十一月②_新幹線のトイレは狭いから、通路でおむつ替えは妥当な判断である と民朋書房に書かれている

  リョウはおむつ丸出しのまま、新幹線の個室トイレに立ち尽くしていた。

  カチャ……

  不意にドアが開けられ、心臓が跳ね上がる。

  「上手にしーしー、できましたかー?」

  ポンポンとお尻を叩かれる。

  ユウタの声と、手の感触だ。

  「あぅ……あうう……」

  リョウはほとんど涙目になった顔で向き直る。

  それを見てにっこりと笑ったユウタが、頭を撫でてきた。

  「さっきクラスメイトに話を聞いて、リョウくんが困ってるんじゃないかと思って来てみました」

  「あっ……うっ……」

  やっぱり、クラスメイトにしっかりと見られてたのかも。

  しかしとにかく今は、現状をなんとかしてほしい思いで一杯だった。

  グジュ……

  濡れて膨らんだおむつが、股の間で鳴った。

  ユウタに視線で訴える。

  「うん、分かってます。たっぷり膨らんじゃいましたねー」

  「うっ……」

  おむつ丸出しだったことを思い出し、恥ずかしさに顔を赤らめる。

  「動きづらいでしょうから、おズボン脱ぎ脱ぎしましょうね」

  「あえっ……」

  呂律の回らない声を背後に、ユウタは足元に屈んだ。

  「ほら、あんよ上げてくださいねー」

  「あう……」

  顔を赤らめながら、おずおずと足を交互に上げる。

  おむつに圧迫され、いつも以上に足を開かなくてはならない。

  「よしよし、良い子ですよー。汚れちゃうから、シャツも持ち上げてくださいね」

  シュルッ

  ユウタに促されるまま、シャツの裾を握って胸の前で止める。

  足元のズボンも取り払われ、ぷっくりとしたおむつが完全に丸見えの様子になった。

  「うぅ……」

  グジュ……グジュ……

  恥ずかしさに身じろぎすると、大きくなったおむつが、また音を立てる。

  ずっしりと下半身が重たい。

  「さ、おトイレから出ましょうね」

  「い、いや。この格好じゃ……」

  「そんなこと言って、ここは他の人も使うんですから」

  「そ、そーだけど……」

  「それに……」

  ギュウウ……

  ユウタがおむつの上にから股間を握り込む。

  「あぅっ……」

  膨らんだおむつの圧迫がさらに増した。

  「リョウくんのおトイレは、ここじゃないですかー」

  「いや、それは……」

  グジュ……

  ユウタの手が股間に押し付けられる。

  いつもより膨らんだおむつのせいで、下半身をまるごと握り込まれているみたいだ。

  「さ、こっちですよー」

  ユウタに手を引かれ、トイレから連れ出される。

  「う、うあ……」

  ズッ……ズッ……

  膨らんだおむつのせいで大きく足を広げられ、がに股のまま無理やり歩みを進める。

  足を前に出すたびに、大きなおしりが左右に揺れる。

  グジュ……グジュ……

  おむつが湿った音を鳴らす。

  「さ、こっちこっち」

  ユウタに手を引かれ、新幹線の乗車口前に入り込んだ。

  確かにここなら、トイレや洗面台と違い、使う人の邪魔にはならない。

  「あぅ……こ、ここ?」

  リョウは顔を真っ赤にしてうつむいた。

  乗降口と通路に、仕切りのようなものは何もない。

  もし誰かが通れば、リョウの姿は丸見えである。

  喉仏が上下に動しながら、手をもじもじと動かした。

  「さ、じっとしてピンと立ってくださいねー」

  「うう……うん」

  リョウは言われるまでもなく、シャツの裾を持ち上げて、体をピンと立たせる。

  足はがに股に開いたまま、股間をぐいと前に出す。

  恥ずかしくて仕方ないのだが、ユウタに言われると無意識にこのポーズをとってしまう。

  それに、いつまでもこの格好でいるわけにもいかない。

  「うんうん。膨らんじゃいましたねー」

  ポフッポフッ

  ユウタに下半身のおむつが叩かれる。

  「うぅっ、なんだよ、これぇ」

  真っ赤顔で呂律も怪しく愚痴を溢す。

  今日のおむつは、いつもよりずっしりと重たい。

  「新しいおむつですよー。いつもより吸収量の多いタイプです」

  「で、でも、これ……ズボン……」

  「穿けなくなっちゃったんですねー。普通より膨らむタイプみたいですから」

  「あ、歩きにくいし……」

  「大きなおしりして、かわいいですよ」

  ポンポン

  またおむつを叩かれた。

  「うぅ……くっそ……」

  「万一に備えてのことですよ。それともおむつで吸収しきれなくなって、ズボンを汚しちゃうほうが良かったですか?」

  「そんなの……」

  どっちもいやだが、言い返す言葉が思いつかず、不承不承に口を閉ざした。

  「それに膨らむタイプだとお漏らしに気づけるから、リョウくんのトレーニングにも良いんですよ」

  「だ、だからって……修学旅行で……そんな……」

  「リョウくん、お漏らしに気づかないこと、増えてますよね」

  「うっ……そ、それは」

  図星で心臓が跳ね上がった。

  「これから当分は、こっちのおむつをつけてもらいますからね」

  ガサガサとリュックを広げると、リョウが穿いているものと同じ、ポップで子供らしい柄の入ったおむつが広げられた。

  「う、うぅ……」

  「それとも、下着穿かないで、修学旅行続けたいですか?」

  リョウは唇を震わせて、言葉を探した。

  「お、おむつ。穿かせて……ください」

  涙混じりに声を絞り出す。

  自分でもおむつが必要だとは認めたくない。しかしそれでも言い返せる度量がなかった。

  「はい。良く言えましたー」

  くしゃくしゃ

  ユウタに頭を撫でられた。

  「……ん」

  しかめっ面をしながら、思わず尻尾が揺れた。

  「じっとしててねー」

  パリパリッ

  おむつを止めるテープが外され、下半身を引っ張る重みから、徐々に開放されていく。

  パサッ……

  股間を覆う全ての布が取り払われ、リョウのおちんちんがぷるんと揺れた。

  「ふっ……うっ……」

  濡れそぼった股間に風が当たり、ひんやりと冷たい。

  ドアを隔てた隣からは級友達の笑い声が聞こえる。

  そんな場所で下半身すっぽんぽんにさせられ、頭が真っ白になる。

  目をつぶり、ぎゅっと唇を噛み締めた。

  スルスル……ギュッ

  ずっしりと膨らんだおむつは、テープにで小さくまとめられ、ユウタの手の中に収まった。

  それからリュックを広げ、ビニール袋の中に入れ、次のおむつの準備をテキパキと進めていった。

  隣でリョウはシャツの裾を持ち上げたまま、じっと待たされた。

  おむつを脱がされた下半身がスース―する。

  「綺麗にしましょうねー」

  「……ん」

  いつものウエットティッシュが体を拭う。

  へそから下腹部へと丁寧に拭き清められていく。

  「ここも」

  キュッと摘み上げるように、おちんちんにも布が這わされる。

  「ううっ……」

  何度やられても恥ずかしい。

  ユウタの指先数本で隠れてしまう股間のサイズが情けなく思えてしまう。

  くにくにと股間の先をいじりながら、包皮の内側まで手早く拭き取られる。

  ピクッ……ピクッ……

  何のつもりもないのに、ユウタにいじられると股間が反応を示してしまう。

  「リョウくんの赤ちゃんちんちんは、いつも元気ですねー」

  ユウタのニヤニヤ笑いの顔が覗いている。

  この歳でおむつを当てられ、おちんちんをいじられているうえに、まさか気持ちいいと感じてしまっている。

  恥ずかしさで顔が熱くなり、リョウはぶんぶんと頭を振った。

  「う、うっせ。早くしてくれよ」

  「はいはい。後ろ向いてくださいね」

  「……ん」

  ユウタに背を向ける。

  乗降口の窓からは、瞬く間に飛び交う景色が流れている。

  このまま駅についてしまうんじゃないかと、嫌な事態を想像してしまう。

  「手は前について、お尻出してください」

  促されるまま、両手をドアにつける。

  前かがみになってお尻が丸見えになる。

  「うう……」

  キュッ

  ウエットティッシュの感触に、お尻を撫でられる。

  お尻を突き出したまま、ピクッと体が震えた。

  割れ目に沿って丁寧に拭われ、思わず腰がくねってしまう。

  ポンポン……

  ベビーパウダーが叩かれ、ほんのりと甘い匂いがする。

  「さ、おむつしましょうねー」

  「んっ」

  そう言ってまた向き直された。

  「前、当てますから握っててください」

  リョウはシャツの裾を持ち上げ、ぎゅっと握りこんだ。

  丸出しのおちんちんが、ぷるぷると揺れる。

  カサカサ……

  股間がいつものふっくらとした感触に包まれていく。

  立ったまま穿かされているので、落ちないよう片手はおむつを握って持つ。

  「ふ……っ」

  柔らかな感触に、安堵の息がこぼれてしまった。

  ピッ……ピッ……

  ユウタが器用に股の間からおむつを通して、テープでウエストを留められる。

  またおむつのせいで、お尻がふっくらと膨らむ。

  「チェックしますから、後ろ向いてください」

  リョウ黙って、またユウタに背を向けた。

  視界には、窓の外に流れる風景が戻る。心なしか町並みが、都会に近づいている気がする。

  もぞっ……

  ユウタの指先が、おむつの中に入って縁を添わせていく。

  内側にあるギャザーを立て、隙間を確認しているらしい。

  「んっ」

  太ももの間から指を入れられ、少しこそばゆい。

  最後に腰回りの位置を整えられた。

  カラッ

  突如、客車のドアが開く音が聞こえた。

  ドキンッ

  心臓が跳ね上がる。

  頭が真っ白になり、手足に寒気を帯びる。

  見知らぬ男子生徒が顔を出し、ユウタに呼びかける。

  「あ、ユウタ。そろそろ到着だから点呼しろってよ」

  ユウタは急に声を掛けられ少し驚いた様子で振り返り、手に持っていたウェットティッシュがぽろりと落ちた。

  「ああ、分かりました。すぐに行きます」

  カララッ……

  男子生徒の声は要件済ますと、足早に車両へと戻っていった。

  「あ……あ……」

  首の中が乾き、声にならない声を漏らす。

  「点呼ですって、早く戻りますよ」

  ポンポンとお尻を叩かれる。

  コオオッ……

  軽い気圧の音と一緒に、新幹線はトンネルに入り込む。

  外が暗くなった窓には、リョウのおむつ姿が映し出されていた。

  「あ、さ、さっき、この……格好……」

  シャツは捲くりあげられ、大きなおむつが丸見えの格好だ。

  リョウは不安からはーはーと息を漏らす。

  「赤ちゃんが、赤ちゃんの格好するのは当然ですよ?」

  ユウタは変わらずニヤニヤ顔を浮かべている。

  「それに、あんまり騒ぐと、他の乗客の迷惑ですよ」

  「ううっ……」

  こんな状況、他の誰にだって見せたくはない。

  唇を震わせて、渋々と押し黙った。

  さっきのは本当に見えてなかったのだろうか。

  もしそうでないなら、まるでリョウのおむつ姿に、誰も違和感を覚えていないみたいだ。

  ポンポンッ

  合図のように、軽くお尻を叩かれる。

  おむつを穿いたまま、リョウは再び前を向かされた。

  クシュ……クシュ……

  内股に指を入れられて、再度おむつを確かめられる。

  「うん。良い感じですね」

  「う、うん……」

  「さ、おズボン穿かせてあげますよ」

  「……ん」

  ユウタの手によって、いつもの制服姿に戻それた。

  いつもよりお尻がふっくらしているようにも思えるが、パッと見は普通の学生だ。

  コオオッ……

  新幹線の窓は、田園からビルと古刹の立ち並ぶ町並みへと風景を変えた。

  修学旅行が始まる。