エイハブがサキュバス堕ちする話

  東京湾に重なり広がる異界の海原を、一隻の捕鯨船が暴風雨に荒む波を割り進む。獣人の船員たちによる統率の取れた操船は荒天を物ともせず、操舵輪を握る逞しい水牛の転光生、エイハブの怒号を導に暗い海を突き進んでいく。

  羽織った船長服のコートが激しく風に煽られながらもどっしりと揺らぐことなく、目深に被った船長帽で片目の傷を隠し、隻眼で荒天の隙間を見据えている。

  「てめえら踏ん張りやがれ!大波に突っ込むぞ!!」

  エイハブの一際の怒声に船員たちは尚の事気を引き締める。大波に乗り上げ始めた船体が傾き、板材の軋む音が不気味に鳴り響く。

  船体が上昇していき、波の頂上を船底が叩き割ると、急な角度の海面を頭から滑り降りていく。ロープや手すりに捕まっていなければ投げ出されかねないような衝撃が遅れやって来れば、ようやくほんの少しの静寂が訪れる。

  嵐を抜けきったことを実感し始めた船員たちが、ようやく呼吸を思い出し、甲板が俄に騒がしくなっていった。

  「いやぁ、おっかなかったぞぉ。流石船長だなぁ、あんな嵐を乗り越えちまうとはよぉ」

  船員とともに操船していた丸々とした体躯の水色のワニ人である転光生、マカラが安心から一段とのんびりした口調でエイハブの元へとやってくる。

  東京湾に重なる異界の海の海洋調査として豊舟海洋学園の実習のためにマカラを連れて船を出していたところ、異界化した海に踏み入れた途端嵐に呑まれたのだ。

  「ふん、こんなもんで煽ててんじゃねぇぞ」

  嵐の海域を抜けて波も穏やかになったため、船員たちによる被害確認で慌ただしくなる中で話し込むエイハブとマカラに、頭上から声が降り注ぐ。

  二人が見上げれば見張り台に昇った船員が単眼鏡を握りながら二人の方へ手を振り注意を引いている。

  「船長ーっ!右舷前方、漂流物です!漂流船のようで大きな動きは見られませんー!」

  船員の報告にざわつきその方角に集まる船員たちの頭越しに、エイハブとマカラも報告の物を肉眼で認めた。

  マストが根本から折れて失われ、動力なく漂流しているのは確かに船の残骸のようで、人がいるとも思えないような静けさを纏っている。

  「漂流船かぁ、誰か乗ってそうなのかなぁ?」

  「この距離じゃ分からんな……おい!」

  漂流船へと近付くことを周囲の船員たちへと指示したエイハブに、集まってきていた船員たちが騒々しく持ち場へ戻る。

  近づいていくほどに漂流船の惨状が明らかになっていく。船上火災が起きたのか、マストは焼け落ち黒い煤がこびり付いている箇所が散見される。

  「これはひどいなぁ、おぉい、誰かいないかぁ!」

  「ただの漂流船という感じでは無さそうですね」

  「あぁ、おいてめえら気をつけろよ」

  船に乗り込んだエイハブ、マカラ、そして数人の船員たちは何らかの事件性を感じる漂流船の中を探索していく。

  倒れ伏す物言わぬ漂流者を見かける度にマカラたちの言葉が少なくなっていき、元々口数の多くないエイハブの方がまだ話しているような重い空気が支配する。

  そんな中で、ふと、エイハブたちではない物音が船室から聞こえてきた。

  「おぉい、誰かいないかぁ!」

  船室のドアを破るかの勢いで開け放ち中へと声をかけるマカラに、崩れた積荷が小さく反応する。積荷の下から溢れる痛ましい呻き声に、駆け寄るマカラは貯蔵されていたであろう食材などに下敷きになって身動きの取れない豚人の転光生を発見した。

  「船長ぉ!生きてるヤツがいたぞぉ!」

  「本当かっ!」

  マカラの声がけに遅れてやってきたエイハブや他の船員たちの手助けもあって、マカラはようやく豚人の転光生を積荷から引き抜く。

  上に乗っていた積荷が食材などが幸いしたのか、豚人に目立った外傷はなく、呼吸にも大きな乱れは無い。

  マカラの腕の中にある命がまだ生きていることを感じて、人心地いたマカラはむちむちと肉付きのよい豚人を軽々抱えあげ、船室を脱出する。

  この豚人以外に生存者のいない船からエイハブの捕鯨船へと豚人を連れて戻ろうとしたところで、マカラの腕の中で豚人が目を覚ます。

  「ん、んぅ……ここは……?」

  「おぉ、目が覚めたようだなぁ。この船が漂流していた所を船長の船が通りかかってなぁ。何にせよ生きてて良かったぞぉ」

  「おい、一体船で何があった」

  豚人の体調を気遣うマカラと、船で起きたことを尋ねる豚人は困惑しながらも、状況を呑み込んで周囲の者たちへお礼を述べた。

  「私は東京で輸入商をしております、トンクスと申します。異界化した土地の物を買い付けては東京へ卸しておりました……今回も船を雇い買い付けをした帰りに……」

  言葉に詰まらせ小刻みに肩を震わせ始めたトンクスを抱き上げたままだったマカラは、狼狽えながらもワタワタとあやすように体を揺らす。

  「失礼、取り乱しました……そちらの船は貴方がたの?」

  「そうだぞぉ、このエイハブ船長の船だなぁ」

  「でしたらどうかお願いがございます……どうか、私を東京まで送っていただけないでしょうか……?」

  弱々しくエイハブへと頼み込むトンクスに、マカラはいたたまれない表情でエイハブの様子を伺う。二人からの自然を鬱陶しそうにしながら、エイハブは大きな溜息を吐いた。

  「この船も東京に戻るだけだからな、そのついでだ。くれぐれも足手まといになるんじゃねぇぞ」

  「あぁ……ありがとうございます……!お礼は東京へ戻り次第させていただきますが、この船に残った食料などで使えるものがあればどうぞお持ちください!」

  トンクスとともにエイハブの捕鯨船へと戻り、船員たちに積荷を運び込むように指示を出し、エイハブとマカラは船室の一つでトンクスを休ませる。

  「積荷の移動もすぐ終わるそうだから一時間もすれば出られるらしいぞぉ」

  船員から水を受け取りながら作業状況を聞いてきたマカラが室内の二人へと告げると、エイハブは頷くだけで返事をした。

  嵐の中で錯乱した船員たちによって激しい争いが起きて、トンクス以外の乗組員は全滅したという話にエイハブは顔を顰めて何事かを考え込む。マカラはトンクスを落ち着かせながら水を飲むように促し、優しく寄り添う。

  「まぁいい、この船にいる間は厄介事をくれぐれも起こすんじゃねぇぞ」

  「それはもちろんでございます!ときに、失礼とは思いますが……」

  考え事を打ち切ってトンクスにそう告げて去ろうとしたエイハブを呼び止め、トンクスはエイハブの義足へと目を向ける。続いてトンクスが口を開いた内容にエイハブとマカラの二人は驚いた。

  東京へ帰ってからのお礼や、船から移している積荷だけでは感謝の気持ちが尽くせない、私に出来ることならして差し上げたい。例えば潰れた眼や義足を回復する手立てがある、と言うのだ。

  「いかがでしょ……」

  そう言いかけてようやく、目の前のエイハブの様子に気が付いたトンクスは言葉を詰まらせた。怒気に湯気すら立ち上りそうで、吊り上がった隻眼が鋭く眼前の豚人を射貫いていたのだ。

  「おう、今すぐにでも海にぶち込んでやろうか、あ゛ぁ゛?」

  「ひっ……!」

  「わぁ、船長落ち着けよぉっ!知らなかったんだから許してやろう、なぁ?」

  今すぐにでも掴みかかって海へと放り出されかねない剣幕にトンクスが怯え、マカラが間に入りエイハブを宥める。

  「し、失礼いたしました……!何やらご事情がお有りのご様子、差し出がましい事を申しました……!」

  「……ふんっ!」

  頭を深く下げ丁寧な謝意を見せるトンクスに、エイハブは辛うじて怒気を納めるが、憮然と鼻を鳴らしそっぽを向いてしまう。

  「それでしたらせめて、寝る前の時間にマッサージなどでもさせて頂ければと思います……!船旅に疲れもお溜まりになってることかと思いますので、そういった心得もございます!」

  「こう言ってくれてるんだから一回くらいやってもらえばどうだぁ?」

  マカラにも促されてようやくエイハブはマッサージならばと承諾する。そうした問答をしている内に用意が整ったことを船員が報告に来て、東京への航海を再開するのであった。

  船内でトンクスは客人として振る舞うような事はなく、むしろ率先して手を貸すことが無いかを聞いて回り、厨房の手伝いに、甲板の清掃など、肉付きよく丸みのある身体ながら機敏に動き回っていた。

  トンクスの船から運び込んだ食料も良品が多く、夕食には上質なワインまで添えられ、エイハブの機嫌も回復していた。マカラたちも食事が進み、トンクスの用意した食事はあっという間に鍋の底を見せたほどだ。

  「それでは船長さんの部屋にお邪魔させていただきます」

  ほろ酔いで上機嫌なエイハブにマッサージの件を改めて持ちかければ、船長室でやるのがいいだろうとエイハブも乗り気で応える。

  船の揺れもあり左右に振れながら進むエイハブの脇から肩を貸すようにして寄り添い歩くトンクスの手付きが肉質を確かめるように脇腹を撫でるのも、当の本人は全く気にする様子はない。

  エイハブは自室のチェアの背に青いコートを投げるように掛けると、ドサリと倒れるようにベッドに横たえる。トンクスは手持ちのボトルをいくつかベッド脇に並べながら、エイハブの姿を観察していた。

  「そちらの服も脱いでパンツ一枚になっていただけますか?オイルマッサージをさせていただきますので」

  「ヒック、おぉー」

  間延びしたエイハブの返事に遅れ、のそりと上体を起こしたエイハブは粗雑に身に着けている衣服を脱ぎ捨てていき、あっという間に穿き古した青縞のトランクス一枚になる。

  うつ伏せになった 背には、全身を覆う硬質でゴワついた毛並みの間に新旧大小様々な傷跡があり、荒海に揉まれ鍛えられた筋肉の隆起する逞しい肢体をベッドに再び投げ出す。

  「それでは失礼いたします」

  そう断りを入れてトンクスは香油の瓶を傾け手で受けながら、エイハブの背へと垂らしていく。緩い粘性のあるオイルをエイハブの背に刷り込み、揉み込み、馴染ませる。

  適度な力加減で凝り固まった筋肉を揉みほぐされていくのを感じ、エイハブの吐息が深く安定したものになっていく。気持ちいいポイントを突いてマッサージを行うトンクスの手腕に、エイハブの心身がリラックスしていく。

  「背中はこれくらいにして、今度は仰向けになっていただけますか」

  トンクスに促されて寝返りを打ち、仰向けになったエイハブの股間はいつの間にか甘勃ちしており、下着に僅かな染みを作り始めていた。しかし、トンクスは一切気にする様子もなく、今度はエイハブの前身を揉み解す。

  「いやぁ、実に逞しいお身体ですね」

  「ふん」

  「丁寧に揉みほぐすにも一苦労ですねぇ、失礼して上に乗らせていただいても?」

  「勝手にしろ」

  ぶっきらぼうな言い方ではあるが力の抜けた声に棘はなく、トンクスはエイハブの腰の上に乗り正面からエイハブの胸部を揉んでいく。力を込める度にトンクスの体勢が前傾になり、僅かに持ち上がる臀部の割れ目がエイハブの股間に擦れてしまう。

  トンクスは熱心にエイハブの身体をマッサージしており、尻に擦れるモノが硬くなっていくことに気付かないようで、エイハブもマッサージの気持ち良さに目元を蕩けさせており、艷やかな吐息を漏らすことはあっても指摘まではしなかった。

  いつの間にかトンクスの手がエイハブの胸に実る乳首を重点的に弄んでいても、エイハブの肉杭を挟む尻肉が押し付けられ意図的に擦り付けられていても、エイハブはマッサージされるままだ。

  「ぶも……お゛ぉ……ぐぅ……!」

  「とても凝り固まっていらっしゃる……さぁ、どうぞ溜まっていた物を解放してくださいませ」

  トンクスに促されるままに、エイハブは抑えていた喘ぎ声も徐々に大きくなり、下着を濡らす染みも広がっていく。

  「ぶっ、も゛ぉ゛ぉ……!」

  とうとうエイハブの肉杭が暴発してしまい、下着の布地を貫通して、ドロっとして濃いエイハブのザーメンミルクが溢れ出てトンクスの臀部を汚してしまう。

  射精後の虚脱感に一番の無防備を見せるエイハブの精神に、トンクスが入り込み隙間を埋めるように潜み浸透していく。

  「お疲れ様です、見ればまだ癒やしが足りてらっしゃらないようだ、添い寝させていただいても?」

  「勝手に、しr……」

  そのまま微睡みへと意識が沈んでいくエイハブに、トンクスは言質を取りながら、自らの臀部にかけられたエイハブのザーメンを手で掬い取り口へと運ぶ。

  濃密で逞しい雄の精力に恍惚を浮かべるトンクスの様子にも、そしてそれに呼応し妖しい権能がエイハブの身体を侵していくことにも気付かず、この夜のことはトンクスのマッサージに癒やされ、憎からざる感情が芽生えだしたということだけを遺してエイハブの中へと融け落ちていくのであった。

  翌朝目を覚ましたときに、隣でトンクスが身体を寄せ眠りについていて、お互いに下着しか穿いていなくても、エイハブは違和感を覚えず受け入れてしまう。

  「んぅ……あぁ、おはようございます……」

  「お、おう……顔を洗って目を覚まして来やがれ」

  エイハブに続いて目を覚ましたトンクスの無防備な寝起きの表情に、思わず胸が鳴るエイハブの心境の変容にも違和感を覚えられない。

  気恥ずかしさを感じてしまい、それを隠すようにトンクスを部屋から追い出すも、去っていた後の扉を見たまま物思いに耽ってしまう。普段のエイハブらしからぬ姿も、船長服を着てからはひとまずなりを潜めるのであった。

  「いやぁ、船長もおはようだぞぉ」

  遅れて船長室から出たエイハブが甲板へ向かう途中、通路で話し込むマカラとトンクスに遭遇すれば、いち早く気付いたマカラが挨拶する。

  二人の前で足を止めたエイハブの普段との違いに、マカラは何か違和感を覚えたのか不思議そうに尋ねる。

  「何か船長いい匂いがするなぁ?」

  「そ、そうか?」

  「あぁ、それはマッサージに使用した香油でしょうね」

  事もなげに答えるトンクスに対して、どこかぎこちないエイハブだが、その異様さもトンクスが自然と話の主導権を握るためにマカラに気付かせる事はない。

  「へぇ、そんなに気持ちいいならおれもやって貰おうかなぁ」

  「あー、それですが……」

  「今日も俺がやってもらう、頼むなら東京に帰ってからでも頼むんだな」

  トンクスの言葉を遮り語気強めに返されるエイハブの言葉に、マカラは思わず鼻白んでしまう。

  「そうかぁ、残念だなぁ。またの機会に頼むことにするぞぉ」

  話もそこそこに切り上げ一緒に甲板へ出ていき、また船の一日が始まっていった。

  今日もあちこちに声をかけては手伝いを申し出るトンクスの姿を気付けば目で追ってしまい、それに気付いては意識を戻そうと頭を振るエイハブの姿が何度も見られ、あっという間に夜を迎える。

  すっかり船員たちと打ち解けたトンクスは輪の中心で囃され、和やかに談笑しており、それを輪の外から眺めるエイハブは知らず知らずの内に気が立ってしまっていた。干し肉を噛み千切り咀嚼する姿に粗雑さが滲み、まるで味がしないようにその表情は苦々しい。

  とうとう我慢の限界を迎えたエイハブは、突如輪の中へと大声を張り、

  「おい、今日もマッサージを頼むぞ」

  と、トンクスに言い残してドスドスと船長室へと戻っていってしまうのであった。トンクスはその後を追い、一人になった通路で浮かべた笑みはとても善良な人間性による物ではない。

  エイハブの中に居座るトンクスがその領域を広げ独占欲まで見せ始めていることを、この船に来てからというもの自らの意のままに事が運んでいることを、トンクスはほくそ笑むのであった。それも船長室の前で人当たりのよい皮を被り直し、エイハブの前では丁寧な商人として振る舞うのだ。

  そんなことを感付いてないエイハブは待ち遠しかったのか既に一切を脱ぎ、腰回りをタオルで隠すだけの姿で横になっていた。期待に房の付いた尻尾が揺れ、落ち着かない様子を隠せていない。

  「本日のマッサージなんですが、こういったものをご用意しました」

  そう言いながらトンクスが取り出すのは香油を湛えた桶と、その中に泳ぐいくつかの布地だ。香油から引き上げられたソレらは、エイハブの体躯に合わせた2つの山を太めのバンドによって支えられたブラジャーと、同じ淡いレース編みのショーツであった。

  控えめなデザインとはいえ女性モノのランジェリーがオイル濡れになり、しっとりと布の端から香油の雫を滴らせる。

  「そ、それはブラか……?何でそんなもんを……」

  「いえいえ、こちらは香油を染み込ませるパックのようなものでございます」

  「そう、か……?アンタが言うならそうなのか……?」

  トンクスの詭弁を困惑しながらも、エイハブは疑問を引っ込めてそういうものかと納得してしまう。もはやエイハブはトンクスの言葉を疑うことも出来なくなるほどに、全幅の信頼を寄せ始めてしまっていた。

  ブラの裏側、丁度エイハブの乳首が触れる所に小さな針先が出ているのを見せつけながら、どういうものかを説明していく。

  針に刺されるような感覚がほとんど無いながらも、鍼灸の効能も得られると熱弁し、香油とともにマッサージを行うと語る。

  じっとりとオイルに濡れたブラジャーはエイハブの身体に吸い付くようで、ふてぶてしくぶら下がるエイハブの股間がピクンと小さく反応した。肩にベルトが掛けられ、乳房を覆うための布がエイハブの胸を捉える。

  「んっ、おぉ……」

  乳首の先に針先が当たるのを感じ、小さく声を漏らしたエイハブにトンクスは不安を拭い去るような優しい笑みを投げかける。サイドのベルトが引かれてエイハブの背でホックを合わせれば、エイハブの胸にブラジャーが取り付けられてしまった。

  形を整えるようにブラジャーの隙間から指を挿し込まれ、乳肉を揉まれることに羞恥を感じてしまいながらも、エイハブは特に拒む様子はなかった。

  続いてエイハブの前に屈み込みショーツを広げて見せたトンクスに従い、エイハブはまず義足を僅かに持ち上げた。エイハブの手を自らの肩に載せさせバランスを取らせながら地面との隙間にショーツを通し、続いて反対の足も同様にショーツを穿く介助をしていく。

  太くガッシリと頑丈な幹を上がっていくショーツは脚を通す穴を限界にまで開き、引き伸ばされながらもエイハブを覆う。それでもショーツの布地はエイハブの玉袋を支えることは出来ても、うっすら芯の入り始めて太さを見せ付ける肉の杭まで覆うことは出来なかった。エイハブの身動ぎに竿が揺れ、羞恥からか気持ち内股になってしまう。

  「それではベッドに腰掛けていただいて、私は後ろから失礼いたしますね」

  エイハブのすぐ後ろにトンクスもまたベッドに腰掛け、広く大きな背中に腹を密着させるように寄りかかる。そして、脇の下から伸びたトンクスの手がブラジャーの上からエイハブの胸を鷲掴みにして、ねっとりと揉みしだき始めた。

  特にブラジャーの裏に付けられていた針先を、ブラジャーの上から圧し、捏ね、摘み、針先から香油をエイハブの胸にまで馴染ませていく。

  「ん゛ぅ……むぅ、くぅ……!」

  「どうぞ私だけにあなたの全てを曝け出してください」

  乳首の先に針が刺さり、チクリとした感触に続いて、香油が乳首の先から針を伝い内側にまで浸透していくような熱を訴え始める。もはやエイハブは喘ぎ声を隠す様子もなく、トンクスに身を預けトンクスに胸を開拓されていくのであった。

  トプトプと溢れ出る先走りがすっかり勃起してしまった肉杭を伝い、艶かしく彩る。

  香油が胸へと浸透しトンクスに揉まれる度に、ブラジャーに押し込められた胸筋が疼き、解れ、柔らかい乳房へと変わっていく。針先に弄ばれている胸の突起は固く存在を主張し、豆粒のようにしっかりと摘めるまで肥大し毛並みをも押しのけて起立していく。

  筋肉の詰まった逞しい雄の胸板から、ふしだらに雄を魅惑する豊満な乳房へと。そして、揉みしだかれるほどに欲情を湛え、溢れ出しそうな快感を貪欲に求める性感帯へと作り変えられてしまう。

  エイハブは胸を揉まれながら、今すぐにでも己の竿を扱きたて、激しくザーメンをぶちまけたいという思いに支配されていくが、腕を動かそうとすれば優しくトンクスに身体を楽にしているよう静止されてしまっていた。

  興奮にすっかり勃ち上がった肉杭が快感を求めて震え、それに応えるようにトンクスの手付きはより激しくエイハブの胸を弄ぶ。

  「ぶふぅぅ……!!ぶもぉぉ……!」

  「そろそろ完全に根を張ったようですね、乳房も大分張ってお辛いでしょう?」

  耳元で囁きかけるトンクスの言葉すらまともに入ってこないほどに興奮し、目を血走らせて快感の放出を求めるエイハブの様子にトンクスはにやける口角を引き締める事が出来ない。エイハブのような逞しい雄を、自らの嗜虐のまま弄ぶことに愉悦が抑えきれないのだ。

  そしてとうとう、胸への快感だけでエイハブは絶頂を迎える。

  乳房を掴まれ乳首を圧し潰されながら、先端に迫り上がってくる未知の感覚が爆ぜる。乳首から噴き出す白くサラサラとしたミルクがエイハブの胸を汚し、ブラジャーから染み出してトンクスの手にも蜜をつけた。

  そして、胸のミルクが噴出する快感にエイハブの肉杭からもドロリとザーメンを溢れさせる。一度も触れずに乳だけの刺激で射精してしまい、勢いはないものの大量なザーメンが肉杭を伝い溢れる。

  ゆっくりと背面のホックが外され取り払われていくブラジャーが、エイハブの腕を通り落ちる。自由になったエイハブの胸は先程までの胸板ではなく、豊満な乳房と肥大乳首のままで、溢れるミルクが乳袋を伝っていた。

  「ほぅら、貴方も触ってみてください」

  「ぐぅぅ、乳首ぃ、すっげぇ……」

  トンクスに促されるまま自らの胸を揉むエイハブの手が、次々溢れ出るミルクに濡れていく。特に乳首を摘み圧し潰すのがとても気持ちいいことを理解し、その度に勢いを強めて噴き出るミルクの甘い匂いが船長室を満たす。

  いつしか密着していたトンクスが離れていることにも、そして正面に回り込んで手にしたスマホでエイハブの痴態を撮影していることにも、エイハブは蕩けた思考でその意味を理解することが出来ずにいた。

  「これは貴方と私だけの秘密です、こんな淫らな船長を知っているのは私だけ、ですよ?」

  「お゛ぉ……」

  ようやく張り詰めるほどだったミルクを出し切り、それに伴い何度も絶頂を迎えた白濁まみれのエイハブを何度も写真に収め、最後の一枚はトンクスも隣に並び口を重ねた瞬間を切り取る。

  他の船員になど見せたこともない、淫欲に呑まれ牝のように乳からミルクを噴く痴態を、トンクスだけが知っている。二人だけの秘密だと囁く色気に、エイハブの中でトンクスという存在が肥大化していく。

  夜が明けて甲板へ出ても、エイハブの視線はトンクスの姿を探し、物憂げな溜め息と共に胸と下腹部を疼かせる。夜だけではなく今すぐにトンクスと二人きりになり、身体を預けてマッサージの快楽に溺れてしまいたい。ただの漂流者であったはずのトンクスが、今やエイハブにとって離し難い存在にまで成り代わっていた。

  それだと言うのにトンクスは、日中常に他の船員たちへ親しげに声をかけては手伝いを申し出るものだから、エイハブと二人きりになるような時間は全く無い。それどころかまるでエイハブに全く意識が向くことなく、話す相手とすぐに親密な空気を漂わせる。

  連日のトンクスからの手伝いの申し出に他の船員たちもすっかり馴染んでおり、トンクスが手伝うと先日の方に向かって二人きりになることもしばしばだ。

  一体何が行われているのかエイハブには分からず、普段ならば何も思わないようなその光景にも激しく心乱されてしまう。

  本当に手伝いをしているだけなのか、トンクスを連れ込み何をしようとしていやがるのか、そんなことばかりが頭を過り、エイハブの情動を激しく揺さぶる。

  「おぉい船長、大丈夫かぁ?」

  今すぐトンクスと二人きりになった船員を引っ掴み怒鳴りつけ追い出してしまおうかと、二人の去った船室の方を睨みつける。

  後ろから声をかけるマカラにも気付かず、苛つきと欲情に身体を熱く疼かせていたエイハブだが、数度呼びかけられてようやく、マカラに気付くのだった。

  「具合でも悪いのかぁ?無理すんじゃねえぞぉ、船長はそういうこと言ってくれないからなぁ」

  唯一トンクスと二人きりでいるのを見かけないマカラの姿に少し落ち着きを取り戻したエイハブは、少し頭を冷やすと船長室へと戻ることにする。そう告げたエイハブに、マカラは一つの提案をした。

  「明後日には東京に着くだろぉ?だから明日の夜はトンクスさんのお見送りってことで宴にしようって、話になってなぁ。船長、いいかぁ?」

  「ふん、勝手にしろ」

  短く言い捨てて自室へ戻っていくエイハブの足音は荒れており、マカラは一体どうしたことかと首を傾げるのだった。

  船長室の中は昨夜の乳臭い空気が籠もったままで、その中に微かに混ざるトンクスの残り香に、エイハブは艶かな溜息を吐いた。少しでも部屋に残るトンクスの香りを取り込もうと息を深く吸い込み、溢れ出るトンクスへの慕情に身体が欲情してしまう。

  トンクスを独占し、自身だけを見てほしい。全てを擲ってでもトンクスを振り向かせたい。何を考えても全てがトンクスに結び付いて、親しげだった船員たちに嫉妬してしまう。

  牝の乳へと変貌した胸を揉み、トンクスを求めてその名を呟く。どうすればこちらを向いてくれるだろうか、そんな事を考えながら乳首からミルクを溢れさせ、自慰に耽け続ける。

  日が落ちてもエイハブは燻る淫欲を自らの身で慰めており、トンクスの雄を思いながら自らのアナルをミルク濡れの指で弄んでいた。その間一切触れることなど無くなってしまい、硬さを失い始めた肉杭が淋しげに揺れて、力なく雄の証を零れさせる。反対に張り詰めるほどに胸のミルクはたっぷりと溜まって、自ら揉む度に甘い蜜を噴き出させていた。

  そんな光景をいつしかやってきていたトンクスは静かに眺め、淫らに牝へと堕ちていくエイハブを満足気に笑っていた。

  「ぶもぉ゛ぉ……!トンクス……トンクス“様”ぁ……!」

  いつしかトンクスへと様を付けて呼称していることも、トンクスへの慕情ではなくトンクスの牝として平伏したいと願っていることも、無意識なままにエイハブは捻じ曲げられていく。

  激しい水音が鳴るほどに弄ばれるアナルが肉壺の口を開かせ、何本もの太い指を受け入れている光景を、フラッシュが襲い、ようやくエイハブはそこにトンクスがいた事に気付いた。

  「私を待ちきれずに盛るなんて、はぁ……」

  明らかに演技だと分かるような態とらしい溜め息に、エイハブはこの世の終わりのような表情を浮かべる。

  「船員の皆さんはとっても良い方たちですのに、その船長が……ねぇ」

  下卑た笑みのトンクスにも気付けないほどに、動揺したエイハブは自らのミルクやザーメンに濡れたままの汚れた身体でトンクスへと縋り付く。

  「お、お願いだ……!何でもする、そうだ、この足を治せるって言っていたな!どうかやってくれ、だから……!」

  とにかくトンクスに見向きされようと、他の船員たちではなくエイハブを見てほしいと、纏まらない言葉のまま縋り叫ぶ。復讐の象徴たる怪物に食い千切られた左足を、トンクスに振り向いてもらうためのダシにして、その瞬間だけでもこちらを向いてほしい。そんなみっともなく女々しいエイハブの変わり様を、トンクスは愉悦に満ちた顔で見下ろし、トンクスはエイハブの頬を一撫でする。

  「それでしたら私の言う通りにしていただきますよ」

  「わ、分かった……!勿論させてもらう!」

  トンクスに撫でられた頬が喜色に燃え上がりそうな熱に包まれる。それだけで絶頂にも似た多幸感が駆け巡り、目の前のトンクスへの思いが膨れ上がっていく。

  贅肉のついた丸く太い腕に捻じ伏せられ、自ら解したアナルをまじまじと見られる恥辱すら、今のエイハブにはトンクスに全てを曝け出す幸福になる。

  勃起する力を失い萎えても太い竿が揺れながら、失禁するようにカウパーを撒き散らし、全身がトンクスに弄ばれる歓喜に震える。

  引き抜かれる指を名残惜しんで吸い付くアナルの柔肉は、まだ指しか受け入れてないなど信じられない好きモノのそれだ。

  「すっかり解れてますね、これなら私のチンポでも大丈夫でしょうか」

  そう言いトンクスがズボンを下げると、そこには捻じれ太い掘削機のような肉杭がズボンに抵抗して大きく跳ねる。エイハブのモノよりも大きく、長く、捻れたドリルのような凶器に、エイハブは言葉を失う。

  連日で裸同士で抱き合い眠りまでしても、臨戦態勢の肉杭を見たことはなかった。あれ程のエイハブの痴態をしても抑え込んでいた圧倒的な雄に、見ただけでエイハブは牝に成り下る。

  キュンキュン下腹部がトンクスの肉杭を求めて疼き、アナルが蕩けて受け入れる用意をしてしまう。

  「お゛お……チン、ポぉ……!トンクス様のチンポぉ……!!」

  「おやおや、そんなにがっつかずともこのトロマンを犯して孕まして差し上げますよ」

  ドリルの先端がエイハブのアナルをなぞり、肉壺の口へと狙いを合わせる。始めはゆっくりと沈んでいくドリルの先端が、アナルを押し広げて中を進んでいく。

  半ばまで入れずともエイハブのアナルが襞の一つひとつまで広げられ、それでも足りぬと悲鳴をあげる。しかし、エイハブにはその痛みすらトンクスがもたらすものだと思えば快感で、締まりきらない程に引き伸ばされるだろうアナルすらトンクスの前には些事だ。

  「ぐぅっ、ひがぁっ……!ぶもぉ…!も゛ぉ゛……っ!」

  「ほら貴方の腹の中に私のチンポがありますよ、グリグリとココにあるのが分かります?」

  腹の中から内蔵を押し上げられ、僅かにエイハブの腹部が歪む。どこまで入ったかを示すように責められる腰の動きに、エイハブはその度に絶頂を迎え力がすっかり入らなくなった竿から放水してしまう。

  「ほら、私の権能がこのお腹の中で貴方と混ざり合ってますよ」

  掘削され限界をとうに越えて拡げられたアナルの奥で、トンクスのチンポから流し込まれるモノによって何かが蠢く。エイハブの雄性を残らず喰らい尽くし、自らの居所を作るために腹の中を掻き混ぜる何かに、エイハブは愛おしさすら感じてしまう。

  脂肪の下にあった厚い腹筋が柔肉へと置き換わり、エイハブの腹が丸みを得て垂れ下がっていく。逞しさなど欠片も残っていない、肥え太った牝牛へとエイハブの肉体は作り変えられてしまったのだ。

  しかし、そんなこともエイハブにとってはどうでも良く、今は自らの腹を埋め突き破らんばかりに犯しているトンクスが全てだった。

  「お゛っ……!すげっ……!ケツがマンコに……!ケツマンコ孕むぅ……?!ザーメンぐるぅ……!」

  「おやおや、それはお預けですよ。もう充分成長したようですしね」

  全てを征服された証を求めてトンクスのザーメンを強請るエイハブに対して、トンクスはあっさりとドリルを引き抜いてしまう。長大に捻れたドリルに引き摺られるようにエイハブのアナルは捲り上げられ、閉じることなく緩んだままの口を開ける。

  ガバガバになった奥から、ドロリと這い出てくる何か。その質量がエイハブの腸を内側から蹂躙し、出口を目指して這いずり進んでくる。

  「ひっ、ぎっ、ぁ、あぁ……」

  「恐れることはありませんよ、早く出してください」

  「ぶもぉ……?!」

  とうとうエイハブのアナルから這い出てきたモノは、肉のような質感の不定形なナニカで、股下から零れ落ちてもウネウネと蠢き脈動していた。

  続け様にもう一つ同じモノが生まれ落ち、あまりの光景にエイハブは言葉を失う。自らの腹に巣食っていたナニカに恐怖し、小刻みに歯のぶつかる音が頭蓋に響く。

  「これが貴方の足を、目を治してくれますよ」

  「ひぃ……、ま、まて……」

  「おっと、これはもういりませんね」

  左足に填められた義足をトンクスが乱雑に引き抜いて放り投げる。机の角にぶつかり破片を撒き散らしながら義足はその形を失い、骨子にも大きな歪みが出てしまう。たとえ修理した所でエイハブの体重を支えることなど二度と出来ないだろう。

  トンクスは左右の手にそれぞれ脈動している肉を掴むと、古い縫合跡の残る左足の先に、そしてエイハブの右目へと、肉塊を押し当てる。

  エイハブの身体を感じ取ったのか、ズルリ、とトンクスの手から滑り落ち、傷跡の中へと入り込んでくる肉塊に、エイハブは抵抗するように手を伸ばす。

  「怖がらないでくださいよ、すぐに馴染みます」

  しかし、その手がトンクスの手に阻まれ、お互いの指が絡み合う恋人繋ぎで、二人の身体が密着する。抵抗を封じられ、体内で蠢き増殖する肉塊にただ蹂躙されるがままだ。

  「んぎぃ……!がっ……!ぁぁ……?!」

  無理やりエイハブの肉体に根を張り、結びつこうと出鱈目な刺激が溢れる。熱く、冷たく、痛く、気持ちいい。グズグズとエイハブと肉塊の境界が曖昧に、混ざり合い形作られていく。

  「さぁ、お休みになってください。次起きたときには様変わりしていることでしょうね」

  ねっとりとエイハブの顔の上をトンクスの舌が這うのを感じながら、エイハブは意識を手放した。無抵抗になった肉体を容赦なく肉塊は侵食し、そこに正しくあるべきものへと変容していく。

  全てが落ち着いてエイハブが再び意識を取り戻すまでに、丸一日の時間を要し、既に船窓から見える空は再び夜になっていた。

  最初のうちは先程までより広く立体的になった視界をうまく認識出来ずに、恐る恐る指先で触れてようやくエイハブの右目が戻ったことに気付く。

  さらに、左足にも同じ様に無かったはずの先が生えており、ゆっくりと床に着けられた足はエイハブの身体を両足でしっかり支えていた。

  「本当に、足が……」

  失っていた部位が再生するために消耗した体力に、少しふらつきながらもエイハブは立ち上がる。部屋を見回してもトンクスの姿は無く、甲板の方がいやに賑やかだ。

  ぼんやりとマカラがトンクスの送別に宴会をすると言っていた事を思い出しながら、エイハブは裸にコートだけを羽織って部屋を出る。胸も腹も弛み肉付きの増した牝牛の身体では、他に衣服も入らなかったのだ。

  歩くだけでも擦れあう肉に快感を覚え、息が荒く、興奮に股ぐらを濡らしてしまう。甲板への短い距離すらもとても遠く感じ、一休みを挟まなければ淫欲に負けその場で盛りだしてしまいそうだった。

  それでもなんとか甲板への扉まで辿り着き、開けられた先の光景は。

  「んおぉ!!すっげ!ケツマンコぉぉ!!」

  「ひぎぃっ!チンポ吸われてるぅぅ!!」

  「フハハハ、とても良い眺めですよ」

  誰も彼も犯し犯され、絡み合う船員たちと、その輪の中心で高笑いをするトンクス、そして豚人の足元で縛られ捕まっているマカラの姿だった。

  エイハブの部下の中で正気なのはマカラだけで、他の船員たちは下腹部に妖しく光る紋を浮かばせながら、トンクスを讃え淫欲にその身を捧げている。

  周囲の精力を吸い上げるトンクスの背には大きな蝙蝠の羽が広げられ、幾人もの練り合わされた濃密な精を堪能していた。

  「せ、船長ぉ!コイツが皆を……!船、ちょぉ……?」

  唯一トンクスから手出しされていないマカラがやってきたエイハブに気付いて助けを求めるも、その見る影もない姿に言葉尻が小さく消えていってしまう。

  トンクスもエイハブの姿を見つけると、仰々しく一礼してエイハブを迎え入れる。バサリと背中の羽が一度だけ羽ばたき自身を抱き締めるように包み羽を畳む。その動きは羽が実際にトンクスから生えたものであることを示すようだ。

  「これはこれは、右目と左足の調子はいかがでしょうか?」

  「何だ、これは……!コイツらに何をしやがった……!」

  ドスドスと歩く度にエイハブの胸が、腹が揺れる。さらに歩みを進めるほどに噎せ返るような雄の精の匂いにエイハブの呼吸が荒くなり、彼が通った跡はミミズが這いずったかのような水跡のレールが出来ていく。

  歩くだけで発情し、豊満な肉体が卑しく揺れる姿が、荒波を勇ましく超える船長と結び付かず、エイハブすらもトンクスの手に堕ちていることを悟り、マカラは戦慄く。

  トンクスから庇うようにマカラの前に立つエイハブだが、もはや全身が雄を求めて理性を保つのすらやっとの有り様だ。間近に揺れる船長のコートもあらゆる淫液を吸い、裾からポタポタと保持しきれない淫液が滴り落ちている。

  双眸で初めて見据えたトンクスを睨みつけているつもりのエイハブだが、傍から見れば物欲しそうに見つめるようでしかなく、全身でトンクスを求め疼かせる姿はトンクスを愉しませるエッセンスにしかならない。

  「ふぅ……!ふぅ……!んっ、ぶふぅぅ……!」

  「どうしたんだぁ、その身体……」

  下から仰ぎ見るマカラの顔に、エイハブの淫液が飛び散っていることにも頭が回らないエイハブは、疼き火照る身体を晒し、トンクスへと挑みかかる。意気はマカラを、船員たちを取り戻すため、肉体は疼きを満たす主人であるトンクスを求めるがために。

  そんなエイハブを迎え撃つように、トンクスの羽が広げられ覆っていた肢体を顕にする。大きく長く捻れたドリルチンポがブルンと跳ね、ガマン汁をエイハブへと飛ばす。

  たったそれだけで、エイハブはその場に崩れ落ち、腰砕けのまま牝としての絶頂を迎え、その場に潮の水溜りを作ってしまった。眼の前の雄に絶対的なまでの屈服を、トンクスに平伏し己の身を捧げてしまいたいという思いが氾濫してしまう。

  「お゛っ……ひぐっ……お、俺は……」

  「どうしました、皆さんを助けるために私を倒します?」

  一歩ずつ近寄るトンクスから目を離せない。だらしない肉付きに埋もれる感触を思い出し潮を吹く。周囲の船員の雄臭さを押し退けて香ってくるトンクスの匂いを感じ取り乳からミルクを噴き出す。太く長く捻れたドリルを求めてアナルがトロトロと蜜を溢れさせる。

  「せ、船長ぉ……」

  もはや後ろにマカラを庇っていることも頭になく、彼の声はエイハブに届かない。

  座り込むエイハブの正面にまでやってきたトンクスを熱の籠もった眼で見つめるだけで、エイハブの鼓動が煩いくらいに高鳴る。

  トンクスの手が迫るのを一切拒もうとせず、エイハブの不能に成り果てた股間を掴まれる。グリグリと捻られ、そこに生える竿が自分の物であるという意識がもぎ取られていく。

  「おっ、んおぉぉ……」

  ゾクゾクと背筋を股間の断末魔が駆け抜け、ヌプリ、と呆気なくエイハブの股間はトンクスによって引き抜かれてしまった。股間の生えていた跡はぷっくりと肉厚な二枚貝の口が開いたまま、トロトロと絶頂の蜜を漏らしている。

  「使えないチンポなんていらないでしょう?私が貰って差し上げます」

  「俺の……チン、ポぉ……マンコになっちまったぁ……」

  肉体を作り変えられ、雄の象徴を奪われ、エイハブにもはや雄であった証は一つも残されていない。雄性を糧に再生された目と足に、牝牛の乳や腹、雄の象徴を抜き取られた残りの穴、全てがトンクスによって齎されたものだ。

  「最後の仕上げですよ。このマンコを私のチンポで犯したら貴方はもう私の下僕。私に奉じる淫魔として生まれ変わるのです」

  ドリルの根本を掴み、エイハブの再生された目元を叩く。

  「貴方の次はそちらのマカラさんを。他の船員たちは私には物足りない、餌程度にしかなりませんが……どうしますか?」

  鼻先に先端を突き付けられ、ガマン汁が鼻腔に流れ込む。トンクスのフェロモンが、エイハブを襲い、それだけで失禁かのような潮を吹く。

  口を開いたエイハブの顔は、蕩けた笑みで満ちていた。

  「俺の全てをトンクス様に捧げます……!俺の船も、船員も好きにしてくれ……!だから俺のマンコをご主人様のチンポで犯してくれぇ……!」

  船長のコートすらも煩わしく脱ぎ捨て、エイハブは一人の牝として目の前の主人に平伏し懇願する。後ろで見ているマカラの絶望も全く意識に入らず、トンクスのドリルに犯されることしか考えられない。

  上にのしかかるトンクスの体重と熱、そして、マンコに擦り付けられるドリルにエイハブは全身でトンクスの寵愛を得ることへの歓喜に打ち震える。

  作られたばかりの処女マンコをドリルが掘削し、押し広げられていく。主人のモノの形を覚え込まされるように、ミチミチと悲鳴を上げながら掘り進まれ、圧倒的な質量にエイハブは大きく喘ぐ。

  「がっ、はぁ……!マンコ広がってやがるぅ……!ご主人様のチンポ専用マンコになっちまうぅぅ!!」

  「おやおや、まだ先っぽを入れたばかりだというのに」

  ゴリゴリと体内に擦り付けられるドリルチンポをより深みへと呑み込み、膣全体トンクスの雄性を感じ入る。手慰みに胸を揉まれてはミルクを噴き出し、快感に破顔するのを口を重ね合わせられてトンクスだけに独占される。

  厚みのある舌がトンクスの舌に絡め取られ、お互いの唾液が混ざり合う。トンクスの味を堪能し、主人に傅く牝としての歓喜が沸き起こるままに、マンコを差し出し受け入れていく。

  とうとうトンクスの土手肉がエイハブの土手肉と密着し、2つの肉山が一つに重なる。全てを呑み込みながら甘く締め付ける膣で、震えるドリルの脈動を感じ、エイハブはそれだけで甘イキした。

  腰を抉るように小刻みに揺らし、エイハブの奥を、出来たばかりの子宮口を抉じ開けようと何度も叩きつける。

  一突きだけでもエイハブの人格を破壊するほどの快感に、高速で何度も繰り返し晒される。既にトンクスへと屈伏している精神をより念入りに、粉微塵になるまで叩きのめす。そして、代わりに注がれるのはトンクスの力の一端と、魂に刻み込まれるトンクスへの服従心。

  繰り返されるピストンに二人の愛液が泡立つ接合部から、妖しく光を帯びた紋様が広がる。黒い毛並みの一部を淡くピンクに、トンクスの色に紋様が彩っていき、蔦のように全身を絡め取っていく。

  「お゛ぉ……ご主人様ぁ……!あぁっ……!」

  雄の証が消え去った下腹部に、弛み膨れた風船のような腹に、ミルクを蓄えピストンを受ける度に大きく弾む乳袋に、紋様は伸びていき、全てがトンクスのモノだと示すように豚鼻と羽の生えた柱の様なマークを刻む。

  「さぁ、永劫私に傅くサキュバスとして生まれ変わりなさい!」

  エイハブの子宮口をトンクスのドリルが開通させ、その奥でザーメンを噴火させた。一度のしゃくりでエイハブの子宮をザーメンで満たし、次のしゃくりで氾濫させる。マンコから納まりきらないザーメンが逆噴射している中で、トンクスの力で全身を満たされたエイハブは雄叫びを上げた。

  トンクスに抱き起こされ肩に抱かれながら、全身を迸り紋様を輝かせる力に身を委ねるエイハブ。強まった紋様の輝きはエイハブの背中に集中し、広い背中に蝙蝠の羽を生やす。トンクスと同じモノ、ただしトンクスのものよりも幼く小さい羽は、それでも存在を主張するように数度はためかせ、偽物でないことを示した。

  「う……お、俺は……ご主人様の下僕として、サキュバスとして、ご主人様に性を捧げます……」

  「おやおや、生まれ変わって早々殊勝なことです」

  その身が獣人ならざるものへ、サキュバスへと変化した消耗に朦朧としながらも、エイハブはトンクスへ自らの主人へと忠誠を誓う。心臓の上、胸元にもトンクスを示すよ卑俗なマークが刻み込まれ、エイハブがトンクスの下僕、サキュバスへと生まれ変わったことを証明する。

  トンクスのドリルチンポを引き抜かれ、船長のコートにボトボトと、濃密なトンクスのザーメンを垂れ流すエイハブを、トンクスは愛おしく撫でた。

  「私の下僕として最初の仕事ですよ。そこのお仲間、マカラさんにご自身がどうなったか、よく知ってもらいなさい」

  「ひ、ひぃ……!?」

  トンクスに促され立ち上がったエイハブが、ゆっくりとマカラへと向き直る。厳しくも船員への愛があった鋭い眼差しは淫欲に濁り、マカラではなく彼のスリットに埋もれる肉の棒を見ている。

  身動き取れないマカラの上に、むちむちとした牝牛の軟肉がのしかかる。

  「おぉ、マカラぁ……この船はご主人様の奴隷船にするぞぉ。だからお前さんも俺で船員に相応しい振舞いを覚えやがれよぉ」

  恍惚としながらサキュバスとしての本能を、雄を淫らに誘惑するフェロモンを放ち、マカラへと爪を立てる。

  トンクスに傅くサキュバスとしてマカラを捧げ、自らと同じサキュバスへと夜通しかけて堕としていく。

  夜が明けて異界から抜けた周囲の景色が東京湾のモノへと変わり、数刻後には接岸するまで近づいた頃には、全ての片が付いていた。

  帰港への準備は生気のない船員たちが働く中、操舵輪の前に持ち出された船長室の椅子にトンクスがふんぞり返り腰を掛ける。そして、その手に握った二つの棒で、エイハブとマカラから引き抜いた肉ディルドで、足元に傅く二人の喉を犯していた。

  マカラの口にはエイハブに生えていた肉杭が、エイハブの口にはマカラから引き抜かれた肉棒が。身体から離されていても、肉ディルドの感触は本体へと伝えられ、トンクスの靴先で弄ばれているマンコから快感の蜜を溢れさせていた。

  主人であるトンクスに、彼に仕えることを誓ったエイハブとマカラという二人のサキュバス、そして、トンクスの眼鏡に適うことなく性を捧げ船を動かす餌という肉人形に成り果てた船員たち。

  「下僕が二人とこんな立派な船、私を見抜きうる者を先に狙うだけでこれ程上手く事が運ぶとは思いませんでした。勘付かれ暴れられ漂流したのも無駄では無かったということですね」

  二人の口を犯す肉ディルドから手を放し、二人からエイハブを選び抱き寄せる。腰掛けるトンクスに乗り上げるようにエイハブはその身を密着させ、その幸福に悦に入る。開いたマンコの土手にトンクスの股間が擦り付けられ、エイハブは内股を淫らに濡らしていく。

  「ご主人様ぁ、俺も、この船も、船員どもも全てご主人様の好きにしてくれぇ……!だから、だから……!」

  言葉を遮りエイハブのマンコに突き入れられたドリルに、全身で幸福と絶頂を示すエイハブ。そんな元船長の姿を羨むマカラにも、エイハブと同じ紋様が刻まれ背中に羽が生えていた。

  役割を『捕鯨船』から『奴隷船』へと挿げ替えられた船が、東京に辿り着く。新たな船の主は、様々に湧き起こってくる商売拡充へのプランに笑みを浮かべ、エイハブの中へと淫欲を注ぎ込むのであった。

  ー終ー