十一月⑧_閑話:お風呂に入るそして体を洗ってもらう。あとは駄弁ったり、まぁ色々……
カララッ……
ユウタが勢いよく浴室の引き戸を開く。
ヒノキと石鹼の香りが全身にぶつかってきた。
部屋中を包むようにいい香りが漂い、光をまとった湯気は窓の隙間から夜空へ消えていく。
「わぁ……」
ユウタの口から感嘆の声が漏れる。
思わずリョウも深呼吸して、心地よい空間に身をゆだねた。
「さ、早く体洗って、湯船に浸かりましょうよ」
ユウタが洗い場に向かい、置いてあった椅子に座る。
隣にもう一つ椅子が置いてあったが、ユウタはぺんぺんと自分の膝を叩いている。
「ふんっ」
鼻を鳴らしながら、椅子を足でどかす。
そらからおずおずと、ユウタの膝の上に座った。
「今日はやけに素直ですね」
「なんでもねえよ……」
リョウは唇を尖らせたまま、ユウタの膝の上で体を預けた。最近は家でもたまに、このポーズで体を洗われている。
ぺんぺん
お尻を無言でたたかれたので、足を大股に開いて見せる。
鏡にはおおっぴろげにされた赤ちゃんちんちんが写る。その下の手ぬぐいの隙間から、ユウタの大人の股間が垣間見える。
まるでその差を見せつけられているみたいで、このポーズは何度やっても屈辱感を覚える。
「まずはおしっこで汚れたところからですねー」
くしゅくしゅ……
ユウタはボディソープを泡立て、大きな泡の玉を作り出す。
そしてリョウの下腹部に、その手が伸びてくる。
「んっ」
リョウの小さなおちんちんは、すっぽりと泡に包まれてしまった。
くしゅくしゅ……
泡の中で、股間をこすり洗われていく。
「じっとして、いい子いい子」
きゅっと、おちんちんの皮が引っ張られる。
それから竿と玉の裏側、股間の付け根まで優しく指で撫でられる感触が伝わる。
「……ん」
リョウの顔がとろんとほころぶ。
お風呂のいい香りに、思わず心が解けていく。
「ここも、綺麗にしますねー」
おちんちんの皮が引っ張られて、内側に指が伸びてくる。
いつもなら抗議の一つも言いたくなるような仕打ちだが、今ばかりはユウタに体を預けてしまう。
くにくに……きゅっ……
引っ張られた包皮の内側まで綺麗に泡で包まれた。
「うぅ……」
体が熱くなり、吐息が漏れてしまう。
他に誰かには見せられないなと思いつつ、ユウタの撫でる手に、いつしか快感を覚えるようになってしまっていた。
「次はお尻ですよー」
お尻をぽんぽんと叩かれ、くるりと膝の上で反転させられた。
「……う、うん」
リョウはまた促されるまま、お腹をユウタの膝の上に置いてお尻を突き出す。
おしりぺんぺんのようなポーズで、ユウタに抱き上げられた。
「本当に今日は素直ですねー」
「うっせ……」
くしゅくしゅ……
お尻に泡を添わせる感触が伝わってくる。
割れ目の間から玉の裏側まで、丁寧に撫でつけられていく。
「んっふっ……」
普段誰にも触られないような敏感なところを撫でられ、思わず声が漏れてしまう。
「かぶれて痒くなったりしてませんかー?」
「ん」
軽く首を振る。
くしゅくしゅ……
お尻を突き出したまま、ユウタにいいように体を洗われていく。
されるがままに身を委ね、心地よさと恥ずかしさが入り混じった感覚だった。
「さ、体も洗いますよ」
今度は立ち上がり、両手を持ち上げたT字のポーズだ。
子供の体を洗うように、リョウの体に泡が塗りたくられていく。
くすぐったくて体をよじるたびにおちんちんが揺れるが、泡に包まれてほとんど動いていないみたいだ。
ザアア……
ひとしきり洗い終えた後、シャワーで泡が流されていく。
「今度は頭ですよー」
「んっ」
ぺたん
ユウタが座る椅子の手前に、両足を倒して床に座る。
いわゆる女の子座りで、ユウタに頭を預ける。
「よしよし」
家でするいつものように、わしゃわしゃと頭を掻くように洗ってもらう。
いい香りに包まれ、思わず目を細めてしまう。
いつの間にか洗い終わりが終わり、頭にシャワーが掛けられられていた。
「じゃあ、ちょっと待っててくださいねー」
「おう……」
ユウタは洗い場に向かって、自分の体を洗い始めた。
リョウはペタン座りのまま、隣で待たされる。
「ふふっ」
ユウタは鏡でリョウを見ると小さく笑った。
それから振り向くと股間に手を伸ばしてきた。
「んだよ……」
口では悪態をつくが、両手は体の横につけたまま抗おうともしない。
ユウタの指が伸び、股間の間からおちんちんをつまみ上げ、きゅっと持ち上げられた。
「ふっ……」
敏感なところをいきなり触られ、思わず声が漏れる。
「おちんちん、無くなっちゃったかと思いました。小さいから見えなくなっちゃってましたねー」
ユウタが笑いながら、きゅっとおちんちんの皮を引っ張ってくる。
言われてみればペタン座りで太ももを閉じていたせいで、股間はほとんど見えなくなっていたらしい。
「うう……うっせ……」
身をよじることもせず、ユウタになされるがままだ。
股間から小さな蕾のような包皮が、引っ張られてなんとか顔を出している。
もとから大きいサイズではなかったが、こんなに小さかっただろうか。外見までも赤ちゃんと言って差し支えないモノになってしまってる。
ピンっ
ひとしきり弄ばれた後、ユウタは先端を引っ張って手放した。
それからまた洗い場に向かった。
おちんちんの先端がじんじんと軽く痛む。
ひくひく……
快感を求めて股間が軽く動くが、芯を持つような様子はなかった。
最近ご無沙汰だったはずが、あれだけ刺激されても、リョウのおちんちんはぷるぷると小さいままだった。
この頃はユウタが触らないと、勃起もしなくなっている気がする。
「さて、湯船に行きましょうか」
ユウタに手を引かれて、洗い場を後にする。
ザバア……
なみなみと湯を張った湯舟に、二人でざぶんと入り込む。
あふれ出た湯が部屋を暖め、また一層木の香りが漂う。
「あー……」
「これは……気持ち良いな」
「気持ち良いですねー」
二人で並んで湯船に浸かる。
檜の良い香りが漂い、波に漂いながら天井を見上げる。
「そういえば、どうして京都にしたんですか?」
ユウタが天井を眺めながら質問を投げかける。
「べつに、大した理由はねーよ」
「修学旅行、クラスメイトと一緒が良いなら、ディスティニーアイランドとか、海外コースとか、色々あったはずですよ」
「べつに良いだろ」
「京都コースを選ぶなんて、受験を控えた特進クラスだらけになるに決まってるじゃないですか」
「良いだろ。お前がいるんだし」
「まあ……そりゃあ……」
珍しくユウタが押し黙った。
「それに、行きたいって言ってたじゃねーか」
「え?」
ユウタが顔を上げて、意外そうな顔でリョウを見る。
くしゃくしゃっ……
手を伸ばしてそんなユウタの頭を撫でてやった。
いつもの仕返しをしてやったような気分で、少し気持ちがいい。
「お前が、京都に行きたいって、前に言ってたからだよ」
「うっ、そ、そんなこと、覚えてたんですかっ」
撫でられた腕に押されて、垂れたロップイヤーが湯船に触れていた。
「ま、ほかに行きたい場所もなかったしな」
気恥ずかしくなって、また視線を天井に戻した。
「ふふっ、リョウくんっ」
ぎゅう
ユウタがまた急に抱き着いてきた。
そしてわしゃわしゃと、いつもより強く頭を撫でられる。
「抱き着くなっての」
「いつもしてるじゃないですかー」
「やってねーし、お前からのは大体仕方なくだよ」
「ハグくらいは普通ですって」
「普通じゃねーって」
言い返すが次第に根負けして、ユウタにひとしきり撫でまわされた。
「僕、嬉しいですよ。僕のことを思ってくれる家族がいてくれて」
「ただの親戚、同居人だろ」
「同じ家に住んでたら、家族ですよ」
「ふーん」
「かわいい弟ですねー」
くしゃくしゃ
また頭を撫でられる。
「弟じゃねーし、同学年だろうが」
リョウはふんと鼻を鳴らしながらも、ユウタを振りほどこうとはしなかった。