素晴らしき10月

  イライラする。無能な上司に役立たずの同僚。終わらない仕事は残業という負の連鎖を生み出す。

  そんな中、やっと訪れた休日。私は田舎へと車を走らせる。そして農家が経営している献ストレスセンターの扉を開いた。

  「それじゃ、始めますね」

  ニコニコ顔のおばちゃんが私の腕に太い針を刺すと頭の中からストレスが吸い出される。

  ああ…イライラ霧散していく…

  「今日はこのくらいにしておきましょうか」

  おばちゃんはそう言うが私はもっと吸い出してもらいたい。ストレスを全部なくして欲しい。

  「駄目よ。貧ストレスになったらどうするの。貴方、ストレスなく会社の言いなりになるわよ。働き続けて倒れるわよ」

  それは困る。

  「でしょ?さ、献ストレスしてくれたお礼に輸ストレスした野菜や果物をプレゼントするわ」

  ストレスを与えた一部の野菜や果物は美味しくなる。

  秋は実りの季節。素晴らしき10月、私はお腹の中から幸せを充てんする。