
リョウはすっぽんぽんのまま、脱衣所の入口に立ち尽くした。
そのまま、タオルを持った親が現れ、拭いてもらうのを待っている子供みたいだ。
「はいはーい、ちょっと待っててくださいね」
ユウタはいつもの調子で体を拭き、パンツを探している。
その間もリョウは素っ裸のまま、いつも通りユウタに体を拭いてもらうまで、ここで待たされるのだろう。
ユウタの手ぬぐいを借りればいいのだが、その考えは頭に浮かんでこなかった。
「うう……」
目を伏せて、所在なさげに足の指をぐにぐに動かす。
おちんちんは隠せず、両手はだらんと体の横に垂らしたままだ。
時折脱衣所の子供たちがクスクスと笑っているような気がする。
「さあ、拭いてあげますからねー」
思ったよりも早くユウタが戻ってきた。
パンツだけ穿いた姿で、手にバスタオルを広げている。
「うあ……」
頭から背中へと順番に、ゴシゴシと体中の水分を拭きとられる。
ポンポン
ユウタに軽くお尻を叩かれると、何を言われるでもなく向きを反転させる。
それから胸、下腹部にわたってバスタオルが滑っていく。
「ずっとすっぽんぽんだと、漏らしたときに大変ですからねー」
「んなっ」
言われて、顔中が真っ赤になる。
「はい、あんよ開いて」
「くっそ……」
悪態をつきながら両足を広げる。
股間から太ももまで、綺麗に拭き取られた。
「さ、こっちだよ」
ユウタに促され、脱衣所のロッカー脇へと移動する。
そこには、大型のおむつ替え用ベッドが設置されていた。
「な、なんで、こんなもんがあんだよ」
「おむつを替えるときに便利だからでしょ?」
「普通は、もっと小さいもんだろ」
目の前のベッドは子供向けのデザインはそのまま、一回り大きな形状をしている。
リョウのサイズくらいなら、このまま使えてしまいそうなほどだ。
「最近は介護や障碍者向けのユニバーサルシートという物も増えてるらしいですね」
「だ、だからって……」
ユウタはポンポンとおむつ交換台の上を叩く。
「ほら、ごろんして」
「こ、ここで……」
こんな衆目のある場所で、おむつを穿かされるのか
「ほーら、それとも?」
ユウタがぺんぺんとお尻を軽く叩く。
「う……」
さっと血の気が引いて、渋々と促されるまま台に上る。
「ポーズはー?」
ユウタがニヤニヤ顔で覗き込んでくる。
「ふぐぅ……」
おずおずと両手を顔の横につくまで持ち上げる。
そして足は太ももの内側が見えるくらいまで広げた。
獣の降伏を示すような屈辱的なポーズ。いわゆるおむつ替えポーズをとってみせる。
「よくできました。ちょっと待っててねー」
ユウタはスタスタとロッカーに向かっていく。
「うう……」
恥ずかしいポーズを晒されたまま、リョウは帰りを待った。
視線を落とすと赤ちゃんサイズの小さなおちんちんが見える。その向こうには、脱衣所を往来する人々。
子供をあやすように微笑みを返す大人たち、たまにこっちを見てはクスクス笑う子供の声。
「見んなよぉ……」
誰にも聞こえないような小声で悪態をつく。
それでもすっぽんぽんでおちんちんを丸出しにした情けない姿を、ひとしきり往来に見せつけることになった。
ブルル
湯気交じりの外気がそっと股間を撫でつけ、小さな寒気が走った。
「お待たせしました。おむつ付けましょうねー」
「い、言うなっての……」
唇を尖らせながら、小さく抗議する。
ぐいっ
いきなり両足を捕まれて、大きく持ち上げられる。
お尻まで丸見えのポーズにされ、顔がさらに真っ赤に染まる。
視界には小さなおちんちんがプルンと震えている。
「パウダーはたきますからねー」
ポンポンと柔らかなパフの感触がお尻に響く。
「この恰好、やだ……」
「じゃあ、すぐ終わらせますから、暴れないでくださいねー」
リョウは目を伏せて、羞恥に耐えた。視界が少しずつ涙で滲み始めた。
早く終わらせるといったくせに、やけに時間をかけてしっかりとパウダーをはたかれる。
まるで周囲に見せつけているみたいだ。
「はい、おちんちんないないしようねー」
そういって、足が下ろされた。
クシュ
お尻の下に柔らかないつもの感触が来る。
「ふう……」
おむつがに包まれると、何か安心感さえ感じる。
ポンポン
おなかから下腹部、おちんちんにかけて、またベビーパウダーをはたかれる。
「お風呂で濡れちゃったから、しっかりはたかないとねー」
「早くしろよ……」
やけに時間をかけてパウダーをはたかれた。
クシュ
そして前カバーを持ち上げて、おちんちんがおむつに包まれて視界から消えた。
前面をテープで止める前に、ユウタはふと手を止めた。
「あ、そういえば、今日は良い子でしたね」
「んあ……?」
伏せた目を開けると、ユウタおむつの上からリョウの股間を優しく揉みしだいていた。
「ちゃんと、ご褒美を上げないとねー」
クシュクシュ……
股間に柔らかな刺激が伝わる。
「あっ……」
という間に、おちんちんが芯をもって固くなったのがわかる。
「あらあら、元気ですねー」
パサリ
ユウタはわざとおむつの前カバーを外した。
リョウのピンとそそり立ったおちんちんが、ひくひくと揺れながら衆目にさらされる。
「うあっ、だめだって……ここ……」
相変わらずおむつ替えポーズのまま、おちんちんだけが元気に首を持ち上げている。
遠くで子供がキャッキャッと笑う声が聞こえた気がする。
「大丈夫、赤ちゃんにはよくあることですよー」
ニヤニヤ顔で、固くなったおちんちんを弄ばれる。
先端をくにくにと動かしたり、皮をキュッと引っ張られる。
「あっ……」
引っ張られた皮の中から透明な液体がつーっと垂れ始める。
「あーあ」
「み、見るなよお……」
思わず両手で目を覆ってしまう。
相変わらず、先端の皮は引っ張られたままだ。
「大丈夫、良いものがありますよ」
思い出したように、ユウタはロッカーに向かって足先を向けた。
「うあ……だめ……」
目の前のヒトが居なくなったせいで、リョウの元気な赤ちゃんちんちんは、脱衣所中の人々に御開帳された。
ピンと引っ張られたおちんちんの皮が、ユウタの手を離れる。
反動でぺちんとおなかにぶつかって、またピンピンと真上を向いた。
「やだ……見るなよお……」
周囲は誰も気に留めず、やんちゃ坊主を見守るような微笑ましい顔をたたえている。
子供たちが面白半分に、そそり立ったおちんちんを笑いものにしている。
リョウはずっと、本物の赤ちゃんみたいに扱われ続けていた。
「うう……」
ひくひく
小さなおちんちんが首を持ち上げて存在を主張する。
思春期を迎えて手足の伸びた体に、あまりにも不釣り合いで、あまりにも情けない姿だった。
それでも体はユウタのご褒美を期待してしまっている。
おむつ替えポーズとピンとそそり立ったおちんちんを晒されたまま、じっとユウタの帰りを待った。